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第二章 美容部員と天才化学者
始動
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とりあえず人体に有害な白粉の改良をしなくてはならない。あと、同時進行で化粧下地とファンデーションもほしい。切実に――。それからハイライトのようなキラキラな粉も。
でもそういったものを作ろうにも何をどうすればいいのか全くわからない。できたら世の中に広めていきたいという夢がどこまでも膨らむけれど、そもそも「開発」をするにはどうしたらいいものか――。
そんなことを考えながらも、私の手は機械のように正確に動いていた。
実は昨日までは通っていた学園の夏休みで、その期間が終わったので私はいつも通り学園に通ってきている。
どういう経路なのかはわからないが、ソフィアお姉様が王太子殿下の婚約者に選ばれたというニュースが学園中で話の種になったあと、それが私のおかげという噂が駆け巡ったのだ。
私とお姉様と侍女ズしか知らない情報が、なぜこんなにも早く正確に知られて学園中に拡散されるのか――。まさか、使用人の中にスパイでも紛れていたのか……? 私は仕組みがわからないながらも静かに戦慄を覚えていた。実際はお姉様が私のことを自慢しまくっていたのが原因だったのだけれど、その時はそんな事実知りようがなかったのである。
そのおかげで? 私の特技が明るみに出ることになり、その技術を伝授してほしいと連日多くの令嬢に囲まれたり、教室や学園からの出待ちをされるようになってしまった。
そのため、お姉様の侍女さんにメイク練習用の首から上だけのスキンヘッドのマネキン、通称「ドールちゃん」を借りてその技術を教えるのに使っている。
今日も今日とてたくさんの令嬢に囲まれ、機械的に手を動かしながら説明して、ドールちゃんにメイクを施していた。そして冒頭の悩みに戻るのである。
「それ、私がお役に立てるかもしれません……」
そう言って控えめにちょこんと手を上げてくれたのは、確か超有名な名門公爵家のご令嬢ではなかったか? 確か名前は――
「イザベラ様? なんのことでしょう?」
「今、おっしゃっていたお悩みの件ですわ」
「悩み……? 私、もしかして口に出していました?」
「はい。ばっちりと」
「Oh……」
「あ、大丈夫ですよ。私以外の人たちはみなさん帰ったあとで、聞いていたのは私だけだったと思います」
「あ、いえ、別に聞かれても問題ないのですが……。むしろつまらない悩みを聞かせてしまってすみません……」
「いいえ! 私の友人に、投資するのが趣味みたいな人がいるんですよ。その人の話に比べれば全然! まあ、その人は投資のおかげで個人的な資産も潤沢にあるみたいだし、知識も豊富だからアイリーン様のお悩み、きっと解決してくれると思うんですよね」
「え……でも、私は投資とかそういう、商売に関しては全くの無知ですから、迷惑をおかけする気が……」
「うーん、でも、私はアイリーン様の美容の技術や知識、今のままだともったいないと思うんですよね。私の友人に任せればもっと可能性が広がると思うんです。だから、話だけでもしてみませんか? もちろん、無理にとは申しませんが……」
今の私は当たり前だがコネクションなど一切持ち合わせていない。そんな状況で有名な名門公爵家のご令嬢の紹介が受けられるなど願ってもないことだ。だから私の答えはYES一択なのだけれど……そのご友人を紹介してもらって、その先どうなってしまうか全く想像ができないので正直不安だ。
でも、何か新しいことを始めるときというのは常に不安がつきまとうものだ。いずれにせよ自分一人で考えていてもどうすればいいのかわからなかったのだし、これ以上ここに留まって考え続けていたって答えが出るとは思えない。
高貴な方が紹介してくださる人ならきっと信頼できる立派な人物だろう。ボランティア感覚で協力してくれるかもしれない。きっとうまくいくと信じて、一歩踏み出すしかないのだ。
「それでしたらぜひ、紹介してしてください。どうぞよろしくお願いいたします……!」
そうして急転直下、イザベラ様のご友人と会うこととなったのである。
✳︎✳︎✳︎
「アイリーン様、こちらがエリーです」
数日後、イザベラ様から先方のアポイントメントが取れたという連絡を受け、私は約束の場所へと出向いた。
「はじめまして、エリー様。アイリーン・グレンと申します」
ここは私が足を踏み入れたこともない一流ドレスショップのVIPルーム。ドレスショップにこういう部屋があるとは聞いたことがあったが、実際目にすることも入ることも一生ないと思っていた場所だ。部屋の中央に置かれたアンティーク調のテーブルとソファー、高級ブランドの茶器、ふかふかの絨毯、上品な照明器具、すべての調度品が「私を見て!」と言わんばかりに高級オーラを醸し出している。
「ええ。よろしく。早速だけど、私に化粧をしてくれる?」
「え……ええ?」
私がVIPルームの高級オーラに呑まれて怯んでいたら、イザベラ様からエリー様と紹介された方が私にそう声をかけた。エリー様の隣に座るイザベラ様もぎょっとした顔を彼女に向けている。
予想外の声かけに驚いて、私は改めてエリー様を正面から凝視する。
――白い肌、キリッとした眉、大きくて切長の目、高い鼻、薄い唇……。パーツの配置も黄金比そのもの。計算されたような位置にある泣き黒子も最高。ものすごい美形だわ。ナイスクールビューティー!
エリー様は質素な平民風のワンピースに身を包んでいたが、顔面の高貴さを全く隠しきれていなかった。この世界で私が見た女性の中でも間違いなくトップクラス、そして一番私好みの美人さんだ。イザベラ様のご友人というし、貴族令嬢に違いない。とてもいい素材に出会ってしまった。腕が鳴る。
「はぁぁ。イザベラ様も可憐で素敵ですが、エリー様は色気溢れるかっこいい美人さんですね」
「そう? ありがとう。あなたの噂は聞いているわ。私も今より美しくなれる?」
「もちろんです! 私にお任せください!」
エリー様は今のままでも魅力的だが、化粧は全ての女性の魅力を引き出せる魔法だもの。その真髄は「理想の自分に近づける」こと。だから――。
「周りの方々からどのような印象を持たれたいですか? そのイメージに近づけるお手伝いができるといいのですが……」
「そうね。私は大人っぽく見られることが多いから、イザベラみたいにかわいらしい印象の顔になってみたいのだけど……そんなことできるの?」
「かしこまりました。任せてください」
私は念のため持ってきていたメイク道具を取り出して丁寧に机へ並べた。これはソフィアお姉様が私のために贈ってくれたものだ。私が友人たちに化粧を教えてほしいと頼まれ、侍女さんに頼んでドールちゃんを借りたとき、それを聞きつけたお姉様が私が不便をしないようにと贈ってくれたのだ。「私のかわいい妹へ。遅くなりました。気の利かない姉を許してね」と手紙が添えられていた。号泣した。
思い出してまた泣きそうになりながらも、準備する手は止まらない。美容部員として働いていたのは前世の話で、しかもここだけ記憶が曖昧なのだがあまり長い期間ではなかったように思う。それでも毎日行っていたことだからか、頭に順序が浮かんでくるのでその通りに体を動かす。
「では、マッサージから始めますね。失礼いたします」
でもそういったものを作ろうにも何をどうすればいいのか全くわからない。できたら世の中に広めていきたいという夢がどこまでも膨らむけれど、そもそも「開発」をするにはどうしたらいいものか――。
そんなことを考えながらも、私の手は機械のように正確に動いていた。
実は昨日までは通っていた学園の夏休みで、その期間が終わったので私はいつも通り学園に通ってきている。
どういう経路なのかはわからないが、ソフィアお姉様が王太子殿下の婚約者に選ばれたというニュースが学園中で話の種になったあと、それが私のおかげという噂が駆け巡ったのだ。
私とお姉様と侍女ズしか知らない情報が、なぜこんなにも早く正確に知られて学園中に拡散されるのか――。まさか、使用人の中にスパイでも紛れていたのか……? 私は仕組みがわからないながらも静かに戦慄を覚えていた。実際はお姉様が私のことを自慢しまくっていたのが原因だったのだけれど、その時はそんな事実知りようがなかったのである。
そのおかげで? 私の特技が明るみに出ることになり、その技術を伝授してほしいと連日多くの令嬢に囲まれたり、教室や学園からの出待ちをされるようになってしまった。
そのため、お姉様の侍女さんにメイク練習用の首から上だけのスキンヘッドのマネキン、通称「ドールちゃん」を借りてその技術を教えるのに使っている。
今日も今日とてたくさんの令嬢に囲まれ、機械的に手を動かしながら説明して、ドールちゃんにメイクを施していた。そして冒頭の悩みに戻るのである。
「それ、私がお役に立てるかもしれません……」
そう言って控えめにちょこんと手を上げてくれたのは、確か超有名な名門公爵家のご令嬢ではなかったか? 確か名前は――
「イザベラ様? なんのことでしょう?」
「今、おっしゃっていたお悩みの件ですわ」
「悩み……? 私、もしかして口に出していました?」
「はい。ばっちりと」
「Oh……」
「あ、大丈夫ですよ。私以外の人たちはみなさん帰ったあとで、聞いていたのは私だけだったと思います」
「あ、いえ、別に聞かれても問題ないのですが……。むしろつまらない悩みを聞かせてしまってすみません……」
「いいえ! 私の友人に、投資するのが趣味みたいな人がいるんですよ。その人の話に比べれば全然! まあ、その人は投資のおかげで個人的な資産も潤沢にあるみたいだし、知識も豊富だからアイリーン様のお悩み、きっと解決してくれると思うんですよね」
「え……でも、私は投資とかそういう、商売に関しては全くの無知ですから、迷惑をおかけする気が……」
「うーん、でも、私はアイリーン様の美容の技術や知識、今のままだともったいないと思うんですよね。私の友人に任せればもっと可能性が広がると思うんです。だから、話だけでもしてみませんか? もちろん、無理にとは申しませんが……」
今の私は当たり前だがコネクションなど一切持ち合わせていない。そんな状況で有名な名門公爵家のご令嬢の紹介が受けられるなど願ってもないことだ。だから私の答えはYES一択なのだけれど……そのご友人を紹介してもらって、その先どうなってしまうか全く想像ができないので正直不安だ。
でも、何か新しいことを始めるときというのは常に不安がつきまとうものだ。いずれにせよ自分一人で考えていてもどうすればいいのかわからなかったのだし、これ以上ここに留まって考え続けていたって答えが出るとは思えない。
高貴な方が紹介してくださる人ならきっと信頼できる立派な人物だろう。ボランティア感覚で協力してくれるかもしれない。きっとうまくいくと信じて、一歩踏み出すしかないのだ。
「それでしたらぜひ、紹介してしてください。どうぞよろしくお願いいたします……!」
そうして急転直下、イザベラ様のご友人と会うこととなったのである。
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「アイリーン様、こちらがエリーです」
数日後、イザベラ様から先方のアポイントメントが取れたという連絡を受け、私は約束の場所へと出向いた。
「はじめまして、エリー様。アイリーン・グレンと申します」
ここは私が足を踏み入れたこともない一流ドレスショップのVIPルーム。ドレスショップにこういう部屋があるとは聞いたことがあったが、実際目にすることも入ることも一生ないと思っていた場所だ。部屋の中央に置かれたアンティーク調のテーブルとソファー、高級ブランドの茶器、ふかふかの絨毯、上品な照明器具、すべての調度品が「私を見て!」と言わんばかりに高級オーラを醸し出している。
「ええ。よろしく。早速だけど、私に化粧をしてくれる?」
「え……ええ?」
私がVIPルームの高級オーラに呑まれて怯んでいたら、イザベラ様からエリー様と紹介された方が私にそう声をかけた。エリー様の隣に座るイザベラ様もぎょっとした顔を彼女に向けている。
予想外の声かけに驚いて、私は改めてエリー様を正面から凝視する。
――白い肌、キリッとした眉、大きくて切長の目、高い鼻、薄い唇……。パーツの配置も黄金比そのもの。計算されたような位置にある泣き黒子も最高。ものすごい美形だわ。ナイスクールビューティー!
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「はぁぁ。イザベラ様も可憐で素敵ですが、エリー様は色気溢れるかっこいい美人さんですね」
「そう? ありがとう。あなたの噂は聞いているわ。私も今より美しくなれる?」
「もちろんです! 私にお任せください!」
エリー様は今のままでも魅力的だが、化粧は全ての女性の魅力を引き出せる魔法だもの。その真髄は「理想の自分に近づける」こと。だから――。
「周りの方々からどのような印象を持たれたいですか? そのイメージに近づけるお手伝いができるといいのですが……」
「そうね。私は大人っぽく見られることが多いから、イザベラみたいにかわいらしい印象の顔になってみたいのだけど……そんなことできるの?」
「かしこまりました。任せてください」
私は念のため持ってきていたメイク道具を取り出して丁寧に机へ並べた。これはソフィアお姉様が私のために贈ってくれたものだ。私が友人たちに化粧を教えてほしいと頼まれ、侍女さんに頼んでドールちゃんを借りたとき、それを聞きつけたお姉様が私が不便をしないようにと贈ってくれたのだ。「私のかわいい妹へ。遅くなりました。気の利かない姉を許してね」と手紙が添えられていた。号泣した。
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