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ホワイトとブラック
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チェスは二人でする盤上遊戯だ。一枚の盤のうえに駒を並べておこなう、そうだな、戦争ごっこだ。
昔々、遠い異国に戦争好きの王様がいた。この王様はおのれの趣味として戦争をするもんだから、駆り出される民は困り果てた。そこである賢者がこの遊戯を発明して献上したところ、王様は戦争そっちのけで夢中になり、その地に平和が訪れたという。遊びも捨てたもんじゃない、オレはそう思う。
チェスの盤は、格子状に8×8の64マスに区切られている。モザイク模様だ。マスにはすべて番地の番号が割り振られている。e4、c5という感じにだ。すこしなれてきたら番地を覚えることになるだろうが、最初のうちは気にしなくていい。自然と身につくから心配せんでいいことだ。
駒のほうは白と黒に分かれていてひとめでどちらの所属かわかる。駒の初期配置は決まっている。盤の向きは色の薄いマス――白くなくても白マスと言われたりする――がどちらのプレイヤーから見ても右下の端にくるようにする。こうだ。
白側から見た初期配置だ。逆にしてみよう。
黒側から見た初期配置だ。試合を始める際、この初期配置を間違えてのゲームは成立しないので注意がいる。盤の向きはうっかりまちがえても別にかまわん。そっちは何故まちがってもいいのかというと、試合には直接はさわりがないのと、ボードは二色の格子マスとは限らんからだ。紙か地面に線を引いて8×8の64マスを作ってもチェスはできる。
先手後手は対戦相手と相談して好きな決め方をすればいい。ただし先手は必ず白を担当、後手は必ず黒を担当、これは万国共通の取り決めだ。
初心者はさいしょに駒を並べる時に気をつけにゃならんことがある。二種類の駒、キングとクイーンの位置についてだ。このふたつは白と黒とで初期配置が異なっている。白のクイーンはキングの左、黒のクイーンはキングの右だ。そうしてキングとクイーンはほかのピースたちと同じように歩兵の戦列の向こうに己の分身の姿をみるわけだ。因果なもんだな。盤の向きが合っていれば白のクイーンは白マスに、黒のクイーンは黒マスに配置される。これは覚えておくとならべる時に意外と便利だぞ。
さてここから双方が戦争の勝利を求め、自分の軍団の駒を一回ずつ動かしてゲームを進めていく。ではどうすれば勝ちになるかというと、相手の王様を完全に追い詰めれば勝ちだ。自分の王様が追い詰められたら負けだ。まずオレが一人で両方を動かしてやってみせよう。まだ何もわからんでもいい。
1. e4
1...e5
2. Qh5
2...Nc6
3. Bc4
3...Nf6
4. Qxf7#
これで黒のキングは追い詰められてチェックメイト、試合終了だ。白は勝ち、黒は負けた。なぜこれがメイトで終了なのかがわかるようになれば、もうチェスを指せるってことだ。そこまでいけばこの教室は卒業だな。
――――――――――――――――――――
さて、チェスは相手の駒を倒すことができる。倒すとは何か? 説明のために盤上の駒を一種類だけにしよう。
それ見てごらん。
この駒はルークといってな、障害物がなければ盤の上を上下左右にどこまでも進むことができる。城塞か攻城櫓をあらわしていると言われてるな。昔は多くの国でいくさの時に塔のようなやぐらを組んで城攻めをしていたらしい。その上にのぼって待つ兵士たちはどんな気持ちだったんだろうか。
ルークのいける場所を矢印で示してみよう。それぞれのルークはこの矢印の線上ならどこでも好きな所に移動できる。
じゃあルーク同士がぶつかるとどうなるか。
この状況で白の番だったらこう、ガツンだ。
白のルークは黒のルークを盤外に吹っ飛ばしてそのマスを占拠できる。これが倒すってことだ。逆にこの状況で黒の番だったら、こう、ガツン。
黒のルークは白のルークを吹っ飛ばすことができる。自分の手番のときに自分の駒を相手の駒にぶつけてはじき飛ばしてそのマスをとる、これがチェスの戦いの基本だ。倒した方の駒はそのマスでストップしないといけない。とどまって占拠するわけだ。吹っ飛ばされた方の駒はそこで終わりだ。盤上に戻ることは絶対にできず、あとはただ戦況を眺めるのみになる。
こうして互いに相手の駒を減らしていって最後にどちらかが相手のキングをガツン、といく手前まで追い詰めれば勝負が決まる。次でキングをガツンといくぞという一手をチェックと呼ぶ。
チェックされた方のプレイヤーはキングが吹っ飛ばされるのを必ず防がなければならない。だからチェックした時は「チェック」と口に出して相手に伝えるようにオレはしとる。これは別に言わんでもいいんだが、どうにも性分だな。
で、チェックされた方がどうあがいても次でキングが吹っ飛ばされるしかなければ詰み、チェックメイトという状況で、負けとなる。
ああそうだ、とても大事なことがある。メイトで降参した相手のキングをとどめだとばかりに弾き飛ばしちゃだめだ。これは大事なことだぞ。相手の他の駒はいくらでも倒してもいいが、キングは倒しちゃいかん。追い詰めてチェックメイトにしてそこで終わり、これもチェスのルールだ。自分が敗北を受け入れる時は「参りました」と口にするか、あるいは自分のキングをそっと横に倒して降参を示すんだ。
さて、じゃあこれはどうか。ルークはもう一つのルークをはじきだせるか?
この場合はガツンといけない。自軍の駒をはじきだすことはできないんだ。行けるのはその手前のマスまでだ。〇をつけて示すとこうだな。
ここまでがチェスの駒の動きの基礎、動く、とる、とられる、だ。いくつかの例外的な動きとルールがあるがそれはややこしいから追々説明していこう。疑問がわいたらたずねること。遠慮はいらん。基本的にはどの駒も行けるマスまで誰もいなければどこに進んでもいい。相手がいる場合は吹っ飛ばしてそのマスを占拠してストップ、味方がいるマスには行けない。もちろん、少しだけ動いたり、相手の駒を吹っ飛ばす以外の動きをしてもいい。
――――――――――――――――――――
それじゃここからは各駒の動き方を矢印で示していこう。
ルークは今やったな。双方に二つずつ配置される。上下左右にどこまでもいける。斜めには進めないが、二回動けば斜めの位置にいくこともできる。強いぞ。
次にクイーン。こいつはルークより更に強い。チェスで最強の存在だ。双方に一つずつ配置される。どの方向にもどこまでも進むことができる。どうせだから障害物として黒のポーンを三つ配置して動きを示そう。
黒のクイーンは自分の前にいるポーンに前進をさえぎられている。だがこれはポーンが身体を張ってクイーンを守っているともいえる。どうとらえるかはプレイヤー次第さ。ここから白のクイーンは相手のポーンをガツンと倒すことができるがそれをすると次に黒クイーンの仕返しを受けて吹っ飛ばされる。
キング。クイーンから移動距離をさっぴいた動きだ。どの方向にも一マス動くことができる。弱いようでこいつも強い。だがさっき言ったようにこいつが追い詰められるとその時点で試合終了だから動かす際は細心の注意が必要だ。
オレは今、キングはどの方向にも一マス進めると言ったのに青い丸で囲まれたところに矢印がないのは何故かって? いい質問だ。どちらのキングもその二つのマスに進む力はある。だがその力の行使はできん。
どちらかのキングが青い丸の地点に進むとだな、次に相手のキングが覆いかぶさって討ち取ることができるからだ。いわば王の自殺だな、これはチェスでは禁止されてるんだ。キングは相手方の駒が次に占拠できる――駒が効いているという――位置には移動できない、そういうルールがある。
それじゃ自分か相手がうっかりこういう間違い――盤上遊戯じゃ珍しくない失敗だ――を指してしまったらどうするか。これは簡単だ。自分がやってすぐに気づいたなら間違いを謝って指し直す。相手がやったなら指摘して指し直してもらう。だが決して非難してはならん。だれだってまちがうもんだ。相手がうっかりやっちまった時にしめしめと思ってキングをガツンといくんじゃないぞ。それは反則だ。ここのマスターに説教される羽目になってもオレは知らん。そりゃあ恐ろしいぞ。
ビショップ。斜めにどこまでもいける。双方に二つずつ配置される。
どこまでもいけるのでルークの斜め版のようだが実は大きな違いがある。ためしにルークとビショップをいろんなところに動かしてごらん。
ルークは何度も動かせば64マスのどの番地にもいける。これはクイーンとキングもそうだ。だがビショップは初期配置の色のマスしかいけない。どうしたって自分の置かれたマスと色の違うマスにはいけないんだ。白か黒か、聖職者ってのは地位の強さと引き換えに行き先をハッキリ制限されて窮屈なわけだ。
残りはナイトとポーンだな。こいつらは今までの奴らに比べて動きの癖がとても強いから厄介だぞ。だが怖がることはない。わからないことは対戦相手が指摘してくれるさ。干物亭の連中はみな心得てる。
昔々、遠い異国に戦争好きの王様がいた。この王様はおのれの趣味として戦争をするもんだから、駆り出される民は困り果てた。そこである賢者がこの遊戯を発明して献上したところ、王様は戦争そっちのけで夢中になり、その地に平和が訪れたという。遊びも捨てたもんじゃない、オレはそう思う。
チェスの盤は、格子状に8×8の64マスに区切られている。モザイク模様だ。マスにはすべて番地の番号が割り振られている。e4、c5という感じにだ。すこしなれてきたら番地を覚えることになるだろうが、最初のうちは気にしなくていい。自然と身につくから心配せんでいいことだ。
駒のほうは白と黒に分かれていてひとめでどちらの所属かわかる。駒の初期配置は決まっている。盤の向きは色の薄いマス――白くなくても白マスと言われたりする――がどちらのプレイヤーから見ても右下の端にくるようにする。こうだ。
白側から見た初期配置だ。逆にしてみよう。
黒側から見た初期配置だ。試合を始める際、この初期配置を間違えてのゲームは成立しないので注意がいる。盤の向きはうっかりまちがえても別にかまわん。そっちは何故まちがってもいいのかというと、試合には直接はさわりがないのと、ボードは二色の格子マスとは限らんからだ。紙か地面に線を引いて8×8の64マスを作ってもチェスはできる。
先手後手は対戦相手と相談して好きな決め方をすればいい。ただし先手は必ず白を担当、後手は必ず黒を担当、これは万国共通の取り決めだ。
初心者はさいしょに駒を並べる時に気をつけにゃならんことがある。二種類の駒、キングとクイーンの位置についてだ。このふたつは白と黒とで初期配置が異なっている。白のクイーンはキングの左、黒のクイーンはキングの右だ。そうしてキングとクイーンはほかのピースたちと同じように歩兵の戦列の向こうに己の分身の姿をみるわけだ。因果なもんだな。盤の向きが合っていれば白のクイーンは白マスに、黒のクイーンは黒マスに配置される。これは覚えておくとならべる時に意外と便利だぞ。
さてここから双方が戦争の勝利を求め、自分の軍団の駒を一回ずつ動かしてゲームを進めていく。ではどうすれば勝ちになるかというと、相手の王様を完全に追い詰めれば勝ちだ。自分の王様が追い詰められたら負けだ。まずオレが一人で両方を動かしてやってみせよう。まだ何もわからんでもいい。
1. e4
1...e5
2. Qh5
2...Nc6
3. Bc4
3...Nf6
4. Qxf7#
これで黒のキングは追い詰められてチェックメイト、試合終了だ。白は勝ち、黒は負けた。なぜこれがメイトで終了なのかがわかるようになれば、もうチェスを指せるってことだ。そこまでいけばこの教室は卒業だな。
――――――――――――――――――――
さて、チェスは相手の駒を倒すことができる。倒すとは何か? 説明のために盤上の駒を一種類だけにしよう。
それ見てごらん。
この駒はルークといってな、障害物がなければ盤の上を上下左右にどこまでも進むことができる。城塞か攻城櫓をあらわしていると言われてるな。昔は多くの国でいくさの時に塔のようなやぐらを組んで城攻めをしていたらしい。その上にのぼって待つ兵士たちはどんな気持ちだったんだろうか。
ルークのいける場所を矢印で示してみよう。それぞれのルークはこの矢印の線上ならどこでも好きな所に移動できる。
じゃあルーク同士がぶつかるとどうなるか。
この状況で白の番だったらこう、ガツンだ。
白のルークは黒のルークを盤外に吹っ飛ばしてそのマスを占拠できる。これが倒すってことだ。逆にこの状況で黒の番だったら、こう、ガツン。
黒のルークは白のルークを吹っ飛ばすことができる。自分の手番のときに自分の駒を相手の駒にぶつけてはじき飛ばしてそのマスをとる、これがチェスの戦いの基本だ。倒した方の駒はそのマスでストップしないといけない。とどまって占拠するわけだ。吹っ飛ばされた方の駒はそこで終わりだ。盤上に戻ることは絶対にできず、あとはただ戦況を眺めるのみになる。
こうして互いに相手の駒を減らしていって最後にどちらかが相手のキングをガツン、といく手前まで追い詰めれば勝負が決まる。次でキングをガツンといくぞという一手をチェックと呼ぶ。
チェックされた方のプレイヤーはキングが吹っ飛ばされるのを必ず防がなければならない。だからチェックした時は「チェック」と口に出して相手に伝えるようにオレはしとる。これは別に言わんでもいいんだが、どうにも性分だな。
で、チェックされた方がどうあがいても次でキングが吹っ飛ばされるしかなければ詰み、チェックメイトという状況で、負けとなる。
ああそうだ、とても大事なことがある。メイトで降参した相手のキングをとどめだとばかりに弾き飛ばしちゃだめだ。これは大事なことだぞ。相手の他の駒はいくらでも倒してもいいが、キングは倒しちゃいかん。追い詰めてチェックメイトにしてそこで終わり、これもチェスのルールだ。自分が敗北を受け入れる時は「参りました」と口にするか、あるいは自分のキングをそっと横に倒して降参を示すんだ。
さて、じゃあこれはどうか。ルークはもう一つのルークをはじきだせるか?
この場合はガツンといけない。自軍の駒をはじきだすことはできないんだ。行けるのはその手前のマスまでだ。〇をつけて示すとこうだな。
ここまでがチェスの駒の動きの基礎、動く、とる、とられる、だ。いくつかの例外的な動きとルールがあるがそれはややこしいから追々説明していこう。疑問がわいたらたずねること。遠慮はいらん。基本的にはどの駒も行けるマスまで誰もいなければどこに進んでもいい。相手がいる場合は吹っ飛ばしてそのマスを占拠してストップ、味方がいるマスには行けない。もちろん、少しだけ動いたり、相手の駒を吹っ飛ばす以外の動きをしてもいい。
――――――――――――――――――――
それじゃここからは各駒の動き方を矢印で示していこう。
ルークは今やったな。双方に二つずつ配置される。上下左右にどこまでもいける。斜めには進めないが、二回動けば斜めの位置にいくこともできる。強いぞ。
次にクイーン。こいつはルークより更に強い。チェスで最強の存在だ。双方に一つずつ配置される。どの方向にもどこまでも進むことができる。どうせだから障害物として黒のポーンを三つ配置して動きを示そう。
黒のクイーンは自分の前にいるポーンに前進をさえぎられている。だがこれはポーンが身体を張ってクイーンを守っているともいえる。どうとらえるかはプレイヤー次第さ。ここから白のクイーンは相手のポーンをガツンと倒すことができるがそれをすると次に黒クイーンの仕返しを受けて吹っ飛ばされる。
キング。クイーンから移動距離をさっぴいた動きだ。どの方向にも一マス動くことができる。弱いようでこいつも強い。だがさっき言ったようにこいつが追い詰められるとその時点で試合終了だから動かす際は細心の注意が必要だ。
オレは今、キングはどの方向にも一マス進めると言ったのに青い丸で囲まれたところに矢印がないのは何故かって? いい質問だ。どちらのキングもその二つのマスに進む力はある。だがその力の行使はできん。
どちらかのキングが青い丸の地点に進むとだな、次に相手のキングが覆いかぶさって討ち取ることができるからだ。いわば王の自殺だな、これはチェスでは禁止されてるんだ。キングは相手方の駒が次に占拠できる――駒が効いているという――位置には移動できない、そういうルールがある。
それじゃ自分か相手がうっかりこういう間違い――盤上遊戯じゃ珍しくない失敗だ――を指してしまったらどうするか。これは簡単だ。自分がやってすぐに気づいたなら間違いを謝って指し直す。相手がやったなら指摘して指し直してもらう。だが決して非難してはならん。だれだってまちがうもんだ。相手がうっかりやっちまった時にしめしめと思ってキングをガツンといくんじゃないぞ。それは反則だ。ここのマスターに説教される羽目になってもオレは知らん。そりゃあ恐ろしいぞ。
ビショップ。斜めにどこまでもいける。双方に二つずつ配置される。
どこまでもいけるのでルークの斜め版のようだが実は大きな違いがある。ためしにルークとビショップをいろんなところに動かしてごらん。
ルークは何度も動かせば64マスのどの番地にもいける。これはクイーンとキングもそうだ。だがビショップは初期配置の色のマスしかいけない。どうしたって自分の置かれたマスと色の違うマスにはいけないんだ。白か黒か、聖職者ってのは地位の強さと引き換えに行き先をハッキリ制限されて窮屈なわけだ。
残りはナイトとポーンだな。こいつらは今までの奴らに比べて動きの癖がとても強いから厄介だぞ。だが怖がることはない。わからないことは対戦相手が指摘してくれるさ。干物亭の連中はみな心得てる。
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