92 / 237
アジャハン国の王太子とラッキースケベについて。編
番外編 ブラジャー革命 1
しおりを挟む
はて、ブラジャーとは何ぞやーー。
葛城兵馬は目の前の書類を見ながら、意識は姉に頼まれたブラジャーに思案を巡らせていた。
実物は姉や母の洗濯物でしか見たことはないが、ようは胸当てだ。姉はともかく母のものは、実用性があるようには見えなかったから、おおかた琉生斗の兄、琉生亜のためにつけていたのだろう。
干しているのを見た父が苦い顔をしていたが、それはどっちに嫉妬していたのか、考えるのも面倒な話だ(兵馬の両親はどちらも琉生斗の兄、琉生亜と浮気をしていた。なんつう話だ)。
たしか、古代ギリシアでは歩行時に乳房が動かないように布製の小さな帯(アポデズム)をアンダーバストに巻きつけたと何かで読んだ。
後に、アナマスカリステルやマストデトンと呼ばれる細いリボンを胸からウエストまでを巻きつけていたそうだが、ようは、さらしではないだろうかーー。
いまのブラジャーの原型は外国だったと思うが、にほんでも乳房バンド、乳押さえ、などと呼ばれた下着があり、ブラジャーが一般的に普及したのは戦後だ。あの会社がブラパットを発売し、それが話題になった。
つまり、ご婦人方はコルセットをしていないときは、乳房バンドや乳押さえを付けているのでは?
「うーんとね。なんか、これかたいのよ。形は似てるんだけど、きついっていうかー。寝るときもつけれるのがいいんだけど~」
弟に頼むな。
「姉さん。作ったらいいじゃない?」
「パターンがないから無理よ」
素人にぶん投げるな。
これはあれだ、プロに聞いてみよう。
「え?ブラジャー?何で?つけるのか?」
東堂の眉が同情するように下がる。
「ラルさんの趣味かー」
「違う!」
「隠すな、隠すな。男ってのはどんなイケメンでもひとに言えない性癖の一個や二個や三個や四個はある生き物なんだよ」
「せ、性癖ー」
「それに応えるなんざ、兵馬さんも健気だねー」
涙がでるねー。
「話しを進めるね。姉さんに頼まれたんだよ。こっちのブラジャーが古臭いし固くて、しっかり支えてくれないから嫌なんだって」
「ふ~ん。お国柄か?」
支えるほどないだろ。
「それが、この周辺の国にはないんだ。どこも昔ながら、って感じかな」
「作ってるところに相談すればいいじゃん。下着会社みたいなとこあんだろ?」
「そうなんだけどー」
兵馬は言いにくそうに下を向いた。
「まあ、相談しにくいか。なら、実物を研究して作るしかないだろうな。俺が覚えてんのは、柔らかくてしっかりしてたぞ。下にワイヤーみたいなのが入ってたと思うな」
「そうかー。形を支えるものだから、強度もいるのか」
「下着って、上手いこと作ってるよな」
「身体に添うものって難しいよね。ある程度サイズを絞って作らないといけないし」
「そりゃ簡単だろ」
「なんで?」
「Aは何cm、Bは何cmって基準があんだよ」
「えっ!そうなの!」
「……美花、それぐらい教えてやれよな。町子の方がデータは覚えてそうだなー。っていうか美花達、こっちにくるとき付けてたのはどうした?」
「お風呂入ってる間に処分されてたみたい」
「はあ?」
「僕らの制服もどこにいったんだろうね。ルートのは殿下のクローゼットにしまわれてるけど」
琉生斗のクローゼットではない。
「ーー用途を見てみたいな……」
「うっとりしないでよ。変態仲間」
「ひひっ。ダメ元で、ヒョロ太子に聞いてみれば?」
「そうだねー。あれば貴重なサンプルだよ」
「はあー。何の話かと思えば」
東堂がソファで伸びをした。
「今日もモフモフ動物園?」
「ああ。モフモフしてきたぞ」
幸せそうにクッションを抱く友人に、兵馬は尋ねる。
「ご飯食べてく?」
「これから、アス太子が、ステーキ食わしてくれるの」
「ーーよかったね」
「ああ!いいひとだ!」
肉を食わしてくれるひとに悪人はいない。
「ーーそうだね」
餌付けがうまくいけばいいけどーー。
兵馬はこっそりと笑う。
翌日、兵馬はクリステイルのもとに向かった。
「ルッコラさん。王太子に謁見をお願いしたいんだけど」
「はあい!」
普通は無理だろうが、近衛兵のルッコラはすぐに飛んでいった。
「ヒョウマ殿、どうしたんです?」
爽やかな王太子の後ろで、近衛兵隊長ヒョードルが苦い顔をしている。
「お時間を取っていただき感謝致します」
深々と頭を下げる。
「あー。ヒョードルの事は気にしないでください」
クリステイルがヒョードルの渋い顔を流した。
「ありがと。僕らがこっちに来たときの服って、まだありますか?」
「え?」
クリステイルの顔色が変わった。なぜだろう、と兵馬は首を傾げる。
「兵馬殿ーー」
「なに?」
「ーー帰る気ですか?」
真剣な目で問われ、兵馬は首を振った。
「帰らないよ。服の構造で知りたい箇所があるんだけど」
「そうですかー。里心がわきませんか?」
「心配なら、姉さん達の服だけでいいよ」
「え?ーーヒョウマ殿が、着るんですか?やはり、公式な場ではヒョウマ殿が妻側の服装を……」
「しないよ!」
クリステイルに案内され、厳重な保管庫へと連れて行かれる。
「こちらです」
王太子はにこやかだが、兵馬の後ろにいるヒョードルの仏頂面がうっおしくて仕方がない。
鍵が開けられ、美花達の制服がでてくる。
「保存魔法かけてるんだ。ーーあ、あった……」
「ひょ、ひょ、ヒョウマ殿!正気ですかぁ!」
兵馬が手にしたものに、クリステイルは腰をぬかした。気にせずに三人分確認する。
「ほんとだ。サイズが違う……。ねえ、王太子。複製とかって、魔法でできるよね?」
「複製ー。あれは複製するものの構造成分など、すべてを理解しないとできないんですよ」
「えっ?そうなの?」
「そうです。例えば、列車など、私が複製しても、外側と内装しかできません。兄上なら作った本人ですから複製可能です」
「そうかー。構造成分となると難しいんだ。だからみんな複製は使わないんだね」
「ええ。できないんですよ」
「臓器とか身体も複製できるのかな、って思ってたけど、殿下でも無理なんだね?」
「さすがに、細胞のすべてを理解するのは兄上でも難しいかと。臓器がいるのですか?」
「たとえ、だよ」
持って行くよ、と言うとクリステイルが顔を赤らめた。
「ーー宮殿、もうすぐ完成だね」
「はい!ヒョウマ殿の部屋も用意しますからね!」
「どうせ、ヒョードルさん達の詰所の横でしょ?絶対にいらないよ。花蓮に何かあったら神殿に連れてったほうが早いし」
「はあー。それこそ里心がつきますよ……」
「すぐに慣れるわけないよ。王太子に母親がいないだけマシだろうけど」
「そうですね。母が生きていれば、私なんか誰も来てくれませんよ」
がっくりとクリステイルが項垂れた。
ルチア王妃ーー。
アレクセイの魔力を封じたロードリンゲンの大魔女。どんなひとだったのか、想像するだけで恐ろしい。
葛城兵馬は目の前の書類を見ながら、意識は姉に頼まれたブラジャーに思案を巡らせていた。
実物は姉や母の洗濯物でしか見たことはないが、ようは胸当てだ。姉はともかく母のものは、実用性があるようには見えなかったから、おおかた琉生斗の兄、琉生亜のためにつけていたのだろう。
干しているのを見た父が苦い顔をしていたが、それはどっちに嫉妬していたのか、考えるのも面倒な話だ(兵馬の両親はどちらも琉生斗の兄、琉生亜と浮気をしていた。なんつう話だ)。
たしか、古代ギリシアでは歩行時に乳房が動かないように布製の小さな帯(アポデズム)をアンダーバストに巻きつけたと何かで読んだ。
後に、アナマスカリステルやマストデトンと呼ばれる細いリボンを胸からウエストまでを巻きつけていたそうだが、ようは、さらしではないだろうかーー。
いまのブラジャーの原型は外国だったと思うが、にほんでも乳房バンド、乳押さえ、などと呼ばれた下着があり、ブラジャーが一般的に普及したのは戦後だ。あの会社がブラパットを発売し、それが話題になった。
つまり、ご婦人方はコルセットをしていないときは、乳房バンドや乳押さえを付けているのでは?
「うーんとね。なんか、これかたいのよ。形は似てるんだけど、きついっていうかー。寝るときもつけれるのがいいんだけど~」
弟に頼むな。
「姉さん。作ったらいいじゃない?」
「パターンがないから無理よ」
素人にぶん投げるな。
これはあれだ、プロに聞いてみよう。
「え?ブラジャー?何で?つけるのか?」
東堂の眉が同情するように下がる。
「ラルさんの趣味かー」
「違う!」
「隠すな、隠すな。男ってのはどんなイケメンでもひとに言えない性癖の一個や二個や三個や四個はある生き物なんだよ」
「せ、性癖ー」
「それに応えるなんざ、兵馬さんも健気だねー」
涙がでるねー。
「話しを進めるね。姉さんに頼まれたんだよ。こっちのブラジャーが古臭いし固くて、しっかり支えてくれないから嫌なんだって」
「ふ~ん。お国柄か?」
支えるほどないだろ。
「それが、この周辺の国にはないんだ。どこも昔ながら、って感じかな」
「作ってるところに相談すればいいじゃん。下着会社みたいなとこあんだろ?」
「そうなんだけどー」
兵馬は言いにくそうに下を向いた。
「まあ、相談しにくいか。なら、実物を研究して作るしかないだろうな。俺が覚えてんのは、柔らかくてしっかりしてたぞ。下にワイヤーみたいなのが入ってたと思うな」
「そうかー。形を支えるものだから、強度もいるのか」
「下着って、上手いこと作ってるよな」
「身体に添うものって難しいよね。ある程度サイズを絞って作らないといけないし」
「そりゃ簡単だろ」
「なんで?」
「Aは何cm、Bは何cmって基準があんだよ」
「えっ!そうなの!」
「……美花、それぐらい教えてやれよな。町子の方がデータは覚えてそうだなー。っていうか美花達、こっちにくるとき付けてたのはどうした?」
「お風呂入ってる間に処分されてたみたい」
「はあ?」
「僕らの制服もどこにいったんだろうね。ルートのは殿下のクローゼットにしまわれてるけど」
琉生斗のクローゼットではない。
「ーー用途を見てみたいな……」
「うっとりしないでよ。変態仲間」
「ひひっ。ダメ元で、ヒョロ太子に聞いてみれば?」
「そうだねー。あれば貴重なサンプルだよ」
「はあー。何の話かと思えば」
東堂がソファで伸びをした。
「今日もモフモフ動物園?」
「ああ。モフモフしてきたぞ」
幸せそうにクッションを抱く友人に、兵馬は尋ねる。
「ご飯食べてく?」
「これから、アス太子が、ステーキ食わしてくれるの」
「ーーよかったね」
「ああ!いいひとだ!」
肉を食わしてくれるひとに悪人はいない。
「ーーそうだね」
餌付けがうまくいけばいいけどーー。
兵馬はこっそりと笑う。
翌日、兵馬はクリステイルのもとに向かった。
「ルッコラさん。王太子に謁見をお願いしたいんだけど」
「はあい!」
普通は無理だろうが、近衛兵のルッコラはすぐに飛んでいった。
「ヒョウマ殿、どうしたんです?」
爽やかな王太子の後ろで、近衛兵隊長ヒョードルが苦い顔をしている。
「お時間を取っていただき感謝致します」
深々と頭を下げる。
「あー。ヒョードルの事は気にしないでください」
クリステイルがヒョードルの渋い顔を流した。
「ありがと。僕らがこっちに来たときの服って、まだありますか?」
「え?」
クリステイルの顔色が変わった。なぜだろう、と兵馬は首を傾げる。
「兵馬殿ーー」
「なに?」
「ーー帰る気ですか?」
真剣な目で問われ、兵馬は首を振った。
「帰らないよ。服の構造で知りたい箇所があるんだけど」
「そうですかー。里心がわきませんか?」
「心配なら、姉さん達の服だけでいいよ」
「え?ーーヒョウマ殿が、着るんですか?やはり、公式な場ではヒョウマ殿が妻側の服装を……」
「しないよ!」
クリステイルに案内され、厳重な保管庫へと連れて行かれる。
「こちらです」
王太子はにこやかだが、兵馬の後ろにいるヒョードルの仏頂面がうっおしくて仕方がない。
鍵が開けられ、美花達の制服がでてくる。
「保存魔法かけてるんだ。ーーあ、あった……」
「ひょ、ひょ、ヒョウマ殿!正気ですかぁ!」
兵馬が手にしたものに、クリステイルは腰をぬかした。気にせずに三人分確認する。
「ほんとだ。サイズが違う……。ねえ、王太子。複製とかって、魔法でできるよね?」
「複製ー。あれは複製するものの構造成分など、すべてを理解しないとできないんですよ」
「えっ?そうなの?」
「そうです。例えば、列車など、私が複製しても、外側と内装しかできません。兄上なら作った本人ですから複製可能です」
「そうかー。構造成分となると難しいんだ。だからみんな複製は使わないんだね」
「ええ。できないんですよ」
「臓器とか身体も複製できるのかな、って思ってたけど、殿下でも無理なんだね?」
「さすがに、細胞のすべてを理解するのは兄上でも難しいかと。臓器がいるのですか?」
「たとえ、だよ」
持って行くよ、と言うとクリステイルが顔を赤らめた。
「ーー宮殿、もうすぐ完成だね」
「はい!ヒョウマ殿の部屋も用意しますからね!」
「どうせ、ヒョードルさん達の詰所の横でしょ?絶対にいらないよ。花蓮に何かあったら神殿に連れてったほうが早いし」
「はあー。それこそ里心がつきますよ……」
「すぐに慣れるわけないよ。王太子に母親がいないだけマシだろうけど」
「そうですね。母が生きていれば、私なんか誰も来てくれませんよ」
がっくりとクリステイルが項垂れた。
ルチア王妃ーー。
アレクセイの魔力を封じたロードリンゲンの大魔女。どんなひとだったのか、想像するだけで恐ろしい。
64
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。

不遇聖女様(男)は、国を捨てて闇落ちする覚悟を決めました!
ミクリ21
BL
聖女様(男)は、理不尽な不遇を受けていました。
その不遇は、聖女になった7歳から始まり、現在の15歳まで続きました。
しかし、聖女ラウロはとうとう国を捨てるようです。
何故なら、この世界の成人年齢は15歳だから。
聖女ラウロは、これからは闇落ちをして自由に生きるのだ!!(闇落ちは自称)
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★

繋がれた絆はどこまでも
mahiro
BL
生存率の低いベイリー家。
そんな家に生まれたライトは、次期当主はお前であるのだと父親である国王は言った。
ただし、それは公表せず表では双子の弟であるメイソンが次期当主であるのだと公表するのだという。
当主交代となるそのとき、正式にライトが当主であるのだと公表するのだとか。
それまでは国を離れ、当主となるべく教育を受けてくるようにと指示をされ、国を出ることになったライト。
次期当主が発表される数週間前、ライトはお忍びで国を訪れ、屋敷を訪れた。
そこは昔と大きく異なり、明るく温かな空気が流れていた。
その事に疑問を抱きつつも中へ中へと突き進めば、メイソンと従者であるイザヤが突然抱き合ったのだ。
それを見たライトは、ある決意をし……?
推しの為なら悪役令息になるのは大歓迎です!
こうらい ゆあ
BL
「モブレッド・アテウーマ、貴様との婚約を破棄する!」王太子の宣言で始まった待ちに待った断罪イベント!悪役令息であるモブレッドはこの日を心待ちにしていた。すべては推しである主人公ユレイユの幸せのため!推しの幸せを願い、日夜フラグを必死に回収していくモブレッド。ところが、予想外の展開が待っていて…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる