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砂狼の回顧録
砂狼の回顧録-10
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カーディルの下へと向かう途中、ちょうど病室から出てきた医者に出くわした。
「あの……」
ディアスは思わず声をかけたが、それから何を言えばいいのかわからなくなった。
カーディルの容態はどうかと聞くのもおかしな話だ。彼女は病気で入院しているわけではなく、放っておけば手足が生えてくるわけでもない。精神の安定とか脈拍とか当たり障りのない答えが返ってきて、それで終わりだろう。
何か聞きたいことがあったはずだ。頭の中で答えを探していると、男の方からにんまりと笑って話しかけてきた。
「いつも見舞いに来てくれているみたいだね。患者の良好な精神状態のためにも喜ばしいことだ。ええと、確か……そう、カーディル君の旦那さんの、ディアス君といったかな」
患者とその関係者をいきなり『くん』付けで呼ぶのもどうかと思ったが、この男の持つ学者ふうの雰囲気がそれを不自然とも不快とも感じさせなかった。
「いえ、俺とカーディルは夫婦というわけでは……」
「ふぅん、さっさと結婚したら?」
余計なお世話だ、と思いつつ頬の辺りが緩むディアスであった。カーディルとは愛し合っているという自信はあるが、第三者からしてもそう見えるというのは愛情の保証を得たようで彼の心を喜ばせた。
「ああ、申し遅れたね。僕はマルコ。この病院の正規の医者って訳じゃないけど手伝いに駆り出されてね。先生というより博士と呼んでくれたほうがありがたい」
「ディアスです、この街でミュータントハンターをやっています」
マルコと名乗った男が右手を差し出す。ハンターが利き手を預けることはタブーではあるが、さてどうしたものかとディアスは少しだけ考え込んだ。
いや、命を預けるような行為だからこそ信頼の証明になるのだろうと考え直してマルコの手をとった。
その瞬間、ディアスの背に冷たい感覚が走った。
マルコは顔全体でにこにこと笑っているが、目だけが笑っていない。元々細い目が近眼用のメガネのせいでさらに細くなったように見える。緩やかな弧を描く目の奥で化け物でも飼っているのではないかとすら思えた。
手を離すと危険な感覚は消え去った。目の前にいるのは柔和な笑顔を湛えた普通の医者である。
「それで、何か聞きたいことがあったんじゃないのかな?」
先ほどの悪寒はなんだったのかと考える間もなくマルコが話を促した。
信頼というよりもこの男に隠し事はできないという判断がディアスの背を押した。背筋をまっすぐに伸ばしルコを見据えて言った。そうだ、聞きたいことはある。
「この病院の地下で、手足の欠損した女たちが客を取らされているというのは事実ですか?」
一歩間違えれば己の知らぬ間にカーディルがそこに放り込まれていたのかと思うと、自然と表情が険しくなる。
対照的に、マルコはカエルの面に小便とばかりにけろりとした顔でいった。
「うん、そういう慈善事業をやっているみたいだね」
思考が止まった。
(こいつは今なんと言った? じぜんじぎょう? 正気か?)
ディアスは呆れと憤りで、ぽかんと口を半開きにしたまま固まってしまった。
不快な珍獣を見るような視線に気付いたマルコは、ようやくディアスの考えを理解した。
「ああ、つまりあれだ、君はこう言いたいわけだ。不幸な女性を利用するような売春組織は許せん、と」
人の思考は複雑怪奇であり、ただ一言で表現し知った風な顔をされることはいささか不本意ではあった。しかし特に反論する材料はなく、細かいことを言い出せばキリがないのでディアスは、
「……そういうことです」
と、能面のような顔で頷いた。
マルコはディアスの姿を上から下まで目を走らせ観察し、それからできの悪い生徒に諭すようにいった。
「ハンターがミュータントとの戦いによって手足や耳、鼻、あるいは眼球など、体の一部を欠損することなど珍しくはないよね。まあ、カーディルくんほどひどい目に会うひとはなかなかいない……と、いうか犬蜘蛛に拐われたら普通は死んでるからね」
遠回しに死んだほうがマシだったと言われたようで、ディアスは暗澹たる気分に包まれた。考えすぎだとはわかっているが、自分のやっていることが本当に彼女の為なのかという疑問はいつまでもこびりついている。
「それで、だ。こっからが本題。重傷を負って仕事を続けられなくなったハンターはそれからどう生きればいいと思うね?」
「転職する、とか……」
医師の口もとが意地の悪い方向に歪んだ。どうやら、この即席教師の気に入る答えではなかったらしい。
「ハンターの前で言うのもなんだけどね。学もなく、殺しの訓練だけしてきた人間が手足を失いました。はい、誰が雇うんだそんな奴」
考えを巡らせるが、答えは出なかった。当然である。ハンターは潰しのきかない仕事だとディアス自身が身に染みて知っているのだ。他にできることがないからたったひとりで狩りを続けているのだ。
野垂れ死にこそ男の美学とうそぶいても、一歩道を外れてしまえば惨めなものだ。
「売春組織はそうした女たちの受け皿だということですか」
「そういった一面もあるってことさ。僕だって、この病院の院長が聖人君子だなんて1ミクロンたりとも信じちゃいない。どちらかと言えば、宿主を殺さない程度の分別がある寄生虫といったところかな」
酷い言われようである。見ず知らずの院長に同情を寄せるディアスをよそに、マルコの演説はますます滑らかとなった。
「人が人を救うということがどれだけ難しいか。今さら君に言うようなことでもないか。苦悩と実践を繰り返す君にはね」
「わかっている……つもりです」
「そうだろう。口笛吹いて鼻くそほじくりながら気楽に狩りをしているようには見えないからね。むしろなんだその顔色は。君こそ入院が必要なんじゃないか?」
首をかしげてディアスの顔を覗き込むマルコの表情は、医師として本当に心配しているようであった。
「いえ、大丈夫です。今は休んでいる暇もありませんから」
「そう、ならいいんだけどさ。君のような体力のありそうなタイプは疲れが表に出にくいだけで確実に溜まってはいるからね。無理を重ねるとある日突然、がくっと膝から崩れ落ちるのさ。もう本当に何の前触れもなくね。倒れた本人も何が起こったのか理解できないくらい突然に」
マルコは早口でまくしたててから、宙に視線を放り投げて何事かを考え始めた。
「で、地下売春組織の件は納得できたのかい?」
唐突な話題の転換であるがディアスは狼狽えることなく、背筋を伸ばして深々と頭を下げた。
「先生の仰る通りです。考えが至りませんでした」
しかし、上げた顔に貼り付く表情は納得とは程遠いものであった。とりあえず理解はしたからこれ以上文句は言わない、くらいのものだろう。働けなくなった者たちの受け皿ではあるが、そこに押し込められた女たちが幸せになれるとは思えない。
それでいい、とマルコは満足気に頷いた。食っていくためには体を売るしかない、というのはあくまで次善の策であり、健全な社会とは言いがたい。ましてや、身体的欠損を売りにするような売春をだ。
若者にこんなくだらないことで納得されてたまるものか。現実とはこういうものだ、などと小賢しいことを言わずに悩み、できることなら改善してもらいたい。
マルコはこの、愚直であり誠実でもある青年に好感をもった。
「結局は金、ここに行き着くんだよねぇ。個人で戦車を所有しているような稼げるハンターなら引退後に商売を始めることだってできるし、手足がなくなりゃ神経接続式の義手だって買えるだろうし……」
突然、マルコの両肩はがっちりと掴まれた。ディアスが熱のこもった目でまっすぐに見据えてくる。ハンターの力とはこれほどのものか。なんとか身をよじって逃れようとするが、ぴくりとも動かない。
「それですよ、それ!」
「何がぁ?」
「義肢ですよ、神経接続式の! それさえあればカーディルだって元気になるはずだ、どうして今まで気がつかなかったんだ!?」
天啓を得たりとばかりにディアスは興奮していた。現実という牢獄から抜け出すための手段がこんなにも身近に転がっていたのだ。
「うん、何か喜んでいるのはわかったがとりあえず離してくれるかな。僕の腕がもげてしまいそうなんだが」
「や、これは失礼しました」
ディアス両手をぱっと離して後ろに下がる。
肩に痕が残ってはいないかと気にしながら、マルコは物憂げに言った。
「どうしてその話が今まで君の耳に入らなかったかというとね……」
「はい」
「貧乏人に買えるものではないからだよ」
はっきり言われてしまった。どうしようもないほどの事実ではあるが、もう少しオブラートに包んで欲しいものである。
(諦めよう、この人はこういう人だ)
出会って数分の付き合いだがディアスはマルコという人間を少しだけ理解した。
彼に悪気はなく、相手を貶めようというつもりもない。学者が淡々とデータを並べているようなものだ。
「具体的には、いかほどで?」
ディアスはなおも食い下がった。か細くとも、ようやく見えた光明である。貧乏人は失せろと言われて頷けるものではない。
「一番安いもので、軽戦車1輛分くらいかな」
甘かった。義手一本で背に回したライフルと同じくらいかと考えていたのだが、それらを数十本束ねたところで届かぬ金額である。
戦車がないから徒歩でちまちまと小型ミュータントを狩っている。
大きく稼ぐためには戦車が必要。
義手は戦車と同じくらいの値段。
三すくみの矛盾がディアスを縛り付ける。
「忠告のつもりが、かえって混乱させてしまったかな?」
「いえ、貴重なご意見をありがとうございました。これからどう動くか、しばらく考えてみたいと思います」
そう言って一礼し、ディアスはカーディルの病室へと入っていった。
その後ろ姿を、マルコは眩しげに見つめていた。
「あの……」
ディアスは思わず声をかけたが、それから何を言えばいいのかわからなくなった。
カーディルの容態はどうかと聞くのもおかしな話だ。彼女は病気で入院しているわけではなく、放っておけば手足が生えてくるわけでもない。精神の安定とか脈拍とか当たり障りのない答えが返ってきて、それで終わりだろう。
何か聞きたいことがあったはずだ。頭の中で答えを探していると、男の方からにんまりと笑って話しかけてきた。
「いつも見舞いに来てくれているみたいだね。患者の良好な精神状態のためにも喜ばしいことだ。ええと、確か……そう、カーディル君の旦那さんの、ディアス君といったかな」
患者とその関係者をいきなり『くん』付けで呼ぶのもどうかと思ったが、この男の持つ学者ふうの雰囲気がそれを不自然とも不快とも感じさせなかった。
「いえ、俺とカーディルは夫婦というわけでは……」
「ふぅん、さっさと結婚したら?」
余計なお世話だ、と思いつつ頬の辺りが緩むディアスであった。カーディルとは愛し合っているという自信はあるが、第三者からしてもそう見えるというのは愛情の保証を得たようで彼の心を喜ばせた。
「ああ、申し遅れたね。僕はマルコ。この病院の正規の医者って訳じゃないけど手伝いに駆り出されてね。先生というより博士と呼んでくれたほうがありがたい」
「ディアスです、この街でミュータントハンターをやっています」
マルコと名乗った男が右手を差し出す。ハンターが利き手を預けることはタブーではあるが、さてどうしたものかとディアスは少しだけ考え込んだ。
いや、命を預けるような行為だからこそ信頼の証明になるのだろうと考え直してマルコの手をとった。
その瞬間、ディアスの背に冷たい感覚が走った。
マルコは顔全体でにこにこと笑っているが、目だけが笑っていない。元々細い目が近眼用のメガネのせいでさらに細くなったように見える。緩やかな弧を描く目の奥で化け物でも飼っているのではないかとすら思えた。
手を離すと危険な感覚は消え去った。目の前にいるのは柔和な笑顔を湛えた普通の医者である。
「それで、何か聞きたいことがあったんじゃないのかな?」
先ほどの悪寒はなんだったのかと考える間もなくマルコが話を促した。
信頼というよりもこの男に隠し事はできないという判断がディアスの背を押した。背筋をまっすぐに伸ばしルコを見据えて言った。そうだ、聞きたいことはある。
「この病院の地下で、手足の欠損した女たちが客を取らされているというのは事実ですか?」
一歩間違えれば己の知らぬ間にカーディルがそこに放り込まれていたのかと思うと、自然と表情が険しくなる。
対照的に、マルコはカエルの面に小便とばかりにけろりとした顔でいった。
「うん、そういう慈善事業をやっているみたいだね」
思考が止まった。
(こいつは今なんと言った? じぜんじぎょう? 正気か?)
ディアスは呆れと憤りで、ぽかんと口を半開きにしたまま固まってしまった。
不快な珍獣を見るような視線に気付いたマルコは、ようやくディアスの考えを理解した。
「ああ、つまりあれだ、君はこう言いたいわけだ。不幸な女性を利用するような売春組織は許せん、と」
人の思考は複雑怪奇であり、ただ一言で表現し知った風な顔をされることはいささか不本意ではあった。しかし特に反論する材料はなく、細かいことを言い出せばキリがないのでディアスは、
「……そういうことです」
と、能面のような顔で頷いた。
マルコはディアスの姿を上から下まで目を走らせ観察し、それからできの悪い生徒に諭すようにいった。
「ハンターがミュータントとの戦いによって手足や耳、鼻、あるいは眼球など、体の一部を欠損することなど珍しくはないよね。まあ、カーディルくんほどひどい目に会うひとはなかなかいない……と、いうか犬蜘蛛に拐われたら普通は死んでるからね」
遠回しに死んだほうがマシだったと言われたようで、ディアスは暗澹たる気分に包まれた。考えすぎだとはわかっているが、自分のやっていることが本当に彼女の為なのかという疑問はいつまでもこびりついている。
「それで、だ。こっからが本題。重傷を負って仕事を続けられなくなったハンターはそれからどう生きればいいと思うね?」
「転職する、とか……」
医師の口もとが意地の悪い方向に歪んだ。どうやら、この即席教師の気に入る答えではなかったらしい。
「ハンターの前で言うのもなんだけどね。学もなく、殺しの訓練だけしてきた人間が手足を失いました。はい、誰が雇うんだそんな奴」
考えを巡らせるが、答えは出なかった。当然である。ハンターは潰しのきかない仕事だとディアス自身が身に染みて知っているのだ。他にできることがないからたったひとりで狩りを続けているのだ。
野垂れ死にこそ男の美学とうそぶいても、一歩道を外れてしまえば惨めなものだ。
「売春組織はそうした女たちの受け皿だということですか」
「そういった一面もあるってことさ。僕だって、この病院の院長が聖人君子だなんて1ミクロンたりとも信じちゃいない。どちらかと言えば、宿主を殺さない程度の分別がある寄生虫といったところかな」
酷い言われようである。見ず知らずの院長に同情を寄せるディアスをよそに、マルコの演説はますます滑らかとなった。
「人が人を救うということがどれだけ難しいか。今さら君に言うようなことでもないか。苦悩と実践を繰り返す君にはね」
「わかっている……つもりです」
「そうだろう。口笛吹いて鼻くそほじくりながら気楽に狩りをしているようには見えないからね。むしろなんだその顔色は。君こそ入院が必要なんじゃないか?」
首をかしげてディアスの顔を覗き込むマルコの表情は、医師として本当に心配しているようであった。
「いえ、大丈夫です。今は休んでいる暇もありませんから」
「そう、ならいいんだけどさ。君のような体力のありそうなタイプは疲れが表に出にくいだけで確実に溜まってはいるからね。無理を重ねるとある日突然、がくっと膝から崩れ落ちるのさ。もう本当に何の前触れもなくね。倒れた本人も何が起こったのか理解できないくらい突然に」
マルコは早口でまくしたててから、宙に視線を放り投げて何事かを考え始めた。
「で、地下売春組織の件は納得できたのかい?」
唐突な話題の転換であるがディアスは狼狽えることなく、背筋を伸ばして深々と頭を下げた。
「先生の仰る通りです。考えが至りませんでした」
しかし、上げた顔に貼り付く表情は納得とは程遠いものであった。とりあえず理解はしたからこれ以上文句は言わない、くらいのものだろう。働けなくなった者たちの受け皿ではあるが、そこに押し込められた女たちが幸せになれるとは思えない。
それでいい、とマルコは満足気に頷いた。食っていくためには体を売るしかない、というのはあくまで次善の策であり、健全な社会とは言いがたい。ましてや、身体的欠損を売りにするような売春をだ。
若者にこんなくだらないことで納得されてたまるものか。現実とはこういうものだ、などと小賢しいことを言わずに悩み、できることなら改善してもらいたい。
マルコはこの、愚直であり誠実でもある青年に好感をもった。
「結局は金、ここに行き着くんだよねぇ。個人で戦車を所有しているような稼げるハンターなら引退後に商売を始めることだってできるし、手足がなくなりゃ神経接続式の義手だって買えるだろうし……」
突然、マルコの両肩はがっちりと掴まれた。ディアスが熱のこもった目でまっすぐに見据えてくる。ハンターの力とはこれほどのものか。なんとか身をよじって逃れようとするが、ぴくりとも動かない。
「それですよ、それ!」
「何がぁ?」
「義肢ですよ、神経接続式の! それさえあればカーディルだって元気になるはずだ、どうして今まで気がつかなかったんだ!?」
天啓を得たりとばかりにディアスは興奮していた。現実という牢獄から抜け出すための手段がこんなにも身近に転がっていたのだ。
「うん、何か喜んでいるのはわかったがとりあえず離してくれるかな。僕の腕がもげてしまいそうなんだが」
「や、これは失礼しました」
ディアス両手をぱっと離して後ろに下がる。
肩に痕が残ってはいないかと気にしながら、マルコは物憂げに言った。
「どうしてその話が今まで君の耳に入らなかったかというとね……」
「はい」
「貧乏人に買えるものではないからだよ」
はっきり言われてしまった。どうしようもないほどの事実ではあるが、もう少しオブラートに包んで欲しいものである。
(諦めよう、この人はこういう人だ)
出会って数分の付き合いだがディアスはマルコという人間を少しだけ理解した。
彼に悪気はなく、相手を貶めようというつもりもない。学者が淡々とデータを並べているようなものだ。
「具体的には、いかほどで?」
ディアスはなおも食い下がった。か細くとも、ようやく見えた光明である。貧乏人は失せろと言われて頷けるものではない。
「一番安いもので、軽戦車1輛分くらいかな」
甘かった。義手一本で背に回したライフルと同じくらいかと考えていたのだが、それらを数十本束ねたところで届かぬ金額である。
戦車がないから徒歩でちまちまと小型ミュータントを狩っている。
大きく稼ぐためには戦車が必要。
義手は戦車と同じくらいの値段。
三すくみの矛盾がディアスを縛り付ける。
「忠告のつもりが、かえって混乱させてしまったかな?」
「いえ、貴重なご意見をありがとうございました。これからどう動くか、しばらく考えてみたいと思います」
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