4 / 33
一章
二話 籠の鳥
しおりを挟む
セクスティリア・カエソニアより、セクスティリア・シラナへ文をしたためます
お手紙ありがとう。
心待ちにしていたから、とても嬉しかったわ。
こちらの家には良くしていただいて、大変有難く思っています。
だけど貴女のことは心配になりました。
貴女に淑女たる行いができないだなんて、私はこれっぽっちも思っていないのよ?
だって貴女は私の自慢の妹。
貴女に姉と呼んでもらえることが、私をどれだけ勇気づけてくれることでしょう。
私以上に淑女であることを求められる貴女だから、無理をしていないか心配です。
離れてしまってごめんなさい。
でもいつも、貴女のことを考えているわ。
私の大好きな妹。どうか貴女が健やかでありますように。
自慢の淑女、愛する妹セクスティリア・シラナへ、セクスティリアより
私は由緒正しきセクスティリウス家の、価値ある娘でなければいけない。
私の生まれたセクスティリウス家というのは、我が祖国において上位五家に含まれる、由緒正しき屈指の有力貴族。
建国当初存在していた王からも、厚く信頼を得ていたそう。
それゆえ我らの先つ祖は領土のうちで最も重要なこの一帯を担う任を賜り、ここに城塞都市ムルスを建都。そのまま守りの要として、元老院議員となりこの地を統べているのだと、お父様は酔うたび私に言うわ。
だからこの家に生まれた私は、セクスティリウス家の名に恥じぬ娘として、それに相応しい教養を備え、振る舞いをし、然るべき相手に嫁ぎ、他家へ渡ってからもセクスティリウスのために動く者でなくてはならない。
そうならなければ私に価値は無いの。
ですから学び舎から帰ってからが、私の本当の教養を磨く、学習の時間。
「手が下がっておりますよ」
「はいっ」
「四半拍遅れておりますわ。足の運びもっと早く!」
「はいっ」
舞の鍛錬は好き。
体を動かすことが好きなの。でも、同じ体を使うことでも所作の鍛錬は嫌いだったわ。ゆっくりと嫋やかに見えることを求められる所作は、時間がかかるし細かいし、やりたかったことの半分もできやしないんですもの。
そのうえ本当は、やりたいことは全て奴隷に指示して行うのが正しい貴族で、自ら動くなんてやってはいけない。
所作を磨かなければならないのに、実際に使ってはいけないだなんて、それじゃこの時間になんの意味があるの?
幼い時にそう問うたら、その思想から既に間違っているのだと、お父様は激怒したわ……。
それ以来、私の行動を逐一奴隷に報告させ、それを後で叱責されるようになった。
だから私は常に、お父様の監視下に置かれている。
お父様は私の教育に、一切手を抜くつもりはないの。
セクスティリウスに妥協などというものは存在しないのですって。
そうやって、女の身の私に過ぎた教育を施してくださることを、私は有り難く思わなくてはいけない……。
女の私は、お父様の言うことが全て正しいと従わなければいけなくて、できないのは淑女ではない。
……でも私は、未だ淑女になりきれないでいたわ。
努力はしてるつもりだし、そうあろうともしてるの。でもつい、余計なことを考えてしまう。
由緒正しき屈指の有力貴族なんて言っていても、封じられたこの地は、国の端っこの辺境地。
魔物の巣食う樹海を近くに持つだけの、首都から遠く離れた片田舎。
隣国すら遠くて、特産品も特に無い。強いて特徴と言うなら、首都に負けない規模の闘技場を持ち、数多の剣闘士団を有す軍事都市であることくらい。ここの一体どこが国で最も重要な地なのでしょう……って。
そんなふうに考えること自体が、間違っていると分かっているの。
お父様がそう言うのだから、そうであると理解し、それを正義としなければいけないのに、余計なことを考えてしまう。
セクスティリウス家が、本当に王族との所縁があった血なのか疑ってしまうのも、私のできが悪いからなのでしょう……。
本当の淑女なら、誇りを抱きこそすれそんな気持ち、欠片だって芽生えはしないのでしょうから。
「セクスティリア」
「はい、お父様」
「もう一度初めから」
「はい……お父様」
淑女教育は、月に一度。
成果を見るためにお父様自らが、私の講師をしてくださるわ。
由緒正しきセクスティリウス家の男児は、十二歳を迎えたら三年間、この地を離れ首都の学び舎に通い、洗練された最先端教育を受けるの。
これは、この地に封じられた貴族の中でも、我が家だけの特別待遇。筆頭貴族であるがゆえなのですって。
しかし私はあろうことか女で生まれてきてしまったから、その特別な教育が受けられない……。
けれどセクスティリウス家の者に教養が無いなんて許されない。だからお父様が自ら私を淑女に育ててくださるの。
今は弟が二人生まれたから良いけれど、幼い頃は女に生まれたことを毎日のようになじられたわ。
役に立たないと、いつも怒られた……。
私が女であるから、婿養子を取るしかない。由緒正しきセクスティリウスに、余計な思想を持ち込ませることになってしまうって。
けれどようやっと六年前、この家にも待望の男児が生まれて、私には別の使い道ができた。
そこから私は、他家との交渉材料として使い物になるよう、完璧な淑女となることを求められるようになったの。
「速い! 歩幅もまた開いてきているではないか!」
「申し訳ございません」
「もう一度だ!」
「はい、お父様……」
儚く可憐に見えるよう、弱く従順に見えるよう、振る舞うことを徹底されるこの時間……。
それは怖くて、辛い、一番苦手な講義の時間だった。
だんだんとイライラしてくるお父様が、怖くて仕方がなかった。
それで余計に緊張して、動作がぎこちなくなって、また怒られて……。
そのうち、怒り狂ったお父様の鞭が振るわれるの。
私ではなく、私の身の回りの世話をする奴隷たちに。
私の横に立たせた奴隷を、私の代わりに鞭で叩く。
その鋭い音と、必死で殺した悲鳴が、私の耳にも突き刺さるの。
自分が叩かれる方がマシだと、いつも思うのよ?
でも、私の肌は将来夫となる方のために使えるものでなくてはならないから、傷をつけるなどあってはならない。
そして私を淑女にできない、私の身の回りの者たちの働きが悪いのがいけない。
だから鞭を振るうのですって。
恐怖を押し殺して、私は必死で演じたわ。
お父様の、理想の淑女を。
少しでも短くこの講義の時間を終えるために、全力で。
首都の淑女の誰よりも、淑女らしくなければいけない。
お招きしたお客様が、こぞって私を欲するよう。お父様の選んだ特別な方に、必ず気に入られるよう、振る舞える淑女にならなければいけない。
名誉はあっても辺境のこんな田舎では、お父様の力は活かされない。常々そう思ってらっしゃるのよ。
だからお父様は、首都の有力者との強い絆を欲している。
数少ないその機会を、必ずものにできなければいけない。
完璧な淑女となることは、女に生まれてしまった私がセクスティリウス家にできる数少ない貢献。それはそれは名誉なことなのですって。
だけど私は出来損ないだから……思ってしまう。
苦しいって……。
全部放り捨てて、ここから逃げ去ってしまいたいって。
好きでここに生まれたんじゃないわ。私が性別を選べたならば、男になっていたわよ! ……って。
でもそんなことを叫んだって無意味だわ。余計奴隷たちを痛めつける事にしかならない。
それは嫌。
人が叩かれる音なんて、悲鳴なんて、聞きたくないの。
だから未熟な私にできるのは、ただひたすら、お父様の理想の淑女を目指すことだけだった。
完璧な淑女となれば、少なくともこの家からは抜け出せる。
この狭く苦しい鳥籠の中から、次の鳥籠へと移ることができる。
所詮……鳥籠の中だなんて、思っては駄目。
この国での貴族女性の価値は、淑女であり、血を繋げる名誉を誇ることだけ。
それがどんなに苦しくても皆がそうしてる。セクスティリウス家の価値ある娘であるはずの私が、それをできないなんてあってはならない。
窮屈だったわ。
だから余計に眩しかったのかもしれない。
血筋になんて拘らず、立場なんて気にしないで振る舞える、あの人が。
「まだまだだな。だが仕方ない……。
明後日は接待がある。お前の拙い舞でも見てくださる寛容なお客様だ。
今のお前の最大限でもてなせ。
粗相などあってはならないと、分かっているな?」
いつか私も、何もかもを振り捨てて、てあんなふうにできたなら……。
「はい、お父様。精一杯、努めさせていただきます」
でも、私には無理だって、分かってる……。
お手紙ありがとう。
心待ちにしていたから、とても嬉しかったわ。
こちらの家には良くしていただいて、大変有難く思っています。
だけど貴女のことは心配になりました。
貴女に淑女たる行いができないだなんて、私はこれっぽっちも思っていないのよ?
だって貴女は私の自慢の妹。
貴女に姉と呼んでもらえることが、私をどれだけ勇気づけてくれることでしょう。
私以上に淑女であることを求められる貴女だから、無理をしていないか心配です。
離れてしまってごめんなさい。
でもいつも、貴女のことを考えているわ。
私の大好きな妹。どうか貴女が健やかでありますように。
自慢の淑女、愛する妹セクスティリア・シラナへ、セクスティリアより
私は由緒正しきセクスティリウス家の、価値ある娘でなければいけない。
私の生まれたセクスティリウス家というのは、我が祖国において上位五家に含まれる、由緒正しき屈指の有力貴族。
建国当初存在していた王からも、厚く信頼を得ていたそう。
それゆえ我らの先つ祖は領土のうちで最も重要なこの一帯を担う任を賜り、ここに城塞都市ムルスを建都。そのまま守りの要として、元老院議員となりこの地を統べているのだと、お父様は酔うたび私に言うわ。
だからこの家に生まれた私は、セクスティリウス家の名に恥じぬ娘として、それに相応しい教養を備え、振る舞いをし、然るべき相手に嫁ぎ、他家へ渡ってからもセクスティリウスのために動く者でなくてはならない。
そうならなければ私に価値は無いの。
ですから学び舎から帰ってからが、私の本当の教養を磨く、学習の時間。
「手が下がっておりますよ」
「はいっ」
「四半拍遅れておりますわ。足の運びもっと早く!」
「はいっ」
舞の鍛錬は好き。
体を動かすことが好きなの。でも、同じ体を使うことでも所作の鍛錬は嫌いだったわ。ゆっくりと嫋やかに見えることを求められる所作は、時間がかかるし細かいし、やりたかったことの半分もできやしないんですもの。
そのうえ本当は、やりたいことは全て奴隷に指示して行うのが正しい貴族で、自ら動くなんてやってはいけない。
所作を磨かなければならないのに、実際に使ってはいけないだなんて、それじゃこの時間になんの意味があるの?
幼い時にそう問うたら、その思想から既に間違っているのだと、お父様は激怒したわ……。
それ以来、私の行動を逐一奴隷に報告させ、それを後で叱責されるようになった。
だから私は常に、お父様の監視下に置かれている。
お父様は私の教育に、一切手を抜くつもりはないの。
セクスティリウスに妥協などというものは存在しないのですって。
そうやって、女の身の私に過ぎた教育を施してくださることを、私は有り難く思わなくてはいけない……。
女の私は、お父様の言うことが全て正しいと従わなければいけなくて、できないのは淑女ではない。
……でも私は、未だ淑女になりきれないでいたわ。
努力はしてるつもりだし、そうあろうともしてるの。でもつい、余計なことを考えてしまう。
由緒正しき屈指の有力貴族なんて言っていても、封じられたこの地は、国の端っこの辺境地。
魔物の巣食う樹海を近くに持つだけの、首都から遠く離れた片田舎。
隣国すら遠くて、特産品も特に無い。強いて特徴と言うなら、首都に負けない規模の闘技場を持ち、数多の剣闘士団を有す軍事都市であることくらい。ここの一体どこが国で最も重要な地なのでしょう……って。
そんなふうに考えること自体が、間違っていると分かっているの。
お父様がそう言うのだから、そうであると理解し、それを正義としなければいけないのに、余計なことを考えてしまう。
セクスティリウス家が、本当に王族との所縁があった血なのか疑ってしまうのも、私のできが悪いからなのでしょう……。
本当の淑女なら、誇りを抱きこそすれそんな気持ち、欠片だって芽生えはしないのでしょうから。
「セクスティリア」
「はい、お父様」
「もう一度初めから」
「はい……お父様」
淑女教育は、月に一度。
成果を見るためにお父様自らが、私の講師をしてくださるわ。
由緒正しきセクスティリウス家の男児は、十二歳を迎えたら三年間、この地を離れ首都の学び舎に通い、洗練された最先端教育を受けるの。
これは、この地に封じられた貴族の中でも、我が家だけの特別待遇。筆頭貴族であるがゆえなのですって。
しかし私はあろうことか女で生まれてきてしまったから、その特別な教育が受けられない……。
けれどセクスティリウス家の者に教養が無いなんて許されない。だからお父様が自ら私を淑女に育ててくださるの。
今は弟が二人生まれたから良いけれど、幼い頃は女に生まれたことを毎日のようになじられたわ。
役に立たないと、いつも怒られた……。
私が女であるから、婿養子を取るしかない。由緒正しきセクスティリウスに、余計な思想を持ち込ませることになってしまうって。
けれどようやっと六年前、この家にも待望の男児が生まれて、私には別の使い道ができた。
そこから私は、他家との交渉材料として使い物になるよう、完璧な淑女となることを求められるようになったの。
「速い! 歩幅もまた開いてきているではないか!」
「申し訳ございません」
「もう一度だ!」
「はい、お父様……」
儚く可憐に見えるよう、弱く従順に見えるよう、振る舞うことを徹底されるこの時間……。
それは怖くて、辛い、一番苦手な講義の時間だった。
だんだんとイライラしてくるお父様が、怖くて仕方がなかった。
それで余計に緊張して、動作がぎこちなくなって、また怒られて……。
そのうち、怒り狂ったお父様の鞭が振るわれるの。
私ではなく、私の身の回りの世話をする奴隷たちに。
私の横に立たせた奴隷を、私の代わりに鞭で叩く。
その鋭い音と、必死で殺した悲鳴が、私の耳にも突き刺さるの。
自分が叩かれる方がマシだと、いつも思うのよ?
でも、私の肌は将来夫となる方のために使えるものでなくてはならないから、傷をつけるなどあってはならない。
そして私を淑女にできない、私の身の回りの者たちの働きが悪いのがいけない。
だから鞭を振るうのですって。
恐怖を押し殺して、私は必死で演じたわ。
お父様の、理想の淑女を。
少しでも短くこの講義の時間を終えるために、全力で。
首都の淑女の誰よりも、淑女らしくなければいけない。
お招きしたお客様が、こぞって私を欲するよう。お父様の選んだ特別な方に、必ず気に入られるよう、振る舞える淑女にならなければいけない。
名誉はあっても辺境のこんな田舎では、お父様の力は活かされない。常々そう思ってらっしゃるのよ。
だからお父様は、首都の有力者との強い絆を欲している。
数少ないその機会を、必ずものにできなければいけない。
完璧な淑女となることは、女に生まれてしまった私がセクスティリウス家にできる数少ない貢献。それはそれは名誉なことなのですって。
だけど私は出来損ないだから……思ってしまう。
苦しいって……。
全部放り捨てて、ここから逃げ去ってしまいたいって。
好きでここに生まれたんじゃないわ。私が性別を選べたならば、男になっていたわよ! ……って。
でもそんなことを叫んだって無意味だわ。余計奴隷たちを痛めつける事にしかならない。
それは嫌。
人が叩かれる音なんて、悲鳴なんて、聞きたくないの。
だから未熟な私にできるのは、ただひたすら、お父様の理想の淑女を目指すことだけだった。
完璧な淑女となれば、少なくともこの家からは抜け出せる。
この狭く苦しい鳥籠の中から、次の鳥籠へと移ることができる。
所詮……鳥籠の中だなんて、思っては駄目。
この国での貴族女性の価値は、淑女であり、血を繋げる名誉を誇ることだけ。
それがどんなに苦しくても皆がそうしてる。セクスティリウス家の価値ある娘であるはずの私が、それをできないなんてあってはならない。
窮屈だったわ。
だから余計に眩しかったのかもしれない。
血筋になんて拘らず、立場なんて気にしないで振る舞える、あの人が。
「まだまだだな。だが仕方ない……。
明後日は接待がある。お前の拙い舞でも見てくださる寛容なお客様だ。
今のお前の最大限でもてなせ。
粗相などあってはならないと、分かっているな?」
いつか私も、何もかもを振り捨てて、てあんなふうにできたなら……。
「はい、お父様。精一杯、努めさせていただきます」
でも、私には無理だって、分かってる……。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
弁えすぎた令嬢
ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。彼女が父親を亡くしてからの爵位は、叔父(父親の弟)が管理してくれていた。
彼女には亡き父親の決めた婚約者がいたのだが、叔父の娘が彼を好きだと言う。
彼女は思った。
(今の公爵は叔父なのだから、その娘がこの家を継ぐ方が良いのではないか)と。
今後は彼らの世話にならず、一人で生きていくことにしよう。そんな気持ちで家を出たコロネだった。
小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる