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shoichi

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二回目…

アルバイト

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「バイトしたい。」

あいに、愚痴のような、小さな事を話していた。

地元のコンビニで、しようかな?と呟く。

「うん。しなよ。」

と、背中を押してくれるあいが、いつもの場所で、笑って聞いてくれていた、ピンクの夕暮れ時。

「電話するの、緊張する。」

え~。と笑ってくれるから、勇気を出すほどでもないが、次の日、そのコンビニへ、電話をした。

時給が、少しでも良い方が良い。と思い、履歴書を誤魔化して書き、夜の部をしたい。と電話で言った。
 
小さな勇気も些細なことで終わり、面接へ行った帰りに、あいからメールが来ていた。

『どうだった?』

気の良い人だった。とか、受かるか分からないよ。とか、甘えていた。

数日後、明日から来てください。と、電話が入った。

背中を押してくれたあいに、ありがとう。を、言えなかった。

初心者だったこともあり、初めから、夜の方へは行けなかったが、その分、家から近い距離だったけれど、バイトが終わると、あいが、迎えに来てくれたりした。

することが多い割りに、それに合わない時給が、痛い。
 
そんな、ある日。

レジを打っている時、顔が、赤くなりそうだった。

あいの女の先輩が、ニヤニヤしながら、商品を手にしていた。

その先輩の後ろにいたのが、あいだったから。

お客として来られたのは初めてで、目と目が合ったが、おっ。としか言えなくて、笑っていたあいの目から、早く隠れたい。という、気持ちになった。

『来るなら、言ってくたら、良かったのに。』

レジの下に携帯を隠し、メールを送った。

『ごめん。あいも、いきなりだったし。』

みたいなメールが、来ていた。
 
その日は、合わす顔が無い。と思い、母に、迎えに来てくれ。と頼んだ。

学校も始まり、バイトもしながら。の生活の苛々を、あいに当てていた。

彼氏でも無いのに。と思ったが、全てを受け止めてくれる人。だと、思っていた。

気が付けば、あいから来る電話・メールの着信音が、特別なものになっている。

「最近、お前さ、テンション高くない?」

つまらない学校で、友達から、口々に言われた。

感情を、表に出さずにはいられない性格らしい自分。

この感情を、あいは気付いている?なんて、心で微笑む、自分もいた。 
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