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悍ましい一夜

踏み荒らされた新雪 ※

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※栗栖×理玖


 ぐったりと横になって、理玖は涙に濡れる顔を手で隠した。
 セックスを、してしまった。それも友人であったはずの、瀬川と。
 どうしてこんなことになってしまったんだろう。心は引き裂かれるようで、もうどうしたらいいかわからなかった。
 この学園に来たことが、そもそも間違いだったのだとは思う。でも、もっと早く決めてしまえばよかった。さっさと逃げて仕舞えば、瀬川にこんなことをさせずに済んだ。
 今からでも遅くない。これ以上おかしくなる前に逃げないと。
 歯を食いしばって起きあがろうとした理玖の腕を、栗栖が掴んだ。

「おいおい、どこに行こうってんだ」
「離してください。これでもういいでしょう、部屋に戻ります」

 床に散乱した制服を手に取ろうとして、栗栖に再びソファに押し付けられた。見上げると、下卑た男達の視線が集まっている。嫌な予感がした。

「処女喪失おめでとう、三ツ橋理玖くん」

 揶揄うように、栗栖が手を叩いた。

「お疲れのところ悪いが、まだ夜は長いぜ。まだまだ君には働いてもらう」
「明日からは毎日何人も相手にするんだ。一人でへばられたら困るよ」
「ほら、服はこっちに頂戴」
「ちょっと、待ってくださ……ひ……ッ!」

 掻き集めた制服を再度取り上げられて、剥き出しの素肌を遠慮なしに触られた。

「うわ~、超肌スベスベじゃん」
「次は俺だから退いてろって」
「はいはい、来栖がそんなにガン勃ちになってんのも珍しいな」
「うるせえ。あんなの見たらそりゃ勃つだろ」
「それはわかる」

 覆い被さってきた栗栖の股間は、これでもかというほどに張り詰めていた。太腿にそれを擦り付けられ、腰を掴まれると、逃げようとする理玖をいとも容易くおさえつけた。仰向けからうつ伏せにひっくり返されて、尻を高く持ち上げられる。

「んじゃ、非処女になった理玖クンの孔、堪能させてもらうぞ」
「やだ、やめっ、ぁ、……ッ、ぐ、ぅ……ッ!」

 行為の余韻が残る窄まりに、栗栖の熱いペニスが押し付けられ、挿入された。ゴムをつけた外側にしっかりローションを塗しているおかげか、簡単に先端を飲み込んだ。瀬川よりも凶悪なサイズのものが、抉じ開けて進んでくる。
 目を見開いて呼吸を止める理玖の背中を、伸びてきた他の男の手が撫でた。

「栗栖のデカチンにビビって息止まっちゃってんじゃん、この巨根野郎」
「切れてねーからいいだろ。みっちり飲み込んでる」
「うわ、やっぱエロいな」
「ケツの皺まで広がっちゃってんじゃん」
「ほら、理玖クン深呼吸して、スーハー」
「っ、ふ……ぅ゛……ひっ、ん、はぅ……ッ!」
「そうそう、その調子」

 口を開けて、何とか息をする。ひどい圧迫感と衝撃に、ソファに捕まっていることしかできなかった。
 それでも拒絶の言葉を口にするために、浅い呼吸を繰り返しながらも言葉を紡ぐ。

「っ、はーっ、ぁ……いやッ、抜いてくださ、ああッ!」
「ここまできて、止めるわけないだろっ、諦めろって」
「あッ!!っ、ひ、……やらぁっ」

 ぐぶっ、ぐぶっ、と奥まで穿たれ、泣きながら身を捩る。
 そんな哀れな理玖の姿を嘲笑うように、栗栖の肉棒が一番奥まで貫いた。休む暇もなく腰が打ち付けられて、瀬川よりも容赦のないピストンが繰り出される。
 皮膚のぶつかる卑猥な破裂音と、水音。それから嫌がる理玖の悲鳴で混沌とする惨状を、他の男たちは皆食い入るように見つめていた。

「や、ぁ、や、だぁ……ぁ、はぅ、ッ、やら、ァっ」
「嫌がってる割には、ナカは締め付けて歓迎してるじゃないか。随分愛想のいい孔だ」
「ヤ、ちがうっ、いや、あんっ!ひぅ……ッ」
「エッロい声も出てんじゃん。気持ちいいくせに」

 違う、違うと首を振って否定する理玖だったが、ピストンのたびに前立腺を擦られて、望まない快楽が背筋を駆け抜けた。
 どうして。心はこんなに苦しいのに、体は簡単に快楽を拾ってしまうのだろう。
 獣の交尾のような体勢で、良いところばかりを擦られて頭がかき乱される。口を開けば、甘い嬌声が上がった。

「ぁ、あぁッ……んんぅ……ッ!」
「ほーら、突かれるたびに喘いで、立派なまんこだよここは」
「御影にも見てもらえって。お前が開発した体の具合は最高だってな」

 俯いていた顔を掴まれて、前を向かされた。
 視界に入ったそこでは、理玖の前に散々犯されて意識すら混濁していた久木が、覚醒したところを手の空いた男に構われていた。目が合ったところで逸らそうとするが、許さないとばかりにさらに激しく腰を打ち付けられた。

「お前のメス顔、先輩にしっかり見てもらえよ」
「ヤ、やだっ、見ないでくださっ」

 紅潮した頬も、蕩けた瞳も、何もかも見られている。久木だけじゃない、瀬川にも、この部屋にいる全ての視線が理玖に集まっていた。
 腰を掴まれ、ばっちゅん、ばちゅんッ!と聞くに耐えない卑猥な音と、揶揄う男達の声。突き抜ける性感。
 気が狂いそうだった。律動が勢いを増すごとに、また快楽の奔流が押し寄せてくる。絶頂が、近づいてくる。
 瀬川との交わりで達した後触れられていない理玖のペニスは、腹の下で完全に勃起してダラダラと先走りを垂れ流していた。
 呼吸が浅くなってくる。もう限界だった。

「あぅっ……ァ、らぇっ、や、め、イッ――~~~~ッ!」
「……っ、」

 ひときわ強く奥を突かれた瞬間、びくんっと全身が震えて、栗栖のモノを強く締め付けながらイッた。
 口では嫌だ嫌だと泣きながらも、快楽に負けて達する理玖の姿に、男達は感嘆の息を漏らした。
 身体を征服されて犯される気持ちよさを知ってしまっては、もうこの子は元の生活には戻れないだろう。あとは堕とされるだけだ。

「は、イクかと思った……」

 壮絶なまでの締め付けに、歯を食い縛って耐えた栗栖は、頭から汗を流しながらも口角を上げた。
 これはとんでもない逸材だ。もっと育てて、開発してやらなければ。
 使命感に掻き立てられ、ぐったりと突っ伏す理玖の両脇に腕を入れると、身体を起こさせた。
 弛緩していた身体はなすがままに、膝立ちの姿勢にさせられる。絶頂直後でヒクつく後孔を、後ろから羽交い締めにされてまた律動が再開された。

「あう゛ぅ!まっ、て……いま、イッたばっかぁ、あんッ!」
「またいけ、メスイキしろっ!」

 まだ敏感な状態で、腰を打ち付けられた。
 なにこれ、こんなの、おかしくなる。頭がドロドロに溶かされるんじゃないかと思うくらいの快感に、半開きの口端から涎が垂れて首から胸へと伝い落ちた。
 半狂乱で振り解こうとするが、力の入らない身体は全く無意味な抵抗になる。
 こんな、だめ、これ以上は、きもちよすぎて、また……。

「いぐっ、また、いっちゃ……ひ、ぃ゛ッ、あ゛……っ!」

 バチンッ!と脳内がショートするように、視界が真っ白になった。
 一瞬、死んだのかとすら思った。それくらいに激しい絶頂だった。
 何も考えられない。麻薬のような、神経を蝕むほどの快楽。中のものを締め付け、痙攣を繰り返した。

「さっきまで処女だったのにメスイキできるとかすげぇわ」
「顔もトロトロじゃん」
「……寝るな、まだ終わってないぞ」

 揶揄う声を聞きながら意識を手放しかけたところを、軽く尻を叩かれて引き戻された。


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