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714、祝杯を
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俺たちが現れたことに気付いた皆は、ユキヒラの隣にいるネーヴェに目が釘付けになっていた。
「なんか増えてるじゃねえか。もしかして、聖獣か?」
ガンツさんがネーヴェを指さすと、ネーヴェは目を細めた。
「え、白い虎? かっこいい! ユキヒラもとうとうテイマー? 俺もテイマーなりたい! どこかに猫の聖獣いないかな! 肩に乗せて歩きたい!」
「ホント凄い。どうやって懐かせたの?」
『主とそちらの聖魔法がとても心地よかった』
「聖魔法? って喋れるんだ。ってことは、かなり上位だっけ。ノワールも喋れてたもんね。うわあ、虎さん。よろしくね。あたしユーリナっていうの」
『よろしく頼む。それよりも、そちらの者はかなり衰弱しているが』
「あ、大丈夫大丈夫。これも試練だから」
「試練ってユーリナ! あれが試練なんだったらユーリナもやってみてよ! 死ぬかと思ったし泣きそうだったんだから!」
「死ななかったし泣かなかったでしょ。ドレインえらいえらい。ほら、勇者も褒めてたじゃん」
「あれは褒めてたとは言わないってば! 俺をいたぶって楽しんでたの!」
言い合いを始めた二人にネーヴェはちょっと引いたのか、少し下がってユキヒラの斜め後ろについた。
いったいどんなことをされたんだろう。本当に一人で戦わされたのかな。それだったら俺だって死にそうになるし泣きそうになる。わかる。
「上手くいったみてえだな」
「無事帰って来れてよかったわ」
楽しそうな勇者を横目に、セイジさんとエミリさんが俺たちをねぎらってくれる。
サラさんはネーヴェと目が合うと、ゆっくりと近付いていった。
そして、ネーヴェの前で服が汚れるのも厭わずに、膝をつく。
「時の調べの守護の君……ご無事な顔を見ることが出来て、安心しました」
『心配をかけた。我の代わりにあの場所を護ってくれて感謝している』
「気付いていたのですか」
『狂っていたとはいえ、記憶は薄れてはいない……使命と本能だけで生きる獣と化していた我を許して欲しい』
「仕方のないことです。あれだけの闇の中、狂わずにいるほうがおかしいのです。今は無事を喜びましょう。そちらの子があなた様を正気に戻したのですね」
『正しくは、主とそちらの女神の代理の子が我を正気に戻してくれたのだ』
「女神の代理の子? ……マック?」
サラさんは驚いた顔をしてこっちを見た。ってちょっと待って。『女神の代理の子』って何。そんな称号ないよ!?
俺もサラさんばりに驚いていると、隣から雄太が「よ、女神」と茶化してきたので、蹴りを入れておいた。
だから、女神じゃないから!
「そうでしたか。彼についたのは、彼が聖騎士だからですか?」
『我はそのような立場では人を選ばん。主の方が戦いに身を置くからだな。主は騎士、女神の代理の子は錬金術師。我はずっと黒い物からあの場所を護り、戦いに身を置いてきた者。戦いから離れることは出来ぬのだ』
「たまには安息の地に身を置いてもいいでしょうに」
『そんな場所に身を置いたら我が腑抜けてしまう』
「まあ」
サラさんが楽し気な声を上げて笑うと、ネーヴェも雰囲気を和らげた。
隣に立つユキヒラは呆れた様な視線でネーヴェを見ている。
「そんな理由で俺と契約したのかよ。騙し討ちみたいに」
『騙し討ちとは人聞きの悪い。我は主と共に歩みたいという本能に従ったまで』
「っつっても俺もそんなに戦闘はしねえよ。普段は王宮あたりで雑用係をやってるんだからよ」
『王宮とは愛憎蠢く醜い戦いの場ではないか』
「戦いの意味が違うだろーが」
『主、我を使え。我が横に立てば、今まで首を横にしか振らなかった者も首を縦に振ろう』
「使わねーよ。そんなアホみたいなことにネーヴェを使うかっての」
そんな無駄遣いしねえよ、というユキヒラの言葉に、ネーヴェは満足そうな顔つきになった。
なんていうか、ネーヴェ、ユキヒラにベタぼれに見えるんだけど。
ユキヒラが優しくネーヴェの頭を撫でると、とうとう皆がネーヴェに群がった。撫でたかったみたい。俺も撫でたい。けど出遅れてもうスペースがない。さっきのうちに撫でさせてもらえばよかった。
最後はなんだかんだあったけど、とにかく戻って来れてよかった。
そして、魔王はもう現れないっていう事実にホッとした。何せ、魔王を生み出した釜は俺のインベントリの中にあるからね。怖くて錬金できないんじゃなかろうか。今度俺が魔王になっても止めてくれる人の近くで錬金してみよう。
勇者たち4人は、旅立った時からの念願をようやく果たせたことで、穏やかな表情を浮かべていた。
俺が手に入れた釜を見せると、涙を浮かべていた。
感慨深そうに、深い息を吐いていた。
考えると、俺がまだ3歳くらいの時からこの人たちは戦ってたんだよね。その前の旅路を考えると、俺が生まれたころくらいからこの世界の命運を背負い続けていたのかもしれない。
抱き合う4人を見ていると、つられて目頭が熱くなってくる。
これでもう、ヴィデロさんの故郷は滅亡することが無くなるんだね。よかった。
きゅっと鎧越しにヴィデロさんの手を握ると、その手にも少しだけ力が込められた。
ログアウトしてギアを外し、充電器の上に置く。
ホッと溜息を吐いて、俺はベッドから立ち上がった。
ヴィルさんの部屋では、今頃ヴィデロさんがログアウトして立ち上がっていると思う。
そう思うと、いてもたってもいられなくて、俺は部屋を飛び出して、隣の部屋のチャイムを鳴らしていた。
ドアが開いた瞬間抱き着いた俺を笑いながら抱き返してくれたヴィデロさんを堪能すると、俺はいつもの通りにキッチンに立った。
一日中ログインして、魔大陸の女神の所に行ってたから、すでに外は暗くなっている。
部屋の主のヴィルさんはまだ下の職場にいるらしく、姿が見えない。
スープを作りながら、すぐ横で野菜の皮をむいてくれているヴィデロさんを見ると、ヴィデロさんはすぐに俺の視線に気付いて笑みを返してくれた。
ああ、幸せだな。
そう思う。
「グランデ、もう魔王は出てこないね。よかった。でも魔物は? 魔物はまだ出るの?」
「魔物は魔素だまりがある限り現れるだろ。魔王と関係があるのは、強さの方だな」
「魔大陸はたとえ魔王がいなくなってもやっぱり人は住めないんだよね」
「ああ。魔素自体が穢れてるから、住めないだろうな。何十年、何百年経てばわからないが」
「そっか」
じゃあ、魔物を倒して生活している人たちもこれからも普通に生きて行けるし、魔物がいなくなってプレイヤーがいなくなったりするってこともないんだ。
過疎っちゃったらいくらアリッサさんでもサービスを止めざるを得なくなりそうだし。それだけはいやだから。
ログインできなくなったら向こうの人たちにも会えなくなるし。
ヴィデロさんに切って貰った野菜を肉と共に圧力鍋に入れて、火を調整する。
すごく大きな圧力鍋は、ヴィルさんが買ってくれたものだ。滅茶苦茶お高かったけれど、必要な物だからって躊躇いなく買ってくれたヴィルさんはかなりカッコよかった。そういうところ、ヴィデロさんと兄弟なんだなって思う。
鍋を火にかけている間に、グリルで魚を焼く。
圧力鍋がシュンシュンいい始めた辺りで、ヴィルさんと佐久間さんが来た。
おかえりなさいと声をかけながら、野菜に掛けるためのソースを作っていると、やることのなくなったヴィデロさんを佐久間さんが拉致っていってしまった。酒盛りをするらしい。
「今日の詳細を聞いてもいいか?」
今度はヴィルさんが俺の横に立った。
今日は魔大陸に行ってクエストを消化してくるって前もって伝えてたから。
今日の出来事を詳しく教えている間に、いい感じで料理が出来上がった。
佐久間さんが凝りを解すために通っているスポーツジムの話をしつつ、和やかに夕食の時間は過ぎていった。
食事が済むと、ヴィルさんが数本の酒の瓶をテーブルに載せた。
「今日は乾杯だな」
魔王の脅威が消え去った祝杯を、とヴィルさんにグラスを持たされて、俺も一緒に乾杯した。
グラスの中身はノンアルコールドリンクだけど。雰囲気だけね。
ヴィデロさんと合わせたグラスの澄んだ音が、なぜだかとても胸に響いた。
「なんか増えてるじゃねえか。もしかして、聖獣か?」
ガンツさんがネーヴェを指さすと、ネーヴェは目を細めた。
「え、白い虎? かっこいい! ユキヒラもとうとうテイマー? 俺もテイマーなりたい! どこかに猫の聖獣いないかな! 肩に乗せて歩きたい!」
「ホント凄い。どうやって懐かせたの?」
『主とそちらの聖魔法がとても心地よかった』
「聖魔法? って喋れるんだ。ってことは、かなり上位だっけ。ノワールも喋れてたもんね。うわあ、虎さん。よろしくね。あたしユーリナっていうの」
『よろしく頼む。それよりも、そちらの者はかなり衰弱しているが』
「あ、大丈夫大丈夫。これも試練だから」
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「あれは褒めてたとは言わないってば! 俺をいたぶって楽しんでたの!」
言い合いを始めた二人にネーヴェはちょっと引いたのか、少し下がってユキヒラの斜め後ろについた。
いったいどんなことをされたんだろう。本当に一人で戦わされたのかな。それだったら俺だって死にそうになるし泣きそうになる。わかる。
「上手くいったみてえだな」
「無事帰って来れてよかったわ」
楽しそうな勇者を横目に、セイジさんとエミリさんが俺たちをねぎらってくれる。
サラさんはネーヴェと目が合うと、ゆっくりと近付いていった。
そして、ネーヴェの前で服が汚れるのも厭わずに、膝をつく。
「時の調べの守護の君……ご無事な顔を見ることが出来て、安心しました」
『心配をかけた。我の代わりにあの場所を護ってくれて感謝している』
「気付いていたのですか」
『狂っていたとはいえ、記憶は薄れてはいない……使命と本能だけで生きる獣と化していた我を許して欲しい』
「仕方のないことです。あれだけの闇の中、狂わずにいるほうがおかしいのです。今は無事を喜びましょう。そちらの子があなた様を正気に戻したのですね」
『正しくは、主とそちらの女神の代理の子が我を正気に戻してくれたのだ』
「女神の代理の子? ……マック?」
サラさんは驚いた顔をしてこっちを見た。ってちょっと待って。『女神の代理の子』って何。そんな称号ないよ!?
俺もサラさんばりに驚いていると、隣から雄太が「よ、女神」と茶化してきたので、蹴りを入れておいた。
だから、女神じゃないから!
「そうでしたか。彼についたのは、彼が聖騎士だからですか?」
『我はそのような立場では人を選ばん。主の方が戦いに身を置くからだな。主は騎士、女神の代理の子は錬金術師。我はずっと黒い物からあの場所を護り、戦いに身を置いてきた者。戦いから離れることは出来ぬのだ』
「たまには安息の地に身を置いてもいいでしょうに」
『そんな場所に身を置いたら我が腑抜けてしまう』
「まあ」
サラさんが楽し気な声を上げて笑うと、ネーヴェも雰囲気を和らげた。
隣に立つユキヒラは呆れた様な視線でネーヴェを見ている。
「そんな理由で俺と契約したのかよ。騙し討ちみたいに」
『騙し討ちとは人聞きの悪い。我は主と共に歩みたいという本能に従ったまで』
「っつっても俺もそんなに戦闘はしねえよ。普段は王宮あたりで雑用係をやってるんだからよ」
『王宮とは愛憎蠢く醜い戦いの場ではないか』
「戦いの意味が違うだろーが」
『主、我を使え。我が横に立てば、今まで首を横にしか振らなかった者も首を縦に振ろう』
「使わねーよ。そんなアホみたいなことにネーヴェを使うかっての」
そんな無駄遣いしねえよ、というユキヒラの言葉に、ネーヴェは満足そうな顔つきになった。
なんていうか、ネーヴェ、ユキヒラにベタぼれに見えるんだけど。
ユキヒラが優しくネーヴェの頭を撫でると、とうとう皆がネーヴェに群がった。撫でたかったみたい。俺も撫でたい。けど出遅れてもうスペースがない。さっきのうちに撫でさせてもらえばよかった。
最後はなんだかんだあったけど、とにかく戻って来れてよかった。
そして、魔王はもう現れないっていう事実にホッとした。何せ、魔王を生み出した釜は俺のインベントリの中にあるからね。怖くて錬金できないんじゃなかろうか。今度俺が魔王になっても止めてくれる人の近くで錬金してみよう。
勇者たち4人は、旅立った時からの念願をようやく果たせたことで、穏やかな表情を浮かべていた。
俺が手に入れた釜を見せると、涙を浮かべていた。
感慨深そうに、深い息を吐いていた。
考えると、俺がまだ3歳くらいの時からこの人たちは戦ってたんだよね。その前の旅路を考えると、俺が生まれたころくらいからこの世界の命運を背負い続けていたのかもしれない。
抱き合う4人を見ていると、つられて目頭が熱くなってくる。
これでもう、ヴィデロさんの故郷は滅亡することが無くなるんだね。よかった。
きゅっと鎧越しにヴィデロさんの手を握ると、その手にも少しだけ力が込められた。
ログアウトしてギアを外し、充電器の上に置く。
ホッと溜息を吐いて、俺はベッドから立ち上がった。
ヴィルさんの部屋では、今頃ヴィデロさんがログアウトして立ち上がっていると思う。
そう思うと、いてもたってもいられなくて、俺は部屋を飛び出して、隣の部屋のチャイムを鳴らしていた。
ドアが開いた瞬間抱き着いた俺を笑いながら抱き返してくれたヴィデロさんを堪能すると、俺はいつもの通りにキッチンに立った。
一日中ログインして、魔大陸の女神の所に行ってたから、すでに外は暗くなっている。
部屋の主のヴィルさんはまだ下の職場にいるらしく、姿が見えない。
スープを作りながら、すぐ横で野菜の皮をむいてくれているヴィデロさんを見ると、ヴィデロさんはすぐに俺の視線に気付いて笑みを返してくれた。
ああ、幸せだな。
そう思う。
「グランデ、もう魔王は出てこないね。よかった。でも魔物は? 魔物はまだ出るの?」
「魔物は魔素だまりがある限り現れるだろ。魔王と関係があるのは、強さの方だな」
「魔大陸はたとえ魔王がいなくなってもやっぱり人は住めないんだよね」
「ああ。魔素自体が穢れてるから、住めないだろうな。何十年、何百年経てばわからないが」
「そっか」
じゃあ、魔物を倒して生活している人たちもこれからも普通に生きて行けるし、魔物がいなくなってプレイヤーがいなくなったりするってこともないんだ。
過疎っちゃったらいくらアリッサさんでもサービスを止めざるを得なくなりそうだし。それだけはいやだから。
ログインできなくなったら向こうの人たちにも会えなくなるし。
ヴィデロさんに切って貰った野菜を肉と共に圧力鍋に入れて、火を調整する。
すごく大きな圧力鍋は、ヴィルさんが買ってくれたものだ。滅茶苦茶お高かったけれど、必要な物だからって躊躇いなく買ってくれたヴィルさんはかなりカッコよかった。そういうところ、ヴィデロさんと兄弟なんだなって思う。
鍋を火にかけている間に、グリルで魚を焼く。
圧力鍋がシュンシュンいい始めた辺りで、ヴィルさんと佐久間さんが来た。
おかえりなさいと声をかけながら、野菜に掛けるためのソースを作っていると、やることのなくなったヴィデロさんを佐久間さんが拉致っていってしまった。酒盛りをするらしい。
「今日の詳細を聞いてもいいか?」
今度はヴィルさんが俺の横に立った。
今日は魔大陸に行ってクエストを消化してくるって前もって伝えてたから。
今日の出来事を詳しく教えている間に、いい感じで料理が出来上がった。
佐久間さんが凝りを解すために通っているスポーツジムの話をしつつ、和やかに夕食の時間は過ぎていった。
食事が済むと、ヴィルさんが数本の酒の瓶をテーブルに載せた。
「今日は乾杯だな」
魔王の脅威が消え去った祝杯を、とヴィルさんにグラスを持たされて、俺も一緒に乾杯した。
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