73 / 121
ループ
最終地点
しおりを挟む
『いいよ。会えて、嬉しかったから。』
遠距離の切なさと、会えた時の嬉しさを、僕は知った。
『ってかね、ゆうが知らないとこで、私浮気したんだ。こんな汚い女だから、嫌われても仕方ないよね。』
その事実を、話してくれただけで、充分だったし、それが君なりの優しさだったのかもしれない。
『そっか。嫌いにはならないよ。ただ、お前の首のやつが消えたら、マジで終わりね。連絡も無し。消えない努力でもしておけ。』
分かってる。の、一言を確認し、その番号とアドレスを消した。
『今日、帰る。』
どうしても、素直になれない、一文だけ。
『あら。以外に早い、家出だったね。』
可愛らしい顔文字が、疲れた体に笑顔をくれる。
また、列車を降り、また、違う列車に乗り換えた。
『ただいま。』
照れくさいけれど、些細なことでも、あいに教えたいから。
『おかえり。』
僕が帰る場所は、安らぐ場所は、あいだと思うから。
『電池無いよ。着いたら、電話する。』
それを送った後に、携帯電話は、流石に疲れたよ。と、眠ってしまった。
椅子に、座っていたのだが、走る方向とは逆を向いた席だったから、具合いが悪くなる前に。と思い、一度止まった時を見計らい、席を立った。
「…………。」
チクショ。
椅子取りゲームが苦手らしい僕は、運が悪く、仕事帰りのおじさんや、スカートの短い女子高生に負けてしまい、元の場所へ戻った。
「…………。」
チクショ。
後ろ向きだった席さえも、古い香水臭いおばさんに取られていた。
仕方無く、窓越しに立って、飽きないように、変わる景色を眺めていた。
夕日が、綺麗に海へ溶け込む瞬間を目にした後に、立ちながら、浅い眠りに入っていた。
足が、ガクン。と、なった時に、変な意味で、心臓がドキドキ。
ちょっと、恥ずかしかったけれど、何も無かったフリをするように、ぐっすり眠る携帯を開いた。
意味も無く、電源を入れる。
『うん。分かった。』
顔文字が無いと、結構、冷たい文章だな。と思いながらも、幸せ。と素直に思った。
どこに行っても、どんなになっても、心の最終地点は、知ってたけれど、あいだけなんだから。
遠距離の切なさと、会えた時の嬉しさを、僕は知った。
『ってかね、ゆうが知らないとこで、私浮気したんだ。こんな汚い女だから、嫌われても仕方ないよね。』
その事実を、話してくれただけで、充分だったし、それが君なりの優しさだったのかもしれない。
『そっか。嫌いにはならないよ。ただ、お前の首のやつが消えたら、マジで終わりね。連絡も無し。消えない努力でもしておけ。』
分かってる。の、一言を確認し、その番号とアドレスを消した。
『今日、帰る。』
どうしても、素直になれない、一文だけ。
『あら。以外に早い、家出だったね。』
可愛らしい顔文字が、疲れた体に笑顔をくれる。
また、列車を降り、また、違う列車に乗り換えた。
『ただいま。』
照れくさいけれど、些細なことでも、あいに教えたいから。
『おかえり。』
僕が帰る場所は、安らぐ場所は、あいだと思うから。
『電池無いよ。着いたら、電話する。』
それを送った後に、携帯電話は、流石に疲れたよ。と、眠ってしまった。
椅子に、座っていたのだが、走る方向とは逆を向いた席だったから、具合いが悪くなる前に。と思い、一度止まった時を見計らい、席を立った。
「…………。」
チクショ。
椅子取りゲームが苦手らしい僕は、運が悪く、仕事帰りのおじさんや、スカートの短い女子高生に負けてしまい、元の場所へ戻った。
「…………。」
チクショ。
後ろ向きだった席さえも、古い香水臭いおばさんに取られていた。
仕方無く、窓越しに立って、飽きないように、変わる景色を眺めていた。
夕日が、綺麗に海へ溶け込む瞬間を目にした後に、立ちながら、浅い眠りに入っていた。
足が、ガクン。と、なった時に、変な意味で、心臓がドキドキ。
ちょっと、恥ずかしかったけれど、何も無かったフリをするように、ぐっすり眠る携帯を開いた。
意味も無く、電源を入れる。
『うん。分かった。』
顔文字が無いと、結構、冷たい文章だな。と思いながらも、幸せ。と素直に思った。
どこに行っても、どんなになっても、心の最終地点は、知ってたけれど、あいだけなんだから。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)
幻田恋人
恋愛
夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。
でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。
親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。
童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。
許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…
僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
連続寸止めで、イキたくて泣かされちゃう女の子のお話
まゆら
恋愛
投稿を閲覧いただき、ありがとうございます(*ˊᵕˋ*)
「一日中、イかされちゃうのと、イケないままと、どっちが良い?」
久しぶりの恋人とのお休みに、食事中も映画を見ている時も、ずっと気持ち良くされちゃう女の子のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる