未来から来た彼女！

第二章 春の雨に洗われた太陽

第37話 告白するのは誰だ？

今日の彼女は白いダウンジャケットを着ていた。家に入ってからまだ脱いでなく、白い首はふわふわのフードでさらに細く見えました。

俺は視線をそらしたが、ビニール袋の中で二人の手がうっかり触れてしまい、その後、二人とも黙って物を拾い上げ、冷蔵庫に詰め込んだ。

当初、告白しなくてもよかったのに。

後悔などではなく、俺がこの考えを思いついたのは初めてだった。

言った通り、今は本当に恋するつもりはない。

ただ、告白してからまだ友達でいられる場合、公的な場ならまだ良いだが、今では自宅というプライベートな空間で二人きりになるのはとても…気まずい。

実はこれは告白とは関係なく、今恋をしているどんな異性に置き換えても、不自然に感じてしまうことだ。

曹愛青ソウアオイもこの繊細さを感じ、無意識に髪を撫でていたが、短い髪が耳の後ろにきちんと垂れ下がっていて、一瞬で不自然になった。

ズボンのポケットの中で携帯が振動し、一時的に俺をこの奇妙な雰囲気から引き離した。

携帯を取り出すと、それはリビングにいる薛勇シュエツヨシからのメッセージでした。

「しばらくキッチンにいても大丈夫よ、心配しないで、白婷婷ハクテイテイの世話はこっちがやるから」

少年の顔には黒い線があり、曹愛青ソウアオイの慎重な顔が目の前にあるのを見て、両手で口を覆い、低い声で尋ねた。

「天然くん、婷婷テイテイと薛勇シュエツヨシの事だけと、私がどうすれば協力できますか？」

「……」

くそ！

（俺が呆然として、今日告白するのは誰だ！?）

「別に協力することもないが、… ただ…演技するだけでいい…」

俺は薛勇シュエツヨシの誤解について曹愛青ソウアオイに話しました。

実際、これについて隠すことは何もなく、ただ少し間違いなのは「白婷婷ハクテイテイが告白するためのスペースを作る」というタスクが完了している限り、二人共彼らを協力しているだけだった。

曹愛青ソウアオイが静かに耳を傾け、目は震え、表情は用心深いものから緊張したものへと変わった。これを見た俺が思わず彼女を慰めた。

「実は何もする必要はないよ。後ほど場所に着いたら、二人から離れていればいいだけさ、後日に俺がまだ告白が失敗したって言えばいいさ」

それを聞いて少女は首を横に振った。

「実は……それを心配しているではない」


「え？じゃあ何？」と俺は戸惑いながら尋ねた。

「今回せっかくチャンスを作っても、彼女が…告白しない可能性もある」

曹愛青ソウアオイはこの計画に大きな抜け穴があることに気がついた。

「俺が教えた方法を彼女に言わなかったの？」

俺がびっくりして聞くと、曹愛青ソウアオイは珍しく愚痴を言われた。

「言ったよ、それって全くいい方法ではないよ、こういうことは大体、女の子が心の中で秘かに沈むのよ、打ち明けるなんで」

「だから、彼女は心に悔いを残しでもはっきりしたくない？」

曹愛青ソウアオイはうなずき、再び首を横に振り、目を上げて、何を考えている少年をのぞき、しばし尋ねた。

「だから……炎に油を注ぐ計画は他にないのかなぁ？」

「うーん……」

俺は言葉を失い、やはり女心はそう単純ではないなぁ！前に夏帆《かほ》を騙したのはやはり、俺の外見に頼ったかしら！

そう考えると、俺が嬉しくべきか、落ち込んでいるべきか分からなかった。

「実は、大晦日を選んだ理由は雰囲気が良いからだ。女の子はこれをとても気にいている。告白するならきっとロマンチックになると思ってさ」

「もし彼女が告白しなくでも、やっぱり、好きな人と一緒だから、きっと良い思い出に残るはず」

曹愛青ソウアオイは親友のために、すべての計画を明らかにしました。彼女はここでしか助けられないようです。

何をすべきか？

前に進むしかない！

俺は色々考えて、ついに決心したように言い始めた。

「その方法は…なくはない…」

すると、曹愛青ソウアオイは信じられず、こう尋ねました。

「本当！でも... 勇ツヨシはあまり婷婷テイテイのこと...」

「普通の友達と思っているでしょう？彼らが結果を出すとは言いませんが、今日はあなたが言ったとおりで、彼女に良い思い出の日を保証します。それで十分だよね？」

「何をする？」

「俺は女の子のことを知らないが、ただ、俺は男の方をわかるからさ」と俺を自信満々で言った。

曹愛青ソウアオイは、たった1分で答えを出すことができた少年を見て、すでに十分な計画を立てているかのように、非常に自然に言った。

その落ち着いた佇まいに、少女は頼りを見つけたように落ち着いた。彼が具体的な内容について一言も言わなかったが、曹愛青ソウアオイは心の底からそれができると感じていた。

この信頼がどこから来るのか、その少女でさえ知らなかった。

その後、二人はご飯と箸を持って台所から出てきました。食事中、俺の料理の腕前は満場一致で賞賛されました。

薛勇シュエツヨシはご飯を何回もおかわりしたようで、ご飯も作れるなんで、これからもっとモデ男になると冗談を言いまくりました。

夕食後、二人の女の子は食器を洗うのを手伝うことを申し出て、二人の男の子はリビングルームでおしゃべりをしました。

薛勇シュエツヨシ は俺に意味のあるウインクをしましたが、俺は悲しい顔で3回ため息をつきました。

「どうしたの？さっきキッチンにずっと居たのになんか話した？」

俺は薛勇シュエツヨシを見て、言葉をとぎらせてから、ゆっくりと一言を口から飛び出した—

「緊張した」

薛勇シュエツヨシは驚いて、大声で笑いました。その笑い声は台所にいる白婷婷ハクテイテイを驚かせ、少女は頭を突き出して尋ねました。

「勇《ツヨシ》くん、何を笑っているの？」

「大丈夫だ、大丈夫だ、天然くんからちょっと下ネタが言って、面白かったよ！」

「……つまらない！」

これ以上質問するのは都合が悪いので、彼女は顔を赤らめながら頭を後ろに下げました。

薛勇シュエツヨシ は声を低くして、顔に止められない笑顔を浮かべて聞かれた。

「あのさ、前に夏帆かほに嘘をついた時、緊張してなかったのに？」

「ブロンズをプレイするための昇格試合とキングをプレイするための昇格試合を同じなのか? 」と俺は目を丸くした。

薛勇シュエツヨシさんは、「この喩えってすごいね～」と高く評価しました。

俺は少し引っ込めて、「やっぱり俺が…もう行かない…」と提案したら、彼がすぐに首を横に振り断れた。

「ダメよ、俺がもう離陸したのに、君が戻って飛ぶなんで酷くない？」

「前から気になったけど、俺に執着していない？」

「イケメンが振られるのをみると、俺がホットする」

「…兄貴、昔さ、俺も同じ考えだけと、おいらは同じ道を歩んでいるから、もう少し俺に妄想の余地を残して、いい？」

薛勇シュエツヨシ は眉を上げ、厳しい口調で言った。

「てめえは、『昔』という言葉を言ったとき、自分がハンサムな男であるという大げさな事実を認めているのに、それでも「同じ道」と言える？」

この野郎、バカじゃないところもあるね！

すべてが片付けられ、しばらく休んだ後、男の子と女の子のグループがタクシーに乗り、昭霞路のビーチに向かいました。

約1 時間近くのドライブの後、ようやく目的地に到着しました。

昭霞路のライトが明るく照らされ、かなり混雑していました。今夜はここのお店は 24 時間営業らしく、見渡す限り、あらゆる種類の屋台やシーフードバーベキューが並んでいる。

通りすぎている人々は、さまざまな色や形の風船を握って、おおらく0時に空に向けて手放すことを待っている。

薛勇シュエツヨシは俺の後を追って、まるで俺が逃げだすのを恐れているように俺の腕を強引にロックされていた。

目の前の二人の少女は手をつないでおり、曹愛青ソウアオイは振り返ると、男同士も自分達を真似て仲良くしているように見るが、なんか変な雰囲気が漂っている。