4 / 27
Ⅰ章 少女との出会い
page4 VSレッドワイバーンな件
しおりを挟む
レッドワイバーンのいるロンシェ山脈はそこまで高くない山々が東西に貫いている山脈だ。
この山脈にはワイバーンやグリフォン等が生息しているのだがその中でもレッドワイバーンは気性が荒く、希に人里まで来てしまう事があるらしい。
今回討伐依頼の対象となったのは人里に降りてきて傷を負ったワイバーンの討伐。
レッドワイバーンは執念深く、傷を負うとやり返す為に必ず襲いに来るのだとか。
その為、それよりも先に討伐してしまおうと言う話だ。
今ならレッドワイバーンも傷を癒すために眠っているだろうからその間に倒してしまえれば楽に終わるクエストだ。
それに、こっちは空を飛べるアリスがいるからな。
仮に空へと逃げられてもアリスなら簡単に追い付けると言うわけだ。
「居ました!あの寝てるのがそうじゃないですか?
ほら、翼爪が折れてますよ。」
そう言って指差した先に居たのは体躯8m程のレッドワイバーンだった。
レッドワイバーンは眠っており、翼の中央にある黒い爪は折れている。
確かに、あのレッドワイバーンの様だな。
「私がお父さんから貰ったスキルは武芸百般だけじゃ無いですよ!
龍の魔法も教わりましたから!」
アリスはそう言うと得意気に寝ているレッドワイバーン目掛けて突っ込んでいく。
「行きますよ!龍翼爪!」
アリスがそう言いながら翼脚の爪でレッドワイバーンの背中を切り裂く。
レッドワイバーンの背中の鱗は剥がれ、そこには痛々しい引っ掻き傷が出来る。
龍の鱗と言うものはそんな簡単に剥がれる物じゃないはずだ。
それをこんなに簡単に剥がせるのだから龍の力と言うのは本当なのだろう。
背を切り裂かれたレッドワイバーンは起き上がるとこちらを見て雄叫びをあげる。
もちろん、そんなんで怯むアリスでは無い。
「麻痺咆哮!」
アリスがそう叫ぶとレッドワイバーンの動きが鈍くなる。
麻痺状態だ。
アリスの声はレッドワイバーンにも劣らない大声だった。
確かに、咆哮と言える声だ。
これが龍の魔法か。
「このまま一方的に終わらせます!」
アリスはニヤリと笑って大きく息を吸う。
「氷龍の息吹!」
アリスがそう言って口から冷たい冷気を放つ。
レッドワイバーンの体が段々と凍りついていく。
龍の魔法だけあってブレスもはけるのか。
そう俺が感心している間にレッドワイバーンは息絶え、その場にどしんと倒れる。
1人で倒すのは難しい相手と聞いていたがアリスの敵では無かったらしい。
まさかアリス単体でもこんなに強いなんてな。
アリスは嬉しそうに俺を見るとレッドワイバーンの元に着地する。
「ケイさん、素材売れますよね?
マジックストレージでこのまま持ち帰りますか。」
アリスがそう言ってレッドワイバーンをそのままストレージに仕舞う。
「解体はしないのか?」
「あはは、お恥ずかしい話、私解体苦手なんですよね。
だから、専門の解体士さんに頼んだ方が高く売れるんですよ。」
アリスがそう言って笑うと翼を広げ、空へと飛び立つ。
「なら、さっさと帰るか。」
「ですね。帰りましょう。」
この山脈にはワイバーンやグリフォン等が生息しているのだがその中でもレッドワイバーンは気性が荒く、希に人里まで来てしまう事があるらしい。
今回討伐依頼の対象となったのは人里に降りてきて傷を負ったワイバーンの討伐。
レッドワイバーンは執念深く、傷を負うとやり返す為に必ず襲いに来るのだとか。
その為、それよりも先に討伐してしまおうと言う話だ。
今ならレッドワイバーンも傷を癒すために眠っているだろうからその間に倒してしまえれば楽に終わるクエストだ。
それに、こっちは空を飛べるアリスがいるからな。
仮に空へと逃げられてもアリスなら簡単に追い付けると言うわけだ。
「居ました!あの寝てるのがそうじゃないですか?
ほら、翼爪が折れてますよ。」
そう言って指差した先に居たのは体躯8m程のレッドワイバーンだった。
レッドワイバーンは眠っており、翼の中央にある黒い爪は折れている。
確かに、あのレッドワイバーンの様だな。
「私がお父さんから貰ったスキルは武芸百般だけじゃ無いですよ!
龍の魔法も教わりましたから!」
アリスはそう言うと得意気に寝ているレッドワイバーン目掛けて突っ込んでいく。
「行きますよ!龍翼爪!」
アリスがそう言いながら翼脚の爪でレッドワイバーンの背中を切り裂く。
レッドワイバーンの背中の鱗は剥がれ、そこには痛々しい引っ掻き傷が出来る。
龍の鱗と言うものはそんな簡単に剥がれる物じゃないはずだ。
それをこんなに簡単に剥がせるのだから龍の力と言うのは本当なのだろう。
背を切り裂かれたレッドワイバーンは起き上がるとこちらを見て雄叫びをあげる。
もちろん、そんなんで怯むアリスでは無い。
「麻痺咆哮!」
アリスがそう叫ぶとレッドワイバーンの動きが鈍くなる。
麻痺状態だ。
アリスの声はレッドワイバーンにも劣らない大声だった。
確かに、咆哮と言える声だ。
これが龍の魔法か。
「このまま一方的に終わらせます!」
アリスはニヤリと笑って大きく息を吸う。
「氷龍の息吹!」
アリスがそう言って口から冷たい冷気を放つ。
レッドワイバーンの体が段々と凍りついていく。
龍の魔法だけあってブレスもはけるのか。
そう俺が感心している間にレッドワイバーンは息絶え、その場にどしんと倒れる。
1人で倒すのは難しい相手と聞いていたがアリスの敵では無かったらしい。
まさかアリス単体でもこんなに強いなんてな。
アリスは嬉しそうに俺を見るとレッドワイバーンの元に着地する。
「ケイさん、素材売れますよね?
マジックストレージでこのまま持ち帰りますか。」
アリスがそう言ってレッドワイバーンをそのままストレージに仕舞う。
「解体はしないのか?」
「あはは、お恥ずかしい話、私解体苦手なんですよね。
だから、専門の解体士さんに頼んだ方が高く売れるんですよ。」
アリスがそう言って笑うと翼を広げ、空へと飛び立つ。
「なら、さっさと帰るか。」
「ですね。帰りましょう。」
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
姫騎士様と二人旅、何も起きないはずもなく……
踊りまんぼう
ファンタジー
主人公であるセイは異世界転生者であるが、地味な生活を送っていた。 そんな中、昔パーティを組んだことのある仲間に誘われてとある依頼に参加したのだが……。 *表題の二人旅は第09話からです
(カクヨム、小説家になろうでも公開中です)
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。


辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる