32 / 46
第三章 偽装婚約?
約束
しおりを挟む
王宮から王室専用の馬車へ同乗させてもらい、ルイ様と一緒に学園へ到着した。
これが正式に彼の婚約者となって初めての学園への登校で、緊張に震えるのかと思いきや……。
私は別の意味でドキドキしていた。
目の前には私の好きな人。
私が馬車から降りるのをエスコートしたあとに、流れるようにその指先に口づけるルイ様。
――ルイ様が甘い! 甘いよぉ。タスケテ……いや、やっぱり助けは必要ありません。このままでいさせてください……。
✳︎✳︎✳︎
ルイ様は馬車の中でもずっと嬉しそうに私を見つめていた。私は贅沢にもその視線に耐えきれなくなってしまい、徐にバッグから教科書とノートを取り出し、試験に出る範囲をもう一度おさらいしていた。
そうしたら意外と没頭できるもので、馬車が学園に着く頃にはきっちりと最終確認を終え、臨戦体制に入っていた。
ちなみに、昨夜のルイ様は学科ごとに試験問題の傾向を教えてくれるとともに、的確に私の弱点を指摘して指導してくれた。非常に有意義な時間だったといえる。
私の脳が溶けてしまうできごとはやるべきことを最後までやり切ったあとに起きたので、ルイ様も私の反応を考えて配慮してくれたのだと思う。
アラスター様もたくさんの力を貸してくださったし、二人の助力に報いるためにも、あとは今日私がその成果を発揮するのみである。
本音を言えば、今日ここに来ることに恐れを抱いていた。
嫌がらせをされていた記憶も未だ生々しく残っているし、周りは誰も助けてくれなかったから、今日もちゃんと試験を受けさせてもらえるのか……など心配が尽きなかった。
そういった私の心配や憂慮や何もかもを今、ルイ様が吹き飛ばしてしまった形である。
正常な意識を取り戻し、頭の中を探ると、昨日必死で詰め込んだ経済学の計算式が反芻できてやっと安心した。記憶まで飛んでいなくてよかった。
「リリーをあの男から奪えてよかった」
「? ルイ様……?」
馬車から恭しく私を降ろしたあと、その場でルイ様は周囲に見せつけるかのように、ゆっくりと私の手に唇を寄せた。
その上切なげに目を細めて私を見つめたルイ様は、まるでずっと秘めていた想いを告げる人がするような表情で言ったのだ。
「ごめんね。私がリリアーヌを好きになってしまったばかりに苦労をかけて。でも今日から私が婚約者としてリリーを守るから」
――こんなの聞いてない……!
何事かと周囲に集まっていた学生たちがざわついているのが聞こえる。
どうやらルイ様は「自分がリリアーヌを好きになってしまったから元婚約者から無理矢理奪った」というストーリーを作り上げたいようだと察した。
発言の意図は察したのだけれど、今の心が弱った私に対しては一撃必殺の殺し文句だった。
――もう、ルイ様のことが好きすぎて限界。
どうしてこの方はいつも私の心を救うことに全力を尽くしてくれるのだろうか。
私は一人で自分の人生に立ち向かい、命の安全を確保してから恋愛を楽しむ予定だったのに――。
ルイ様は驚くほどのスピードで私の心を捕えてしまった。でも、それに抗おうとも思わない。思えないのだ。私の気持ちはもう、制御可能な範囲を脱してしまっているから。
――試験が終わったら、ちゃんとこの気持ちを伝えよう。
もし受け入れてもらえなくても、ルイ様となら気まずくなったりしないだろう。
そうなると、つらい気持ちを抱えることになるかもしれないけれど……私は元来諦めが悪いのだ。振られたとしても、何度も繰り返し愛を伝えさせてもらおう。それこそルイ様にお相手が見つかるまで。そう決めた。
私が自分のクラスまで歩きながら決意を固めている間も、ルイ様はその隣でエスコートしながら私を愛おしそうに眺めていたらしい――と、その様子を見ていたカシアから聞くのはまた別の日の話。
✳︎✳︎✳︎
そうこうしながらも試験の日程は無事に消化された。私の中でも今まで受けてきたテストの中で一番の手応えを感じる出来だったので、力は出し切ることができたと思う。
それもこれも私の勉強計画の立案から指導まで力を貸してくれたルイ様とアラスター様のお陰である。
試験が終わったらお礼しようと決めていたので、早速その旨を申し出ると、アラスター様にはものすごい勢いで拒否された。
「私はまだ死ぬわけにはいかないので」
なんて慇懃そうに言っていたけれど、私がお礼をしたところでどうして彼の命が危険に晒されるのか全く理解ができなかった。
クーデレのアラスター様のことだから恥ずかしかったのかもしれないと思ったけれど、若干顔色が悪かったし、断り方も必死だったように思う。
せっかくのお礼の気持ちなのに、押しつけて相手の負担になってしまうようでは本末転倒だ。ここは一旦引いて、アラスター様への対応はもう少し考えてみようと思った。
ルイ様には、行きたいけど一人ではなかなか行けなかったお店にぜひ同行してほしいとお願いされた。お役に立てるならどんなこともするつもりだったので、もちろん二つ返事で応じた。
けれど、よく考えてみるとそれでは逆に私へのご褒美みたいだ。そのお店について行く他に何かないのか尋ねてみたところ――。
「じゃあ、お店に同行してもらう日、リリーの一日の時間を全部僕にくれるかな?」
「もちろんです!」
「やった! ありがとう。リリーとのデート楽しみだなぁ」
……私へのご褒美タイムが増えただけだった。
それでもルイ様が喜んでホクホク顔をしているのがとても可愛くて、私もにんまりしてしまった。
いつもはスマートでかっこいいのに、こういうときに見せてくれる可愛い表情がたまらなく愛おしい。ルイ様の魅力に夢中になっていると、それまで考えていた細かいあれこれは既に頭の中から消え去っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます!
次回から最終章に入ります。
最後まで楽しんでもらえれば嬉しいです。よろしくお願いいたしますm(_ _)m
これが正式に彼の婚約者となって初めての学園への登校で、緊張に震えるのかと思いきや……。
私は別の意味でドキドキしていた。
目の前には私の好きな人。
私が馬車から降りるのをエスコートしたあとに、流れるようにその指先に口づけるルイ様。
――ルイ様が甘い! 甘いよぉ。タスケテ……いや、やっぱり助けは必要ありません。このままでいさせてください……。
✳︎✳︎✳︎
ルイ様は馬車の中でもずっと嬉しそうに私を見つめていた。私は贅沢にもその視線に耐えきれなくなってしまい、徐にバッグから教科書とノートを取り出し、試験に出る範囲をもう一度おさらいしていた。
そうしたら意外と没頭できるもので、馬車が学園に着く頃にはきっちりと最終確認を終え、臨戦体制に入っていた。
ちなみに、昨夜のルイ様は学科ごとに試験問題の傾向を教えてくれるとともに、的確に私の弱点を指摘して指導してくれた。非常に有意義な時間だったといえる。
私の脳が溶けてしまうできごとはやるべきことを最後までやり切ったあとに起きたので、ルイ様も私の反応を考えて配慮してくれたのだと思う。
アラスター様もたくさんの力を貸してくださったし、二人の助力に報いるためにも、あとは今日私がその成果を発揮するのみである。
本音を言えば、今日ここに来ることに恐れを抱いていた。
嫌がらせをされていた記憶も未だ生々しく残っているし、周りは誰も助けてくれなかったから、今日もちゃんと試験を受けさせてもらえるのか……など心配が尽きなかった。
そういった私の心配や憂慮や何もかもを今、ルイ様が吹き飛ばしてしまった形である。
正常な意識を取り戻し、頭の中を探ると、昨日必死で詰め込んだ経済学の計算式が反芻できてやっと安心した。記憶まで飛んでいなくてよかった。
「リリーをあの男から奪えてよかった」
「? ルイ様……?」
馬車から恭しく私を降ろしたあと、その場でルイ様は周囲に見せつけるかのように、ゆっくりと私の手に唇を寄せた。
その上切なげに目を細めて私を見つめたルイ様は、まるでずっと秘めていた想いを告げる人がするような表情で言ったのだ。
「ごめんね。私がリリアーヌを好きになってしまったばかりに苦労をかけて。でも今日から私が婚約者としてリリーを守るから」
――こんなの聞いてない……!
何事かと周囲に集まっていた学生たちがざわついているのが聞こえる。
どうやらルイ様は「自分がリリアーヌを好きになってしまったから元婚約者から無理矢理奪った」というストーリーを作り上げたいようだと察した。
発言の意図は察したのだけれど、今の心が弱った私に対しては一撃必殺の殺し文句だった。
――もう、ルイ様のことが好きすぎて限界。
どうしてこの方はいつも私の心を救うことに全力を尽くしてくれるのだろうか。
私は一人で自分の人生に立ち向かい、命の安全を確保してから恋愛を楽しむ予定だったのに――。
ルイ様は驚くほどのスピードで私の心を捕えてしまった。でも、それに抗おうとも思わない。思えないのだ。私の気持ちはもう、制御可能な範囲を脱してしまっているから。
――試験が終わったら、ちゃんとこの気持ちを伝えよう。
もし受け入れてもらえなくても、ルイ様となら気まずくなったりしないだろう。
そうなると、つらい気持ちを抱えることになるかもしれないけれど……私は元来諦めが悪いのだ。振られたとしても、何度も繰り返し愛を伝えさせてもらおう。それこそルイ様にお相手が見つかるまで。そう決めた。
私が自分のクラスまで歩きながら決意を固めている間も、ルイ様はその隣でエスコートしながら私を愛おしそうに眺めていたらしい――と、その様子を見ていたカシアから聞くのはまた別の日の話。
✳︎✳︎✳︎
そうこうしながらも試験の日程は無事に消化された。私の中でも今まで受けてきたテストの中で一番の手応えを感じる出来だったので、力は出し切ることができたと思う。
それもこれも私の勉強計画の立案から指導まで力を貸してくれたルイ様とアラスター様のお陰である。
試験が終わったらお礼しようと決めていたので、早速その旨を申し出ると、アラスター様にはものすごい勢いで拒否された。
「私はまだ死ぬわけにはいかないので」
なんて慇懃そうに言っていたけれど、私がお礼をしたところでどうして彼の命が危険に晒されるのか全く理解ができなかった。
クーデレのアラスター様のことだから恥ずかしかったのかもしれないと思ったけれど、若干顔色が悪かったし、断り方も必死だったように思う。
せっかくのお礼の気持ちなのに、押しつけて相手の負担になってしまうようでは本末転倒だ。ここは一旦引いて、アラスター様への対応はもう少し考えてみようと思った。
ルイ様には、行きたいけど一人ではなかなか行けなかったお店にぜひ同行してほしいとお願いされた。お役に立てるならどんなこともするつもりだったので、もちろん二つ返事で応じた。
けれど、よく考えてみるとそれでは逆に私へのご褒美みたいだ。そのお店について行く他に何かないのか尋ねてみたところ――。
「じゃあ、お店に同行してもらう日、リリーの一日の時間を全部僕にくれるかな?」
「もちろんです!」
「やった! ありがとう。リリーとのデート楽しみだなぁ」
……私へのご褒美タイムが増えただけだった。
それでもルイ様が喜んでホクホク顔をしているのがとても可愛くて、私もにんまりしてしまった。
いつもはスマートでかっこいいのに、こういうときに見せてくれる可愛い表情がたまらなく愛おしい。ルイ様の魅力に夢中になっていると、それまで考えていた細かいあれこれは既に頭の中から消え去っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます!
次回から最終章に入ります。
最後まで楽しんでもらえれば嬉しいです。よろしくお願いいたしますm(_ _)m
94
お気に入りに追加
2,025
あなたにおすすめの小説
【完結】断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
古堂 素央
恋愛
【完結】
「なんでわたしを突き落とさないのよ」
学園の廊下で、見知らぬ女生徒に声をかけられた公爵令嬢ハナコ。
階段から転げ落ちたことをきっかけに、ハナコは自分が乙女ゲームの世界に生まれ変わったことを知る。しかもハナコは悪役令嬢のポジションで。
しかしなぜかヒロインそっちのけでぐいぐいハナコに迫ってくる攻略対象の王子。その上、王子は前世でハナコがこっぴどく振った瓶底眼鏡の山田そっくりで。
ギロチンエンドか瓶底眼鏡とゴールインするか。選択を迫られる中、他の攻略対象の好感度まで上がっていって!?
悪役令嬢? 断罪ざまぁ? いいえ、冴えない王子と結ばれるくらいなら、ノシつけてヒロインに押しつけます!
黒ヒロインの陰謀を交わしつつ、無事ハナコは王子の魔の手から逃げ切ることはできるのか!?
踏み台令嬢はへこたれない
三屋城衣智子
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
変態婚約者を無事妹に奪わせて婚約破棄されたので気ままな城下町ライフを送っていたらなぜだか王太子に溺愛されることになってしまいました?!
utsugi
恋愛
私、こんなにも婚約者として貴方に尽くしてまいりましたのにひどすぎますわ!(笑)
妹に婚約者を奪われ婚約破棄された令嬢マリアベルは悲しみのあまり(?)生家を抜け出し城下町で庶民として気ままな生活を送ることになった。身分を隠して自由に生きようと思っていたのにひょんなことから光魔法の能力が開花し半強制的に魔法学校に入学させられることに。そのうちなぜか王太子から溺愛されるようになったけれど王太子にはなにやら秘密がありそうで……?!
※適宜内容を修正する場合があります
我慢するだけの日々はもう終わりにします
風見ゆうみ
恋愛
「レンウィル公爵も素敵だけれど、あなたの婚約者も素敵ね」伯爵の爵位を持つ父の後妻の連れ子であるロザンヌは、私、アリカ・ルージーの婚約者シーロンをうっとりとした目で見つめて言った――。
学園でのパーティーに出席した際、シーロンからパーティー会場の入口で「今日はロザンヌと出席するから、君は1人で中に入ってほしい」と言われた挙げ句、ロザンヌからは「あなたにはお似合いの相手を用意しておいた」と言われ、複数人の男子生徒にどこかへ連れ去られそうになってしまう。
そんな私を助けてくれたのは、ロザンヌが想いを寄せている相手、若き公爵ギルバート・レンウィルだった。
※本編完結しましたが、番外編を更新中です。
※史実とは関係なく、設定もゆるい、ご都合主義です。
※独特の世界観です。
※中世〜近世ヨーロッパ風で貴族制度はありますが、法律、武器、食べ物など、その他諸々は現代風です。話を進めるにあたり、都合の良い世界観となっています。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
大嫌いな令嬢
緑谷めい
恋愛
ボージェ侯爵家令嬢アンヌはアシャール侯爵家令嬢オレリアが大嫌いである。ほとんど「憎んでいる」と言っていい程に。
同家格の侯爵家に、たまたま同じ年、同じ性別で産まれたアンヌとオレリア。アンヌには5歳年上の兄がいてオレリアには1つ下の弟がいる、という点は少し違うが、ともに実家を継ぐ男兄弟がいて、自らは将来他家に嫁ぐ立場である、という事は同じだ。その為、幼い頃から何かにつけて、二人の令嬢は周囲から比較をされ続けて来た。
アンヌはうんざりしていた。
アンヌは可愛らしい容姿している。だが、オレリアは幼い頃から「可愛い」では表現しきれぬ、特別な美しさに恵まれた令嬢だった。そして、成長するにつれ、ますますその美貌に磨きがかかっている。
そんな二人は今年13歳になり、ともに王立貴族学園に入学した。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
姉の婚約者であるはずの第一王子に「お前はとても優秀だそうだから、婚約者にしてやってもいい」と言われました。
ふまさ
恋愛
「お前はとても優秀だそうだから、婚約者にしてやってもいい」
ある日の休日。家族に疎まれ、蔑まれながら育ったマイラに、第一王子であり、姉の婚約者であるはずのヘイデンがそう告げた。その隣で、姉のパメラが偉そうにふんぞりかえる。
「ぞんぶんに感謝してよ、マイラ。あたしがヘイデン殿下に口添えしたんだから!」
一方的に条件を押し付けられ、望まぬまま、第一王子の婚約者となったマイラは、それでもつかの間の安らぎを手に入れ、歓喜する。
だって。
──これ以上の幸せがあるなんて、知らなかったから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる