これは報われない恋だ。

朝陽天満

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328、必殺!魔物サーチ!というスキルがあるらしい

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 赤い宝石を手に入れた俺たちは、今度は黄色い木と青い木を探すために密林内を歩いた。



「こういう場合って大抵規則性があるはずなんだけど」



 ユーリナさんが宙を睨みながら呟く。

 マップを見て辺りを見回して、またマップを確認しているその姿は、頼れるゲーマーって感じでさすが前線で活躍するプレイヤーだな、と感心する。



「じゃあこっちに行ってみるか。やみくもに歩くよりは、当たりをつけて歩いたほうが目安になっていいかもしれない。大体中央付近にさっきの植物がいたから、そこを中心に同じような距離を歩いてみるっていうのはどうだ?」

「そうだね。でも途中絶対に青の魔物が出て来るんじゃないかな。勇者の所は物理攻撃効かなくて、英雄の所は多分魔法攻撃が効かなかったんでしょ。って、ここはどんな魔物なんだろ。ちょっと怖いね」

「ここがアイテム製作メインの場所だから、もしかしたらアイテムが効かない魔物かもしれないな」

「あ、もしほんとにそれだったら全然大丈夫かもね」



 ユーリナさんとヴィルさんが先頭に立ちながらそんなことを話している。ヴィルさんはゲーム初心者のはずなのにゲーマーと対等に話せるってどういうことなんだろ。

 一歩後ろでクラッシュと並んで歩きながら、ヴィルさんの頭脳に慄いていた。たぶん、きっと、今までの行動から、この先はどんな感じなのかっていう推測を感知も踏まえて考えてるってことなんだよな。ヴィルさんならそれくらい朝飯前でやりそうだよ。

 クラッシュはクラッシュで、謎素材を手にして色々と眺めまわしたりしている。前を見ないで歩くと転ぶよクラッシュ。

 そんなことを思った瞬間、足を木の根っこに取られてこけた俺。クラッシュに腕を支えられて何とか地面とのキスを回避した。



「マック、素材が気になるのはわかるけどさ、ちゃんと前を見て歩かないと転ぶよ」



 クラッシュに注意されてしまった。お前もな、と心の中でだけ突っ込んで、クラッシュに「ありがと」と礼を言う。

 殿を歩いていたセイジさんが、俺たちのやり取りを見てちょっと吹いていたのは気のせい気のせい。



「早速おでましみたいだな」



 マップには何の敵影もなく、感知もまだ何も感じない状態で、ヴィルさんがフッと顔を上げて視線を巡らす。



「え、どこに? わかんない。あたしの索敵機能してなくない?」



 いや、多分索敵スキルの範囲よりかなり広い範囲感知が出来るから、機能してないわけじゃないと思う。

 それを知ってるクラッシュも、苦笑して「大丈夫大丈夫」とユーリナさんに声をかけていた。

 ヴィルさんに遅れること数秒後、俺の感知にも何かが引っかかった。大物がいる。



「ユーリナ、先制だ」



 セイジさんがユーリナさんの横まで走り、魔物のいるらしい方向に指さす。



「感じろ。あっちに大物がいる。目で追うんじゃねえ、感じるんだ」

「……わかった」



 セイジさんの指さす方向に視線を向けていたユーリナさんは、ちらりと一瞬だけ視線を逸らしてから、口元をにんまりさせて、弓を構えた。

 矢の先には例のブツをぶら下げて。



「感知」



 ユーリナさんが呟き、「クイックショット」と矢を放った。

 ヒュン、という小気味いい音を立てながら、矢は生い茂った木に当たることなくまっすぐと飛んでいった。

 次の瞬間、空気がズンと重くなる。



『ゴオオオァァァァ!』



 咆哮と共に、空気が震える。

 気圧されないように踏ん張っていると、四肢のすらっとした、肉食獣のような姿をした青い毛並みの魔物が目の前に飛び出してきた。

 頭上のHPは少し減ってるからユーリナさんの矢を受けたはずなのに、苦しんでいるそぶりも見せず、俺たちを威嚇してくる。



「ビンゴ、だな。アイテムは無効ってことか」

「ってことは物理も魔法も効くってことだよね。ラッキー」



 嬉々としてユーリナさんが弓を構えては矢を射る。



「『アイスドロップジャガー』か。飛ばしてくる氷の棘に気を付けろ。素早いだけでそこまで強い魔物じゃない。熱に弱いやつだ」



 ヴィルさんも剣を構えつつ、皆に注意を促す。え、何でそんな魔物情報知ってるの? 

 ドキドキしながら魔物に向かって行くヴィルさんとクラッシュの背中を見送る。

 もう一度例のブツをぶら下げた矢が刺さった魔物は、でもやっぱり全く効かず、元気にヴィルさんに襲い掛かっている。

 じゃあ炎系爆発アイテムは、とインベントリを開こうとして、アイテム欄が灰色になってることに気付いた。



「アイテム全般が効かないだけじゃなくて、俺たちも使えない!」

「じゃあ怪我出来ないな! 心して戦わないとな!」



 剣で魔物の爪をいなし、一旦後ろに下がったヴィルさんは、楽しそうにニヤッと笑ってまた足を踏み出した。

 ヴィルさんに威嚇をする魔物にセイジさんの炎系攻撃魔法が炸裂する。怯んだ魔物にクラッシュが追い打ちを掛けるように剣を揮う。

 素早く後ろに飛び退いた魔物にすかさずユーリナさんが炎の矢ファイアアローを連射する。

 俺が一回も手を出すことなく、魔物のHPはどんどんと削られていった。

 俺の魔法陣魔法の攻撃は、やっぱりというかなんというか、HPをガンガン削れるほどには強くなくて、諦めて皆の身体能力をちょっとだけ向上する支援をし続けた。

 ほどなくして、皆の猛攻により、ヴィルさんが腕を爪で抉られた以外は殆ど攻撃も受けることなく、青の魔物は光となって宙に消えていった。

 俺も今の戦闘で魔法陣魔法のレベルが上がったけど、攻撃にはほとんど参加してなかったのがちょっとだけ悔しい。

 魔物が消えたことでアイテム欄もロック解除されたので、俺はすぐにハイパーポーション片手にヴィルさんに駆け寄った。

 抉られた籠手は、4本の爪の痕からすっかり割れていて、すでに耐久値はなくなっていた。そこからさらに抉られている腕の傷をハイパーポーションで治すと、ヴィルさんが俺に礼を言いながら鎧を消した。インベントリに収納したみたいだった。

 その後、パッと身体に新しい鎧が現れる。予備もしっかりと持ってきていたらしい。



「ヴィルさん、どうして魔物の種類とか弱点とかわかったんですか?」



 周囲が落ち着いたのを確認して、俺はさっき気になったことをヴィルさんに訊いてみた。

 ヴィルさんは籠手の位置を調整しながら、「それはな」と教えてくれた。



「図書館で魔物図鑑を読んでいたら、「魔物サーチ」のスキルをゲットしたんだ。MPを使って魔物の状態を調べることが出来るスキルでな、かなり有用なんだよ。面白くてそこら辺の魔物をサーチしまくったらレベルも上がって弱点も表されるようになったんだ。なかなか面白いからマックも今度魔物図鑑を読み込んでみたらどうだ? きっとマックならすぐにスキルゲットできるから」

「やってみます」



 すごくいい情報を貰ってしまった。俺が今まで読み漁ったのは、この世界の歴史と素材レシピ系統ばっかりだったから。魔物図鑑っていうのは盲点だった。

 力こぶを握って気合いを入れていると、ちょっと遠くの方からクラッシュの青い木を見つけた声が聞こえて来た。



「青い宝石あったよ。マック、これでいいんだよね」



 宝石を拾ってきたクラッシュに手渡されて、俺は宝石を鑑定した。



『蒼聖樹の核:氷の力をため込んだ聖なる木の核。錬金用素材』



 二つ目ゲット。ってことはあとは黄色い木を探せばいいわけなんだけど。

 皆でまた魔物を倒しながら移動する。

 やっぱりユーリナさんとヴィルさん先導のもと進んでいくと、比較的簡単に黄色い木が見つかった。



「やっぱり。あのウツボカズラを中心に三角に配置されてると思ったんだよね」



 目星をつけて歩いてきたらしい。さすがゲーマー。

 でも、見つかった黄色い木は、未だ葉が下に落ちて、葉のない木のままだった。





  

「ヴィデロさんたち苦戦してる……?」

「あのメンバーで物理攻撃無効だったらそりゃ苦戦するわ」



 俺の呟きに、ユーリナさんが苦笑しながら答えた。

 ガンツさんと月都さんも、ほぼ物理攻撃のみのジョブとスキル構成らしい。雄太も覚えた魔法はしょぼいの一言に尽きるし、勇者はさっき魔力はたんまりあっても魔法を使うような魔力じゃないって言ってたから。



「ヴィデロさん頑張って」



 思わず手を握る。きっとヴィデロさんの鎧の放電魔法だけが突破口だから。でも蓄電するとなると、やっぱり最前線で率先して魔法を受けるってことでしょ。もし鎧の容量を超える魔法を受けたら、ヴィデロさん自体が致命傷を受けるかもしれないってこと……なんて、考えたくない。

 葉の一枚もない木をじっと見ていること数分。足元の葉がキラキラと光りはじめた。その光が浮き上がり、葉のなかった木に集まって、ワサッと葉が生い茂っていく。

 よかった。黄色い魔物も倒せたんだ。何も手伝い出来ないのが辛い。って俺、青い魔物にも全然何も出来なかったんだけど。



 目の前で熟れていく実をただじっと見る。

 ぽとりと落ちた実が割れて中から宝石が出てきたのを拾って、そっと手に包んで鑑定する。



『金聖樹の核:雷の力をため込んだ聖なる木の核。錬金用素材』



 すべての素材が手に入ったよ。今度は俺が道を開く番かな。戦闘では全く役に立たなかったからね。

 手にした黄色い宝石を握りしめて、俺は中央に伸びる柱を見上げた。



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