ロクイチ聖女 6分の1の確率で聖女になりました。第三部 第四部

濃子

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アジャハン国の王太子とラッキースケベについて。編

番外編 ブラジャー革命 3 ☆

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 結局履かされた、白のレースの紐パンーー。

「せ、せつないーー」
 隠れる場所もなく、灯りも消してくれない。まるで生き地獄のようだ。

「カワイイよー♡すごくー♡ついでにキャミソールもいっちゃおうよー」
「無理ぃ!」
「ほら、着る方の気持ちになるー」

 ラルジュナにセクシーなスケスケキャミソールを着せられ、兵馬は泣いた。

「ーーもうだめだ。この世の終わりだよ」
「いや、最高だ」

 真面目な顔をして何をいうんだ。

「結局ジュナは女のひとがいいんじゃないか!もう、元カノのとこでも行きなよ!」

 兵馬の主張にラルジュナが苦笑いだ。


 ーー元カノって、会ったこともないのにねーー。


「わかってないなー。ヒョウマだからいいんだよー」
「わかんないよ!」
「ふふっ、話は後ねー」

 ラルジュナが兵馬を押し倒した。キャミソールの上から乳首に触れる。

「!」

 指なのに指とは違う感覚に、兵馬の首の裏がゾクリとした。

「わかるー?さわった感じが変わるでしょー?肌っておもしろいよねー」

 触れるだけだったのが、次第に指の腹でまわされ、つままれたり愛撫が深くなっていく。

「あん!~やっ、やめて~~!」
「気持ちいいんだねー」
 下が元気になるからバレバレだ。

「!」
 布越しに舐められ、腰が抜けそうになる。

「うー、うー、うー、」
「手、かまない」
 ラルジュナに噛んでいた手を外され、兵馬は啼いた。

「あんっ!あんっ、あんっ!うっ~ん!」
 いやらしい声に自分でも赤面してしまう。

「ひゃあん!」
 吸われて悲鳴をあげる。

「も、もう~!ひっ、ひぃん~!」
 惨めながらもしっかり立った棒から、滴っていく液で後ろをほぐされる。


 身体を逃げられないように押さえられ、彼の熱棒が一気にナカを走った。

「あぐっ!」

 がくん、と大きく身体が震えた。

 ちりん、と紐パンに付いている鈴が鳴る。


「ーー意識いけたねー。よしよし、いい感じになってきたー♡」
 
 ラルジュナが何を言っているのかはわからないが、満足したような物の言い方に兵馬は安堵した。

 打ちつけるスピードがあがっていく。
 快楽の逃げ場などない。すべてそこで受けなければならない。

「あんっ!あんっ!あんっ!い、いやぁ~!あんっ!」
 


 ーーこれって僕ばっかり気持ちいいんじゃない?
 

 甘い快感に啼き続け、ぼんやりと思う。

 気持ちいいだけじゃ申し訳ないから、何かできたらいいなーー。



















「はじめまして、ヒョウマ!噂は聞いてるわ」
 パッシャー国の王太子妃リリアムが、ラルジュナとよく似た顔で笑った。

「お世話になっています」
「まあまあまあ。ラルジュナはこういう感じが好みなのね~」
 楽しそうにリリアムが話すのを、眉を下げて弟が見ている。
「変な子だから大変でしょ?」
 兵馬は首を傾げた。

「あら、そうでもないって事はあなたもかなりヤバイ子なのね」
「いやいや、ただの一般人です」
「うふふっ、姉から聞いてますよ。オランジー大公から求婚されたんでしょ?」

 姉の言葉にラルジュナの目が細められる。

「違いますよ。権利の問題がでたときに、自分の親族になれば楽に審査が通る、って言われただけですよ」
 兵馬は否定するが、リリアムが意味ありげな視線をラルジュナに送った。

「姉さん、本題」
 ラルジュナがリリアムの前に箱を置く。

「はいはい」
 リリアムが箱を開けて、固まる。

「こ、これは……」

 たぶん、町子のであろう黒のブラジャーを手に取り、しっかりと見る。

「ーーすごいわ。これなら見た目もすごく可愛いし、よく伸びそう」
「どう?作れそう?」
「ーー解体してもいい?」
 リリアムの目がきらきらと輝いていく。

「はい!」

「研究したいわ。これに合う生地も作らないと」
「お願いします!」
 兵馬は資料を渡した。

「へぇ~、なるほど、サイズが細かくあるのね。ホックで微調整するのは同じだわ。うふふっ、可愛いの作って自分でつけたいわ~。共同生産でいいわね?」

「商品ができたら、言い値でおろしていただければーー」
「何いってんのよ!ちゃんとアドバイスもらわないと、良いものができないわ!あなたのお姉さんにも協力してもらわないと!」
 
 バンッ、と机が叩かれる。

「ありがとうございます!」
 
 まさか、協力してくれる国がでてくるとはーー。これで、ロードリンゲン国内なら、敵なしだろう。

 かくして、ブラジャー革命は一歩を踏みだしたのだ。
 
 
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