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本編※R-18

深夜、名も知らぬ吸血鬼と

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*ワンクッション
性的描写・流血描写があるのでご注意。



では
↓↓↓









「貴様が吸血鬼と組んで我ら人外を仕切っているという悪魔か」

「は、ひ?」

 ええ急になんだよこの人。初めて会う......よな?“我ら人外”って言ってるからにはなんか人間以外の種族...なんだよな。なんだろう、恨み持たれるようなことしたかなー。多方面に向けて色々しすぎたなー。シルフのことも知ってるっぽいし......。
 まあちょっと見た感じ、身体のパーツは人間に近い。特徴は顔のパーツ。さっきちらっと口から牙が覗いてた。耳も尖ってるかな。魔法の気配がしないから悪魔の可能性は除外。ていうか薄々思っていること、青白くてわざわざ夜に現れて、うーんなんか......

「我ら吸血鬼の恥だ、こんな低級な悪魔と......」

 やっぱりか。正体ばらしたね。自分からはっきりと。でも分かるよ、ザ・ドラキュラって感じの見た目だもん。さりげなく低級って言われたことは無視。さっさと切り上げて帰ろう。

「何オレどうすれば満足して帰ってくれるわけ?お前のこと倒せばいい?」

 こいつなら勝てる......と思う。無理だったら逃げるし。と思ったのに......えっ、何?オレの適当な返しに、吸血鬼はにやにやしだす。きれいな歯列の中に、鋭く磨かれた犬歯が見える。

「こんな低級で、いやらしい、淫魔がねえ......」

「はぁ?オレを買いたいわけ?ならタダでは応じねえよ」

「淫魔殿の身体を満足させられれば、その限りではないだろう?」

 何故か余裕そうにつかつかと歩み寄ってきたかと思えば、素早い身のこなしで首に手を回される。牙を突き立てるのではなく......

「ぅぐ............お前」

 口と鼻を覆うように布を当てられた。途端に視界が眩みだす。オレはなすすべなく、意識を失った。




「う......っってぇ、あたま痛......」

 どうやらオレは睡眠薬を嗅がされてしまったらしい。気づくと柔らかい布の上に座らされ、目の前にはさっきの吸血鬼が......

「えっいやちょっと流石にないだろっ」

 オレの服を脱がそうと、ズボンに手を掛けていた。というか既にベルトが外されている。必死に抵抗しようとするが、寝起きもあって上手く力が入らない。爛々と輝く吸血鬼の瞳が目に映る。三白眼気味の青灰色の瞳が見開かれた白目の中心で怪しく光っている。

「目覚めたか。少しお付き合い頂こう」

 こいつ、およそ倫理観ってものがねえな。自分を棚に上げるが、この吸血鬼には相手の立場や都合を考えるという脳は存在しないらしい。でも、なんでだ。乗ってあげようとかいう思考になってるのは。

「私は我ら種族の中でも魅了の力が強いのだそうだよ、さてどうだね」

 吸血鬼はなぜか投げやりに言った。魅了......オレこんなのに絆されてんの今?オレにはシルフがいるんだ!
 しかし、よく見るとこの吸血鬼はくっきりした目鼻立ちで身体も引き締まり、全体として見た目はシルフよりだいぶ歳上に見えるがこれは大層......魅了されてもしかたない。

「はは、私はお眼鏡に叶っているようだな。では」

 いつの間にか下を全て脱がされていたことに気づかなかった。吸血鬼は膝の上に向かい合わせにオレを開脚させ、座らせると、指を口に含み、付け根まで自分の唾液で濡らした。そのままオレの後孔に宛てがう。穴を探し当て、いとも容易く指を侵入させた。ぶすり。

「んっ」

 思わず声。あっ、何だこれ。あれか、指を涎で濡らしたから。......吸血鬼の唾液は、よくない。魔力をたくさん帯びてて、オレに効くか、ら......。ぐりゅ、ぐちゅ、と奥まで触られ、解され、掻き混ぜられる。唾液が、魔力が中に直接擦り込まれる、なかなかやる奴いないけど、これ気持ち、よすぎる......。

「んはぁっ」

「ん?ここはまだイくところではないぞ。」

 そんなこと言ったって後ろは気持ちいし、おっさんの癖に色気あるし......。ひとしきり解れると、吸血鬼はオレがイくギリギリできゅぽん、と指を抜いた。そして次に取り出したのは......

ブブブブブブ......

「かなり大きいが、入るかね」

「んうぅぅ......っぐ」

 ズブブ......。糞、よりによってバイブかよ。無機物ではオレに魔力は入らない。焦らしやがって。はぁ、でも刺激されることは確かだ。

「はぁ......(ブブブ)んっ......(ブブブ)......それで?」

「知ってるか?血液はな、欲が高まって、血が沸騰する程に、美味になるのだよ」

「ふぇ......(ヴヴヴ)そんなの......(ヴヴ)知る、かぁっ(ヴヴヴ)」

 やべ、出る。びゅっ、とオレが射精すると共に、吸血鬼は肩口に牙を突き立てた。じゅる、と血液が噴き出て、吸血鬼の口内に満ちる。

「はぁ......っ、うぐっ......ぁァ」

 ゴク、ゴク......と嚥下する音がよく響く。首を噛まれて痛いはず、なのに不思議と気持ちいい。やべ、後ろからも首筋からも快感が......連続でイってしまう。あぁ、止まんねえ、

「ア、あぁ......」

「気持ちよかったみたいだな。しかしまだ足りんはずだ。サービスしてやろう」

 嘘つけ、オレの反応見てムラムラしてんだろうがよ。吸血鬼はバイブを抜くと手早くオレを全裸にし、自分も服を脱ぐと、既にいきり立ったモノを現した。座っていた体勢から押し倒される。......吸血鬼に挿入されるのは初、かな。

「あああああっ......!」

 入らないかと思った。身体はおっさんじゃないのか。流石は吸血鬼、体力はんぱじゃないな。ぱんっ、ぱんっ、と打ち付けるペースも速い。

「ふっ(ぱんっ)んぁっ......(ぱんっ)すごいっ(ぱんっ)」

「感じてるか?さっきより美味になってくれよ」

 そんなこと言われても、オレには分からない。名前も知らない吸血鬼のはずなのに、もう何も分からないほど中は火照って、締め付ける。はやく吸ってほしい。これってこんなにハマるもんか?

「吸血鬼になるとな、種がなくなるらしいのだ。お前も雌だったら、吸血鬼とヤり放題だなァ?」

 知らねえよ、聞いたところでなンだ......っ。深く突いてくるピストンの快感に耐えるので精一杯だ。はやく、はやく出してくれ。でないと......
 やばいっ、またイく......

「んァ......っ」

「......出すぞ」

 勢いよく注がれる熱い液。自分も射精しながらビクンビクンと快感に酔いしれていると、再び首元を噛まれる。

「ぐっ......んっ、まだ......のむのかよ」

 ぢゅるぢゅると吸われ、同時に下に溢れるほど注がれる液体。どちらも熱く、快感に溺れるには十分だった。気持ちよさでいっぱいだが、もうこれ以上吸われるのはまずい......

「ゃ......だめ、そろそろ......っ」

 吸血鬼が牙を抜いて顔を上げた。正面からその顔を見た。唇は血に染まり、青白い顔全体が紅潮していた。......キスしてくれるときのシルフもこんな感じだったな。......だめ、あいつのこと考えちゃ......この吸血鬼と重ねて、あいつに犯される妄想をしてしまいそうになる。

「どうした?急にそんなに震えて」

 少し伸びた爪をもつ指が、頬に触れる。やめて、もう。あぁ、オレは何を。シルフに犯されたいだなんて。

「ぁ......あぁ......やだっ」

「......」

 ......ずるっ、とオレの中から吸血鬼のモノが抜かれる。オレの表情に察して、冷めたのか。無意識にあいつの名前を呟いていたかもしれない。

「ふん、......これで終わりにしておいてやる。だが当分、お前がご執心の吸血鬼に血をあげることはできないな」

 貧血。いつの間にか、かなりの量を吸われていたらしい。すぐに起き上がることができない。後孔からは注がれたばかりの液体がごぽっ...とこぼれ出す。

「待っ......て」

 止めてどうするんだ。気持ちよかったなんて知れたら、また襲われるに決まってる。

「今日は存分に楽しませて貰ったよ。クラクラして倒れてしまわないようにな」

 ヒラリとコートを翻すと、吸血鬼は既に消えていた。あとには止血しかけた傷口と、透明で濁っていないさらさらの液体の感触だけが残った。
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