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【12】

「MANSUKE―BEに魅せられて」③

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 ベクセナの魔力であるじ強制きょうせい的に帰宅させられたデイ家では――

 食卓のイスに腰をかけ、いまだガックリと目線を落としたままのリボヒターを、煎路せんじ(=セノキオ)とベクセナ(=ベクッペ)が卓上に並んで座り正面から見つめている。

「さあ。いっさいがっさい話してもらうよ、リボヒター」

「おめえがのろってまで殺したい相手は誰なんだよ」

「……俺がにくんでいる相手は……

 アリハミーン=ブイという男だ」

 リボヒターは、重い口をしぶしぶひらいた。

「アリハミーン=ブイ?」
「どちらのどなたさんだよ」

「体操選手時代からのライバルで、現在いまMANSUKEマンスケBEベーのライバル……

 じゃねえな。

 “てき”だ」

 両肘りょうひじをつき、リボヒターは顔の前で手を合わせ、親指でグッと目頭めがしらを押さえた。

「奴は……アリハミーンは、卑劣ひれつな手を使い俺からブラックゴールドメダルをうばい取った最低野郎……

 アスリートの風上かざかみにも置けない奴なんだ……!!」

 目頭を押さえるリボヒターの手が、かすかにふるえている。

「ブラックゴールドメダルって……

 マカインピックのかい?」

「ああ、そうだ。俺はあの大舞台で全種目しゅもく、完璧な演技をやってのけた。マカインピックで魔界一になるのはこの俺のはずだったんだ。

 それなのに、アリハミーンは有力ゆうりょく者である父親の権力ちからを利用して審判員を抱きこみ、得点を操作そうさしてやがった。

 そのせいで俺は……ブラックゴールドメダルどころか表彰台にすら立てなかったんだよ。

 メダルを期待されながら、2大会とも……!」
 
「だけどリボヒター。そんなの観衆かんしゅうだって不審ふしんに思うだろう? 声を上げる者はいなかったのかい?」

「もちろんブーイングが起こったさ。

 俺自身もコーチも仲間たちも、何度も審判にうったえた。

 一時いちじはテレビや雑誌でも『疑惑ぎわくの判定』と取り沙汰ざたされ世間せけんでもさわがれたものさ。

 そう、一時はな……

 けどよ。しょせんは人ごとなんだよ。あらたなビッグニュースがほうじられると、俺の記事なんざ誰も見向きもしなくなり忘れ去られちまった……」

「国は動いちゃくれなかったのかよ。

 ドリンガデスだろ? だまっちゃいねえだろ」

「そりゃあ、相手が他国たこくの選手なら黙ってなかったろうがよ………
 
 1位をったアリハミーンをふくめトップスリー全員がドリンガデス人だったからな。

 俺のことは『不運』のひとことで片づけた方が面倒めんどうにならず都合が良かったんだろうぜ」

「アリハミーンの審判員買収ばいしゅうって事実は? なんで分かったんだい?」

「偶然にも奴らの策略さくりゃくを聞いた奴がいたのさ。

 ブイ家の報復ほうふくおそれ証言はしてもらえなかったがな」

「じゃあ……まさか2回目も?」

「2回目の時は……俺は最終種目のたまりで派手はで転倒てんとうして予選敗退だった。

 ただそれも……

 玉に細工さいくされた可能性をいまだ捨てきれずにいるんだ。

 乗り心地ごこちみょうな違和感があったしよ。

 前の選手の得点が発表されてから俺の出番まで、けっこうな時間待たされた感もあったからな」

「マカインピックだろう? 国際的なスポーツの祭典さいてんで買収だの細工だの、管理体制はどおなってんだよ。いい加減かげんだねぇ」

「つうか、玉乗りってなんだよ。そいつはサーカスの演目えんもくだろーが」

「坊ちゃん。玉乗りは立派りっぱな体操競技だよ。アンタの住む世界では違うのかい?」

「え……? セノキオ、お前さん異世界人なのか?」

 それまで二人の顔をまともに見られなかったリボヒターだったが、目を丸くして煎路を凝視ぎょうしした。

「リボヒター。今はまずアンタの話が先だよ。

 玉乗りの玉、ちゃんと調べてもらったのかい?」

「あ、いや……確信かくしんはなかったもんで俺も抗議こうぎまではしなかった。

 マカインピックを信用できなくなった俺の被害ひがい妄想もうそうだったのかもしれねーしな。

 とにかくその後、マカインピックで醜態しゅうたいさらした俺は国民から大バッシングを受けるハメになっちまってよ。

 半分うつ状態の俺に愛想かした嫁さんは息子を連れて出て行き、

 俺は俺でなんもかんもどーでもよくなって、逃げるように人里離れたこの家に引きこもったってワケさ。

 まさに、たましいを抜かれたと言っても過言かごんじゃねえ毎日だったよ。

 たまたまテレビでMANSUKE―BEを知るまではな。

 MANSUKE―BEが、俺にもう一度熱い闘士とうしの種を植えつけてくれたんだ……!」

「す、すげえな。マンスケってよ。抜かれた種を植えつけるとは……!」

「そうさ。俺は生まれ変わったつもりでゼロからやり直そうと決意した。

 林業りんぎょうかたわら、寝るしんでそれこそ死ぬ気でMANSUKE―BEの特訓にはげんだものさ。

 マカインピックでたせなかった絶対王者の栄冠えいかんをつかみ取り、今度こそ息子にとって自慢じまんの父親になりたかった。

 ところが……

 そこでもまた、アリハミーンが現れあからさまに俺の妨害ぼうがいを始めやがった。

 アイツは体操選手時代のみならず、俺の存在そのものをうとましがっているんだ。

 俺の成功をはばむためならどんな手段しゅだんも選びはしない……!」

 怒りの感情が込み上げ、リボヒターは両手のこぶしを振り下ろしテーブルを思いきりたたいた。

 はずみで煎路とベクセナ二人がね上がったくらいだ。

「……よっぽどきらわれてるんだな、おめえ。心当たりあんのかよ」

「あっちが勝手にムカついてるだけだよ。体操では何回か俺に負けてるからな」

「でもマカインピックでは一応いちおうアンタに勝ってメダル獲得かくとくしてるんだろう?

 どうして今さらちょっかい出してくるのさ」

「あの野郎も現役げんえき引退してヒマだったんだろうよ。

 よりにもよって、俺と同じMANSUKE―BEにハマりやがってよ。

 再び俺ときそい合う内、どうにかして俺を負かしてやろうと対抗たいこう意識やしたんだろう」

「あからさまな妨害って、父親がらみかい?」

「今回は直接父親は関わっちゃいねーが、父親の名と金で地元のごろつきどもをやとい、俺に嫌がらせするようめいじたのさ。

 最初は俺も立ち向かっていたが、次第しだいに嫌がらせが悪質あくしつになってってよ。

 しまいには『息子がどうなってもいいのか』とおどしをかけるようになってきやがった」

「……だから、呪術じゅじゅつを?」

「……どうにもならなかったんだ。

 ただの脅迫きょうはくじゃなかった場合……

 息子に万が一のことがあったら……

 頭の中を想像したくもない最悪の事態じたいが繰り返し繰り返しけめぐってよ……

 追いつめられた俺は、たまたまテレビで知った『生贄いけにえどろ人形呪詛じゅそ』にすっかり魅入みいられてしまっていた……」

「リボヒター。おめえ、たまたまテレビで知るもんのとりこになるタチなんだな。

 テレビショッピングかよ」

「まあな……

 そんなこんなでよ。

 お前さんらがうちへ来てこの二日、俺は親切をよそおいながら、裏ではお前さんら二人を生贄にするための準備を着々ちゃくちゃくとすすめていたってワケさ……ううっ、うううっ」

 自らのあやまちをい、あまりになさけなく、リボヒターは嗚咽おえつする。

「……あのなぁ。なにカン違いしてんだよ。

 おめえの親切心はいつわりなんかじゃねえ。

 呪いの儀式ぎしきをすすめたところで、おめえみてーなお人好しが俺らを生贄としてささげるなんざ、どおせ出来っこなかっただろうよ」

「セノキオ、なぐさめるのはやめてくれ。余計よけいにみじめになる。

 俺は、俺は本気でお前さんら二人を……」

「ゴチャゴチャうっせえな。おめえがなんと言おうと俺の身体が証拠しょうこなんだよっ。

 シモーネやべクッペのおかげでもあるけどよ。

 この家に来てリボヒターの世話せわになって、俺の身体はみるみる自由がきくようになってったんだぜ?

 こうしてしゃべれるようにもなった。

 リボヒター。おめえの優しさが本物だったってあかしなんだよっっ」

 煎路は立ち上がり卓上を走ってリボヒターへと駆け寄り、声を大にして力説りきせつした。

「俺はおめえに感謝してんだ、リボヒター。

 おんにきるぜ。

 ついでに恩返しっちゃあなんだけどよ。アリハミーンて野郎と雇われたごろつきども全員、俺が一掃いっそうしてやるよ!」

「セ、セノキオ……

 ありがとう。ありがとう……

 すまねえ。二人とも、ほんっとにすまなかった……!!」

 煎路の言葉が身にみる。

 リボヒターは床に土下座どげざしてあやまり、男泣きに号泣ごうきゅうした。

「リボヒター……

 くやしかったろうね。息子をあんじてさぞかし不安だったろうね。

 孤独こどくだったね。

 アンタの苦悩くのうがいかほどだったかはさっしがつくよ。

 だけどアンタはもうひとりぼっちじゃない。坊ちゃんと私が味方だよ。

 これからはたとえ何があろうと、二度と呪詛なんてモノに手ぇ出したりするんじゃないよ。

 人を呪うってのはすなわち、自分を呪うってことなんだからね。

 いいかいっ? 約束だよっ!」

 床に下りたベクセナはうずくまるリボヒターに寄りい、最後は語気ごききびしめにして言いふくめた。

 リボヒターは鼻水をすすりつつ、うん、うん、とうなずくのが精一杯せいいっぱいだ。


(それにしても……)

 ベクセナは、テーブルの上の煎路に視線を向けた。

 煎路ははらいになり、ヒョッコリ顔を出してこちらを見下ろしている。

(……ホント調子くるっちまうよ。

 生贄にされかけたのをもっとめ立てるのかと思いきや……

 リボヒターを信じてるんだね?

 普段ふだんと違って、こうゆう時はむやみやたらに人を責めたりはしない。

 おまけにリボヒターに代わってアリハミーン達とカタをつけようとまでしている。

 まったく煎路らしいよ……おさない時も正義せいぎ感が強くて人情にんじょうが厚かったよね)

 なんだか嬉しくほこらしく、ベクセナはクスリとほほ笑んだ。

(……え……?)

 煎路を見上げてほほ笑んだまま、ベクセナのほおがこわばった。

(私、今……

 今、なんてった……?

 『煎路』って……)

 目にうつる坊ちゃん人形“セノキオ”に対し、心の中で無意識にはっした我が子の名前。

 次の瞬間、

 ベクセナの心臓は、部屋中に心音しんおんひびき渡るのではないかというくらい、はげしく早鐘はやがねを打っていた。

(そうだよ……

 坊ちゃんと会って、不思議な感覚に幾度いくどとなくおそわれた。

 まるで煎路と過ごしているような錯覚さっかくに……

 それに、煎路の危機ききを救うため一刻いっこくも早く探し出そうと急いでいたはずの私が、坊ちゃんと会ってからなぜか全然急がなくなった。

 きっと、急ぐ必要がなくなったからなんだ……

 だって……だって煎路は私のとなりに……)

 “セノキオ”に「何者なのか」と、しばしばたずねてきたベクセナ。

 突如とつじょとしてその答えをさとり、クロムイエローの目はじわじわとうるんでいく。

 そして、大粒の涙がとめどなくあふれ出す直前、ベクセナは一目散いちもくさんおもてへ飛び出した。

 煎路に感づかれまいと――


 急激きゅうげきに気温が下がり、外は雪が降っている。

 満月も姿をかくしてしまって真っ暗だ。

 視界しかいが最悪の中、降りしきる雪の道でベクセナは一人、泣きじゃくった。

「……煎路だった……

 坊ちゃんは煎路だった! 煎路だったんだ!!」

 最愛の息子がそばに居た。

 会いたくて会いたくてたまらなかった息子がずっと傍に居たのだ。

 すぐにでも抱きしめたい。

 抱きしめて「愛してる」と伝えたい。

 しかし、クッペに憑依ひょういしてよみがえった自分には、母だと名乗なのる事すら許されない。

「それでも、それでも煎路が無事だっただけで私は最高に幸せだよ……!

 魔女の魔法にかけられても命まではとられていなかった! 生きていてくれたんだ!!

 私が死んでる間にずいぶんと大き……いや、小さくなったね!

 肥満ひまん体型なのは意外いがいだったけど、フフッ、でっぷりちゃんな煎路もすっごく可愛いよ! 愛くるしいよ!!」

 ベクセナはもはや煎路への愛を抑制よくせいしきれず、爆発させていた。

 そうした後、もる雪に全身をうずめて再度泣きじゃくる。

 泣いて泣いて、泣きじゃくっていた。


「おい、べクッペ。おめえまでなんで大号泣してんだよ」

「へっ!?」

 リボヒターを尾行びこうしていた時同様どうよう、ベクセナはおどろき振り返った。

 振り返るとそこには、ランプのあかりでこちらを確認している煎路が立っていた。

「煎…………坊ちゃん!? どうしてここに!?」

「どうしてって、突然おめえがそのでっけえ目ウルウルさせて出てったから気になって、追いかけて来たんだよ」

「そ、そっか……心配してくれたんだね。ごめんよっ。

 なんか急に目が痛くなっちまってさ! でっかい目はいろんな物が入ってくるからダメだねぇ! ハハハッ」

「目ぇ痛くてそんな泣くのかよ?」

「そ、そりゃあ、痛いか……ら……

 あれ? 坊ちゃん、アンタ……」

 ベクセナは真っ赤になった目で煎路をながめ、煎路のある異変いへんに気が付いた。


 ――びている。

「坊ちゃん! 背が伸びてるじゃないか!!」

 そう――

 大きめの人形サイズだった煎路の身長が、人の子供なみに伸びていたのだ。

 おそらく、“セノキオ”が我が子だと気づいたベクセナのありったけの愛が、魔女の魔法をここまで一気いっきいたのだろう。

「ホントかよ!? 言われてみりゃあ、景色の見え方が変わってる……べクッペ、おめえがむちゃくちゃちっこく見えるぜ!!」

 煎路は自らの手を熟視じゅくしした。

 ブヨブヨの太っちょは変わりないものの、確かに指が長くなり手の平のはばも広がっている。

 普通にランタンの持ち手をにぎれているのだ。

「すごいよ、坊ちゃん!! 

 後ひとし……後ひと押しで完全に元に戻れるのかもしれないよ!!」

「だ、だよな!? もう少しで戻れるよな、俺!!」

 煎路とベクセナはその場で、おどり上がって喜んだ。

「いっけね。こうしちゃいられねえっ。リボヒター残して出て来ちまったんだった」

「そろそろ泣きやんでるかもしれないね。

 私らが居なくなってて拍子ひょうしぬけしてんじゃないのかい?」

「よっしゃ~! とっととけえって夜が明けるまで、めでたく俺の背が伸びた祝賀しゅくがパーティーで盛り上がろうぜっ!!」

「賛成っ! どうせ私は感無量かんむりょうでとても眠れやしないから、とことん付き合うよっっ」

「ヘヘッ。感無量はさすがに大げさだぜ、べクッペ。まあ、見た目に変化があったのは初めてだからムリもねえけどな」

「いや、感無量ってのはそっちじゃなくて……」

「あ? なんだよ、べクッペ」

「う、ううんっ。なんでもないよっ。

 それより坊ちゃん。リボヒターの話の後はアンタの話も聞きたくなったよ。聞かせてくれないかい?

 坊ちゃんの家族やら友人やら、いろいろとね!」

 ベクセナは両手をパタパタ羽ばたかせ、煎路が持つランタンの上に乗り満面まんめんの笑みでお願いした。

 はやる気持ちをおさえられない。

 もう一人の最愛の息子、焙義ばいぎはどうしているのか。

 いとしい豆実まめみはどうしているのか。

 モンジとモモタロー父子おやこ、サッガルとアップルダ母娘おやこ、ヒロキ、ビルじいさん、

 なつかしい大好きなみんなはどうしているのか……

 ワクワクが止まらない。

 体を借りているクッペには、胸の奥深くで「申しわけない」と、ただただびながら――
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