一般職アクセサリーショップが万能すぎるせいで、貴族のお嬢様が嫁いできた!〜勇者や賢者なんていりません。アクセサリーを一つ下さい〜

茄子の皮

文字の大きさ
上 下
3 / 48
天職アクセサリーショップ

家族

しおりを挟む
 天職の儀式も終わり、エルジュは家に帰ってきた。街の繁華街から離れた場所にある二階建ての一軒家だ。

「ただいま」

 家からバタバタと足音が聞こえる。

「お帰りなさい!」
 金髪をなびかせた女性、母親のローズだ。 天職の儀式には、親が一人付き添う決まりの為、ローズは家で待っていたのだ。
 もうすぐお昼の時間の為、テーブルに昼食が並べてある。

「詳しくは、ご飯を食べてしまいましょう。」

 3人は、テーブルについて食事を始める。母ローズの料理は、薬草が入ったスープがとても美味しい。ローズの天職【フラワーショップ】のおかげで薬草の配合が完璧で、料理に活かされている。趣味の紅茶などの茶葉を扱わせたらこの街一番の腕前だ。

 食事も終わり、紅茶をのみながら天職について話す。ローズにステータスの紙を渡すと不思議そうな顔をする。

「【アクセサリーショップ】って事は、装飾品を売るのかしら?それだけでなく、加工も出来そうね。」
【アクセサリーショップ】と言っても売るのに特化している訳ではない。アクセサリーを作ることも、修理することも出来るのが天職の良いところなのだ。

「エルジュは、魔法も使えるからな!10歳になったしダンジョンに行ってみるか!」
 カイルの夢である、エルジュと一緒にダンジョンに行く!をたっせ達成したいのだ。ダンジョンは10歳の天職の儀式が終了したら、入ることが出来るのだ。

「あなた、まだどんな天職かわからないのよ?エルジュの天職が分かるまで入っては行けません!」
 ローズは真剣に話す。10歳の天職の儀式を受けて直ぐに亡くなる子供がいるのだ。戦闘職だからと言ってもダンジョンでは、最弱の存在でしかない。

「わかってるって!ダンジョンの1階層で、まずはレベル5
 まで上げる!スキルも2までは上げたいな。」

 ハリソン街のダンジョンは、地下50階からなるダンジョンだ。1階層ならレベル3あれば一人でも進む事が出来るのだ。ただし戦闘職の場合だが。一般職ならレベル5は、欲しいところだ。

「僕もダンジョンには行って見たいな。レベルが上がれば強くなれるし。」

「そうだろ!さっそく今日行ってみよう!」
 カイルが立ち上がりバタバタと用意を始める。

「全く。エルジュと一緒にダンジョンに行くのが楽しみなのね。エルジュ、危なくなる前にお父さんを止めるのよ。分かったね」

 僕は、うなずく。
 話しているうちにカイルが準備終わったみたいだ。

「よっしゃ!エルジュ行くぞ!」
 気合いの入ったカイルは、外に向かっている。僕も後ろを着いて歩く。

「夕飯までには帰ってくるのよ!」

「わかってる!行ってくる!」


 ついに初ダンジョンだ。心の中ではわくわくしているが顔には出さずに歩いていく。




しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

世界最高のパティシエ〜罪深き男の奮闘物語〜

茄子の皮
ファンタジー
両親が亡くなり、村から旅立つ12歳の少年キャンディ。ユニークスキル【パティシエ】を活かし街で活躍する。冒険者だった父の憧れもあり、冒険者ギルドへ登録し、依頼をこなすがキャンディが作るジャムなどのスイーツが評判となり商人となる。スイーツの女神から世界中へキャンディのスイーツを広げなさいと使命を受け世界を旅をする。田舎少年の店が貴族の御用達店舗となり、権力と獣人の王族を仲間に引き入れ人間界だけでなく、亜人界、魔界、精霊界の問題を解決しながら旅をする物語です。 現在-村→トルマ街で店舗経営→ダンジョンマスター仲間になる→

なんでもアリな異世界は、なんだか楽しそうです!!

日向ぼっこ
ファンタジー
「異世界転生してみないか?」 見覚えのない部屋の中で神を自称する男は話を続ける。 神の暇つぶしに付き合う代わりに異世界チートしてみないか? ってことだよと。 特に悩むこともなくその話を受け入れたクロムは広大な草原の中で目を覚ます。 突如襲い掛かる魔物の群れに対してとっさに突き出した両手より光が輝き、この世界で生き抜くための力を自覚することとなる。 なんでもアリの世界として創造されたこの世界にて、様々な体験をすることとなる。 ・魔物に襲われている女の子との出会い ・勇者との出会い ・魔王との出会い ・他の転生者との出会い ・波長の合う仲間との出会い etc....... チート能力を駆使して異世界生活を楽しむ中、この世界の<異常性>に直面することとなる。 その時クロムは何を想い、何をするのか…… このお話は全てのキッカケとなった創造神の一言から始まることになる……

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。 俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。 ある日の昼休み……高校で事は起こった。 俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。 しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。 ……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

「サボってるだろう?」と追い出された最強の龍脈衆~救ってくれた幼馴染と一緒に実力主義の帝国へ行き、実力が認められて龍騎士に~

土偶の友
ファンタジー
 龍を狩る者、龍脈衆のセレットは危険な龍が湧く場所――龍脈で毎日何十体と龍を狩り、国と城の安全を守っていた。  しかし「サボっているのだろう?」と彼は私利私欲のために龍脈を利用したい者達に無実の罪を着せられて追放されてしまう。  絶望に暮れて追放されている時に助けてくれたのは幼馴染のアイシャだった。「私と一緒に帝国に亡命しない?」彼女に助けられ請われる形で実力主義の帝国に行く。  今まで人前に晒されていなかったセレットの力が人の目に見られ、その実力が評価される。何十人と集まり、連携を深め、時間をかけて倒す龍を一撃で切り裂いていくセレットの実力は規格外だった。  亡命初日に上級騎士、そして、彼のために作られた龍騎士という称号も得て人々から頼りにされていく。  その一方でセレットを追放した前の国は、龍脈から龍が溢れて大事件に。首謀者たちはその責任を取らされて落ちぶれていくのだった。  これはいいように使われていた最強の龍脈衆が、最高最強の龍騎士になる物語。  小説家になろう様でも投稿しています。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

クラス転移で裏切られた「無」職の俺は世界を変える

ジャック
ファンタジー
私立三界高校2年3組において司馬は孤立する。このクラスにおいて王角龍騎というリーダーシップのあるイケメンと学園2大美女と呼ばれる住野桜と清水桃花が居るクラスであった。司馬に唯一話しかけるのが桜であり、クラスはそれを疎ましく思っていた。そんなある日クラスが異世界のラクル帝国へ転生してしまう。勇者、賢者、聖女、剣聖、など強い職業がクラスで選ばれる中司馬は無であり、属性も無であった。1人弱い中帝国で過ごす。そんなある日、八大ダンジョンと呼ばれるラギルダンジョンに挑む。そこで、帝国となかまに裏切りを受け─ これは、全てに絶望したこの世界で唯一の「無」職の少年がどん底からはい上がり、世界を変えるまでの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 カクヨム様、小説家になろう様にも連載させてもらっています。

弟子に”賢者の石”発明の手柄を奪われ追放された錬金術師、田舎で工房を開きスローライフする~今更石の使い方が分からないと言われても知らない~

今川幸乃
ファンタジー
オルメイア魔法王国の宮廷錬金術師アルスは国内への魔物の侵入を阻む”賢者の石”という世紀の発明を完成させるが、弟子のクルトにその手柄を奪われてしまう。 さらにクルトは第一王女のエレナと結託し、アルスに濡れ衣を着せて国外へ追放する。 アルスは田舎の山中で工房を開きひっそりとスローライフを始めようとするが、攻めてきた魔物の軍勢を撃退したことで彼の噂を聞きつけた第三王女や魔王の娘などが次々とやってくるのだった。 一方、クルトは”賢者の石”を奪ったものの正しく扱うことが出来ず次第に石は暴走し、王国には次々と異変が起こる。エレナやクルトはアルスを追放したことを後悔するが、その時にはすでに事態は取り返しのつかないことになりつつあった。 ※他サイト転載

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

処理中です...