これは報われない恋だ。

朝陽天満

文字の大きさ
上 下
298 / 830

295、繋ぎたい

しおりを挟む
 珍しく洞窟には人がいなかった。

 首を傾げながら魔法陣を描いてジャル・ガーさんの石化を解くと、綺麗な青灰色の毛並みに戻ったジャル・ガーさんがニヤリと笑って「よう」と手を上げた。



「今日は人が少ないですね」

「まあな。さっきケインに入り口を閉めてもらったからな」

「閉めて?」

「ああ。ちょっと普通じゃ開かないようにしてもらった。来たやつも諦めて帰るか他の入り口に行ってくれるだろ」



 ふー、と息を吐いて、ジャル・ガーさんが台座の上から降りてきた。

 そして、ぐるりと一度部屋の中を見回したあと、宙に手を伸ばした。



「マックに話があったんだ。今日ヒイロの所に行ってたのを聞いてな、ここに人族が入れないようにしてもらってマックを呼んだんだ」

「そこまでしないといけない話ってもしかして、何かヤバいことが……」



 人払いしてまで話さないといけないくらい重要な何かが……と血の気が引いていると、ジャル・ガーさんが俺の様子に気付いたらしく、ガハハと笑った。



「違う違う。悪い話じゃあねえんだ。ただなあ。これ、どうするかと思ってなあ」

「ええと、何が?」

「ああそうか。見えねえんだよなあ」



 話が全く見えなくて困惑していると、ジャル・ガーさんが頭をがりがり掻いた。

 そして、宙に伸ばしたままだった手で、何かを絡める仕草をした。



「ここにな。新しい糸が最近来たんだが、繋がる先がなかなかなくてよ」

「糸……って、あのいつもジャル・ガーさんが調整してくれてるみたいな?」

「それだ。それがな、これが来てるのが、マックの所の世界からっぽいんだよ。でもまだ繋がる先がなかなかなくってよ。どうしたもんかなってな」



 ジャル・ガーさんの話を聞いて、どきんと心臓が一つ高鳴った。

 もしかして、前にヴィルさんが進展があったんだって言ってたの、この糸がこの世界につながったから、とか。でもその後進展がないのがこの糸の繋がり先がないから、とか。

 なんて素人考えだけど。もしこれが繋がったら、物質を転移させることも夢じゃ、なくなる……?



「その繋がる先って、どうやって見つけるものなんですか……?」



 ドキドキしながらジャル・ガーさんの手の先に視線を向ける。俺にはさっぱり何も見えなかったけれど、でも、何かを掴んでいるようなジャル・ガーさんの手の先には俺の、ヴィルさんの、そしてヴィデロさんの希望が握られてるかもしれなくて。

 ぐいぐいと何かを引っ張る仕草をしていたジャル・ガーさんは眉間に皴を寄せてうーんと唸った。



「普通はそれに合ったものが自然に絡まり合って繋がって勝手に落ち着いていくんだがなあ……。これ、妙に太いんだよな。だからなのか何なのか、自然に絡まれる規模のもんがなかなか出来上がらなくてなあ。ここいら辺に高濃度の魔素が充満すりゃあそれが形成されて繋がるんだろうけどな」

「高濃度の魔素ってどうすれば出来上がるんですか?」

「この部屋の中で魔力を放出すりゃあ高濃度の魔素で満たされる。が、そんな魔力が高いやつなんてそうそういねえ……って、いるな。いる。マック。ここを高濃度の魔素で埋め尽くせる人物がいる。そいつに協力を仰げれば、この糸もつながるかもしれねえ。……が、マック」



 一度言葉を止めたジャル・ガーさんが、俺を真っすぐ見据えた。真剣な瞳だった。



「本当に繋げちまっていいのか?」



 どうしてそんなことを訊くんだろう。

 繋いだら、もしかしたらヴィルさんの研究している物質転移が実現して、そして、俺はここに生身で来れるってことだよな。

 躊躇うことなんてなく、すぐに返事をしてもいい内容のはずなのに。

 ジャル・ガーさんの真剣な眼差しに、答えをなぜか躊躇ってしまった。



「……繋いだことで、この世界に、不利益になることがあるんですか……?」

「どういう意図があってこれが伸びてきたのかわからねえから、何とも言えねえな。でも、まあ自然に他の所と繋がったりもするし何か媒体があれば世界間を繋ぐのはそこまで難しいことじゃねえし。ヴィデロの母親がいい例だな。そんな感じで、そこまでこの世界自体には不利益はねえと思う」

「だったら俺は、繋ぎたい、です」



 口に出した瞬間に、胸騒ぎを覚える。ざわ、と身体のどこかが警鐘を鳴らした気がした。でもそれは、一瞬後には霧散して、よくわからない気持ちに取って代わる。

 でもなんで思ったままを答えたのに、何でこんな後悔した様な気持ちになるんだろう。

 俺の夢は、ここに来て、ヴィデロさんとずっと一緒にいることなのに。



「マック。何迷ってやがるんだ」



 ジャル・ガーさんの重低音の声がズンと胸に響く。これは、迷い、なのかな。

 目の端にひらりと映ったクリーム色のローブの裾を、俺は無意識にギュッと握った。



「多分、その太い糸は、ヴィルさんが研究している物質転移の機械と繋がってるんじゃないかなって。この間すごく進展したんだって言ってて、でも今はちょっと停滞してるって。もし、ここにその糸が来た時が進展してる時だったとしたら、その糸の繋がる先がないことがもしかしたら停滞している原因かもしれない。全部俺の勝手な推論なんですけど……繋がったら、向こうの世界の物が少し、この世界に流入するかもしれない。でも、これがつながることで、俺はヴィデロさんとちゃんと生身で、愛し合えるようになる……でも俺、それはまだまだ先のことだと思ってて……」



 ローブの裾を握りしめながら、それを伝えると、ジャル・ガーさんはふうん、と目を細めた。そして低い声で笑った。



「ってことはだ。これを繋げば、ヴィデロの兄ちゃんから向こうの世界の酒とか美味いもんを送ってもらえるってことか」

「え……え?」



 簡単によし繋いじまうかと目を輝かせたジャル・ガーさんの言葉で、目からうろこが落ちる。

 アレ、そんな簡単なものなんだ。酒とか食べ物を送って欲しいから繋いでみるとか、そんなんでいいの?

 「繋ぎたい」って答えたことにあれだけ焦燥感が沸き上がった俺って一体。



 キョトンとした顔をしていたらしい俺を見て、ジャル・ガーさんがニヤリと笑った。



「そうと決まりゃ、マック。あのハーフエルフの兄ちゃん連れて来いよ。あいつならここを高濃度の魔素で充満させることもできるはずだ」

「え、クラッシュ?」

「ああ。マックだってこれが繋がったら嬉しいだろ。なんたってこれが育ちゃヴィデロと本物の身体で番えるかもしれないんだからよ。まあ、このデカさの物質を移動となると、それなりに育たねえと無理っぽいから今すぐってわけにはいかねえけどな。少しずつ送り込むやつをでかくして行きゃ、その内マックくらいの大きさでも通るようになんだろ」



 手始めに小さい食い物からか? なんてニヤリと笑うジャル・ガーさんは、なんだか俺の躊躇いに気付いてるみたいだった。

 あんまりにも急展開過ぎてパニックを起こした俺を、わざとそうやってふざけることで落ち着かせてくれてるみたいだった。



「まあそれに、本当にこれがヴィデロの兄ちゃんの所に繋がってるもんなのかは、分からねえしな」

「そうですね。そっか。じゃあ、クラッシュに頼んでみます。待っててもらってもいいですか?」

「おう。あ、部屋の外から跳べよ。ここからだといまいちこれがある分不安定だからよ。村に行くにも、ワインズの所からの方がいいかもな」



 魔法陣を描こうとしたら、ジャル・ガーさんが止めて来た。不安定なのか。ちょっとそれは怖いな。

 でも、俺今獣人の村から転移してきたんだけど、それは大丈夫だったのかな。

 それを訊くと、ジャル・ガーさんは「あそこは固定されてるから問題ない」と教えてくれた。



 扉を解錠してもらって部屋の外に出てから、すぐさま魔法陣でクラッシュの店に跳んだ。裏の部屋に跳んだからもちろん誰もいない。

 そっと店に続くドアを開けると、クラッシュが数人のプレイヤーを相手していた。



「あ、マック。変なところから来たね。いらっしゃい」

「ごめんこっちに跳ばせてもらった。クラッシュにお願いがあるんだけどいい?」

「なになに? いいよ。どんなお願い? あ、ちょっと待っててね。ハイポーションですね。ありがとうございます」



 その場で顔を出してお客さんが帰っていくのを待っていると、人気のなくなった店のカウンターからクラッシュが出てきた。

 一度外に行ってドアの向こうのプレートをひっくり返したらしいクラッシュは、しっかりと施錠してさらに施錠の魔法陣を施してから、俺の待つ部屋にやってきた。



「さ、準備オッケー。お願いってなに?」



 壁に掛かっていた服を手に取りながら、クラッシュが朗らかに訊いてくる。

 俺はさっきのジャル・ガーさんとのやり取りを説明して、そこに魔素を充満させて欲しいんだとお願いした。

 即座に頷いてくれたクラッシュに手をとられて、俺たちはジャル・ガーさんの洞窟に跳んだ。



 石像の間は、やっぱりというか施錠されていた。開かない。



「開けてもらってもいいですか? マックです」



 声を掛けると、カチリと音がしてドアが開いた。石化していないジャル・ガーさんが手ずから開けてくれたらしい。

「待ってたぜ」と言って俺たちを歓迎してくれた。



「で、魔素ってどうやって部屋を満たすの?」



 ワクワクした顔をして部屋に入ったクラッシュが、ジャル・ガーさんに質問すると、ジャル・ガーさんは一度「うーん」と考えてから、「そうだな」と口を開いた。

 って、魔素の出し方、クラッシュは知らないんだ。俺も知らないけど。必要なときはMP譲渡みたいなのが目の前に浮かんでくるから。



「とりあえず、腹の上部分の所を意識して、そこから何かを絞り出すような感じだ」

「全然わからない」



 ジャル・ガーさんの説明に、クラッシュが首を傾げた。確かに、全然わからない。

 俺も一緒になって鳩尾を抑えてんーと唸ってみるけど、MPは全く変わらず。

 クラッシュも鳩尾を抑えて、困った顔をしている。



「何か無害な魔法を使ってみるとか」

「無害な魔法って何かある?」

「何だろうな?」



 って、ジャル・ガーさんもわからないのか。

 コントのようなやり取りに、ちょっとだけ吹き出す。

 でも確かに魔素を放出とか言われても、分からないよね。魔法をぶっ放すとかじゃないんだし。

 わからないながらも、クラッシュは鳩尾を抑えて深呼吸とかしてみている。



「あ、今出た。もっと気合い入れて今のやってみてくれ」

「こう?」





 クラッシュが目を瞑ってふぅぅ、とゆっくり息を吐く。

 その瞬間、空気が少しだけ締まった気がした。



「お、流石に上手いな。その調子だ」



 ジャル・ガーさんの視線がクラッシュから上に移動していく。もしかして魔素を見てるのかな。ちょっとだけどういうふうに見えてるのか気になる。

 クラッシュがさらに息を吐くと、ゆらり、とクラッシュの肩にかかるくらい長い髪が揺れた。

 特にエフェクトとかは見えないのに、ゆっくりとクラッシュの髪が浮き上がっていく。



「すげえな……ここまでとは」



 ジャル・ガーさんは部屋を見回しつつはぁ、と感嘆の吐息を零している。

 いいなあ見たいなあ。なんて思っていたら、ジャル・ガーさんがふと俺に視線を合わせて来た。



「待ってろ」



 一言呟いて、ジャル・ガーさんが台座に戻る。え、今の俺に言ったの? 

 怪訝な顔をしていると、台座の横にケインさんが現れた。



「人使い荒いんだから。今度はなんです? って、魔素濃すぎ!」

「マックの目を少しの間だけ良くしてやってくれないか?」

「目を? なんで」

「こいつを見てえらしいからよ」

「魔素を?」



 ケインさんは首を傾げて、辺りを見回してから、俺に視線を合わせた。まるで「こんなのが見たいの?」と言ってるような顔をしている。普通見えてる人にとっては当たり前の光景なのかな。

 ただちょっと空気がピンと張ってるような緊張感があるだけで、見た目には全然変わりない部屋の中なんだけど。

 やれやれ、と肩を竦めたケインさんは、サッと魔法陣を描いてそれを俺に飛ばした。その魔法陣は俺の目の前に跳んできて、思わず目を瞑る。でも何かが起きたわけじゃなく、どこも不調がなかったのでゆっくりと目を開けると、そこは。



「眩しっ! なにこれ!」



 思わずもう一度目を閉じるくらいに、青い光が部屋全体を包んでいた。
しおりを挟む
感想 508

あなたにおすすめの小説

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!

古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます! 7/15よりレンタル切り替えとなります。 紙書籍版もよろしくお願いします! 妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。 成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた! これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。 「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」 「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」 「んもおおおっ!」 どうなる、俺の一人暮らし! いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど! ※読み直しナッシング書き溜め。 ※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。  

【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~

綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」  洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。 子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。  人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。 「僕ね、セティのこと大好きだよ」   【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印) 【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ 【完結】2021/9/13 ※2020/11/01  エブリスタ BLカテゴリー6位 ※2021/09/09  エブリスタ、BLカテゴリー2位

平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます

ふくやまぴーす
BL
旧題:平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます〜利害一致の契約結婚じゃなかったの?〜 名前も見た目もザ・平凡な19歳佐藤翔はある日突然初対面の美形双子御曹司に「自分たちを助けると思って結婚して欲しい」と頼まれる。 愛のない形だけの結婚だと高を括ってOKしたら思ってたのと違う展開に… 「二人は別に俺のこと好きじゃないですよねっ?なんでいきなりこんなこと……!」 美形双子御曹司×健気、お人好し、ちょっぴり貧乏な愛され主人公のラブコメBLです。 🐶2024.2.15 アンダルシュノベルズ様より書籍発売🐶 応援していただいたみなさまのおかげです。 本当にありがとうございました!

【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する

SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。 ☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます! 冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫 ——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」 元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。 ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。 その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。 ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、 ——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」 噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。 誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。 しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。 サラが未だにロイを愛しているという事実だ。 仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——…… ☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので) ☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

処理中です...