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結ばれるまで
3話 うーん、まあ。
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「わ、私を…ですか?」
神は驚きながらそう返してきた。なんとか笑顔をつくろうとしているようだが、うまく笑えておらず頬は引きつっていてる。神でも予想できないほど、凛が出した答えは馬鹿げたものだったのだろう。神は、
「はあ…。」
とため息をついてそのまま考え込んでしまった。
凛は、神が考え込むと言うことは、少しは検討してくれているのだろうと淡い期待を抱いてワクワクしながら神の答えを待っていた。
ドストライクの相手だ。できれば、一緒に行きたいが、最悪、断られても良いと思っていた。なぜならこの提案は神からしても、ものすごく迷惑なことだろうだからだ。好感を抱いている彼を困らせてまで自分の考えを押し通すつもりは、彼 彼女にはなかった。
そんなことを考えながら笑顔で待っていると、考え始めてからすぐに神はガタッと音を立てて立ち上がった。
「上に相談に行ってきますから、ここでお待ちください。」
その顔は、本当に困っているように見えた。やはり、困らせてしまったのだろうか?
凛が瞬きをした次の瞬間、神はそこにはいなかった。まるで消えてしまったかのように思えるくらい、一瞬で彼は何処かに行ってしまったのだ。
5分くらい経ったころだろうか?暇になってしまって、ベッドでゴロゴロしていると、急に横に神が現れたのだ。
「きゃっ!?」
思わず悲鳴が溢れた。それもそうだ。想像してみて欲しい。もし自分の隣にワープでもしてきたんですかと言うくらいの一瞬の間で好みの相手が現れたら、誰でも驚くだろう。いや、好みの相手でなくとも驚くだろうが。
「お、お帰りなさい…。」
驚きのあまり、小さい声でしか返事を返せない。
「すみません。驚かせてしまいましたね。」
凛は起き上がり、先ほどのようにベッドに腰掛けた。
凛は赤い顔をしたままで神に尋ねた。
「結果はどうでしたの?」
少しばかり緊張する。
「はい、まあよろしいでしょうとのことです。」
「まあ…!本当によろしいのですか!?」
凛は思わず歓喜の声を上げた。
あまり期待していませんでしたが…まさかいいと言っていただけるなんて!嬉しくてたまりませんわ!
「嬉しいですわ!本当に一緒に来てくださるの?」
そう聞くと神は苦笑いをしながら答えた。
「ええ、ですが、少々不安な条件をつけられてしまって…。」
神の上司が出した条件は以下の4つ。
1、悪役令嬢として凛が転生をする。
2、本来なら主人公と結ばれるはずの王子役に神が転生する。
3、記憶が戻るのは5歳から!
4、転生するのは悪役令嬢が死ぬエンドが多い「ラブラブ王子様!~転生の合間に~」にすること。
と、内容はこんな感じだった。
「悪役令嬢、ですか。確か、最初は他国の第一王子と婚約していて、それでも自国の王子に恋をしていて妨害してくる役…でしたわね?」
さらっと覚えている内容を説明すると、
「よく覚えてらっしゃいますね…。」
そう、凛は昔このゲームをやったことがあるのだ。友人のすみれがはまっていて、凛たちはよくこのゲームの話をしたものだ。
そのゲームは悪役令嬢の伯爵令嬢リーヌが死んでしまうエンドが多く、販売中断にまで追い込まれたゲームでもある。
「た、大変な道のりになりそうですわ…。」
ため息まじりにそう言うと、神もため息をついて
「そうですね…。私たちが結ばれるには、かなり大変そうです。」
と返事した。
「ええ?」
「はい?」
凛は目を大きく見開き、口元を隠した。
今、「むすばれる」とおっしゃいましたか…?む、結ばれるつもりですの?わ、私と…?
凛は結ばれようなんて思っていなかった。せめて、誰か一緒にいて欲しい。その人が、こんなイケメンだったら…そんなことを考えていただけだったのだ。
予想としていなかった言葉に慌てる凛。顔がだんだんと暑くなっていくのがわかる。
「も、もしかして私とはむすばれたくありませんでした…?」
そんなこと一言も言っていないと抗議しようとしたのだが、そうだ。この神は心が読めるのだ。だから、自分が好意を抱いているというのがバレてしまったのだ。
「そ、そうですわね…。そうなると、嬉しいのですが…。」
恥ずかしくて、もじもじしながら答えた。
神は驚きながらそう返してきた。なんとか笑顔をつくろうとしているようだが、うまく笑えておらず頬は引きつっていてる。神でも予想できないほど、凛が出した答えは馬鹿げたものだったのだろう。神は、
「はあ…。」
とため息をついてそのまま考え込んでしまった。
凛は、神が考え込むと言うことは、少しは検討してくれているのだろうと淡い期待を抱いてワクワクしながら神の答えを待っていた。
ドストライクの相手だ。できれば、一緒に行きたいが、最悪、断られても良いと思っていた。なぜならこの提案は神からしても、ものすごく迷惑なことだろうだからだ。好感を抱いている彼を困らせてまで自分の考えを押し通すつもりは、彼 彼女にはなかった。
そんなことを考えながら笑顔で待っていると、考え始めてからすぐに神はガタッと音を立てて立ち上がった。
「上に相談に行ってきますから、ここでお待ちください。」
その顔は、本当に困っているように見えた。やはり、困らせてしまったのだろうか?
凛が瞬きをした次の瞬間、神はそこにはいなかった。まるで消えてしまったかのように思えるくらい、一瞬で彼は何処かに行ってしまったのだ。
5分くらい経ったころだろうか?暇になってしまって、ベッドでゴロゴロしていると、急に横に神が現れたのだ。
「きゃっ!?」
思わず悲鳴が溢れた。それもそうだ。想像してみて欲しい。もし自分の隣にワープでもしてきたんですかと言うくらいの一瞬の間で好みの相手が現れたら、誰でも驚くだろう。いや、好みの相手でなくとも驚くだろうが。
「お、お帰りなさい…。」
驚きのあまり、小さい声でしか返事を返せない。
「すみません。驚かせてしまいましたね。」
凛は起き上がり、先ほどのようにベッドに腰掛けた。
凛は赤い顔をしたままで神に尋ねた。
「結果はどうでしたの?」
少しばかり緊張する。
「はい、まあよろしいでしょうとのことです。」
「まあ…!本当によろしいのですか!?」
凛は思わず歓喜の声を上げた。
あまり期待していませんでしたが…まさかいいと言っていただけるなんて!嬉しくてたまりませんわ!
「嬉しいですわ!本当に一緒に来てくださるの?」
そう聞くと神は苦笑いをしながら答えた。
「ええ、ですが、少々不安な条件をつけられてしまって…。」
神の上司が出した条件は以下の4つ。
1、悪役令嬢として凛が転生をする。
2、本来なら主人公と結ばれるはずの王子役に神が転生する。
3、記憶が戻るのは5歳から!
4、転生するのは悪役令嬢が死ぬエンドが多い「ラブラブ王子様!~転生の合間に~」にすること。
と、内容はこんな感じだった。
「悪役令嬢、ですか。確か、最初は他国の第一王子と婚約していて、それでも自国の王子に恋をしていて妨害してくる役…でしたわね?」
さらっと覚えている内容を説明すると、
「よく覚えてらっしゃいますね…。」
そう、凛は昔このゲームをやったことがあるのだ。友人のすみれがはまっていて、凛たちはよくこのゲームの話をしたものだ。
そのゲームは悪役令嬢の伯爵令嬢リーヌが死んでしまうエンドが多く、販売中断にまで追い込まれたゲームでもある。
「た、大変な道のりになりそうですわ…。」
ため息まじりにそう言うと、神もため息をついて
「そうですね…。私たちが結ばれるには、かなり大変そうです。」
と返事した。
「ええ?」
「はい?」
凛は目を大きく見開き、口元を隠した。
今、「むすばれる」とおっしゃいましたか…?む、結ばれるつもりですの?わ、私と…?
凛は結ばれようなんて思っていなかった。せめて、誰か一緒にいて欲しい。その人が、こんなイケメンだったら…そんなことを考えていただけだったのだ。
予想としていなかった言葉に慌てる凛。顔がだんだんと暑くなっていくのがわかる。
「も、もしかして私とはむすばれたくありませんでした…?」
そんなこと一言も言っていないと抗議しようとしたのだが、そうだ。この神は心が読めるのだ。だから、自分が好意を抱いているというのがバレてしまったのだ。
「そ、そうですわね…。そうなると、嬉しいのですが…。」
恥ずかしくて、もじもじしながら答えた。
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