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全盲のお嬢様 フォルブルク家の災難

テルスリー伯爵家①

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 宿から、テルスリー伯爵家へ歩いて向かう。

「このキーホルダーさえあれば、大人数いらないだろ!」
 とグロースさんが、調子に乗っているが、大丈夫だろうか?

 パリスさんも、早くキーホルダーを使って、戦ってみたそうに、そわそわしている。

 二人に渡したキーホルダーは、2種類だ。

 剛力Lv4
 力を120%上げる
 効果時間 30分

 状態異常無効Lv4
 状態異常を無効にする。
 効果時間 20分

 このキーホルダーがあれば問題ないだろう。

 テルスリー伯爵家に騎士団員10人と、グロースさんとパリスさんと一緒に歩いていく。

 10分ほど歩くとテルスリー伯爵家についた。3階建の立派な屋敷だ。門に2人門番がおり、私兵の護衛隊もいるだろう。


「はじめまして、私はシルバニアン王国騎士団長グロースだ。」
 門番にグロースさんが挨拶している。

「ロゴダイン帝国よりバンク・テルスリー伯爵への謁見を依頼された。」
 グロースさんがロゴダイン帝国の紋の入った手紙を渡す。

「確かに帝国からの物のようだ。しかし当主様は、体調が優れないそうで、面会できないのだ」
 門番の男が答える。

「そうか。では今の責任者は、誰なんだ?」

「現在は、伯爵家の護衛隊長のジルグ隊長と統治担当のダービル様です。」

 その二人が担当らしい。門番は二人を屋敷から呼んでくれるみたいだ。気配察知のキーホルダーを使い屋敷を見てみる。屋敷の中に2つ力強く光った気配が近づいてくる。他にも10人ほどの光も近づいてきている。地下には、固まって10人と離れて2人いる。

「お待たせしました。私がダービルと申します。テルスリー様が体調不良のため、臨時で担当しています。」
 眼鏡をかけた色白で細身の男性だ。

「俺はジルグでテルスリー家の護衛隊長だ。」
 鎧をきた男性が話す。周りに同じデザインの鎧をきた護衛隊が並んでいる。

「シルバニアン王国騎士隊長グロースだ。さっそくで悪いが、テルスリー伯爵に合わせてもらおうか。」

「テルスリー伯爵は、呪いを受けている。話す事を封じられ、身体の四肢が麻痺しているのだ。」
 ジルグが教えてくれた。

 呪いか。僕なら治せそうだな。

「それでも構いません。ぜひ一度合わせてください。ロゴダイン帝国へ調査結果を報告しないといけないので。」
 グロースさんがお願いしている。

 ジルグさんは、わかったと言い案内しようとするが、ダービルさんは、嫌そうにしているな。

「分かりました。大勢では容態に関わりますので、4人まででお願いします。」
 ダービルさんが言う。

 4人か。
 グロースさんとパリスさん、ココミさんと僕にグロースさんが決定した。


「それでは案内します。」


 ダービルさんの案内の元屋敷に入っていく。







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