未来から来た彼女!

ナナミアリ

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第一章 ひまわり

第13話 俺の超能力

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 俺は「クラスメード、普通の友達」という言葉を強く噛み締め、声が地面に落ちると同時に周囲からもホッとした。

   温涼ウェン・スズミは父親の手を取り、「お父さん、 賀天然ガ テンネンは体が弱く性格も暗く、今日ここに連れて来るのは体を鍛えてほしいからだ」。

「クラスメートをジムに連れてくるのは初めてだったね」と温師匠は視線をそらし、娘を見て微笑んで言った。

  一瞬で、皆がホッとした気持ちが再び舞い上がりました。

  幸い、今の話しは俺に当惑させることがなった。

 たた、嘘と真実を半々で、「彼は普段も一言も喋らなく、ここままではヤバそうだから、俺を助けようとこっちから声をかけたの」。

「そうよね?薛勇シュエ・ツヨシくん」

 近くでいった薛勇シュエ・ツヨシくんは、まさか彼女から話しを振られるなんで、すぐさま俺を睨みつけした。

 ただ、温師匠の前では傲慢することができないので、頷きながら冷静に返事した。

「はい、俺はいつも怪しく引きこもって、学校では友達がいないほど」

 これを聞いた、温師匠は娘の異様な気持ちを気づかなかった。

 賀天然《ガ テンネン》という名前の少年は息も抑えて、ただ素直に脇に立っているだけ、こう見ると薛勇シュエ・ツヨシくんの言う通りだった。

 このような真面目で弱気な人には、温師匠が悪い印象を持ったことは一度もなかった。なぜならば、彼が若い頃も体格が弱く、いじめられた経験があるからだ。

 したがって、娘から弱みがある友達を助けるのを見て、親としては誇らしく思った。

「君の名前は賀天然《ガ テンネン》?」

「はい、そうです。」

 温師匠の質問を聞いて、俺はすぐに答えた。

「君は本当にボクシングが好きかどうかはわからないが、体を強くする目的でここに来るなら、確かにそうすることができる」

「このジムでは、君らのような生徒には週に三回のレッスンを用意している。毎回は2時間、今日は体験授業として…」

 そう言いながら、俺は脇にあったハンドバッグを置き、バッグから赤い包帯を取り、手のひらに巻き付け始めました。

「まぁ、以前も涼ちゃんの同級生が来たことがあるが、大半はお金を払って、一回目のレッスンしたあと二度と来なくなった。俺もそういうお金で稼ぐことを望んでいないしさ」

  いやいや、体験レッスンの話はやめて、追い払ってくれないか?

  俺は心の中で逃げる声を響いだが、温涼ウェン・スズミの一目ですぐに黙らせた。

 「はい……わかりました」

「よし、集まれ!20分間のウォーミングアップ!」

 温師匠が手をたたき、全員がすぐに整列した。

 温涼ウェン・スズミは俺に変顔をしながら、両手を後ろに巻き、後退して横にベンチに座っていました。

 周りの生徒が次々と動き始め、あらゆるハードなボビージャンプと足開きの筋トレをし始めた。

 だが、俺は20分どころか、わずか1分ですでに息を切らした。たった5分間で変形し地面に横倒れ、十分後はピクッと動くことさえできなかった。

残りの10分間は、他の人はボクシングの練習を始めたが、俺は全く回復していなかった。

 めまいするとき、突然頬に冷たさが感じ目を開けると、温涼ウェン・スズミが目の前にしゃがんで、ミネラルウォーターのボトルを顔に当てていた。

「一口飲んで口に含んで、ある程度回復してから飲み続けて。急いで飲むのは体によくないからね」

 だが、今の俺は体によくない、なんか気にする余裕もなかった。

 ボトルのキャップを外して「グドングドン」と注ぎました。

 温涼ウェン・スズミは止めずに隣で笑いもできず、泣くもできず、たたこういう俺を見つめていった。

やっと復活だ!

 が、まわりの雰囲気はやばそう!

 先の様子は、再びみんなに見られてしまい敵意が燃え始めた!

「俺…練習しにいく…」

 ペットボトルを温涼ウェン・スズミの足元に置くと、俺はまるで死体のように固まりながら立ち上がり、温師匠のところへ駆けつけた。

「賀くん、ボクシングを習ったことがないだよね? 今日はまず君がターゲット担当だ」

「相手のパンチ姿勢に気をつけて、彼らはパンチパッド にしか攻撃しないから、手を動かさないように注意して」

 温師匠は指示しながら、パンチパッド用手袋を俺に渡して、「誰がやりたい?」と確かめた。

  生徒たちが次々と右手を挙げた!

  俺のまぶたが激しく痙攣し、この憎しみのゲージが直接爆発した!

 「ドン~!」

   この時、薛勇シュエ・ツヨシは拳を砂袋に強く叩きつけ、垂直の砂袋の底をきしむ音を立て、周りを見回した。

 他の手を上げた人を無視し、不機嫌そうな顔で前に出て、「先生、彼は俺のクラスメードだから、教えてあげるよ」と言った。

 クラスメード!?

 前に学校の外で会ったとき、彼から無視したのに!

 今、殴られるからクラスメードになった?

 俺は心の中で激しく愚痴を吐いた。

 その時、薛勇シュエ・ツヨシはすでにリングの上に飛び込んで、冷ややかな笑みで下にいる俺に手を振った。

「行って!」と、温師匠が大きな手で俺の背中を軽くたたきました。

  俺はふらつきながらリングに上がり、すべての生徒たちがリングの周りに集め、面白そうに見つめていた。

 対戦相手の薛勇シュエ・ツヨシくんは体型もガッチリして、武力の強さが言うこともなく、それに対して、ボクシングの初心者である俺は、パンチパッド ですら見たことがなかった。

「お父さん…こんなの…」と温涼ウェン・スズミは心配そうに父親のそばで聞いた。

「ベイビー、クラスメートの彼を一生臆病ものにしたいの?」

 温涼ウェン・スズミが父の言葉で暗黙になり、リング上にいる痩せた少年を見て、深呼吸をしてゆっくりと目を閉じ、それ以上何も言えなった。

「バン、バンバン…」

 リング上薛勇シュエ・ツヨシは腰をひねって、数発のパンチを放った。一見標準的なパンチの動きに見えたが、実際にはすべてのパンチが強力でした。

 パンチパッド を手にしていても、その強さは俺の手を痛めました。

  「バン!」

   徐々に薛勇シュエ・ツヨシのパンチの軌跡に慣れ始めていた頃、俺は頭を下げ、パッド一瞬を見ただけの隙間で、突然顎が激痛を感じました!

「悪い、君の顔を見て急にムカついて、パッドと勘違いした」

 薛勇シュエ・ツヨシは右手を引っ込めて、笑いながらふざけた。

 俺はあごをこすりながら、助けを求めようと温師匠を見ました。

「パンチするときは、自分自身を見るだけでなく、相手の目、頭、肩に注意を払う必要があることを忘れないでください。頭を下げることは禁物だ」

 温師匠は俺の視線を無視し、大声で注意しただけ。すると、リング周りいる弟子たちからも「そうよ、そうよ」の声が響いた。

 温師匠の態度が明らかとなり、俺は仕方がなく再びパンチバットを構えた。

 ところで、薛勇シュエ・ツヨシの一連のパンチが再びルード変え、2人だけ聞こえる声で、「俺を見ている?次は目を殴るわよ!」と挑発した。

 とその瞬間で、彼は右手を引っ込め、突然ジャブを打ち、俺の左目を向かった。

 あまりの怖さで、俺は思わず目を閉じてしまった。

 これを見た薛勇シュエ・ツヨシは、今の一撃が再び成功するだろうと心の中で軽蔑した。

 だが、彼は思わず首を傾げ、そのストレートの拳が顔を擦り交わしながらギリギリと避けた!?

「目を開けて!」

 リング下の温師匠から再び怒鳴り声を聞き、俺は目を素早く開けた。

「お前、ついているね。次も避けられると思うなよ?」

 薛勇シュエ・ツヨシは歯を食いしばり、俺をリングの隅まで追い込みし連続数回で殴っていく。

 そこの後ろには柱であり、もう後退できないほどだった。

「パンチのルードを見ろ!」耳には温師匠からのアドバイスが聞こえた。

 薛勇シュエ・ツヨシの拳が目の前にある、俺は心の中から、何百回の「ふざけんじゃないよ」と叫んだ。

 ムカつくけと、逆に今のほうが最も集中していった。

 薛勇シュエ・ツヨシも気持ちを隠せずに、正々堂々と連続で俺の顔を狙ってパンチを打ち始めた。

 ところで、ストレートのパンチに向けても、彼の上半身は、まるで一足先がわかるように、かわしながら避けていく。

    ストレートパンチなら頭を引っ込め、右のアッパーカットなら腰をひこむ、上のアッパーカットなら左にかわし、下半身はまったく動かず、上半身は頭を中心に空中で円のようにかわした!

    
 特に、彼の動きが速いというわけではないが、薛勇シュエ・ツヨシは何があっても打つことができなかった!

 まさか、今の挑発値がそのまま満タン!

  すべてのパンチを少しだけ速く、もっと速く! !

 薛勇シュエ・ツヨシは怒りを抑えられないほど心の中で叫んだ。

 だが、怒っているほど、パンチをかわすのがよりに容易となった。

 この嵐のような攻撃は5秒間ほど続いだが、そして、この5秒間で、彼のことをボクシングジムの弟子の間で笑いものにするには十分だった。

 理解不能!

 ボクシングの初心者である彼は、なぜこんなに上手にかわすことができるのか?

 そのまま立っていれば、俺のパンチをいくつ耐えられればいいのに!

 まさか、俺のパンチを見ただけで、ルードを予知した!?

 そんなのあえない?

 リング周りの生徒たちも、彼への態度を次第に軽蔑から驚きへと変わった。

 おそらく、今の賀天然ガ テンネンの異常なリアクションに対して、説明できるのは温涼ウェン・スズミの父親だけかも!

 これは偶然ではなく、彼自身の敏捷性によるものでもなかった。

 これは常人を遥かに超えた応対能力だった!

 彼は一足数秒早くかわしただけ、それだけ…

 体力とテクニックは訓練すれば上達できますが、応対能力は本能に大きく依存するもの、つまり、彼の超能力であった!

 ただ、この能力を聞かけられたら、少し恥ずかしいかもしれません。

 これは俺の才能ではなく、単にゲームをプレイするとき、俺は「リバウンド」スキルが非常に得意だった。

 一度遊んだことがあるゲームなら、基本ダメージを受けずに全部クリアできるのが、リアル世界でも活かせるのは自慢できることかしら。

 薛勇シュエ・ツヨシはついに力尽き、拳をゆっくりと引いた。

 相手の俺も頭を上げ、目がチカチカするほど疲れた。

 とその瞬間だった!

 目の前に黒い影が急に腹部に打ち込み、この位置ならさすかに避けられなかった。 

 俺の顔は痛みに満ちていて、お腹を抱えてリングの上に倒れた。

薛勇シュエ・ツヨシ!お前負け惜しみかよ?ボクシングなのに足で蹴るの?!」

「ごめん、ごめん、ちょっとカッと来て、賀さん大丈夫?」

 何人の生徒が俺の怪我をチェックするためにリング上に駆けつけ、薛勇シュエ・ツヨシはリングから飛び降り、師匠の側に来て頭を下げてお詫びした。

 温師匠は首を横に振ってリング上に上がり、俺のお腹を触リながら心配そうに聞いた。

「少年、大丈夫?」

 俺は頭を振り、痛みは一時的でしばらくするとほとんどが消えた。

 温師匠は手を伸ばして、俺を地面から引き上げて、「ちょっと休憩室で見て見るね。」と言った。

「うん……」

 温師匠は俺を支えて、休憩室に向かった。

 この時、温涼ウェン・スズミのそばを通り過ぎ、薛勇シュエ・ツヨシは彼女の前で話しをしているが、俺が耳鳴りをしていたため、何を話しているが全く聞こえなかった。

 しかも、彼女の表情も見えませんでした。

 二人の距離がどんどん遠ざかっていく…

 温涼ウェン・スズミは追いかけることがなかった…
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