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学園編
寮での夜の推しと妖精
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学園の寮は個室から4人部屋まであり、高位貴族のほとんどが個室を利用している。もちろん、ベルるんも個室利用者だ。
部屋は10畳くらいだろうか?室内の家具は、ベッドと勉強机と椅子のセット、クローゼットとシンプルだ。
ベッド横のミニテーブルに、私の寝るミニチュアのお家が置いてある。
水回りなどは部屋にないため、お風呂は寮の大浴場を利用している。ちなみに、大浴場も料金がかかる場所と、無料の場所で分かれている。
「アリサ。学園はどう?楽しい?」
今はお風呂もすましたベルるんと、部屋でのんびり過ごしている。ちなみに、私は女性用の大浴場を、こっそり利用させてもらってる。
「うん。人も多いし、首都だからぱっと繁華街に出れるのもいいよね」
ベルるんは私を膝の上に抱え込むようにして座り、濡れた私の髪を優しくタオルで拭いてくれている。
ウインドを調節してかければ、すぐに髪の毛は乾く。けれど、毎晩私の髪をベルるんが乾かしながら、何気ない話をするのが日課になっている。
「パーシヴァルとアーサーにはレベル上げるように言ったけど、あとの3人はいつにしようか?」
「うーん。リンとローレン、タイロンだよね」
ぐっと顔を見上げるようにのけぞると、「拭きにくいよ」と笑ったベルるんには元の姿勢に戻される。
「リンとローレンは、他の人より少しだけレベル高いんだよね。多分、水の巫女と王子だから、女神様の言葉が伝わってるんだと思う」
邪神が復活するという話を、女神様はお告げという形で各国の神官を通し、王家に伝えている。
リンとローレンは、2人とも現在は21レベルと他の人と比べれば、高レベルだ。同じレベルなので、もしかしたら一緒にレベルを上げているのかもしれない。
「タイロンは?」
「タイロンは接触した時に話そうと思ってるんだけど、中々話すタイミングがないね」
寡黙なタイロンは授業中に、話しかけるなオーラが出ている気がする。
また、土の珠は2年の夏にあるイベントでしか手に入らず、今動いても仕方がないので後回しになっている。
「タイロンは来年の夏までに仲良くなれればいいから、とりあえずは後でいいかな!」
「なるほどね。レベル自体は上がってなくても、僕とアリサで邪神を倒せば問題ないからね」
そう言うとベルるんは、また新しい乾いたタオルを手に取り、私の髪の毛をそっと拭いてくれる。
「うん。絶対倒せるくらいまでレベル上げてから挑むから、安心してね!」
「僕のアリサの言うことなら、全部信用するよ」
そう言って微笑み、私の頬をひと撫でするベルるん。
「尊い!」
ばっと天を仰いで叫ぶと、ははは。と笑うベルるん。私の奇行にも慣れたものだ。
邪神を倒すために情報を共有しているけれど、1つだけベルるんに話せていないことがある。
それは、水の珠の入手方法だ。
そのことを考えると頭が痛くなるので、ぶんぶんと頭を振って1度リセットする。
「アリサ?」
「ベルるんはリンについてどう思う?」
何だかローレンルートぽいリンだけど、推しが本気を出せばまだ行ける気がする!しかし、ベルるんの気持ち自体が、あまりリンに向いていない気がする。
私の問いにベルるんはが、うーんと考える。
「周りの女子生徒にいじめられてそうだから、ローレンがもっと気を配ってやればいいと思うよ」
「ベルるんは助けたいとは思わない?」
「全く。僕には関係ないからね」
そう言い切って、ベルるんが私の頬を軽く触って、むにむにと揉む。
「僕はアリサがいればいいから。あ、もしかして、邪神を倒すのに必要なこと?」
「ううん。そうじゃなくて、気になっただけ!」
話をしているうちに髪の毛も乾いたのか、今度は私の頬をつんつんと突いている。
気になるところは色々あるけど、推しとのまったりタイム楽しむか!
私は気持ちを切り替えて、ベルるんににっこり笑顔を見せた。
「寝た、かな?」
しん、と静まり返った真っ暗な部屋の中。私は自分のベッドからそっと出ると、ベルるんの顔近くまで静かに飛ぶ。
すーすー。と寝息を立てるベルるん。すっかり熟睡しているようだ。
私は寝巻きから青いワンピースに着替えると、テレポート、と呟いて情報ギルドへ飛んだ。
部屋は10畳くらいだろうか?室内の家具は、ベッドと勉強机と椅子のセット、クローゼットとシンプルだ。
ベッド横のミニテーブルに、私の寝るミニチュアのお家が置いてある。
水回りなどは部屋にないため、お風呂は寮の大浴場を利用している。ちなみに、大浴場も料金がかかる場所と、無料の場所で分かれている。
「アリサ。学園はどう?楽しい?」
今はお風呂もすましたベルるんと、部屋でのんびり過ごしている。ちなみに、私は女性用の大浴場を、こっそり利用させてもらってる。
「うん。人も多いし、首都だからぱっと繁華街に出れるのもいいよね」
ベルるんは私を膝の上に抱え込むようにして座り、濡れた私の髪を優しくタオルで拭いてくれている。
ウインドを調節してかければ、すぐに髪の毛は乾く。けれど、毎晩私の髪をベルるんが乾かしながら、何気ない話をするのが日課になっている。
「パーシヴァルとアーサーにはレベル上げるように言ったけど、あとの3人はいつにしようか?」
「うーん。リンとローレン、タイロンだよね」
ぐっと顔を見上げるようにのけぞると、「拭きにくいよ」と笑ったベルるんには元の姿勢に戻される。
「リンとローレンは、他の人より少しだけレベル高いんだよね。多分、水の巫女と王子だから、女神様の言葉が伝わってるんだと思う」
邪神が復活するという話を、女神様はお告げという形で各国の神官を通し、王家に伝えている。
リンとローレンは、2人とも現在は21レベルと他の人と比べれば、高レベルだ。同じレベルなので、もしかしたら一緒にレベルを上げているのかもしれない。
「タイロンは?」
「タイロンは接触した時に話そうと思ってるんだけど、中々話すタイミングがないね」
寡黙なタイロンは授業中に、話しかけるなオーラが出ている気がする。
また、土の珠は2年の夏にあるイベントでしか手に入らず、今動いても仕方がないので後回しになっている。
「タイロンは来年の夏までに仲良くなれればいいから、とりあえずは後でいいかな!」
「なるほどね。レベル自体は上がってなくても、僕とアリサで邪神を倒せば問題ないからね」
そう言うとベルるんは、また新しい乾いたタオルを手に取り、私の髪の毛をそっと拭いてくれる。
「うん。絶対倒せるくらいまでレベル上げてから挑むから、安心してね!」
「僕のアリサの言うことなら、全部信用するよ」
そう言って微笑み、私の頬をひと撫でするベルるん。
「尊い!」
ばっと天を仰いで叫ぶと、ははは。と笑うベルるん。私の奇行にも慣れたものだ。
邪神を倒すために情報を共有しているけれど、1つだけベルるんに話せていないことがある。
それは、水の珠の入手方法だ。
そのことを考えると頭が痛くなるので、ぶんぶんと頭を振って1度リセットする。
「アリサ?」
「ベルるんはリンについてどう思う?」
何だかローレンルートぽいリンだけど、推しが本気を出せばまだ行ける気がする!しかし、ベルるんの気持ち自体が、あまりリンに向いていない気がする。
私の問いにベルるんはが、うーんと考える。
「周りの女子生徒にいじめられてそうだから、ローレンがもっと気を配ってやればいいと思うよ」
「ベルるんは助けたいとは思わない?」
「全く。僕には関係ないからね」
そう言い切って、ベルるんが私の頬を軽く触って、むにむにと揉む。
「僕はアリサがいればいいから。あ、もしかして、邪神を倒すのに必要なこと?」
「ううん。そうじゃなくて、気になっただけ!」
話をしているうちに髪の毛も乾いたのか、今度は私の頬をつんつんと突いている。
気になるところは色々あるけど、推しとのまったりタイム楽しむか!
私は気持ちを切り替えて、ベルるんににっこり笑顔を見せた。
「寝た、かな?」
しん、と静まり返った真っ暗な部屋の中。私は自分のベッドからそっと出ると、ベルるんの顔近くまで静かに飛ぶ。
すーすー。と寝息を立てるベルるん。すっかり熟睡しているようだ。
私は寝巻きから青いワンピースに着替えると、テレポート、と呟いて情報ギルドへ飛んだ。
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