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ミコーの語る第三話 2
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それからの私は、今日も王位継承者のための勉強を頑張ってる。
トニトみたいにならなきゃだから、トニトがやったことは全部できないとだし、いろんなことを知っておかないといけない。
お見舞いのふりしたお見合いの時、相手の名前を間違うとか絶対ダメ!
バレないかヒヤヒヤして対応するんだけど、ヤバい! って時はカペルやタミアが上手く誤魔化してくれた。
私ね、カペルは頼りないってタミアが言うの、そんなことないって思うんだよね!
バレたらタミアだけじゃない、カペルもきっと殺されちゃうと思う。カペル自身もそれは理解してそうなのに、いつもふんわり優しいの。私が無理してないか、真っ先に気遣ってくれる。
これって、お腹の奥に芯がないと無理だと思うんだよね!
今日も課題用紙を埋めて、カペルを呼んだ。
「できたよ」
「では拝見致しますね」
「その間にこっちを読んでいてもいいかな」
トニトのふりを始めて三ヶ月。雨季も明けた。だいぶトニトのふりが板についてきて、普段でも自然にトニトっぽく喋れるようになってきた私は、課題採点中の暇つぶしをカペルに要求した。
獣人と人の歴史について記された本。
『我らの成り立ちについて』著 レイシール・ハツェン・セイバーン。
昔の人の本なんだけど、お見舞いに来たウェルテが置いていったんだよね。
歴史についてわかりやすい本はないかて言ったのに、ここから理解しなさいって言われちゃった。
でもその時、少し興味深い話をした。
「あぁ、私も王立文明文化研究所に所属したい……王位継承権なんていらない……なんなら王族辞めたっていい。トニトルス、お前早く結婚して子を儲けてくれないか。そうしたら私は悠々自適の研究生活が送れるんだ!」
「ウェルテクス、それは十二歳に言う言葉ではないよ」
「精通さえあったならなんとでもなるじゃないか!」
「うーん……だいぶ無茶くちゃだよね」
王立文明文化研究所というのは、国で一番大きな研究機関。かなり長い歴史を持つ由緒正しい歴史研究所だそう。ウェルテはここで好き勝手知識をぎゅうぎゅうしたいっていつも言ってる。
トニトを王様に推してくれるのは良いんだけど、男同士だと思って容赦ない言動するの、ちょっと返答に困るんだよね。
いくら私がトニトそっくりでも、女同士は子作りなんてできないんだもん。
だから渡された本に話題を移してごまかそうとしたんだけど。
「ウェルテクスは、この本のどこら辺が面白かったの?」
「よくぞ聞いてくれた! これはね、性別の儀式がなかった時代に記されたものなんだ。獣人差別が根強く残っていた頃だよ。というか、おそらく著者の存命期間は獣人贔屓が重罪に等しかったと思う。まだ神殿は獣人を呪われた存在、大災厄を招いた悪魔の使徒と公言していたからね」
そんな時代にこれを書いたの?
あっ、これ書いた人絶対処刑されてる。それで禁書にされてたに違いない。
「ここを見てくれないか、栞を挟んでいる……ほらここ。獣人と人を正確に判別する手段はない! って断言してるだろ? それを言ったら性別の儀式は成り立たない」
うわ、本当に断言してる。
「性別の儀式は人と獣人の司祭以上の地位の者が二人で執り行い、互いの能力と知識でもって検証し、人か獣人かを判断する……と、なってるよな? 判断のために明確な基準が決められている。だが……トニトルス、お前の片割れは本当に獣人だろうか?」
は?
「狼で生まれたのだから獣人だ! それはそうだ。獣化できる獣人は希少だ、人は獣化できないからな」
うんうんとウェルテは頷きつつ、楽しそうに腕を組む。
だけどトニトルス、お前の妹は人の時の匂いを確認されていないよなって。
うん、人の姿になったことがなかったんだから、当然されてない。
「獣人には独特の体臭があり、人よりも濃い。だから狼姿なら当然獣人と判断されるさ。性別の判断基準には臭いについての明確な線引きが作られている。そして血の濃い獣人は、人型の時も耳や尾といった獣の部位を持つことが多いが、ここは体臭がキツくなる要因となる場所でもある」
例えばギリギリで獣人や人と判断される時、結構司祭らが揉めたりするだろう? って、ウェルテは続けた。
「人と判断された者に、獣の部位がある者はいない。だが本当にそうだろうか? 獣の部位があることが、獣人の証なのかな? この本には、肉体的な獣人特徴を持たない者でも、精神的な獣人特徴が顕著な者がいる。臭いを判断基準にするのは間違いを招きやすいと記してあるんだが……結局臭いを判断基準にするしかないとなって、現状の性別儀式があるんだよ」
やれやれと肩をすくめつつ、たくさん話せて楽しそうなウェルテ。
でもドキリとしたんだよね。
私は自分が狼だって知ってる。今は人の形を取ってるけど、十二年狼で過ごしてきた。
つまり私は獣人なの。
でも……私、人の形の今、獣の部分がないんだけど……これ、どういうことだと思う?
「……獣化してない時、獣の部分がない獣人って、いないのかな?」
おそるおそるウェルテに聞いてみたんだけど……。
「今のところいないね!」
あれぇ?
「いないとされている。だが、いないとは限らない。この本の著者ならそう言うと私は思う」
ますます興に乗ってきたウェルテがずいと身を乗り出し口を開こうとしたその時。
「ウェルテクス様、お時間でございます」
凍りそうな低音でタミア。
「トニトルス様はお休みのお時間でございます」
「あ、うん……分かった」
逆らっちゃダメなやつだとウェルテは本を置き、そそくさと帰っていった。
そしてこの直後、タミアに泣かれた。
私のことを軽く話題にされて、すごく傷つけてしまったのだって、私……その涙でやっと気づいたの。
あの時の話が、ずっと気になってる。
私は本当に獣人なのか。
今司祭が私の臭いを確認したら、なんて言うかな。
トニトは三回も性別を受け、それでも人だと判断された。
私はどうなるんだろう?
◆
「素晴らしい! 全問正解でした!」
カペルの声にびっくりして飛び上がりそうになった。
そうだったそうだった、私、課題の途中だったよね、すっかり忘れちゃってた。
「そう? まずまずかな」
「随分と調子を取り戻して参りましたね」
ニコリと笑ってカペルは言ったけど、表情は少し翳りを帯びている。
おそらくこれは言葉通りの意味じゃない。トニトが元気になってきたという言い方をしてるけど、どこかに潜んでる監視の目を意識した発言だろう。
「でも……ご無理はなさらないでください」
「そうだね。焦るのが一番よくない」
「左様でございます」
綺麗に一礼。そしてニコリと笑顔でお茶でもどうですか? と、話題を逸らす。
現在、トニトルス王子は療養継続中。きっと下手に回復しない方が良いんだろう、公の場に出ることが増えれば、当然ボロを出す可能性も増えるから。
バカ叔父は、王族を襲撃した黒幕を探すと嘯いて秘密裏に捜索網を敷き、妹狼を探している……と、見せかけて、私達兄妹を探している。なんとしてもトニトを殺したいんだろう。
他国に付け入る隙を与えないためと主張し、家臣らにも受け入れられているものの、最近はちょっとイライラしてるように見えた。
この三ヶ月、トニトはどこに身を隠したのか、全く情報を掴ませていないよう。王宮でトニトに扮している妹狼は当然見つかるはずもなく、調査は難航。
そのせいで家臣らに成果はまだなのかって突かれたりしてるのかな? って思ったら、少し胸のすく思いだ。
トニトが見つからないのは、ちょっと心配。
でもトニトが死んでる……とは、全く思っていなかった。
それなら死体が見つかるだろうし、バカ叔父が嬉々として私を王に即位させ、自分は宰相に収まるだろう。衣服だけは川下で見つけたらしいけど……あれ? それってトニトも素っ裸で逃げたってことだよね?
――兄妹揃って素っ裸。
そう考えたらおかしくって、ちょっと笑っちゃう。
――大丈夫、トニトはちゃんと元気。
私の心はそう言ってる。
私たちはひとつから二人になったのだもん。何かあったときに分からないなんて、絶対にないんだから!
だけど……。
何も知らない、タミアが心配だった。
タミアは最近、随分と少食だ。
私がトニトっぽくなるにつれ、どんどん元気がなくなっていってる。
この前泣いちゃったのだってそう……きっと気持ちが限界だった。
だけど、監視の目があるから、本当のことを言えないまま、今日まで来てる。
勉強して、ちょっとは賢くなってるはずなのにな……どうしたらいいのか、全然分からない。
――どうすればタミアを元気にできるんだろう?
せめてミーレスが悪いことをして殺されたんじゃないってことくらいは、伝えたい。
違うんだよ、私のこと守ってくれたんだよって、伝えたいのに……。
私……まだ全然勉強が足りてない。なんにもできないや……。
トニトみたいにならなきゃだから、トニトがやったことは全部できないとだし、いろんなことを知っておかないといけない。
お見舞いのふりしたお見合いの時、相手の名前を間違うとか絶対ダメ!
バレないかヒヤヒヤして対応するんだけど、ヤバい! って時はカペルやタミアが上手く誤魔化してくれた。
私ね、カペルは頼りないってタミアが言うの、そんなことないって思うんだよね!
バレたらタミアだけじゃない、カペルもきっと殺されちゃうと思う。カペル自身もそれは理解してそうなのに、いつもふんわり優しいの。私が無理してないか、真っ先に気遣ってくれる。
これって、お腹の奥に芯がないと無理だと思うんだよね!
今日も課題用紙を埋めて、カペルを呼んだ。
「できたよ」
「では拝見致しますね」
「その間にこっちを読んでいてもいいかな」
トニトのふりを始めて三ヶ月。雨季も明けた。だいぶトニトのふりが板についてきて、普段でも自然にトニトっぽく喋れるようになってきた私は、課題採点中の暇つぶしをカペルに要求した。
獣人と人の歴史について記された本。
『我らの成り立ちについて』著 レイシール・ハツェン・セイバーン。
昔の人の本なんだけど、お見舞いに来たウェルテが置いていったんだよね。
歴史についてわかりやすい本はないかて言ったのに、ここから理解しなさいって言われちゃった。
でもその時、少し興味深い話をした。
「あぁ、私も王立文明文化研究所に所属したい……王位継承権なんていらない……なんなら王族辞めたっていい。トニトルス、お前早く結婚して子を儲けてくれないか。そうしたら私は悠々自適の研究生活が送れるんだ!」
「ウェルテクス、それは十二歳に言う言葉ではないよ」
「精通さえあったならなんとでもなるじゃないか!」
「うーん……だいぶ無茶くちゃだよね」
王立文明文化研究所というのは、国で一番大きな研究機関。かなり長い歴史を持つ由緒正しい歴史研究所だそう。ウェルテはここで好き勝手知識をぎゅうぎゅうしたいっていつも言ってる。
トニトを王様に推してくれるのは良いんだけど、男同士だと思って容赦ない言動するの、ちょっと返答に困るんだよね。
いくら私がトニトそっくりでも、女同士は子作りなんてできないんだもん。
だから渡された本に話題を移してごまかそうとしたんだけど。
「ウェルテクスは、この本のどこら辺が面白かったの?」
「よくぞ聞いてくれた! これはね、性別の儀式がなかった時代に記されたものなんだ。獣人差別が根強く残っていた頃だよ。というか、おそらく著者の存命期間は獣人贔屓が重罪に等しかったと思う。まだ神殿は獣人を呪われた存在、大災厄を招いた悪魔の使徒と公言していたからね」
そんな時代にこれを書いたの?
あっ、これ書いた人絶対処刑されてる。それで禁書にされてたに違いない。
「ここを見てくれないか、栞を挟んでいる……ほらここ。獣人と人を正確に判別する手段はない! って断言してるだろ? それを言ったら性別の儀式は成り立たない」
うわ、本当に断言してる。
「性別の儀式は人と獣人の司祭以上の地位の者が二人で執り行い、互いの能力と知識でもって検証し、人か獣人かを判断する……と、なってるよな? 判断のために明確な基準が決められている。だが……トニトルス、お前の片割れは本当に獣人だろうか?」
は?
「狼で生まれたのだから獣人だ! それはそうだ。獣化できる獣人は希少だ、人は獣化できないからな」
うんうんとウェルテは頷きつつ、楽しそうに腕を組む。
だけどトニトルス、お前の妹は人の時の匂いを確認されていないよなって。
うん、人の姿になったことがなかったんだから、当然されてない。
「獣人には独特の体臭があり、人よりも濃い。だから狼姿なら当然獣人と判断されるさ。性別の判断基準には臭いについての明確な線引きが作られている。そして血の濃い獣人は、人型の時も耳や尾といった獣の部位を持つことが多いが、ここは体臭がキツくなる要因となる場所でもある」
例えばギリギリで獣人や人と判断される時、結構司祭らが揉めたりするだろう? って、ウェルテは続けた。
「人と判断された者に、獣の部位がある者はいない。だが本当にそうだろうか? 獣の部位があることが、獣人の証なのかな? この本には、肉体的な獣人特徴を持たない者でも、精神的な獣人特徴が顕著な者がいる。臭いを判断基準にするのは間違いを招きやすいと記してあるんだが……結局臭いを判断基準にするしかないとなって、現状の性別儀式があるんだよ」
やれやれと肩をすくめつつ、たくさん話せて楽しそうなウェルテ。
でもドキリとしたんだよね。
私は自分が狼だって知ってる。今は人の形を取ってるけど、十二年狼で過ごしてきた。
つまり私は獣人なの。
でも……私、人の形の今、獣の部分がないんだけど……これ、どういうことだと思う?
「……獣化してない時、獣の部分がない獣人って、いないのかな?」
おそるおそるウェルテに聞いてみたんだけど……。
「今のところいないね!」
あれぇ?
「いないとされている。だが、いないとは限らない。この本の著者ならそう言うと私は思う」
ますます興に乗ってきたウェルテがずいと身を乗り出し口を開こうとしたその時。
「ウェルテクス様、お時間でございます」
凍りそうな低音でタミア。
「トニトルス様はお休みのお時間でございます」
「あ、うん……分かった」
逆らっちゃダメなやつだとウェルテは本を置き、そそくさと帰っていった。
そしてこの直後、タミアに泣かれた。
私のことを軽く話題にされて、すごく傷つけてしまったのだって、私……その涙でやっと気づいたの。
あの時の話が、ずっと気になってる。
私は本当に獣人なのか。
今司祭が私の臭いを確認したら、なんて言うかな。
トニトは三回も性別を受け、それでも人だと判断された。
私はどうなるんだろう?
◆
「素晴らしい! 全問正解でした!」
カペルの声にびっくりして飛び上がりそうになった。
そうだったそうだった、私、課題の途中だったよね、すっかり忘れちゃってた。
「そう? まずまずかな」
「随分と調子を取り戻して参りましたね」
ニコリと笑ってカペルは言ったけど、表情は少し翳りを帯びている。
おそらくこれは言葉通りの意味じゃない。トニトが元気になってきたという言い方をしてるけど、どこかに潜んでる監視の目を意識した発言だろう。
「でも……ご無理はなさらないでください」
「そうだね。焦るのが一番よくない」
「左様でございます」
綺麗に一礼。そしてニコリと笑顔でお茶でもどうですか? と、話題を逸らす。
現在、トニトルス王子は療養継続中。きっと下手に回復しない方が良いんだろう、公の場に出ることが増えれば、当然ボロを出す可能性も増えるから。
バカ叔父は、王族を襲撃した黒幕を探すと嘯いて秘密裏に捜索網を敷き、妹狼を探している……と、見せかけて、私達兄妹を探している。なんとしてもトニトを殺したいんだろう。
他国に付け入る隙を与えないためと主張し、家臣らにも受け入れられているものの、最近はちょっとイライラしてるように見えた。
この三ヶ月、トニトはどこに身を隠したのか、全く情報を掴ませていないよう。王宮でトニトに扮している妹狼は当然見つかるはずもなく、調査は難航。
そのせいで家臣らに成果はまだなのかって突かれたりしてるのかな? って思ったら、少し胸のすく思いだ。
トニトが見つからないのは、ちょっと心配。
でもトニトが死んでる……とは、全く思っていなかった。
それなら死体が見つかるだろうし、バカ叔父が嬉々として私を王に即位させ、自分は宰相に収まるだろう。衣服だけは川下で見つけたらしいけど……あれ? それってトニトも素っ裸で逃げたってことだよね?
――兄妹揃って素っ裸。
そう考えたらおかしくって、ちょっと笑っちゃう。
――大丈夫、トニトはちゃんと元気。
私の心はそう言ってる。
私たちはひとつから二人になったのだもん。何かあったときに分からないなんて、絶対にないんだから!
だけど……。
何も知らない、タミアが心配だった。
タミアは最近、随分と少食だ。
私がトニトっぽくなるにつれ、どんどん元気がなくなっていってる。
この前泣いちゃったのだってそう……きっと気持ちが限界だった。
だけど、監視の目があるから、本当のことを言えないまま、今日まで来てる。
勉強して、ちょっとは賢くなってるはずなのにな……どうしたらいいのか、全然分からない。
――どうすればタミアを元気にできるんだろう?
せめてミーレスが悪いことをして殺されたんじゃないってことくらいは、伝えたい。
違うんだよ、私のこと守ってくれたんだよって、伝えたいのに……。
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