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短めな話
シークレット
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オレ最近、悩んでるんだよ。
自分の体質、実家、悩み事はいくらでもあるじゃないかって?そんなのは、まぁ......今に始まったことじゃないから......うん。
そうじゃなくって、悩みは、背、だ。
やめてよ!そんな目で見るの。オレにとっては深刻なんだって。
はぁー、こんなこと言ってもしょうがないね。だってロロはむしろ背高いほうだもんね。なのにさらにヒール履いちゃってさ。
え?......小さいくらいがかわいい?かっ、かわいいのは目指してないの。昔からロロはそうやってオレのこと子供扱いするじゃん。
......オレはシルフより背が低い。それもだいぶ。頭一個ぶんは違う。オレが低いっていうより、あいつが高いんじゃないかと思う。そんなあいつのことを見上げるのが好き、なんだけどね実は。
だけどね、血をあげるときとか......はいどうぞって肩を差し出すと、いつもすごく屈ませてしまう。背中をちょっと折り曲げて、木の高さが低すぎたキリンみたいに。
悩みは他にもある。からかわれるんだよ。ミュゲとリナリアに。あいつらは長寿の妖精で、ずっと見た目が子供みたいなもんだから、他人事と思ってるんだ。シルフが来たばっかのころはうわー長身とか純粋に褒めてたんだけど。だんだんね、シルフと2人揃って来るたびに、凸凹だとか、シアン小人じゃんとか言われるように......
そこでさ、オレ名案思いつきました。靴を変える!見た目は変わらないけど、中に隠しヒールがある靴。これで背高くなって何も言われない、血をあげるときも屈ませない!
......なんだよロロ。そんなオチがわかったみたいな目をして。
首傾げられたの。出かけようと玄関に立った途端に。...シルフに。なんだか変だ、だけど何が変なのか分からない、って感じの顔で。あんまりにも微妙な表情するもんだからさ、速攻で靴脱いだ。シルフは、小さくなったオレを見てあぁこれだ、ほっとした、という顔になった。
この靴、せっかく買ったんだけどな。誰もオレの背が高くなること、望んでないみたいだ。......何、ロロもこのままがいいって?
......わかったよ。オレはずっとチビです。
自分の体質、実家、悩み事はいくらでもあるじゃないかって?そんなのは、まぁ......今に始まったことじゃないから......うん。
そうじゃなくって、悩みは、背、だ。
やめてよ!そんな目で見るの。オレにとっては深刻なんだって。
はぁー、こんなこと言ってもしょうがないね。だってロロはむしろ背高いほうだもんね。なのにさらにヒール履いちゃってさ。
え?......小さいくらいがかわいい?かっ、かわいいのは目指してないの。昔からロロはそうやってオレのこと子供扱いするじゃん。
......オレはシルフより背が低い。それもだいぶ。頭一個ぶんは違う。オレが低いっていうより、あいつが高いんじゃないかと思う。そんなあいつのことを見上げるのが好き、なんだけどね実は。
だけどね、血をあげるときとか......はいどうぞって肩を差し出すと、いつもすごく屈ませてしまう。背中をちょっと折り曲げて、木の高さが低すぎたキリンみたいに。
悩みは他にもある。からかわれるんだよ。ミュゲとリナリアに。あいつらは長寿の妖精で、ずっと見た目が子供みたいなもんだから、他人事と思ってるんだ。シルフが来たばっかのころはうわー長身とか純粋に褒めてたんだけど。だんだんね、シルフと2人揃って来るたびに、凸凹だとか、シアン小人じゃんとか言われるように......
そこでさ、オレ名案思いつきました。靴を変える!見た目は変わらないけど、中に隠しヒールがある靴。これで背高くなって何も言われない、血をあげるときも屈ませない!
......なんだよロロ。そんなオチがわかったみたいな目をして。
首傾げられたの。出かけようと玄関に立った途端に。...シルフに。なんだか変だ、だけど何が変なのか分からない、って感じの顔で。あんまりにも微妙な表情するもんだからさ、速攻で靴脱いだ。シルフは、小さくなったオレを見てあぁこれだ、ほっとした、という顔になった。
この靴、せっかく買ったんだけどな。誰もオレの背が高くなること、望んでないみたいだ。......何、ロロもこのままがいいって?
......わかったよ。オレはずっとチビです。
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