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魔法騎士大演習とそれぞれの思惑編(長編)
第88話 マルテスからの相談
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私室の机の上には、書きかけの書類が並べてあった。
下着の開発は驚くほどうまくいっている。
今日は美花と町子をパッシャー国に連れて行き、王太子妃リリアムと打ち合わせをする事ができた。
試作品について出た意見を、早く書面にまとめて職人に渡さなければならない。
書類を整理しながら、兵馬は肩を落とした。視線の先には銀の指輪がある。
「ーー僕ってだめだなーー」
会話もまともにできないなんてーー、何も言わないほうがいいのだろうかーー。ほんと、ふさわしくないよねーー。
そのとき、部屋のドアがノックされ、ラルジュナが顔を見せた。
「ヒョウマー」
「えっ?」
なんだろう。
兵馬は眉をあげる。
「お客さんだよー」
「えっ?」
こんな時間にー?
立ちあがってラルジュナの側に寄ると、彼が頬にキスをしてくれた。
「誰が来たの?」
キスを返して尋ねる。
まさかルートなわけないしーー。
「アスラーンのとこのマルテスだよー」
「えっ?なんで?」
ラルジュナも不思議そうな顔をしていた。
慌てて客間へ行くと、立ったままのマルテスが頭を下げた。
「ーーすみません。こんな時間に」
いつもの勝気な顔ではなかった。俯き加減でマルテスが兵馬を見る。
「はあ」
「エッチの最中でしたら、ぜひ拝見したかったのですがーー。これからですか?」
「………………」
主人も主人なら、部下も部下である。
「ーーどんなご用で?」
相手にせずに兵馬は要件を尋ねた。
「相談にのっていただきたい」
「えっと。お見合いツアーの件ですか?」
彼の領内にあるダイナ大橋の吊り橋お見合いツアーは、意外にも大好評だったのだが、何か問題があっただろうか。
「それは、またお願いしたいのですが、今回はアスラーン様のことです」
「はい?」
「トードォ殿との仲を、壊したいのです」
「はあ?」
困惑する兵馬の前で、ラルジュナがお酒を用意する。兵馬は手を振って必要のないことを示した。
だが、マルテスが目を輝かせるのを見て、目を眇める。グラスの数を見るに、ラルジュナも飲むつもりなのだろう。
「まず、そんな壊すような仲じゃないでしょう」
兵馬は呆れた。
「いや、アスラーン様の態度がいつもと違います」
マルテスがチューリップグラスを手にし、美味しそうにブランデーを飲む。
「幸せ~~~」
至福を噛みしめる。
酒飲みはみんなこんな顔するなー、と兵馬は頭をかいた。隣りに座る恋人も飲みはじめた。
「ブランデーの甘いのはいけるんだね」
「ブドウは好きだからねー」
そうなんだ。
ブドウ狩りデートとか、いいかもしれないー。農国ナルディアで企画してみようか。
「心配はいらないでしょー」
アスラーンだし、とラルジュナが言った。
「ラルジュナ様は見てないでしょ?あの恋に落ちたアスラーン様をーー」
ほう、とマルテスがうっとりとした。
「あれを見て、我々は確信したのですよ。このままではまずい、と」
「ふ~んー」
相手にする気がないのかラルジュナが適当な返事をした。
「だとしてもヒョウマに頼む問題じゃないよー」
「わかっています。何か案がありませんか?」
「う~ん。アス王太子が告白でもすれば話は早いよ。絶対にふられるから」
「なるほど。では、告白するように、焚きつけましょう!」
「ーーいや、アジャハンなら無理だよー」
「え?」
「アスラーンが本気なら、愛の三女神様が必ず味方になるからねー」
「……………………」
それについては兵馬は何も言えなかった。自分とルートも女神様の冗談に引っかかったからだ。
「そうなんですよ。女神様がアスラーン様についている限り、トードォ殿といえど、断るのは難しいと思うんですよ………」
マルテスの顔が赤らんでくる。きつめの眉が下がり、目がぼんやりしていく。
「じゃあ、ロードリンゲンで告白させる?」
「ヒョウマー、それは無理だねー」
「最近はよく来てるし、いってみても……」
「ロードリンゲンって、いい告白スポットがないでしょー?盛りあがらないよー」
「あー、そうか。じゃあ、オランジーの海辺に……」
「あの国は信仰心が薄いからねー、アスラーンに三女神様がついてくる可能性があるー」
「え?そうなの?」
「そう。信仰心の強い国ならそっちの神様がいる国には介入されないー。でも、薄いと介入ができてしまうんだー」
「あー、うー、じゃあ、バッカイアは?」
「えー?」
「アジャハンとバッカイアが地続きな場所があるでしょ?バルド国の鉄の森の東側」
「うちの北側かー。ジュドーがまだいるかなー」
ラルジュナが渋い顔をしている。
「たしかにバッカイアに連れていけば、凶霊キャロラインの加護があるから、三女神様は介入できないだろうねー。ただ、ーー」
「どうやって連れて行きましょう?警戒されますよ」
「そうだよね。向こうにも国境警備隊がいるよね」
あー、案がでない。
「ーーロードリンゲンに、告白スポットを作るほうが早いかな?」
「いや、時空竜の女神様は、そんなしょうもない理由では動かないかもー」
「ルートが関わればすぐに動いてくれるけど」
「アスラーンがルート狙いなら、まずはアレクセイに殺されるから、結局意味がない話だねー」
「え?」
「おおかた、自分達に後継者問題がふりかからないようにしたいんでしょー?」
ずばり言い当てられ、マルテスがへらへらと笑う。
「ーーおっしゃるとおりです……」
「後継者問題?」
「アスラーンのとこは他に男児がいないからねー。王族の男児に何かあった場合、六つの大公領主の子息を王家にだすんだよー」
「へぇー」
「みんな嫌なんでしょー?」
「……………………はい」
「でも、アス王太子は、ちゃんと王になると思うよ」
アジャハン大好きだし。
「ーーすみませんねー。ちゃんと王にならなくてー」
「そんな意味で言ってないよ」
兵馬は慌てた。ラルジュナにその言葉は禁句だった。
「それは我々も思いましゅ。ただ、後継者を作らない、と言われた場合、我々はアスラーン様の妹君と結婚し、男児を王家に渡さなければなりましぇん」
「あ……」
なかなか深刻な問題だ。
「王家のためとはいへ、そうなってしまうのは、皆避けたい思いれす~」
泣き真似をするマルテスを、冷めた目でラルジュナが見る。
「すぐに渡すわけじゃないでしょー?だいたい、アスラーンだっていつ王位に立つかー」
「だよね。リルハン王も若いもんね」
そう思うと、クリステイルも王になるのは四十歳ぐらいじゃないだろうか。
「ジュナの国も、しばらく代わらないんじゃない?」
「パパも若いからねー」
「ふふ~~~」
本格的にマルテスが酔っ払ってきた。兵馬は話を切りあげる事にした。
「マルテスさん。頼ってきてくれたのに申し訳ないけど、僕ではどうにもできそうにない。アス王太子が早くふられる事を祈ってるよ」
「そんなぁ~~~。よよよ~~~」
「もう、ジュナってば飲ませ過ぎだよ」
「このぐらいでー?」
ボトルが2本空になっている。
「僕、送ってくるね」
「しゅいましぇん~~」
「ーーボクが行くから仕事しなよー」
「え?」
そう言うとラルジュナがマルテスの肩を押さえ、一瞬で消えた。
「はあー、早いなぁ」
魔力の発動も感じられない。アレクセイより魔法の使い方がうまいかもしれない。
「ーーすごいひとなんだよね……」
兵馬は右手の指輪を見た。なぜだか今日はそれが重たく感じるーー。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも読んでいただき、本当にありがとうございます。無知な私は、最近メガホンのマークに気づきました。
エール、という応援機能なんですね!それが、いくつかついてました!
びっくりしました!!!
本当に応援ありがとうございます!
濃子
下着の開発は驚くほどうまくいっている。
今日は美花と町子をパッシャー国に連れて行き、王太子妃リリアムと打ち合わせをする事ができた。
試作品について出た意見を、早く書面にまとめて職人に渡さなければならない。
書類を整理しながら、兵馬は肩を落とした。視線の先には銀の指輪がある。
「ーー僕ってだめだなーー」
会話もまともにできないなんてーー、何も言わないほうがいいのだろうかーー。ほんと、ふさわしくないよねーー。
そのとき、部屋のドアがノックされ、ラルジュナが顔を見せた。
「ヒョウマー」
「えっ?」
なんだろう。
兵馬は眉をあげる。
「お客さんだよー」
「えっ?」
こんな時間にー?
立ちあがってラルジュナの側に寄ると、彼が頬にキスをしてくれた。
「誰が来たの?」
キスを返して尋ねる。
まさかルートなわけないしーー。
「アスラーンのとこのマルテスだよー」
「えっ?なんで?」
ラルジュナも不思議そうな顔をしていた。
慌てて客間へ行くと、立ったままのマルテスが頭を下げた。
「ーーすみません。こんな時間に」
いつもの勝気な顔ではなかった。俯き加減でマルテスが兵馬を見る。
「はあ」
「エッチの最中でしたら、ぜひ拝見したかったのですがーー。これからですか?」
「………………」
主人も主人なら、部下も部下である。
「ーーどんなご用で?」
相手にせずに兵馬は要件を尋ねた。
「相談にのっていただきたい」
「えっと。お見合いツアーの件ですか?」
彼の領内にあるダイナ大橋の吊り橋お見合いツアーは、意外にも大好評だったのだが、何か問題があっただろうか。
「それは、またお願いしたいのですが、今回はアスラーン様のことです」
「はい?」
「トードォ殿との仲を、壊したいのです」
「はあ?」
困惑する兵馬の前で、ラルジュナがお酒を用意する。兵馬は手を振って必要のないことを示した。
だが、マルテスが目を輝かせるのを見て、目を眇める。グラスの数を見るに、ラルジュナも飲むつもりなのだろう。
「まず、そんな壊すような仲じゃないでしょう」
兵馬は呆れた。
「いや、アスラーン様の態度がいつもと違います」
マルテスがチューリップグラスを手にし、美味しそうにブランデーを飲む。
「幸せ~~~」
至福を噛みしめる。
酒飲みはみんなこんな顔するなー、と兵馬は頭をかいた。隣りに座る恋人も飲みはじめた。
「ブランデーの甘いのはいけるんだね」
「ブドウは好きだからねー」
そうなんだ。
ブドウ狩りデートとか、いいかもしれないー。農国ナルディアで企画してみようか。
「心配はいらないでしょー」
アスラーンだし、とラルジュナが言った。
「ラルジュナ様は見てないでしょ?あの恋に落ちたアスラーン様をーー」
ほう、とマルテスがうっとりとした。
「あれを見て、我々は確信したのですよ。このままではまずい、と」
「ふ~んー」
相手にする気がないのかラルジュナが適当な返事をした。
「だとしてもヒョウマに頼む問題じゃないよー」
「わかっています。何か案がありませんか?」
「う~ん。アス王太子が告白でもすれば話は早いよ。絶対にふられるから」
「なるほど。では、告白するように、焚きつけましょう!」
「ーーいや、アジャハンなら無理だよー」
「え?」
「アスラーンが本気なら、愛の三女神様が必ず味方になるからねー」
「……………………」
それについては兵馬は何も言えなかった。自分とルートも女神様の冗談に引っかかったからだ。
「そうなんですよ。女神様がアスラーン様についている限り、トードォ殿といえど、断るのは難しいと思うんですよ………」
マルテスの顔が赤らんでくる。きつめの眉が下がり、目がぼんやりしていく。
「じゃあ、ロードリンゲンで告白させる?」
「ヒョウマー、それは無理だねー」
「最近はよく来てるし、いってみても……」
「ロードリンゲンって、いい告白スポットがないでしょー?盛りあがらないよー」
「あー、そうか。じゃあ、オランジーの海辺に……」
「あの国は信仰心が薄いからねー、アスラーンに三女神様がついてくる可能性があるー」
「え?そうなの?」
「そう。信仰心の強い国ならそっちの神様がいる国には介入されないー。でも、薄いと介入ができてしまうんだー」
「あー、うー、じゃあ、バッカイアは?」
「えー?」
「アジャハンとバッカイアが地続きな場所があるでしょ?バルド国の鉄の森の東側」
「うちの北側かー。ジュドーがまだいるかなー」
ラルジュナが渋い顔をしている。
「たしかにバッカイアに連れていけば、凶霊キャロラインの加護があるから、三女神様は介入できないだろうねー。ただ、ーー」
「どうやって連れて行きましょう?警戒されますよ」
「そうだよね。向こうにも国境警備隊がいるよね」
あー、案がでない。
「ーーロードリンゲンに、告白スポットを作るほうが早いかな?」
「いや、時空竜の女神様は、そんなしょうもない理由では動かないかもー」
「ルートが関わればすぐに動いてくれるけど」
「アスラーンがルート狙いなら、まずはアレクセイに殺されるから、結局意味がない話だねー」
「え?」
「おおかた、自分達に後継者問題がふりかからないようにしたいんでしょー?」
ずばり言い当てられ、マルテスがへらへらと笑う。
「ーーおっしゃるとおりです……」
「後継者問題?」
「アスラーンのとこは他に男児がいないからねー。王族の男児に何かあった場合、六つの大公領主の子息を王家にだすんだよー」
「へぇー」
「みんな嫌なんでしょー?」
「……………………はい」
「でも、アス王太子は、ちゃんと王になると思うよ」
アジャハン大好きだし。
「ーーすみませんねー。ちゃんと王にならなくてー」
「そんな意味で言ってないよ」
兵馬は慌てた。ラルジュナにその言葉は禁句だった。
「それは我々も思いましゅ。ただ、後継者を作らない、と言われた場合、我々はアスラーン様の妹君と結婚し、男児を王家に渡さなければなりましぇん」
「あ……」
なかなか深刻な問題だ。
「王家のためとはいへ、そうなってしまうのは、皆避けたい思いれす~」
泣き真似をするマルテスを、冷めた目でラルジュナが見る。
「すぐに渡すわけじゃないでしょー?だいたい、アスラーンだっていつ王位に立つかー」
「だよね。リルハン王も若いもんね」
そう思うと、クリステイルも王になるのは四十歳ぐらいじゃないだろうか。
「ジュナの国も、しばらく代わらないんじゃない?」
「パパも若いからねー」
「ふふ~~~」
本格的にマルテスが酔っ払ってきた。兵馬は話を切りあげる事にした。
「マルテスさん。頼ってきてくれたのに申し訳ないけど、僕ではどうにもできそうにない。アス王太子が早くふられる事を祈ってるよ」
「そんなぁ~~~。よよよ~~~」
「もう、ジュナってば飲ませ過ぎだよ」
「このぐらいでー?」
ボトルが2本空になっている。
「僕、送ってくるね」
「しゅいましぇん~~」
「ーーボクが行くから仕事しなよー」
「え?」
そう言うとラルジュナがマルテスの肩を押さえ、一瞬で消えた。
「はあー、早いなぁ」
魔力の発動も感じられない。アレクセイより魔法の使い方がうまいかもしれない。
「ーーすごいひとなんだよね……」
兵馬は右手の指輪を見た。なぜだか今日はそれが重たく感じるーー。
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