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719、俺の部屋にお泊り
しおりを挟む「兄たちの話し合い、いつ終わるかわからないから、泊めてくれないか?」
キスの合間に、ヴィデロさんが囁く。
俺は一も二もなく頷いた。
着替え、と言おうとすると、着替えはいらない、と少しだけ熱のこもった声で抱き上げられた。
スーツは皺にならないようにとハンガーにかけて、残りの服を洗濯機に放り込む。これで明日の朝には全て乾いてるはず。
そこまでしたところで、裸になったヴィデロさんに俺の服を脱がされた。
一緒にシャワーを浴びてお互いを洗う。自分の貧相な身体を見下ろしてから見上げる眼福。
バキバキに割れた腹筋の凹凸が手の平に気持ちいい。
思わず目の前の胸筋に唇を寄せると、微かな笑い声が聞こえて、そのセクシーな響きに心臓が高鳴った。
「優しくするから……愛し合いたい」
「ヴィデロさんはいつでも優しいよ。愛し合お。今度こそ、ヴィデロさんを気持ちよくさせたい」
「ケンゴ……」
二人で隅々まで身体を洗い、シャワーだけのはずなのにのぼせそうになりながら浴室から出てきた俺たちは、身体を拭いて、そのままの姿で寝室に移動した。
浴室で洗いながら解されたお尻は、更にローションによって開かれていく。
舌を絡めて口の中の快感を拾っていく。
最初の時はてんぱりすぎてて違和感の方が先に立っていたけれど、身体の中に埋められているヴィデロさんの指が、俺のイイところを探すように動いていく。
自分で前を弄って、と耳元で囁かれて、それだけでぐっと込み上げた俺は、羞恥と扱いたら一も二もなく昇天するのがわかってるから小さく首を横に振った。無理。
「絶対に痛みを感じないように抱きたいんだ。だから、ケンゴ……」
一緒に気持ちよくなろう、と耳元で言われて、それだけで陥落した。
マックの時はもっと積極的に出来たのに、どうして生身だっていうだけでこんなに恥ずかしいんだろ。
自分の立ち上がりかけてるブツを握り込みながら、頬を熱くする。
「あ……っ、ん」
こす……と手を動かすと、じわっと腰に快感が走る。後がきゅっと締まって、ヴィデロさんの指の形がやけにはっきりとわかる。
指はゆっくりと内壁を擦って、ぞわぞわする感覚を俺の中に植え付けていく。
「……っ」
太腿付近にヴィデロさんのヴィデロさんが存在感を放ってくっついている。
いつもいつも、俺を気持ちよくさせてくれるそれを、早くこの身体でも感じたい。
ゆっくりと手を動かすと、自分でも意図しない吐息が重なった唇の隙間から洩れて、それが何ともエッチな響きに聞こえて困る。自分の声なのに制御できない辛い。
ふ、と息を零すと、ずり、と指が抜かれて、腰が跳ねた。
ちらりとヴィデロさんの手を視線で追うと、その手はローションのボトルに伸びていって、そのボトルが俺の手の上からたらりと垂らされる。
手を動かすと、クチュ……と音がして、それがまた耳に響いてしまって吐息が洩れる。
垂らされたローションは俺のお尻の方まで伝っていって、ヴィデロさんの指がまた添えられた時にも、やらしい水音がした。
口を離されて「痛くないか……?」と囁き声で聞かれて、俺は腰が抜けそうになった。
なんていうか、音に犯されてる気がする。
グチュ……という音を立てながら入って来たヴィデロさんの指が、手を動かした時のクチュっという音が、感覚と連動してダイレクトに下半身に響いた。
「んン……ッ、痛くない……っ、から」
抜き差しされる指と前の感覚に翻弄されて、思わず腰が動く。
手の中では俺のブツが物凄く硬くなってて、それがまたヤバい。
そんな大興奮な中、ヴィデロさんの指が俺のイイところを抉った。
「あ!」
悲鳴にも近い声が出て、手の中のブツから体液が飛んだ。
一瞬で持っていかれて、俺ははかはかと息を吐きながら、わけのわからない気持ちよさに、呆然と動きを止めた。
この間のエッチでは感じなかったぐいっと来る快感に、脱力する。と同時に、更に後ろが広げられた。
「ケンゴ、可愛い……」
頬に、口にキスをされながら、俺を愛し気に見下ろすヴィデロさんを見上げる。
脱力しちゃった俺の身体は、いい感じで柔らかくなってるみたいで、ヴィデロさんの指がぐいぐい広げて、奥を突いて、イイところを擦ってくる。
「ま……って、擦っちゃダメ……っ、今、すごく敏感っぽい……っ」
擦られるたびに腰が跳ねて、わけが分からなくなっていく気がして、俺はドロドロの手でヴィデロさんの腕を掴んでしまった。
「も、全然痛くない、から……っ」
指じゃなくて、ヴィデロさんのヴィデロさんで熱くして、とローションと出したものまみれの手でヴィデロさんの硬い物を擦ると、ヴィデロさんが「くっ」と息を詰めた。
「きつかったら、すぐに言ってくれ」
「……やめないなら、言う……」
「その時は、もっと時間をかけて解す。やめてはやれない」
嬉しい、と顔を綻ばせると、ずるりとヴィデロさんの指が抜けた。
すぐにヴィデロさんはゴムを装着すると、その上から自分のものにローションを垂らした。手でローションを伸ばすその仕草が妙に色っぽくて、見てるだけでイきそうになる。
太腿を開かれて押さえられて、添えられるその一連の流れに、鼓動が高鳴る。
すり、と入り口を熱いモノに擦られて、俺のブツがぐぐ、と勃ち上がった。
ニュル……とヴィデロさんのヴィデロさんが俺の中に挿ってくる。
お腹が痙攣して、太腿に力が入る。
「あ……っ! ぁ」
少しずつ少しずつ中を擦るように挿ってくる熱が、ぐいぐいと俺に湧き上がる熱とまじりあっていく。
最初の時より幾分苦しくなく、ヴィデロさんのヴィデロさんが埋め込まれていく。
俺のブツは、全然萎えてなかった。
大きな手でひと撫でされて、腰が跳ねた。
声にならない嬌声が吐息となって漏れて、ゾクゾクした感じが明確に快感として襲ってきた。
「あ、ン、ん……っ」
ゆっくりと出し挿れされるたび、吐息が声になって口から飛び出す。
「ケンゴ、大丈夫か……?」
俺の身体が震えたからか、ヴィデロさんが心配げに覗き込んでくる。
「……うぶ、じゃな……、待って、気持ちい……っ」
大丈夫じゃない。もうイきそう。
いい所が容赦なく熱に擦られて、思わずお腹に力が入る。気を抜くと、もう一回出そう。
「気持ちいいか……? 全部挿れても、大丈夫か……?」
俺の前髪を手の平で撫でて、ヴィデロさんのかっこいい顔が近付いてくる。身体を曲げることで、更に奥までヴィデロさんのヴィデロさんが挿入された。
「んん……っ、ン―――」
最奥を突かれて、俺は口をヴィデロさんに塞がれたまま、二度目の吐精をした。
お願い、そのまま奥をぐりぐりしないで。
舌を絡められて、吸われて、その刺激すら最奥の快感に連動していく。
ヴィデロさんはしばらく抜き挿ししないで、奥だけをぐりぐりと刺激し続けた。それ、それがダメ。奥だめ、や、気持ちいい、いい、良すぎて、ダメ!
俺の叫びは全て、ヴィデロさんの口に吸い込まれていく。
奥をぐり、とされるたびに俺のブツから何かが零れる。
零れる度にヴィデロさんの息を呑む音が聞こえて、絞めつけちゃってるのがわかる。でも力を抜くこともできなくて。もしかして俺がギューッとしちゃってるから抜き挿し出来てないのかな。
「ヴィ、デロさ……気持ちい……?」
なんとかそれだけ訊くと、ヴィデロさんは眉を寄せて苦し気な表情を浮かべながらも、口角を上げた。
「良すぎだ……、力、抜けないか……? すぐに出しそうだ」
「無理、お腹、痙攣しそう……っ」
「たくさんイけるか?」
「ん……っ」
もうたくさんイってる、という返事は言葉にならず、ヴィデロさんのヴィデロさんがまたもぐりっと奥を抉ったことで、またしても吐精しちゃったことで、図らずも身体で返事をしてしまった。
まだまだ硬い俺のブツから垂れた液体が腹に向かって糸を引いていて、それを見ただけで俺はさらにヴィデロさんのヴィデロさんを締め付けてしまったのだった。
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