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第十章 女神の首
77. 女神の首 ②
しおりを挟む※※いつもお読み頂き、ありがとうございます。
ブクマ、いいねもありがとうございます!
今回は一部、主人公および仲間の主要キャラ以外に性的な表現(ムリヤリ系)が使われていますので、苦手な方はどうか回避をお願い致します。※※
* * *
突然の神官長からの呼び出しは、俺にとっては意外なものじゃなかった。先に働きかけていたのは俺の方だったからだ。
アイリーネから地下の礼拝室の話を聞かされたとき、俺の中で一つ大きな疑問が生まれた。それでそこに安置されている十体の像をどうしても自分の目で見てみたくなった俺は、駄目元で神官長に宛てて手紙を出して頼んでみたのだった。
ジオルグを介して頼めば容易く叶う話なのかもしれないが、敢えてそうしなかった理由はロートバル一族、ひいては竜人種に対して俺の中ではずっと引け目のようなものを感じ続けている所為だろうか。
彼らからすれば、俺はジオルグという大事な存在を不当に奪っている邪魔者なのではないかと、そんな気がしていて……。
──思えばそれで、ゼフェウスのことが苦手だったのかも。
その気持ちの中には、多分に嫉妬も含まれていたのだが。
護衛師団本部に届けられた神官長からの書状には、地下の礼拝室に入る許可と神殿での案内人との待ち合わせ場所が手短に綴られていた。
封筒には手紙と一緒に小さな金の印章が入っていた。これがあれば、王宮の中にある小さな礼拝室の『扉』から神殿に転移することができる。
神殿への転移装置はもう一箇所、リグナ・オルムガの麓にある聖堂にもあるが、そこは王宮から少し離れている上、地下に王家の墓所があって出入りできる者が限られているために使用頻度はあまり高くないのだとか。
大抵の神殿関係者や一般の参拝者は、山の中腹に建っている聖竜神殿までの山道を徒歩か馬で登り下りをする。
ゼフェウスも手紙に入っていた印章と同じものを持っており、胸ポケットからそれを取り出して見せてくれた。神官や聖竜騎士団員で王宮に出入りする者、その中でも魔力値が高い者には、神殿側からその印章が貸し出されるのだという。
「通常は向こうから迎えを寄越すものなんだが。お前は大叔父上の身内だから特別にそれが貰えたのかもな」
それでゼフェウスも、安全であると判断したのだ。そのまま彼も俺に付き合って神殿内にある聖竜騎士団の本部に一度戻ることになり、俺たちは従騎士の一人にヒースゲイルへの伝言を頼み、念の為に書き置きも残して聖竜神殿へと向かったのだった。
……転移したあと、すぐに異変に気づいた。
転移装置のある小さな堂内から外への扉を開けると、普段は静謐が保たれているはずの神殿内のあちこちから、剣戟の音と怒号が響いている。
石造りの回廊の先、拝殿に向かう扉の側には黒衣の男が二人倒れているのが見えた。
「これは一体……?」
駆け寄ろうとすると、ゼフェウスに腕を掴まれて引き戻される。
「シリル、お前は一度王宮に戻れ。印章を持っている者にしか転移装置は使えない。戻って、このことを報せるんだ。そして応援を呼んできてくれ」
厳しい表情でそう言うと、ゼフェウスは拝殿に向かって駆け出して行った。
俺は足元の影から急いでルトを召喚する。
「ルト、ゼフェウスたち、聖竜騎士団の援護を!」
(大キクなってもイイ?)
「もちろん」
(了解。)
ルトの本来の大きさ……黒豹のようなサイズの獣がぞろりと床から這い現れる。ルトは俺の頬を舌先でちょんと舐めてから、全速力で駆け出して行く。そして、あっという間にゼフェウスが開け放していった回廊の向こうへと消えていった。
俺は踵を返し、転移装置がある小さなお堂に引き返す。まずはジスティか、ロルフか。ヒューでもいい、卓越した剣技と膂力を持ち、俺の防御結界や強化魔法と相性がいい騎士に助けを求めようと中に入り、転移装置を起動するコンソールテーブルの前に駆け寄ったとき。
……背筋が凍えるような殺気を感じた。
俺の背後に、誰かが立っている。
不覚だった。誰もいないものと思い込み、俺は無防備に、そして無自覚に敵の懐に入ってしまったのだ。
「せっかく来たんですもの、戻ったりしては駄目よ」
「──ッ!」
──この、声!
ひたりと。首に刃をあてられる。
だけど俺が衝撃を受けたのはそこじゃない。
ぞっと全身が凍りつくような戦慄。
そんな。そんな、まさか……。
完全に思考が止まる。
俺の手の中から、金の印章がすべり落ちていった。
「……助けを呼びに行かないでって。そうお願いしに来たんだけれど」
ドクンドクンドクン……、自分の心音がとてもうるさい。まるで体全体が心臓という一つの臓器になったみたいに。
この禍々しい魔力の波動を覚えている。俺に拘束の魔法をかけたときの……。
ああ、という声が聞こえた。喜悦に満ちた吐息混じりの女の声。
「──ああ、やっぱり貴方なのね? 十年前の、あの生意気で、みすぼらしい子供」
その瞬間、俺は弾かれるように動いて女の白刃から逃れた。
それでもまだ相手の間合いの中にいる。女の手にある短剣の、ではない。魔術をかけるスピードは、おそらく向こうの方が早い。
黒いフードを目深に被ったローブ姿の女の紅唇が、毒に満ちた笑いの形に吊り上がっていく。
「……なんで、お前がここに……?」
「それはこちらの台詞。……意外そうな顔ね? でも本当にここには、私の大切な物を取りに戻っただけなのよ?」
どういう、ことだ。取りに戻った? 一体何を?
俺の疑問が全部手に取るようにわかったのか、女はさっきとはまた別の種の微笑みをうかべてみせた。……憐憫、だろうか。
「本当に何も覚えていないのね。私からの伝言、セオはちゃんと貴方に伝えてくれたかしら?」
「──八回目の魔竜討伐で、月精は、竜を祀る祭壇の祭司に殺された、って」
俺は、喉奥から押し出すような掠れた声でようやく言葉を紡ぐ。
「そうよ。月精はね、竜種や竜人種にとっては不倶戴天の敵なの。貴方はその生まれ変わり。だからあの時も、殺されて当然だったのよ」
「……な、」
思いもよらない断罪の言葉に、俺は言葉を失う。竜種どころか、まるで世界そのものから憎悪され、完全否定されたような絶望感に呑まれる。
この女の言うことを信じたいだなんて、本当にこれっぽっちも思わない。でも嘘はついていないと、どうしてなのかそれがわかってしまう。
──じゃあ、ジオルグは、どうして……、
──十年前のあの日、シリルを助けに来たんだろう……?
「それでも貴方は記憶を取り戻したいの?」
俺は迷いなく頷く。
「……まさか、こんなところで貴方と会うだなんてね」
偶然だとしたら恐ろしい話、と女……メリジェンヌは呟いた。
不意に、ぐっ、と喉に圧力がかかる。手が、痺れ出す。十年前と同じだった。まずは術式……、呪文を封じられている。
──拘束の、魔法……。
「以前よりもかかりが悪いわね。魔力も、少し質が変わっている……? ふうん」
ぐんっ、と膝から頽れる。見えない何かに身体を前に引き倒された。容赦なく背中を踏みつけられながら。
女の声音が変質し、呪いのような、滴るような憎悪とともに吐き捨てられた。
「さてはお前──竜人種の血を飲んだわね?」
とにかくついてきなさいな、とメリジェンヌは言った。
その誘いを断る選択肢はなかった。メリジェンヌは、神殿に侵入するのとほぼ同時に一人の神官の身柄を押さえていた。おそらく彼は、神官長に俺の案内役を命じられていて俺のことを出迎えようとしていたのだ。
聖竜騎士団は、至天の竜に忠誠を誓う騎士団だ。如何に一神官の身が危険に晒されようとも、彼らは最終的には竜の聖域を荒らし、その権威を冒そうとする敵の殲滅を優先させるだろう。
しかし、俺はその生命を守らないわけにはいかない。もし俺が少しでも抗えば、この女は躊躇うことなくこの神官を殺す。
いかにも竜人種らしい端正な顔立ちをした壮齢の神官と同じように、俺は身体を縄で縛り上げられ、猿轡を噛まされてそのまま引き立てられるように歩かされた。いつの間にか、俺たちの周りには黒衣の男たちがいた。あの時と同じように彼らは一言も発することなくメリジェンヌの命令に従っている。
拝殿に入っても、そこには誰もいなかった。
今、ゼフェウス達はどこにいるんだろう。神殿の奥からは争い合う音が微かに、断続的に聞こえてくる。
メリジェンヌは迷いのない足取りで祭壇の奥にある通路を歩き、その突き当たりの壁に巧妙に隠された隠し扉を開け、地下への狭い階段を降りていく。
まさに勝手知ったる、という感じだった。
捕らえた神官から先に聞き出していたのか……?
……いや、違う。俺の中で、恐ろしい疑問が確信に変わろうとしていた。
真っ暗な地下に降り立った瞬間、俺は誰かに鳩尾を殴られて気絶した。
* * *
──……あ、
──いつの間に……、眠って?
ああ、違う。殴られたんだった。
朦朧としていた意識が、ゆっくりと醒めていく。瞼を開こうとして、何故かそれが強く躊躇われた。
──なんだ、この気配、は……?
絶対に見たくないモノがそこにあるとわかる。
どろりと重い、嫌な空気と臭いが……、そうとしか言いようのないものが辺りに充満している。それでも。
俺は、目を開けた。
「ぁ、」
声を上げかけ、瞬時にそれを呑み込む。腕はまだ縛られたままだったが、猿轡は外されていた。冷たい石の床に転がされた俺が見た光景はおぞましいものだった。
少し離れた床の上に、仰向けに倒れている白い法衣の男。
その上に、メリジェンヌが跨っていた。後ろ手に縛られた神官の法衣は、肩から腰にかけて肌蹴られている。
メリジェンヌはフードを外し、銀色の長い髪を振り乱して喘いでいた。ローブは着たままでその身をくねらすように動いている。組み敷かれている彼に、意識があるのかどうかまではわからない。時折、苦悶に満ちた男の微かな呻き声が聞こえてくる。
「……ああ、久しぶり。やっぱり、ギヨームとは全然違う」
恍惚と感じ入ったように、メリジェンヌが声を上げる。
俺は今、図らずも公爵夫人の不貞の場に居合わせているのだが、ここにはそんな淫靡な空気など微塵もない。どう見ても魔力強奪のための強姦、いや捕食だった。
「私ね、失敗したの。黒い月の夜に目覚めさせるはずの、魔竜をね……」
腰を揺らしながら、唐突にメリジェンヌが話し出す。
俺の意識が戻っていることに気づいているのだろう。
「セオが、お人形のティナにやっていたみたいに。眠っている間に、たくさん、たくさん、餌をやってしまったから。やりすぎて、昨夜、五日も早くに目覚めて、暴走しちゃったの」
──……しちゃったの、って。
そんな風に軽く言われるのは大いに心外だった。俺の中で強い怒りの感情が湧き上がる。その所為でセラザの領民たちは甚大な被害に遭っているのだ。
しかし、それでいくとメリジェンヌは、魔竜にジオルグを狙わせたわけではなかったのだろうか。そもそも、昨夜の時点でジオルグがセラザにいたことを知っていたかどうかも怪しく思えてくる。
悪知恵は恐ろしく働くのだが、あまり緻密な計画を立てるタイプではない印象だった。
「だから、ね。また、無理矢理に眠らせて……、そのときに私の魔力、相当喰われてしまって……だから、」
わかるでしょう? と女はねっとりとした声で言った。
「ただでさえ、相手にはいつも不自由しているのよ」
俺を気絶させている間に好きなだけ貪りつくしたのか、メリジェンヌは最後まで堪能するかのようにじっくりとした動きで跨っていた神官の上から離れた。
「まだ全然足りないけれど、仕方ないわね。また貴方の所為で時間がない。こちら側の『扉』は閉めてやったけれど、じきに誰かがこじ開けてやってくるわ」
何故か口元を手で拭いながら、メリジェンヌは縛られたまま床に転がされている俺に向かって歩いてくる。
銀の髪に、星明かりに満たされた夜空のような紺青の瞳。古代種特有の白皙の肌。目に獰猛な意志が宿ってさえいなければ、本当に文句なく美しい女だった。
──……間違いない。十年前のあの夜、見た顔だ。
「起こして」
彼女が言うと、控えていた黒衣の男たちが俺の身体を乱暴に引き起こして立たせた。
そのときに、露になっている神官の首筋が見えてぞっとした。鋭い牙のようなものに咬まれた痕がくっきりと二つ、赤黒い穴になっていてそこからまだ血が流れ出している。
「その男を捕らえたときに聞いたわよ。貴方、あれが見たくてここに来たんでしょう?」
ほら、ご覧なさいな。
そう言われて、顎を掴んで無理矢理向かされたその向こうには、地下のはずなのにまるで昼間のように明るい空間が広がっていた。
薄暗い控えの間のようなところにいる俺は、眩しさのあまり目を眇める。
石の壁に等間隔に設けられた篝火が、広い空間を余さず照らし出している。
そこには──、
地下水によってできた泉と、
泉を取り囲むように建つ八体の聖女像、
そして、泉の中央には、
──黒い、竜種と。
──竜に挑むように立つ乙女。
思っていた通りだった。
アイリーネから聞いていた通り、ここにあるべき像がやはり見当たらない。
ならば。
「あの黒い竜が……、イーシュトールなのか?」
俺が問うと、メリジェンヌは不敵な表情で微笑んだ。
「そして、月精の本当の役割は、竜種を殺すこと……?」
「ご明察。自分が一体何者であるのか、だんだんわかってきたようね」
首から局部にかけて、完全に前を晒したままで意識を失っている神官をその場に残し、全員で泉の傍まで歩み寄っていく。
「大切な物を、取りに来たって……、それはここにあるのか?」
「そうよ。この礼拝室とあの像たちは、昔、私が作らせたものなの」
またもやとんでもない事実が明かされているが、俺はもうこの程度では驚かなかった。これまで彼女と話してきて、メリジェンヌの正体についてはすでに大凡の見当がついているからだ。まるで前世で読んだミステリー小説の探偵役みたいなことをいえば、最後の謎は『動機』だけだった。
「一体、何を取りに来たんだ?」
「ああ。貴方はまだ見ていないのね。何人かは騎士団に捕まってしまったから、あれも取り上げられているんじゃないかしら。今王都にいる仲間は全員が持っているの」
メリジェンヌが手招いた黒衣の男が、懐から小さな袋に入った紙片を取り出して俺の目の前で開いてみせる。
俺はそれを声に出して読み上げた。
「……『真なる竜の王が目覚めた。今こそ反撃の狼煙をあげよ。古き女神の首を討ち、疾くそれを奪え』……?」
「その意味がわかって?」
小首を傾げてメリジェンヌが愉しげに訊ねてくる。
俺は、泉の中に建つ二体の像を見た。竜はおそらく、実物よりもかなり小さい。だが、聖女と月精はほぼ等身大だった。
「古き女神……、月精の像の首を、奪う?」
「あら、正解」
メリジェンヌは、パチンと指を鳴らす。
それは一瞬のことだった。
月精の像が、スパッとひとりでに両断される。
風のひとつも吹かなかった。
無風の空間で、目にみえぬ鎌によって薙ぎ払われたかのように。
月精の像の首が、盛大な飛沫を上げて水の中に落ちた。
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