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お義父様の館

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「それで、カル様。私はこれからどうすれば…。」
部屋を後にしてからカル様に話しかけた。すると、カル様は
「父と呼んでくれ。」
と言った後、何も言わなくなってしまった。
沈黙が気まずい…。
「お義父様。どこに向かっていらっしゃるのですか?」
父と呼ばれて気をよくしたようだ。少し笑みを浮かべて返事をしてくれた。
「俺の家だ。すぐ近くにある。着いたらすぐにお前が生活するのに必要なものをかき集めてやるから、楽しみにしていろ?」
と、義父はニヤリと笑った。
移動をする馬車の中ではいろいろなことを話した。例えば、私がどうしてメイドに志願したのか、とか。何故夜中に出歩いていたのか、とか。
「ルネは頭がいいのか、馬鹿なのか…。いや、鈍感なだけか?」
途中ボソボソ何か言ってたけど気にしなーい、気にしなーい。

「ついたぞ。ここだ。」
お義父様が指さしたのは…は?デカっ。先ほどの伯爵家ほどではないが、やはりこの家もでかい!もはや城!
こんなところに住むの?私…。なんか不安だ。
「必要なものはなんでも言うといい。金はあるから。」
お義父様優しく私にそう言った後、私の頭をぐしゃっと撫でた。それはまさに、親子そのものだった。
いやでも、なんか性格変わったように感じるんだけど…?
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