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後始末 4
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花吹雪が舞う中。
「おめでとうーっ」
「お幸せにーっ」
花婿が腕に花嫁を抱き、花嫁は腕に愛子を抱く姿は、何とも愛嬌があり、幸福そうで、皆が頬を紅潮させて沸き立った。
「あああぁぁ、あんな風にされてみたいいぃぃ」
「あんな細腕なのに……うちの旦那より力持ち……」
「本気で家まで行っちゃいそうね。全然苦にしてないわ」
ダニルの腕に横抱きにされたカーリン。その腕に更に抱かれたエクラ。三人は揃いの赤い上着を見に纏い、花弁の舞う中、カーリンの実家から食事処までを歩く。
恥ずかしげに。だけど嬉しそうにカーリンは微笑んでいて、腕の中のエクラは周りの喧騒に瞳をキョロキョロとさせている。その二人を腕に抱いて、ダニルは前に進む。それはそれは微笑ましい光景だ。
花嫁の実家へと向かった花婿は、そこから我が家となる場所に花嫁を連れて行くのだが、この道行には色んな形がある。
手を握って歩く場合もあれば、花嫁を背負ってであったり、馬に相乗りしてであったり……。
歩み方によって意味と誓いがあるのだけど、夫となる者が大変であればあるほど、家庭が幸福で円満になると言われている。
まぁつまり……妻を貰う夫を吊し上げ、結婚する覚悟を証明させる儀式のようなものなのだ。
「くそっ、カーリンを幸せにしろよこの野郎」
「俺はまだ許してないからなっ!」
「カーリンにもう一個、岩を抱えさせときゃよかった……っ」
不穏なことを言い、悔しがっているのは、カーリンの兄や弟たちだ……。
なかなかエクラを我が子と認めなかったダニルだから、そんな風に言われるのもまぁ、仕方がない部分もある。
それで、家族の男性陣はダニルに『カーリンにエクラを抱かせ、横抱きで運ぶ』という、最も過酷な誓いを要求した。
普通は花婿が誓いを示すのだが……これじゃなかったら嫁にやるもんかと駄々をこねたのだ。
花嫁を腕に抱いて歩くというのは、土に足をつけない。
この、足を汚さない、疲れさせないということから『生涯苦労させない』という意味の誓いになっている。
通常は花嫁だけを横抱きにするのだが、そこにエクラを抱かせたのは嫌がらせを含め、ダニルの覚悟を問うためだったのだろう。
着飾った花嫁は、結構重い……。
祝金の貨幣を衣装に縫い込み、身に付けるから。
しかもこの儀式、新居まで妻を下ろすことは許されない。どうしても無理な場合は、周りの人にお願いし、白い布を広げてもらって、そこに下ろして休憩を取る。体力が回復したらまた担ぎ、進むを繰り返す。
家が遠いと大変だ。近すぎると、遠回りさせられたりする場合もある。
家族間で仲が良くないと、白い布の手助けは得られない。当然カーリンの兄弟たちは、手助けする気なんかなかったわけだが……。
ダニルは元流民であり、兇手であり、料理人だ。体力が資本の彼らは相当に身体を作り込んでいる。
だもんで、兄弟たちの思惑など跳ね除けて、ダニルのカーリンを抱く腕は揺るぎない。足取りも乱れない。
ダニルは村人らが見守る仲、堂々と、誓いを全うしてみせた。
食事処の前には、ガウリィとエレノラ。そしてサヤの姿がある。
ダニルの身内として、花嫁を家に招き入れる役だ。
「いらっしゃいカーリン」
「おめでとうございます」
こうしてダニルの結婚式は、一部の男を泣かせつつも、無事に終わった。
エクラも、周りがうるさいのに全然動じなかった……彼は案外大物になるかもしれないな。
「明後日、バンスの教会へ行くんですよね」
「うん、結婚を報告しなきゃいけないからね。
ダニルもアミの民になるのか……」
無神の民であったダニルは、結婚を機にアミの民になる。
村社会に血の縁を繋ぎ、骨を埋める決意をした以上、その覚悟は固めていたのだろう。
本日でもって、ガウリィの臨時出張も終わり、ダニルたちがセイバーン村に戻り、ガウリィは拠点村に戻る。
「明日は拠点村で結婚式ですねっ」
「嬉しそうだね」
「嬉しいですっ」
笑顔のサヤ。
明日は、そのガウリィとエレノラの結婚式。
もう夫婦であるという設定の二人だったのだけど、まだ式は挙げていなかったということにした。
それはつまり……とうとうガウリィが、エレノラと番になる決意をしたということ。
「本当に、嬉しい。良かったです……」
種が違うと、長く結婚を拒んでいたガウリィ。
種の違いなど関係ないのだと、ずっとガウリィを慕っていたエレノラ。
二人の架け橋となったのは、どうやらロゼとダニルの存在だったよう。
獣人を母に持ち、人が父であるロゼ。
今年の冬、弟と妹ができたのだが、弟は狼の姿で世に生まれ落ち、妹は人だった。
覚悟はしていたのだと思う。母親のノエミは、獣人の血がとても濃い人であったから。
だけどあの家族は……お互いの姿の違いを、ごく自然に受け入れた。
獣の姿の息子も、獣の顔の妻も、全く気にせず、幸せな家庭を築いている。
そんな暖かな家庭を知ったこと。そして、人同士であっても、苦悩していた弟分のダニル。
子を授かって、本当なら喜ばしいことであるはずなのに、それを受け入れられず、長く苦しんだ。
そんな色々が、何らかの形でガウリィの背を押したのだ。
カーリンの退院に目処が立ち、雨季が終わりに近付いたある日、ガウリィから連絡が入った。相談したいことがあると。
そうして、エレノラと番になる決意を固めたことを聞かされた。
今後万が一、エレノラが身篭り、生まれた子が獣であった場合、この村を出ることになるが、それでも良いかと。
ガウリィとエレノラは、料理人という仮姿を演じ、この村に潜んでいる身だ。
獣人の血が濃いガウリィの子は、獣の姿を得て生まれてくる可能性が、他より高い。
ガウリィのように、獣の特徴が目立たなければ良いけれど、もし尻尾や耳など、分かりやすい特徴を持って生まれてきたら、今のこの村では暮らせない。
つまりガウリィは、任務より、家庭を選ぶと、俺に言ったのだ。
「勿論じゃないか。
まぁ、そうなったとしてもいつか……この村に家族で戻ってきてもらいたいと思うし、そうできるよう、俺たちも頑張るよ」
万が一に備え、それまでに後任を育てる約束を、ガウリィと交わした。
俺にとって、任務よりも、彼らが先に進んでくれることの方が重要で、嬉しいことだったから。
「結婚式、エレノラの家は、ブンカケンが引き受けるからね」
そんなわけで、明日はガウリィたちの結婚式。ガウリィはブンカケンにエレノラを迎えに来て、食事処に連れ帰るのだ。
拠点村の家族は、結婚したばかりのダニルとカーリン。そしてユミルが勤めることになっている。
彼らは既に結婚した身である設定だったから、神殿への報告は済ませてある。ということにした。
この夫婦は、無神の民のままだ。
それでも、神は二人を祝福してくださるだろうし、幸せを願ってくれていると、俺は思っている。
◆
「荷物の整理もう済んだ⁉︎」
「それはもう。今すぐでも出立できますわ」
「流石女中頭、早いな。だけどごめん……俺がまだだ……」
「出立は最悪、明後日でも間に合うのでございましょう?」
行事ごとが立て続いたため、仕事が後に押してしまった。
とはいえ、祝い事を疎かにはしたくない! と、全部に出席したらまぁ、こうなるよな。でも悔いは無い!
間に合うには間に合う……。ちゃんとそこは計算してたし。とはいえ、雨季の後だ。不測の事態が発生している可能性もあるから、ギリギリの出発は控えたい。
「回せるものは極力回して構わぬから、王都の準備を優先しなさい。遅れるわけにはいかぬのだから」
「はい……申し訳ありません……。じゃぁ、そうさせてもらいます」
今回、役職を賜っている俺だけが王都に向かう。だから父上に領地の運営その他はお願いして、俺は執務室を後にした。
途中で先を歩くヨルグを発見して、合流。
「ヨルグの準備は進んでいるのだよな?」
「私はもうほぼ終わっておりますわ。けれど……良かったのかしら? ルーシーさんとロビンさん……」
「あぁ、ロビンは元々、気が小さいからなぁ。
だけど、なんのかんので良い経験になるし、本人も言っているほど、大変じゃないと思うよ。
言葉にはしてないけど、あれはあれで興味も大きいのだと思う。
ルーシーは、こういう機会は極力、使ってほしくてさ。実家の方に少しでも顔を出させてやりたいし」
「後継ですものね。女性の身で、なんとも活動的で、眩しいお嬢さんだわ」
ヨルグと連れ立って、テイクの元に向かう。ヨルグとテイクも、俺と共に王都へ向かうのだ。
今回、ユミルは留守番で、テイクを料理人として王都に伴うことになっていた。
彼にとって、王都は友人も多い場所だ。それに料理修行で旅慣れている身だから、連れて行かれることに抵抗は全く無い。
ユミルは女性だし、あの一家の女手は彼女だけ。家のことも色々あるだろうし、やはりあまり、遠方へ連れ出しては可哀想だと考えた。
一方ヨルグは、どうせ王都に戻る予定だったから、ついでに一緒に帰れば良いと思って。
「テイクー、支度はできた?」
「できてるよ。ていうか、僕は包丁だけあれば、まぁ生きていけるから、特に用意するものないしねー」
そう言うテイクの荷物は背負い袋一つだけ。
旅用の道具類も色々と揃えられており、鞄一つ背負えば良いように準備万端、整えられていた様子。
だけど、旅には必要不可欠と思うものがどうにも、見当たらない……?
「……小剣は?」
「ん? 売っちゃった」
……は?
「おめでとうーっ」
「お幸せにーっ」
花婿が腕に花嫁を抱き、花嫁は腕に愛子を抱く姿は、何とも愛嬌があり、幸福そうで、皆が頬を紅潮させて沸き立った。
「あああぁぁ、あんな風にされてみたいいぃぃ」
「あんな細腕なのに……うちの旦那より力持ち……」
「本気で家まで行っちゃいそうね。全然苦にしてないわ」
ダニルの腕に横抱きにされたカーリン。その腕に更に抱かれたエクラ。三人は揃いの赤い上着を見に纏い、花弁の舞う中、カーリンの実家から食事処までを歩く。
恥ずかしげに。だけど嬉しそうにカーリンは微笑んでいて、腕の中のエクラは周りの喧騒に瞳をキョロキョロとさせている。その二人を腕に抱いて、ダニルは前に進む。それはそれは微笑ましい光景だ。
花嫁の実家へと向かった花婿は、そこから我が家となる場所に花嫁を連れて行くのだが、この道行には色んな形がある。
手を握って歩く場合もあれば、花嫁を背負ってであったり、馬に相乗りしてであったり……。
歩み方によって意味と誓いがあるのだけど、夫となる者が大変であればあるほど、家庭が幸福で円満になると言われている。
まぁつまり……妻を貰う夫を吊し上げ、結婚する覚悟を証明させる儀式のようなものなのだ。
「くそっ、カーリンを幸せにしろよこの野郎」
「俺はまだ許してないからなっ!」
「カーリンにもう一個、岩を抱えさせときゃよかった……っ」
不穏なことを言い、悔しがっているのは、カーリンの兄や弟たちだ……。
なかなかエクラを我が子と認めなかったダニルだから、そんな風に言われるのもまぁ、仕方がない部分もある。
それで、家族の男性陣はダニルに『カーリンにエクラを抱かせ、横抱きで運ぶ』という、最も過酷な誓いを要求した。
普通は花婿が誓いを示すのだが……これじゃなかったら嫁にやるもんかと駄々をこねたのだ。
花嫁を腕に抱いて歩くというのは、土に足をつけない。
この、足を汚さない、疲れさせないということから『生涯苦労させない』という意味の誓いになっている。
通常は花嫁だけを横抱きにするのだが、そこにエクラを抱かせたのは嫌がらせを含め、ダニルの覚悟を問うためだったのだろう。
着飾った花嫁は、結構重い……。
祝金の貨幣を衣装に縫い込み、身に付けるから。
しかもこの儀式、新居まで妻を下ろすことは許されない。どうしても無理な場合は、周りの人にお願いし、白い布を広げてもらって、そこに下ろして休憩を取る。体力が回復したらまた担ぎ、進むを繰り返す。
家が遠いと大変だ。近すぎると、遠回りさせられたりする場合もある。
家族間で仲が良くないと、白い布の手助けは得られない。当然カーリンの兄弟たちは、手助けする気なんかなかったわけだが……。
ダニルは元流民であり、兇手であり、料理人だ。体力が資本の彼らは相当に身体を作り込んでいる。
だもんで、兄弟たちの思惑など跳ね除けて、ダニルのカーリンを抱く腕は揺るぎない。足取りも乱れない。
ダニルは村人らが見守る仲、堂々と、誓いを全うしてみせた。
食事処の前には、ガウリィとエレノラ。そしてサヤの姿がある。
ダニルの身内として、花嫁を家に招き入れる役だ。
「いらっしゃいカーリン」
「おめでとうございます」
こうしてダニルの結婚式は、一部の男を泣かせつつも、無事に終わった。
エクラも、周りがうるさいのに全然動じなかった……彼は案外大物になるかもしれないな。
「明後日、バンスの教会へ行くんですよね」
「うん、結婚を報告しなきゃいけないからね。
ダニルもアミの民になるのか……」
無神の民であったダニルは、結婚を機にアミの民になる。
村社会に血の縁を繋ぎ、骨を埋める決意をした以上、その覚悟は固めていたのだろう。
本日でもって、ガウリィの臨時出張も終わり、ダニルたちがセイバーン村に戻り、ガウリィは拠点村に戻る。
「明日は拠点村で結婚式ですねっ」
「嬉しそうだね」
「嬉しいですっ」
笑顔のサヤ。
明日は、そのガウリィとエレノラの結婚式。
もう夫婦であるという設定の二人だったのだけど、まだ式は挙げていなかったということにした。
それはつまり……とうとうガウリィが、エレノラと番になる決意をしたということ。
「本当に、嬉しい。良かったです……」
種が違うと、長く結婚を拒んでいたガウリィ。
種の違いなど関係ないのだと、ずっとガウリィを慕っていたエレノラ。
二人の架け橋となったのは、どうやらロゼとダニルの存在だったよう。
獣人を母に持ち、人が父であるロゼ。
今年の冬、弟と妹ができたのだが、弟は狼の姿で世に生まれ落ち、妹は人だった。
覚悟はしていたのだと思う。母親のノエミは、獣人の血がとても濃い人であったから。
だけどあの家族は……お互いの姿の違いを、ごく自然に受け入れた。
獣の姿の息子も、獣の顔の妻も、全く気にせず、幸せな家庭を築いている。
そんな暖かな家庭を知ったこと。そして、人同士であっても、苦悩していた弟分のダニル。
子を授かって、本当なら喜ばしいことであるはずなのに、それを受け入れられず、長く苦しんだ。
そんな色々が、何らかの形でガウリィの背を押したのだ。
カーリンの退院に目処が立ち、雨季が終わりに近付いたある日、ガウリィから連絡が入った。相談したいことがあると。
そうして、エレノラと番になる決意を固めたことを聞かされた。
今後万が一、エレノラが身篭り、生まれた子が獣であった場合、この村を出ることになるが、それでも良いかと。
ガウリィとエレノラは、料理人という仮姿を演じ、この村に潜んでいる身だ。
獣人の血が濃いガウリィの子は、獣の姿を得て生まれてくる可能性が、他より高い。
ガウリィのように、獣の特徴が目立たなければ良いけれど、もし尻尾や耳など、分かりやすい特徴を持って生まれてきたら、今のこの村では暮らせない。
つまりガウリィは、任務より、家庭を選ぶと、俺に言ったのだ。
「勿論じゃないか。
まぁ、そうなったとしてもいつか……この村に家族で戻ってきてもらいたいと思うし、そうできるよう、俺たちも頑張るよ」
万が一に備え、それまでに後任を育てる約束を、ガウリィと交わした。
俺にとって、任務よりも、彼らが先に進んでくれることの方が重要で、嬉しいことだったから。
「結婚式、エレノラの家は、ブンカケンが引き受けるからね」
そんなわけで、明日はガウリィたちの結婚式。ガウリィはブンカケンにエレノラを迎えに来て、食事処に連れ帰るのだ。
拠点村の家族は、結婚したばかりのダニルとカーリン。そしてユミルが勤めることになっている。
彼らは既に結婚した身である設定だったから、神殿への報告は済ませてある。ということにした。
この夫婦は、無神の民のままだ。
それでも、神は二人を祝福してくださるだろうし、幸せを願ってくれていると、俺は思っている。
◆
「荷物の整理もう済んだ⁉︎」
「それはもう。今すぐでも出立できますわ」
「流石女中頭、早いな。だけどごめん……俺がまだだ……」
「出立は最悪、明後日でも間に合うのでございましょう?」
行事ごとが立て続いたため、仕事が後に押してしまった。
とはいえ、祝い事を疎かにはしたくない! と、全部に出席したらまぁ、こうなるよな。でも悔いは無い!
間に合うには間に合う……。ちゃんとそこは計算してたし。とはいえ、雨季の後だ。不測の事態が発生している可能性もあるから、ギリギリの出発は控えたい。
「回せるものは極力回して構わぬから、王都の準備を優先しなさい。遅れるわけにはいかぬのだから」
「はい……申し訳ありません……。じゃぁ、そうさせてもらいます」
今回、役職を賜っている俺だけが王都に向かう。だから父上に領地の運営その他はお願いして、俺は執務室を後にした。
途中で先を歩くヨルグを発見して、合流。
「ヨルグの準備は進んでいるのだよな?」
「私はもうほぼ終わっておりますわ。けれど……良かったのかしら? ルーシーさんとロビンさん……」
「あぁ、ロビンは元々、気が小さいからなぁ。
だけど、なんのかんので良い経験になるし、本人も言っているほど、大変じゃないと思うよ。
言葉にはしてないけど、あれはあれで興味も大きいのだと思う。
ルーシーは、こういう機会は極力、使ってほしくてさ。実家の方に少しでも顔を出させてやりたいし」
「後継ですものね。女性の身で、なんとも活動的で、眩しいお嬢さんだわ」
ヨルグと連れ立って、テイクの元に向かう。ヨルグとテイクも、俺と共に王都へ向かうのだ。
今回、ユミルは留守番で、テイクを料理人として王都に伴うことになっていた。
彼にとって、王都は友人も多い場所だ。それに料理修行で旅慣れている身だから、連れて行かれることに抵抗は全く無い。
ユミルは女性だし、あの一家の女手は彼女だけ。家のことも色々あるだろうし、やはりあまり、遠方へ連れ出しては可哀想だと考えた。
一方ヨルグは、どうせ王都に戻る予定だったから、ついでに一緒に帰れば良いと思って。
「テイクー、支度はできた?」
「できてるよ。ていうか、僕は包丁だけあれば、まぁ生きていけるから、特に用意するものないしねー」
そう言うテイクの荷物は背負い袋一つだけ。
旅用の道具類も色々と揃えられており、鞄一つ背負えば良いように準備万端、整えられていた様子。
だけど、旅には必要不可欠と思うものがどうにも、見当たらない……?
「……小剣は?」
「ん? 売っちゃった」
……は?
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