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オゼロ 7
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「……私に言うからには、ここにいると考えていると?」
「目撃者から、確実な情報と」
「目撃者……」
カタリーナらはほぼバート商会内に篭っていたはずだ。さすがに篭りきりではなかったろうが、バート商会の従業員がカタリーナの情報を漏らすとは思えない。
俺にそういった報告は一切入らなかったし、ワドは何か不審なことがあったならば、必ず知らせてきただろう。
なにより、マルが情報を掴めなかった動きをしたということが、解せない……。
だから、敢えてこう口にした。
「心当たりが無いな……」
「そんなはずはないのです」
「この村は、村の形を取ってはいるが、全てブンカケン。私の店であり、研究施設だ。当然、中の住人も全て、私の管轄下だ」
「だからといって、住人の名を全員覚えていらっしゃるわけではございませんでしょう? あの女の場合、偽名を名乗っている可能性もございます」
「ふむ……偽名を名乗られていたならば、確かに私には判断がつかない」
ジーナ、もうそろそろ避難できたろうか……。
「その二人の特徴を述べてくれるか。心当たりがないか確認してみよう」
「貴方様のお手を煩わせるつもりはございません。村の中を、捜索する許可だければ充分でございます」
「私の研究施設と言ったはず。ここは秘匿権の絡む事項が多い。外部の者が好き勝手に彷徨ける場所ではないのだよ。
申請無しには立ち入れぬ場所も多いからな」
「ではどうか、その許可を。その女は店に代々伝わる貴重な品をも持ち去っています。何としても見つけ出さねばならないのです」
そこで、扉を叩く音。
「どうした」
「お茶をお持ち致しました」
サヤの声。
入れと声を掛けると、女従者の装いをしたサヤが、言葉の通りお茶を携え入室してきた。
そのまま、ブリッジスと俺の前にそれが差し出される。
言葉は無かったけれど、サヤが来たということは、カタリーナは無事避難したということだと理解できた。
恐らくジーナも……。
「サヤ。カタリーナ、ジーナという名に覚えはあるか。この者はそういった名の母娘を探しているそうだ。なんでも店の宝物に手をつけて逃亡したらしい」
こちらで交わされていた会話も、サヤならある程度耳に拾っているはずだ。
そう思ったから、敢えて話を振ってみた。すると少し緊張した面持ちながら、サヤは話を合わせてくれた。
「母娘でございますか……。そのような者に心当たりはございませんが、母娘であるならば、流民に紛れている可能性はあるかと」
「あそこは男の立ち入りを禁じているな」
「はい。彼女たちの身の安全を考え、そのような処置となっております。
女長屋の区画に立ち入るならば、申請と、レイシール様の許可が必要となります」
俺たちには心当たりが無い……。その主張を通そうと思えば、ある程度、協力する素振りは見せるべきだろうな……。
「……この村は、流民の保護も行なっている。交易路計画という、国の事業のための拠点村でもあるから。
それゆえ、流民の母娘の受け入れも行なっている。
女性らには身の守りが必要だ。当然、一人暮らしや、まして母娘のみで暮らすなど、治安上宜しくない。
それゆえ、似た環境の者を集め、周りを警備した区域を設けている。男手の無い家庭で借家を貸しているならば、その女長屋だろう。
他にも、職人たちの住まう店舗長屋という可能性もあるが……其方の妻とやらは、何かしら職人としての技を備えているのだろうか?」
「……いえ、特には……」
「ならば、その女長屋の確認のみ許そう」
「まっ、待ってください! その場所にいるとは限らないですよね⁉︎」
「一番可能性が高い場所を伝えているのだが?
そもそも、我々には心当たりは無いのだ。
職人であれば大抵の名と顔は把握しているが、それにも該当すると思しき名の者はおらぬ。
けれど、そなたがそれでは納得できぬと言うだろうから、特別に機会を作ると言っているのだ。
それとも、他に探したいと思う場所でもあるのか?」
マルの網に掛からなかった手段でもって得た情報。その出どころを探りたくて、そう挑発してみた。
可能性があるとすれば、神殿関係者からではないか……と、思い立ったのだ。
あの神官や司祭であれば賄賂に弱そうだ。
神殿から出てしまえば、カタリーナを守る義理もないと、口にする可能性もあるだろう。アギーでその情報を元から得ていたなら、マルに探れなかった理由も頷ける。
だがブリッジスは、腹立たしげに歯噛みしたものの、視線を伏せて「いえ……」と、言葉を濁した。残念。流石にそこまで迂闊ではないか。
「では決まりだな。サヤ、ブリッジスに護衛として騎士三名を手配せよ。
時間制限は本日中。メバックに帰る時間を考えれば、三時頃までか。
女長屋の住人は元々が流民。手癖の悪い者もいるやもしれぬし、護衛として同行するよう伝えておけ」
「畏まりました」
ブリッジスの顔が更に険しくなる。
護衛と言いつつ、監視であると察したのだろう。
だがそれも致し方なしと理解してほしいものだと思う。横暴な商売を行おうとしたうえに、妻であるカタリーナへ暴力を振るっていたような男なのだ。他の流民母娘に無体を働かないとも限らない。
使用人が呼ばれ、俺の指示が伝えられて、程なく騎士が三名到着。
応接室を出る時、護衛騎士の中に変装したアイルが混じっていることに気付いて、これならジーナはもう大丈夫そうだと息を吐いた。
ここを乗り切れば少し時間稼ぎになるだろう。疑いの全部を退けるには至ってないだろうが、また新たな理由ができなければ、ここには来にくいだろうし。
ブリッジスらを見送って、俺たちも執務室に戻ることにした。
その道中で、サヤがこっそり囁いたのは……。
「カタリーナさんとジーナちゃんは兵舎の応接室だそうです。少し居心地悪そうですけど……」
「いや、確かにそこが一番安全だよ。あの連中は確実に行かない場所だ。
そうだな……少ししたら様子を見に行こう。それと一緒に、一応状況の説明もすべきだろうな……」
「そうですね……」
俺が兵舎に出向くことは別段おかしくもないことだしな。
だけど問題は……カタリーナたちのことだ。この状況じゃ、女長屋に住んでもらうのは、もう難しいと思う……。状況がというより、カタリーナの精神的な問題で。
ブリッジスが立ち寄った場所に、彼女は帰りたがらないだろう。万が一、また来てしまったら……と、そう考える気がする。多分メバックからも、そんな心理が働いて、逃げてきたのだと思うし……。
このことを話さなきゃならないのかと思うと、気が重い……。
あの男の気配を察しただけで、今にも身投げしそうになっていたカタリーナなのだ。ここを嗅ぎつけられているなんて知ったら、ジーナをも巻き込み、最悪の選択だってしてしまいそうで……。
俺の母と同じ道を進んでしまいそうで、それが、怖い……。
母と手を繋ぎ、歩いたあの記憶。もう見なくなって久しいあの夢……。あれがジーナの身に降りかかるなんて、絶対に駄目だ。
母様の夢……か。
雨季が来たのに……もう、見ないんだよな…………。
もう、雨は降っているのに、あの夢を見ない……。
それはやっと、俺の気持ちに整理がついて、母を解放してやれたということなんだろう……。だけど今更、たまに……それがなんだか、寂しいとも思うのだ……。
「っえ?」
急に、サヤの手が、指を絡めるようにして俺の手を握ってきた。
職務中、しかも使用人の目がある場所で、サヤがそんな風にしてくることは稀で、びっくりついでに聞き返してしまったのだけど、俺の考えていたことを、サヤが察してそうしてきたのだろうということに、俺もすぐ思い至った。
「……大丈夫だよ」
そうやって気遣ってくれることが嬉しくて微笑んだら、サヤの視線が俺を覗き込んでくる。
「……レイの大丈夫は、あんまりあてにならへん……」
「ははっ。でも本当に、大丈夫だよ」
「……うん」
そうみたい……と、サヤの言葉が続き、サヤの表情も穏やかなものになって、あぁ、今まで本当に沢山、心配させてたんだなと……申し訳なく思った。
そして、そんな風にしてくれるひとが、隣にいてくれる今を、幸せだと……。この幸せを俺に与えてくれたあらゆるものに、感謝しかない。
「あのですね……僕のこと、忘れてません?」
「いっいたんですか⁉︎」
「ずっといたじゃないですか……」
仲良しなのは良いことですけどねぇ。と揶揄われたサヤは、真っ赤になって逃げてしまった。
手を繋いだだけなんだから、そこまで恥ずかしがらなくても良いと思うんだけどなぁ……。
「目撃者から、確実な情報と」
「目撃者……」
カタリーナらはほぼバート商会内に篭っていたはずだ。さすがに篭りきりではなかったろうが、バート商会の従業員がカタリーナの情報を漏らすとは思えない。
俺にそういった報告は一切入らなかったし、ワドは何か不審なことがあったならば、必ず知らせてきただろう。
なにより、マルが情報を掴めなかった動きをしたということが、解せない……。
だから、敢えてこう口にした。
「心当たりが無いな……」
「そんなはずはないのです」
「この村は、村の形を取ってはいるが、全てブンカケン。私の店であり、研究施設だ。当然、中の住人も全て、私の管轄下だ」
「だからといって、住人の名を全員覚えていらっしゃるわけではございませんでしょう? あの女の場合、偽名を名乗っている可能性もございます」
「ふむ……偽名を名乗られていたならば、確かに私には判断がつかない」
ジーナ、もうそろそろ避難できたろうか……。
「その二人の特徴を述べてくれるか。心当たりがないか確認してみよう」
「貴方様のお手を煩わせるつもりはございません。村の中を、捜索する許可だければ充分でございます」
「私の研究施設と言ったはず。ここは秘匿権の絡む事項が多い。外部の者が好き勝手に彷徨ける場所ではないのだよ。
申請無しには立ち入れぬ場所も多いからな」
「ではどうか、その許可を。その女は店に代々伝わる貴重な品をも持ち去っています。何としても見つけ出さねばならないのです」
そこで、扉を叩く音。
「どうした」
「お茶をお持ち致しました」
サヤの声。
入れと声を掛けると、女従者の装いをしたサヤが、言葉の通りお茶を携え入室してきた。
そのまま、ブリッジスと俺の前にそれが差し出される。
言葉は無かったけれど、サヤが来たということは、カタリーナは無事避難したということだと理解できた。
恐らくジーナも……。
「サヤ。カタリーナ、ジーナという名に覚えはあるか。この者はそういった名の母娘を探しているそうだ。なんでも店の宝物に手をつけて逃亡したらしい」
こちらで交わされていた会話も、サヤならある程度耳に拾っているはずだ。
そう思ったから、敢えて話を振ってみた。すると少し緊張した面持ちながら、サヤは話を合わせてくれた。
「母娘でございますか……。そのような者に心当たりはございませんが、母娘であるならば、流民に紛れている可能性はあるかと」
「あそこは男の立ち入りを禁じているな」
「はい。彼女たちの身の安全を考え、そのような処置となっております。
女長屋の区画に立ち入るならば、申請と、レイシール様の許可が必要となります」
俺たちには心当たりが無い……。その主張を通そうと思えば、ある程度、協力する素振りは見せるべきだろうな……。
「……この村は、流民の保護も行なっている。交易路計画という、国の事業のための拠点村でもあるから。
それゆえ、流民の母娘の受け入れも行なっている。
女性らには身の守りが必要だ。当然、一人暮らしや、まして母娘のみで暮らすなど、治安上宜しくない。
それゆえ、似た環境の者を集め、周りを警備した区域を設けている。男手の無い家庭で借家を貸しているならば、その女長屋だろう。
他にも、職人たちの住まう店舗長屋という可能性もあるが……其方の妻とやらは、何かしら職人としての技を備えているのだろうか?」
「……いえ、特には……」
「ならば、その女長屋の確認のみ許そう」
「まっ、待ってください! その場所にいるとは限らないですよね⁉︎」
「一番可能性が高い場所を伝えているのだが?
そもそも、我々には心当たりは無いのだ。
職人であれば大抵の名と顔は把握しているが、それにも該当すると思しき名の者はおらぬ。
けれど、そなたがそれでは納得できぬと言うだろうから、特別に機会を作ると言っているのだ。
それとも、他に探したいと思う場所でもあるのか?」
マルの網に掛からなかった手段でもって得た情報。その出どころを探りたくて、そう挑発してみた。
可能性があるとすれば、神殿関係者からではないか……と、思い立ったのだ。
あの神官や司祭であれば賄賂に弱そうだ。
神殿から出てしまえば、カタリーナを守る義理もないと、口にする可能性もあるだろう。アギーでその情報を元から得ていたなら、マルに探れなかった理由も頷ける。
だがブリッジスは、腹立たしげに歯噛みしたものの、視線を伏せて「いえ……」と、言葉を濁した。残念。流石にそこまで迂闊ではないか。
「では決まりだな。サヤ、ブリッジスに護衛として騎士三名を手配せよ。
時間制限は本日中。メバックに帰る時間を考えれば、三時頃までか。
女長屋の住人は元々が流民。手癖の悪い者もいるやもしれぬし、護衛として同行するよう伝えておけ」
「畏まりました」
ブリッジスの顔が更に険しくなる。
護衛と言いつつ、監視であると察したのだろう。
だがそれも致し方なしと理解してほしいものだと思う。横暴な商売を行おうとしたうえに、妻であるカタリーナへ暴力を振るっていたような男なのだ。他の流民母娘に無体を働かないとも限らない。
使用人が呼ばれ、俺の指示が伝えられて、程なく騎士が三名到着。
応接室を出る時、護衛騎士の中に変装したアイルが混じっていることに気付いて、これならジーナはもう大丈夫そうだと息を吐いた。
ここを乗り切れば少し時間稼ぎになるだろう。疑いの全部を退けるには至ってないだろうが、また新たな理由ができなければ、ここには来にくいだろうし。
ブリッジスらを見送って、俺たちも執務室に戻ることにした。
その道中で、サヤがこっそり囁いたのは……。
「カタリーナさんとジーナちゃんは兵舎の応接室だそうです。少し居心地悪そうですけど……」
「いや、確かにそこが一番安全だよ。あの連中は確実に行かない場所だ。
そうだな……少ししたら様子を見に行こう。それと一緒に、一応状況の説明もすべきだろうな……」
「そうですね……」
俺が兵舎に出向くことは別段おかしくもないことだしな。
だけど問題は……カタリーナたちのことだ。この状況じゃ、女長屋に住んでもらうのは、もう難しいと思う……。状況がというより、カタリーナの精神的な問題で。
ブリッジスが立ち寄った場所に、彼女は帰りたがらないだろう。万が一、また来てしまったら……と、そう考える気がする。多分メバックからも、そんな心理が働いて、逃げてきたのだと思うし……。
このことを話さなきゃならないのかと思うと、気が重い……。
あの男の気配を察しただけで、今にも身投げしそうになっていたカタリーナなのだ。ここを嗅ぎつけられているなんて知ったら、ジーナをも巻き込み、最悪の選択だってしてしまいそうで……。
俺の母と同じ道を進んでしまいそうで、それが、怖い……。
母と手を繋ぎ、歩いたあの記憶。もう見なくなって久しいあの夢……。あれがジーナの身に降りかかるなんて、絶対に駄目だ。
母様の夢……か。
雨季が来たのに……もう、見ないんだよな…………。
もう、雨は降っているのに、あの夢を見ない……。
それはやっと、俺の気持ちに整理がついて、母を解放してやれたということなんだろう……。だけど今更、たまに……それがなんだか、寂しいとも思うのだ……。
「っえ?」
急に、サヤの手が、指を絡めるようにして俺の手を握ってきた。
職務中、しかも使用人の目がある場所で、サヤがそんな風にしてくることは稀で、びっくりついでに聞き返してしまったのだけど、俺の考えていたことを、サヤが察してそうしてきたのだろうということに、俺もすぐ思い至った。
「……大丈夫だよ」
そうやって気遣ってくれることが嬉しくて微笑んだら、サヤの視線が俺を覗き込んでくる。
「……レイの大丈夫は、あんまりあてにならへん……」
「ははっ。でも本当に、大丈夫だよ」
「……うん」
そうみたい……と、サヤの言葉が続き、サヤの表情も穏やかなものになって、あぁ、今まで本当に沢山、心配させてたんだなと……申し訳なく思った。
そして、そんな風にしてくれるひとが、隣にいてくれる今を、幸せだと……。この幸せを俺に与えてくれたあらゆるものに、感謝しかない。
「あのですね……僕のこと、忘れてません?」
「いっいたんですか⁉︎」
「ずっといたじゃないですか……」
仲良しなのは良いことですけどねぇ。と揶揄われたサヤは、真っ赤になって逃げてしまった。
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