殺人鬼との恋

しましまのしっぽ

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もう、色々ありすぎて疲れた。

ひとまず、父が用意をしてくれていた晩御飯を電子レンジで温めて食べる。

色々思うところはあるが、考えないことにして、食べながら寝るまでの予定を立てる。

ゆっくりとお風呂に入る。
少しだけ勉強をする。
何がなんでも早く寝る。

予定が決まったところで、ご飯を食べ終え、後片付けをし、お風呂に向かう。







「はぁー お風呂気持ちいいー」



落ち着いたところで、今日の出来事を思い出す。

忘れたかったこともしっかり覚えていた。

夢かもしれないなんて可愛いことは思ってない。


記憶を整理整頓しよう!

「私の名前は入野 鈴(いりの すず)」

「高校2年生 17歳」

「今日雨の中帰っていたら、殺人現場に遭遇して犯人を見てしまった。あっ傘も置いてきた。」

「そして、父さんは一年以上海外へ行くことになって、さっき出ていった。」

一日の後半でこんなに濃厚な出来事があることもそうそうないだ…ろ……

「あっ!!」

「傘置いてきたらダメじゃん!!」

ダメじゃん…

どうしよう。これってヤバイよね…
警察があの殺人現場に来てあの傘が置いてたら私疑われるよね?!

指紋とかあるだろうし…

アリバイ?とかもないし…



どうすれば良いのかも分からなくて、ひとまず急いでお風呂から上がった。











落ち着こうとして、自分の部屋で目を閉じて深呼吸をするが、落ち着くどころか悪いことばかり考えてしまいなにもできなくなった。

勉強なんてそれどころでは無くなった。


一応ネットで
《殺人現場 傘 置いてきた》
と調べてみるものの役に立ちそうなものはなかった。





外がもう真っ暗になってることに気づいて、時計を見るとお風呂を出てから一時間近く過ぎていることに気がついた。

カーテンを閉めようと窓に近寄っていく。
外を見ると、街灯の付近で傘を持っているのに傘をささずに濡れて歩いている人がいた。

不思議には思うが、今の頭ではそれ以上は考えなかった。
しかし、何か引っ掛かるものがあり眺めていた。

何度も行ったり来たりしている。




「あの傘… 私の?」
今日使っていた私の傘は、どこにでもあるビニール傘だが持ち手の付け根にピンク色の大きなねこのシールを貼っているのだ。

行ったり来たりしている人の手にある傘にピンク色の物が着いていたようなきがする。


あの人みたことがあるきがする。

大きな男の人。なんだか目の離せない雰囲気。そして、服に付いている血。

あの殺人犯。













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