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最後の秋 6
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ここ数日、体調が思わしくないのはサヤだけではない。どちらかというと、サヤはその煽りを食らった感じだろうか。
父上が体調を崩し、もう十日近く寝込んでいる。そんな中で孤児院にも風邪が流行り、父上の元を離れられないナジェスタの代わりに、サヤは看病等に飛び回っていた。
そうして、子供らがやっと落ち着いた頃に、気持ちが緩んでしまったのか、サヤにもそれが飛び火してしまったのだ。
そんな状況で俺はというと……やはり、職務優先を言い渡され、地方行政官としての仕事や、離宮建設の準備、新農法での麦栽培開始や、宿場建設等々……雑務をこなして過ごしている。
父上の体調管理はナジェスタの一番優先すべき職務となっているから、現在治療院を担当しているのはユスト。
彼らの流儀としては、貴族を優先するなんてこと、本来はしないのだけど……今回は特別扱いとなっている。
…………父上の来世への旅立ちが、近付いている証拠なのだろう……。
父上はもうささやかなことでも命に関わるほどに、衰弱しているのだと思う……。ナジェスタが万が一、他の患者からもらった何かしら病の素を持ち込んでしまえば、父上はもう耐えられない……。そう判断されているから、ナジェスタは現在父上につきっきりの状態だ。
サヤがナジェスタの診察を渋ったのもそれが理由。治り切っていなかった場合、最悪は父上に飛び火だ。絶対にそんなことは許されない。
父上とは面会も制限されており、一部の者を除いては接触すら禁止。俺もお会いする時は、徹底的に消毒され、短い時間のみが許される。
現在父上の元に立ち入ることができるのは、制限付きで俺とクロード。ガイウスに女中頭のみと、絞られていた。
そんなだから、せっかく夫婦となったのに……サヤの部屋はまた、女性用宿舎になってしまった。
とはいっても、サヤの家具はそのまま部屋にあり、使用人用の部屋を臨時で利用している感じだ。
俺に風邪を移し、更に父上に移さないようにという配慮でそうなっているのだが、それをおしてサヤが業務に携わろうとしているのは、それだけ今が多忙な時だと理解しているから。
それだけ……マルの不在は大きく響いていた。
更に問題なのは、あまりに長いマルの不在を、事情を知らない他の面々が気にし始めていること……。
きっと、ずっと前から気にはなっていたのだと思う。
けれど、俺がこの状況を良しとしていたから、それ以上を追求できなかった。
しかしもう、十の月だ。春の終わりから秋となり、半年近く姿を眩ませたままなんて、流石におかしいと考えるのは、仕方がないことだろう。
そうして、それを許してしまっている俺は、マル不在の理由を知っていると察せられるし、もう長く勤める彼らに、その理由を敢えて伏せ続けていることも、彼らはとっくに理解している……。
言ってもらえない……と、いうことを、最近彼らは不審に感じている。
特に、セイバーンの内政に大きく関わるようになった、クロードは……。
シルヴィのことで表情を曇らせたのも、俺の考えることを見通せない不信感が、少なからず働いたからだろう。
俺たちの目指しているもの。見えているものにズレがあることは、もうクロードも察している。
まぁそこは、クロードを配下に迎え入れた時から告げていたしな。
あの時は、笑って受け入れられた俺の秘密……。言えないことがなんなのか、彼はそれが、気になり始めている。無視できなくなってきている。
…………けれど。
言えない。
まだ揃わないのだ、情報が。
例えば今、我々が獣人に関わっていることを告げ、彼らが人と変わらぬ、獣人というひとつの種であると説明したとして、それを証明する証拠が無い。
二千年前の大災厄が、ただの天変地異で、人も獣人も等しく滅びかけ、お互い生き残るために、血を交わらせたのだと言葉で伝えても、それだけで納得できるはずがない。
そうすると、根拠を伝えるために口にせざるを得なくなるのは、サヤのこととなる。
彼女が異界の民で、この世界よりかなり進んだ文明社会の知識を有しているのだと……。
だけどそれだって……。
確かに彼女は教養があり、素晴らしい知識を有していると知っているけれど、異界なんて……そんなどこにあるとも分からぬものを、言葉だけで説明されても、信じることは難しいだろう……。
証拠となるはずだった、サヤがこちらの世界に身につけてきた衣服も、もう処分してしまったし、腕時計は失われたままだ……。
もうひとつ。
白の病についての情報を根拠とすることはできるだろう。
けれど、これはまだ、証拠としては不充分だ。陛下が無事ご出産され、生まれた御子が白の病でなかったならば、大きく意味を持つだろうが……まだ陛下のご懐妊すら伏せられている。
…………そして、これを根拠として告げたくない理由もあった。
異界の民という存在が、この世界にどう関わっているか……それがまだ、分からない……。
これについて考えるたび、胸騒ぎがするのだ。触れてはならないという、予感がある。何故かは分からないけれど……マルがここを出てから、日に日にその感覚は強まっているように感じている。
なんだろう……。
きっと何か、そう思う理由があるんだ。
自分の中に情報は揃っているのに、それが上手く噛み合っていない、そんな感覚……。
しっかりと考えたい。答えを探し出したいのだけど、そうする時間的な余裕が無く、思考に没頭できない。
落ち着かない……。焦りばかりが募っていく。
とにかく今は、少しでも時間を作れるよう、目の前のことを片っ端から消化していくしか……それしかできることがない。
時間が無い。
何かにつけて時間が無い。
父上のことだって、本当はもっと、面会時間を作りたい。もう、お会いできる時は、わずかしか残されていないかもしれないのに、それすら工面できず俺は…………っ。
「レイシール様」
遠慮がちに肩を揺すられて顔を上げた。すると、眼前にあったクロードの顔。
心配そうに俺を見ており、どうやら声を掛けられても気づかず書類仕事に没頭していたよう。
「すまない。何?」
「アイルが、少々時間が欲しいと」
「あぁ、報告……。うん。良いよ」
「いえ、外で待つと言っておりました。ツバキの苗のところにいるそうですが……」
執務室では口にできないこと。
なら、もしかしたらマルのこと? 何か連絡が入ったのかもしれない。
手元の書類にもう一度目を落とし、心ここに在らずで進めて良い内容ではないなと再確認したから、そのまま席を立った。
「ごめん、ちょっと気を散らしていたみたいだし……息抜きついでに報告を聞いてくる」
「畏まりました」
周りを見渡し、シザーに声をかけると、尻尾を振る勢いで立ち上がる。どうやら彼も、書類関係に辟易としていたよう。
ついてこようとしたルフスに、忙しいんだから、シザーだけで良いよと伝え、俺たちは二人で執務室を後にした。
ハインがいれば連れていったけれど、あいにく彼も別の雑務に追われているようで、執務室には姿が無かったから、仕方がないよな。
「アイル、マルからの連絡があったの?」
言われた場所に行くと、苗のまわりの雑草を引き抜いていたアイルを発見。
まだほんの小さな芽をちまちま取り去っていたのだが、俺の声で直ぐに立ち上がる。
「いや、連絡は無い」
その返事に少々落胆してしまったけれど……そうであるならば、彼がここに顔を出した理由が分からない。
特別、頼んでいたことも無かったように思うが……どうしたんだ?
首を傾げた俺の仕草に、先を促されていると察したアイルは、少し……困ったように逡巡した。……彼には珍しい反応。
用があるから俺を呼び出したのだろうに、言う段になって躊躇うだなんて……。
「良いよ。アイルが気になることなら、聞いておくべきだと思う」
もう一度、そう促すと……こくりと頷く。
そうして口に登らせたのは、耳に馴染んだ名前。
「ウォルテールのことで来た……」
ウォルテール……?
父上が体調を崩し、もう十日近く寝込んでいる。そんな中で孤児院にも風邪が流行り、父上の元を離れられないナジェスタの代わりに、サヤは看病等に飛び回っていた。
そうして、子供らがやっと落ち着いた頃に、気持ちが緩んでしまったのか、サヤにもそれが飛び火してしまったのだ。
そんな状況で俺はというと……やはり、職務優先を言い渡され、地方行政官としての仕事や、離宮建設の準備、新農法での麦栽培開始や、宿場建設等々……雑務をこなして過ごしている。
父上の体調管理はナジェスタの一番優先すべき職務となっているから、現在治療院を担当しているのはユスト。
彼らの流儀としては、貴族を優先するなんてこと、本来はしないのだけど……今回は特別扱いとなっている。
…………父上の来世への旅立ちが、近付いている証拠なのだろう……。
父上はもうささやかなことでも命に関わるほどに、衰弱しているのだと思う……。ナジェスタが万が一、他の患者からもらった何かしら病の素を持ち込んでしまえば、父上はもう耐えられない……。そう判断されているから、ナジェスタは現在父上につきっきりの状態だ。
サヤがナジェスタの診察を渋ったのもそれが理由。治り切っていなかった場合、最悪は父上に飛び火だ。絶対にそんなことは許されない。
父上とは面会も制限されており、一部の者を除いては接触すら禁止。俺もお会いする時は、徹底的に消毒され、短い時間のみが許される。
現在父上の元に立ち入ることができるのは、制限付きで俺とクロード。ガイウスに女中頭のみと、絞られていた。
そんなだから、せっかく夫婦となったのに……サヤの部屋はまた、女性用宿舎になってしまった。
とはいっても、サヤの家具はそのまま部屋にあり、使用人用の部屋を臨時で利用している感じだ。
俺に風邪を移し、更に父上に移さないようにという配慮でそうなっているのだが、それをおしてサヤが業務に携わろうとしているのは、それだけ今が多忙な時だと理解しているから。
それだけ……マルの不在は大きく響いていた。
更に問題なのは、あまりに長いマルの不在を、事情を知らない他の面々が気にし始めていること……。
きっと、ずっと前から気にはなっていたのだと思う。
けれど、俺がこの状況を良しとしていたから、それ以上を追求できなかった。
しかしもう、十の月だ。春の終わりから秋となり、半年近く姿を眩ませたままなんて、流石におかしいと考えるのは、仕方がないことだろう。
そうして、それを許してしまっている俺は、マル不在の理由を知っていると察せられるし、もう長く勤める彼らに、その理由を敢えて伏せ続けていることも、彼らはとっくに理解している……。
言ってもらえない……と、いうことを、最近彼らは不審に感じている。
特に、セイバーンの内政に大きく関わるようになった、クロードは……。
シルヴィのことで表情を曇らせたのも、俺の考えることを見通せない不信感が、少なからず働いたからだろう。
俺たちの目指しているもの。見えているものにズレがあることは、もうクロードも察している。
まぁそこは、クロードを配下に迎え入れた時から告げていたしな。
あの時は、笑って受け入れられた俺の秘密……。言えないことがなんなのか、彼はそれが、気になり始めている。無視できなくなってきている。
…………けれど。
言えない。
まだ揃わないのだ、情報が。
例えば今、我々が獣人に関わっていることを告げ、彼らが人と変わらぬ、獣人というひとつの種であると説明したとして、それを証明する証拠が無い。
二千年前の大災厄が、ただの天変地異で、人も獣人も等しく滅びかけ、お互い生き残るために、血を交わらせたのだと言葉で伝えても、それだけで納得できるはずがない。
そうすると、根拠を伝えるために口にせざるを得なくなるのは、サヤのこととなる。
彼女が異界の民で、この世界よりかなり進んだ文明社会の知識を有しているのだと……。
だけどそれだって……。
確かに彼女は教養があり、素晴らしい知識を有していると知っているけれど、異界なんて……そんなどこにあるとも分からぬものを、言葉だけで説明されても、信じることは難しいだろう……。
証拠となるはずだった、サヤがこちらの世界に身につけてきた衣服も、もう処分してしまったし、腕時計は失われたままだ……。
もうひとつ。
白の病についての情報を根拠とすることはできるだろう。
けれど、これはまだ、証拠としては不充分だ。陛下が無事ご出産され、生まれた御子が白の病でなかったならば、大きく意味を持つだろうが……まだ陛下のご懐妊すら伏せられている。
…………そして、これを根拠として告げたくない理由もあった。
異界の民という存在が、この世界にどう関わっているか……それがまだ、分からない……。
これについて考えるたび、胸騒ぎがするのだ。触れてはならないという、予感がある。何故かは分からないけれど……マルがここを出てから、日に日にその感覚は強まっているように感じている。
なんだろう……。
きっと何か、そう思う理由があるんだ。
自分の中に情報は揃っているのに、それが上手く噛み合っていない、そんな感覚……。
しっかりと考えたい。答えを探し出したいのだけど、そうする時間的な余裕が無く、思考に没頭できない。
落ち着かない……。焦りばかりが募っていく。
とにかく今は、少しでも時間を作れるよう、目の前のことを片っ端から消化していくしか……それしかできることがない。
時間が無い。
何かにつけて時間が無い。
父上のことだって、本当はもっと、面会時間を作りたい。もう、お会いできる時は、わずかしか残されていないかもしれないのに、それすら工面できず俺は…………っ。
「レイシール様」
遠慮がちに肩を揺すられて顔を上げた。すると、眼前にあったクロードの顔。
心配そうに俺を見ており、どうやら声を掛けられても気づかず書類仕事に没頭していたよう。
「すまない。何?」
「アイルが、少々時間が欲しいと」
「あぁ、報告……。うん。良いよ」
「いえ、外で待つと言っておりました。ツバキの苗のところにいるそうですが……」
執務室では口にできないこと。
なら、もしかしたらマルのこと? 何か連絡が入ったのかもしれない。
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「畏まりました」
周りを見渡し、シザーに声をかけると、尻尾を振る勢いで立ち上がる。どうやら彼も、書類関係に辟易としていたよう。
ついてこようとしたルフスに、忙しいんだから、シザーだけで良いよと伝え、俺たちは二人で執務室を後にした。
ハインがいれば連れていったけれど、あいにく彼も別の雑務に追われているようで、執務室には姿が無かったから、仕方がないよな。
「アイル、マルからの連絡があったの?」
言われた場所に行くと、苗のまわりの雑草を引き抜いていたアイルを発見。
まだほんの小さな芽をちまちま取り去っていたのだが、俺の声で直ぐに立ち上がる。
「いや、連絡は無い」
その返事に少々落胆してしまったけれど……そうであるならば、彼がここに顔を出した理由が分からない。
特別、頼んでいたことも無かったように思うが……どうしたんだ?
首を傾げた俺の仕草に、先を促されていると察したアイルは、少し……困ったように逡巡した。……彼には珍しい反応。
用があるから俺を呼び出したのだろうに、言う段になって躊躇うだなんて……。
「良いよ。アイルが気になることなら、聞いておくべきだと思う」
もう一度、そう促すと……こくりと頷く。
そうして口に登らせたのは、耳に馴染んだ名前。
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ウォルテール……?
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