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式典 3
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一通りの挨拶を終えて、部屋の隅に戻ると、女近衛も挨拶に回っている様子で、サヤの姿はそこに無かった。暫く冷めたお茶を飲みつつ待機していると、リヴィ様方と共にサヤも戻って来て、こちらに走り寄ってくる。
「大丈夫でしたか」
「問題無いよ。サヤもお疲れ様」
そう言って迎えると、ホッとしたように薄く笑う。
その肩をポンと叩いて労い、リヴィ様も席に戻った。
「レイ殿は、結構な洗礼を受けていた様子ね」
「そうでもありませんよ。あれぐらいなら微風程度です。
俺よりも、女性方の方が、風当たりも強かったのでは?」
「父の姿がある場所で、私たちをあしらえる猛者はそうそういらっしゃいませんわ」
暫く待ってから挨拶へ回る……とおっしゃっていたリヴィ様が、アギー公爵様の到着を待っていたのだと、それで知った。
アギー公爵様がはしゃいでいる様子だったのは、娘に頼られていると知っていたからだろうか?
社交界ではリヴィ様、アギー公爵様に結構辛辣な対応をなさっていたものなぁ……。
そんなことを考えながら、残りの時間を潰していると、準備が整ったことを使用人が知らせてきた。
ここから国王様、そして姫様との謁見。そうしてから、戴冠式へと向かうことになる。
護衛任務に移る女近衛はここで一旦お別れ。心配そうにするサヤに、大丈夫だよと伝えた。
「俺の守りはちゃんとここにあるから」
襟飾を示すと、頬を染めて少し笑う。
その表情が愛らしくて抱きしめてしまいたい衝動に駆られたけれど、今は我慢と自分に言い聞かせた。
「サヤも、大変な任務だろうけど、頑張っておいで」
「はい。でも約束は、忘れないでくださいね?」
念を押されたことに苦笑をし、それでも頷くと、満足した様子。先に進んでいた同僚たちを追って、走っていく後ろ姿を見送った。
そうしてから俺も、謁見の間までの別の道を、集団に紛れて進むため、踵を返す。
暫く一人で歩いていたのだけど……。
「サヤと婚約したのだと聞いた。おめでとう」
と、背後から声。振り返るとルオード様だ。一人歩く俺を、気遣ってくれたのかもしれない。
ルオード様は、護衛任務に就かなくてよいのだろうか?
「ありがとうございます。あの……ルオード様は?」
「総長、副総長は護衛には回らない。式典に参列するのでな。
レイシールにも、後で総長を紹介しよう。とても良い方だから」
俺に並び足を進めつつ、そんな風にルオード様。
総長……先程挨拶だけは済ませた。これといった特徴のない中年男性だったのだけど、ルオード様が人柄を認めているならば、信頼できる方なのだと思う。
「ユーズ様はお元気ですか」
「ユーズは転職だ。あれは近衛を辞し、家令に任じられた。姫様をどやしつけられる数少ない人物だからね」
ユーズ様も相変わらずである様子……。
だけど、こうやって極力信の置ける身内を近くに固めようとする状況……やはり姫様も、苦労されているのだろう……。
公爵四家も姫様の王位継承に賛成したと言うが、それはあくまで王位を継ぐということに関しての賛成であって、政治に介入することまでを認めているとは限らないしな……。
なにより姫様には病があり、王家唯一の、子を産める女性……。まずはそちらを優先しろと、聞きたくないほどに聞かさせていることだろう……。
そんな風に話をしながら謁見の間に移動した。
皆でぞろぞろと中に入ると、現在在任中と思われる役職に就いた方々も中にいらっしゃる。
この代替わりでも引き続き役職に……という方はあまり多くない様子だ。現国王の治世は比較的長かったし、共に引退……という方も多いのだろう。
そんなことを考えていたら、スッと前列のアギー公爵様らが頭を下げたので、俺も慌ててそれに倣った。
すると、扉横に控えていた唄女たちが経典の一節を旋律にのせて歌いながら、扉に手を掛ける。
御成りだ。
鼓動が早まったのが嫌でも分かった。
あまり意識しないようにしていたつもりだったけれど、既に手が、じっとりと汗ばんでいる……。
まぁ、そうだよな。意識しないでいられるくらい神経が図太かったら、俺はこんな風ではないか。
国王様の望みを、俺は絶った。彼の方は、俺のこの所業をどのようにお考えなのだろうか……そんな風に思ってしまう。
正直、まさか実際お目にかかることは無いと思っていたから……こうして、同じ場所で、時間を共にすることなど、無いと思っていたから……俺は、国王様の望みを切り捨てることを選んだ。知らないどこかの誰かだったから、躊躇無く、姫様を選んだ……。
姫様の願いであったとはいえ、国王様が、人生を賭けて守ってこられた、唯一残った娘を……彼の方の望まなかった戦場へと立たせる道を、俺は…………。
カツン……と、硬い音がした。
暫くすると、また。
あまり規則正しくない。不意に音が乱れたりもする。杖をつく音だと思うが、最後尾で頭を下げた俺の視界に、杖の主は遠かった。
そうしてその不規則な音がゆっくりと近付いてきて、衣擦れの音……とさりと、重いものが置かれる音……。
「面を上げよ」
聞き取りにくい、嗄れ声。音以上に、力が込もっていないことに、正直愕然とした。
前方から、頭を上げる方々に倣い、俺も視線を前にやると、豪奢な椅子に腰かけた、白く細い人……その右隣には、王妃様と思しき女性、左隣にやはり白い、姫様がいた。
王妃様はアギー公爵様の妹君であったはず……確かもう、五十を超えていらっしゃったと思うが、そうは思わせない、若々しい方だ。
それ故に…………。
まるで……まるで枯れ枝のように細く、やつれた国王様が……王座に崩れるように座る姿が、胸を抉った。
まだ、父上とさして変わらぬお歳であるはずだ。王妃様の方が、ほんの少しだけ年上で……。なのに、俺の眼に映るのは、まるで朽ちかけた老人のような姿。
ただそうしていることすら、お辛いのかもしれない……。少し横にかしいで、肘掛けに縋るようにして……。
姫様は、随分と良くなったと、そうおっしゃっていたはずだ。
これでか。
そう思うと、ぶわりと罪悪感が、胸に膨れ上がってきた。
こんなに消耗された、身を削って今日まで耐えてきた方に、俺は……っ。
雨季に王宮を離れ、セイバーンまでやって来た姫様が、どれほどの覚悟でそうされていたか、それを追ってきて、怒鳴り付けたリカルド様が、どんなお気持ちでそうされたか、俺はちゃんと分かってなかった。理解していなかった!
目頭が熱くなり、慌てて俯いた。心を落ち着けようと必死で深呼吸して、拳を握りこむ。
今更後悔したって、仕方がない……。
もう歯車は噛み合い、回り出してしまっている。俺はもう、この方から唯一の望みを奪ったのだ。
罪悪感なんてものは、俺が自分を慰めるために抱いているだけ。
もう俺がこの方にできることは、姫様を支えること……少しでも明るい未来を思い描けるよう、働くことだけだ。
「皆、大儀である……。
此度、要請に応え、任を受けてくれたこと、大変嬉しく思う……」
さして広くない空間で、ようやっと耳に届く、細い声。
「女性の王は、前例が無いわけではないが、実質では初となる。
何かと苦労をかけると思うが、どうか、よろしく頼む」
それだけの言葉。
王妃様が手を挙げると、アギー公爵様ら上役の方々が、また一斉に頭を下げ、瞳を伏せた。
退席されるのだ。それが分かって、俺もそれに従う。
戴冠式では、国王様が姫様に冠を載せる儀式が行われるが、これほどまで弱っていらっしゃる場合、それすら厳しいのではないか……。
この不規則な杖の音も、王妃様と姫様二人に支えられ、ようやっと足を運んでいる、国王様の精一杯なのだ……。
硬質な音が、ゆっくりと遠去かる。
俺はその音を、胸に刻み、誓いを立てた。
俺の罪は、姫様の治世を支えることで償うと。
だからどうか…………。
残りの時間はせめて、健やかに…………。
「大丈夫でしたか」
「問題無いよ。サヤもお疲れ様」
そう言って迎えると、ホッとしたように薄く笑う。
その肩をポンと叩いて労い、リヴィ様も席に戻った。
「レイ殿は、結構な洗礼を受けていた様子ね」
「そうでもありませんよ。あれぐらいなら微風程度です。
俺よりも、女性方の方が、風当たりも強かったのでは?」
「父の姿がある場所で、私たちをあしらえる猛者はそうそういらっしゃいませんわ」
暫く待ってから挨拶へ回る……とおっしゃっていたリヴィ様が、アギー公爵様の到着を待っていたのだと、それで知った。
アギー公爵様がはしゃいでいる様子だったのは、娘に頼られていると知っていたからだろうか?
社交界ではリヴィ様、アギー公爵様に結構辛辣な対応をなさっていたものなぁ……。
そんなことを考えながら、残りの時間を潰していると、準備が整ったことを使用人が知らせてきた。
ここから国王様、そして姫様との謁見。そうしてから、戴冠式へと向かうことになる。
護衛任務に移る女近衛はここで一旦お別れ。心配そうにするサヤに、大丈夫だよと伝えた。
「俺の守りはちゃんとここにあるから」
襟飾を示すと、頬を染めて少し笑う。
その表情が愛らしくて抱きしめてしまいたい衝動に駆られたけれど、今は我慢と自分に言い聞かせた。
「サヤも、大変な任務だろうけど、頑張っておいで」
「はい。でも約束は、忘れないでくださいね?」
念を押されたことに苦笑をし、それでも頷くと、満足した様子。先に進んでいた同僚たちを追って、走っていく後ろ姿を見送った。
そうしてから俺も、謁見の間までの別の道を、集団に紛れて進むため、踵を返す。
暫く一人で歩いていたのだけど……。
「サヤと婚約したのだと聞いた。おめでとう」
と、背後から声。振り返るとルオード様だ。一人歩く俺を、気遣ってくれたのかもしれない。
ルオード様は、護衛任務に就かなくてよいのだろうか?
「ありがとうございます。あの……ルオード様は?」
「総長、副総長は護衛には回らない。式典に参列するのでな。
レイシールにも、後で総長を紹介しよう。とても良い方だから」
俺に並び足を進めつつ、そんな風にルオード様。
総長……先程挨拶だけは済ませた。これといった特徴のない中年男性だったのだけど、ルオード様が人柄を認めているならば、信頼できる方なのだと思う。
「ユーズ様はお元気ですか」
「ユーズは転職だ。あれは近衛を辞し、家令に任じられた。姫様をどやしつけられる数少ない人物だからね」
ユーズ様も相変わらずである様子……。
だけど、こうやって極力信の置ける身内を近くに固めようとする状況……やはり姫様も、苦労されているのだろう……。
公爵四家も姫様の王位継承に賛成したと言うが、それはあくまで王位を継ぐということに関しての賛成であって、政治に介入することまでを認めているとは限らないしな……。
なにより姫様には病があり、王家唯一の、子を産める女性……。まずはそちらを優先しろと、聞きたくないほどに聞かさせていることだろう……。
そんな風に話をしながら謁見の間に移動した。
皆でぞろぞろと中に入ると、現在在任中と思われる役職に就いた方々も中にいらっしゃる。
この代替わりでも引き続き役職に……という方はあまり多くない様子だ。現国王の治世は比較的長かったし、共に引退……という方も多いのだろう。
そんなことを考えていたら、スッと前列のアギー公爵様らが頭を下げたので、俺も慌ててそれに倣った。
すると、扉横に控えていた唄女たちが経典の一節を旋律にのせて歌いながら、扉に手を掛ける。
御成りだ。
鼓動が早まったのが嫌でも分かった。
あまり意識しないようにしていたつもりだったけれど、既に手が、じっとりと汗ばんでいる……。
まぁ、そうだよな。意識しないでいられるくらい神経が図太かったら、俺はこんな風ではないか。
国王様の望みを、俺は絶った。彼の方は、俺のこの所業をどのようにお考えなのだろうか……そんな風に思ってしまう。
正直、まさか実際お目にかかることは無いと思っていたから……こうして、同じ場所で、時間を共にすることなど、無いと思っていたから……俺は、国王様の望みを切り捨てることを選んだ。知らないどこかの誰かだったから、躊躇無く、姫様を選んだ……。
姫様の願いであったとはいえ、国王様が、人生を賭けて守ってこられた、唯一残った娘を……彼の方の望まなかった戦場へと立たせる道を、俺は…………。
カツン……と、硬い音がした。
暫くすると、また。
あまり規則正しくない。不意に音が乱れたりもする。杖をつく音だと思うが、最後尾で頭を下げた俺の視界に、杖の主は遠かった。
そうしてその不規則な音がゆっくりと近付いてきて、衣擦れの音……とさりと、重いものが置かれる音……。
「面を上げよ」
聞き取りにくい、嗄れ声。音以上に、力が込もっていないことに、正直愕然とした。
前方から、頭を上げる方々に倣い、俺も視線を前にやると、豪奢な椅子に腰かけた、白く細い人……その右隣には、王妃様と思しき女性、左隣にやはり白い、姫様がいた。
王妃様はアギー公爵様の妹君であったはず……確かもう、五十を超えていらっしゃったと思うが、そうは思わせない、若々しい方だ。
それ故に…………。
まるで……まるで枯れ枝のように細く、やつれた国王様が……王座に崩れるように座る姿が、胸を抉った。
まだ、父上とさして変わらぬお歳であるはずだ。王妃様の方が、ほんの少しだけ年上で……。なのに、俺の眼に映るのは、まるで朽ちかけた老人のような姿。
ただそうしていることすら、お辛いのかもしれない……。少し横にかしいで、肘掛けに縋るようにして……。
姫様は、随分と良くなったと、そうおっしゃっていたはずだ。
これでか。
そう思うと、ぶわりと罪悪感が、胸に膨れ上がってきた。
こんなに消耗された、身を削って今日まで耐えてきた方に、俺は……っ。
雨季に王宮を離れ、セイバーンまでやって来た姫様が、どれほどの覚悟でそうされていたか、それを追ってきて、怒鳴り付けたリカルド様が、どんなお気持ちでそうされたか、俺はちゃんと分かってなかった。理解していなかった!
目頭が熱くなり、慌てて俯いた。心を落ち着けようと必死で深呼吸して、拳を握りこむ。
今更後悔したって、仕方がない……。
もう歯車は噛み合い、回り出してしまっている。俺はもう、この方から唯一の望みを奪ったのだ。
罪悪感なんてものは、俺が自分を慰めるために抱いているだけ。
もう俺がこの方にできることは、姫様を支えること……少しでも明るい未来を思い描けるよう、働くことだけだ。
「皆、大儀である……。
此度、要請に応え、任を受けてくれたこと、大変嬉しく思う……」
さして広くない空間で、ようやっと耳に届く、細い声。
「女性の王は、前例が無いわけではないが、実質では初となる。
何かと苦労をかけると思うが、どうか、よろしく頼む」
それだけの言葉。
王妃様が手を挙げると、アギー公爵様ら上役の方々が、また一斉に頭を下げ、瞳を伏せた。
退席されるのだ。それが分かって、俺もそれに従う。
戴冠式では、国王様が姫様に冠を載せる儀式が行われるが、これほどまで弱っていらっしゃる場合、それすら厳しいのではないか……。
この不規則な杖の音も、王妃様と姫様二人に支えられ、ようやっと足を運んでいる、国王様の精一杯なのだ……。
硬質な音が、ゆっくりと遠去かる。
俺はその音を、胸に刻み、誓いを立てた。
俺の罪は、姫様の治世を支えることで償うと。
だからどうか…………。
残りの時間はせめて、健やかに…………。
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