634 / 830
631、入手下着の身に着け方
しおりを挟む二セットの下着は、どんな意味合いで使う物か俺にはよくわからなかった。
このレースのわっか何。ストッキングとかないのに何でガーターベルトだけはあるの。っていうかこのパンツは穿く意味があるのか。隠すべき場所に切れ目が入ってるんだけど!
紐を持ち上げて改めて開いてみてみると、小さな三角がついた紐がまた……ええとこれ、ナンデシタッケ?
遠い目をしながら首を傾げていると、ヴィデロさんが笑いながら「着けてみるか?」と冗談めかして訊いてきた。
「着けるって、これ、どこに?」
「胸に」
「ヴィデロさん着け方知ってる?」
「……多分?」
ヴィデロさんもちょっと自信なさげに言ってるので、ちょっとだけホッとする。
「これは?」
レースのわっかを指で引っ張って見せると、ヴィデロさんもちょっとだけ首を傾げた。
「一度身に着けてみないか?」
「え?」
「マックが着けたところ、見たい」
「え?」
「せっかく買ってきたんだ。それ、身に着けて欲しい。ダメか?」
「……え?」
レースのわっかをみにょーんと伸ばしながら、俺はちょっとヴィデロさんの言葉を頭の中で反芻した。
ダメか? って言われたら、断るなんて……え? このフリフリレースのえっちい下着、俺が装着するの?
「……に、似合わなくても笑わない……?」
絶対似合わない自信あるんだけど。可愛い子がこれを身に着けたらそれこそエロエロしくて垂涎ものなんだろうけど、俺だよ?
そう思ってヴィデロさんを見上げると、ヴィデロさんは俺の腰に手を回して、耳元で「絶対に笑わない」と囁いた。
取り出した下着を袋に戻して、俺は寝室に連行された。
ヴィデロさんがサイドテーブルに袋の中身をひっくり返すと、下着が山積みになった後から、ひらりと一枚の紙が。
ご丁寧に、下着の着け方が描かれたイラストの紙が入っていた。えええ、こんなサービスまでしてるのあの人……。
「じゃ、じゃあ、ヴィデロさんも、これ身に着けてくれる……?」
俺は、サービスで貰ったあのほっそいお尻半分出る下着をインベントリから取り出して、ヴィデロさんに渡した。
それを受け取って、ヴィデロさんが苦笑する。
「マックが見たいっていうんなら」
「見たい」
ヴィデロさんに間髪入れず答えると、ヴィデロさんの目が楽しそうに細くなった。う、その顔可愛い。好き。
ローブを脱がされ、胸当てを外されて、自分で出来るっていうのにひとつ残らずヴィデロさんの手で脱がされた俺は、ドキドキしながら細い紐を腰で結んだ。
切れ目の入った下着は、股間が心もとなく、一応レースで隠れてはいるものの、これは元気になったらその切れ目から絶対に顔を出すぞっていうような作りだった。
ベッドに座らされて、足を上げさせられて、さっき伸ばしたわっかを足に通される。太腿に落ち着いたそれは、なんだかよくわからない存在感を主張していた。こんな長い靴下を持っていない俺には全く意味をなさない物なのに。
そして、ヴィデロさんが俺の背中で男性用ブラという代物の紐を結んでいる。これ、絶対に自分で着ける仕様じゃないよね。誰かにしばって貰う仕様だよね。っていうか、なんていうか、乳首付近に申し訳程度に重なる小さな三角がとんでもなくおかしい。絶対似合わないだろこれ、って見下ろして恥ずかしくなる。卑猥だ……!
そして、腰にはガーターベルト。そこから垂れている紐は、ガーターリングっていう太腿にあるわっかに取り付ける場所があったので、くっつけられた。
最後、ビスチェとかいうやつ。お腹部分から胸までを覆う物らしくて、ちょっと硬いのが防御力高そう。後ろ側に編み込まれた紐が付いてるので、それを締めて固定するらしいんだけど、これもやっぱり誰かにしばって貰う物だと思う。
長さ的にへその上あたりで終わってて、ガーターベルトは隠さない。そして、胸元の三角布を隠さないようになっている。防御力は高そうだけど、やっぱり意味わからない。
身に着けてみてわかったことは。
とにかく恥ずかしい。
こんなレースフリフリの下着、めちゃくちゃ恥ずかしい。着てみたいなんて思ったこともなかったから、本っ気で恥ずかしすぎる。
ついつい腕で身体を隠すと、ヴィデロさんがホッと息を吐いた。
「……マック可愛い」
「ううう、も、もう脱いでいい?」
「もう少し。まだ俺もあの下着を身に着けてないだろ」
そのまま待ってて、と囁いて、ヴィデロさんは今着ている服をバッと脱いだ。
いつ見ても惚れ惚れする身体を惜しげもなくさらして、下も全て脱ぐ。引き締まったお尻がすっごくセクシー。見てるとちょっとムラムラして下着の隙間が大変なことになるから、そっと視線を外す。だって勃っちゃったら絶対顔出しちゃうもん。
いつも以上に足をしっかりと閉じてヴィデロさんを待っていると、ヴィデロさんが「ごめんマック」と謝罪を口にした。
なんで謝られたのかわからなくて視線をヴィデロさんに向けると、ヴィデロさんが困ったような顔をして、下着を引っ張っていた。
それは、なんていうか、ああ、アダルト下着だったんだなっていう謎の納得感があった。
細い下着なんだけど、お尻はしっかりと割れ目まで見えてるんだけど、前部分は伸縮性のいい布を使ってるのか、しっかりと主張したヴィデロさんのヴィデロさんが形まではっきりとわかる様になっていた。そして、ヴィデロさんのヴィデロさんは元気だった。
「マックのそんな姿を見たら……ごめん」
「御馳走様です」
ヴィデロさんのヴィデロさんの元気な布越しの姿を見てしまって、俺も一瞬にして元気になったのは言うまでもない。
パンツの切れ目から、生の息子が顔を出してしまって、恥ずかしさと興奮と何やら野獣じみたヴィデロさんを押し倒してあの主張しているものをどうにかしたい気分が一気に湧いてきた。これが発情だって本気で納得するレベル。
ムラムラした気分でヴィデロさんを見上げると、ヴィデロさんが俺の目を手の平で覆ってしまった。
「今そんな目で見上げられると酷くしそうだから」
って、酷くしてもいいっていうか、ガンガン来いな気分なんだけど。
下腹部の奥が熱くなりながら、俺は間近にあるヴィデロさんの身体に腕を伸ばした。
ヴィデロさんはすぐに下着を脱ぎ、俺は身に着けたレースをそのままに、愛し合った。
ナイトショーツはとてもナイト仕様で、穿いたまま愛し合えて、直に手で扱くことが出来る本当のナイト仕様だった。さすがエロアイテム。
ヴィデロさんのヴィデロさんを下着のまま身体の奥に迎え入れた俺は、それだけで一度ビスチェを汚してしまった。
俺の足を抱えて、奥までしっかりと挿入したヴィデロさんも、動く前から満足げな溜め息を吐いている。
「……今日は、持たなそうだ……」
挿れたまま動きを止めたヴィデロさんは、困ったような顔をして、そんな弱音を吐いた。沢山出して欲しい。っていうか俺なんてもう出しちゃったよ。持たなかったよ。気持ちよすぎて!
布を開くようにして指で解されるのも、下着に沿う様に愛撫されるのも、三角布の上から胸を摘ままれるのも、全部気持ちよすぎてどうしようかと思ったよ。
一人だけ先に出しちゃったのがすごく居たたまれないから。
「早く、出して欲しい……」
この中に、とビスチェの下に出てるへそ部分を手の平で撫でると、ヴィデロさんの喉が鳴った。
それからは、2人で心行くまで愛し合った。
何度頭がパーンとなったかわからないくらい。途中スタミナポーションで補充して、さらに愛し合い、ようやく満足した時には、俺のブツはくたっとしていて、身に着けた下着は目も当てられない状態だった。ブラなんてすでに外れかけて乳首は丸見え。パンツは半分紐が外れてて辛うじて腰についてる感じで、でもずっとヴィデロさんのヴィデロさんが挿ってたから外れてはいなくて、レースはぐちゃぐちゃの濡れ濡れ状態。
すっかり空になったスタミナにより、俺はヘロヘロ状態で、ヴィデロさんも珍しくスタミナポーションで回復を図っていた。何回中に出したのかは、すでにわからないけど、ちょっと力を入れると何かが零れだしてるのが自分でわかる。
「脱がせるから、うつ伏せになって」
ヴィデロさんに言われて、渾身の力を使って転がると、はらりとパンツが脱げた。片紐だけだったから。紐パンって脱ぐのは楽かも。もう俺のブツも力ないから引っかからないし。ビスチェの紐を解かれて、絞められてたお腹が開放感で満たされて脱力すると、またしてもお尻から何かが零れ落ちた気がした。
普通の下着とインナーを身に着けると、ヴィデロさんは汚れたシーツを交換してくれた。そして一言。
「ソファーを買ったら、カバーだけはしっかりとつけないとな。ソファーは、この部屋に置いて寛ごうな」
「あ、うん」
あっちに置かなくていいのかな、と思ったけど、一緒に寛ぐならここが一番かもね、と俺は頷いた。
764
お気に入りに追加
8,993
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる