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琉生斗と兵馬編
第69話 これもはじめてなのかーー。☆
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「えっと。参加者ーー」
幼児運動教室に参加している親に修学旅行の事を知らせると、夜中のオネショが心配、などの理由から、八歳のプリシラ(卒業祝いも兼ねて)、七歳のダニル、リガ、六歳のアンナ、メリッサ、の五名になった。
「プリシラは歩兵部隊見習いになるのか……」
小さいうちから大変だな、と兵馬は伸びをした。
「はいー、どうぞー」
「あっ」
タイミングを見計らったように、兵馬の前にコーヒーが置かれた。
「ごめん、帰ってきてたの?」
「うんー、ちょっと前にねー」
頬にキスをされ、兵馬も返す。
これぐらいなら照れずにできるようになった。
ラルジュナのありがたいところは、書類を作成しているとき、考え事をしているときなど邪魔をしないところだ。
琉生斗などお構い無しにガンガントークがくるので、正直黙って欲しい、と言いたいときもある。
もっとも、兵馬もラルジュナが何か考えているときに邪魔をしようとは思わないがーー。
「んー?修学旅行ー?」
「うん。ルートがやってる幼児運動教室のメンバーでね、アジャハンに行くんだ」
「へえー、何でアジャハンなの?」
「ダニルって子が、アジャハンに行ったザルクに会いたいって言ったら、アス王太子が言いだしたんだよ」
「ふうんー、アスラーンがねー」
ラルジュナが少し考えるように目を動かす。その動きが、兵馬は気になった。
「ーージュナ。アス王太子が誰を狙ってるか、知ってる?」
「あー、前に言ってたからねー」
「そうなんだ。どこまで本気だと思う?」
「うーんー、あいつはねー、味方が多いからねー」
歯切れが悪いな、と兵馬は思ったが問い詰めはしなかった。
「まっ、東堂なら自分で何とかするかな」
キッチンに向かおうと兵馬は立ちあがる。
「あっ、サパーなら作ったよー」
「ありがとう。まさか、また激辛スープじゃないよね?」
「うんー。超激辛スープー☆」
作ろうー、兵馬は頭を抱えながらキッチンに入った。恋人同士の味覚違いってどうするんだろう、と思いながら……。
深夜ーー。
日が変わると、アレクセイが緊張した面持ちで琉生斗のナカに指を入れる。
「あんっ」
喘ぎ声をあげると、アレクセイの指の動きが早くなった。すぐに挿れたいのか、強引にそこを広げようとする。ナカには先ほどまで放っていたアレクセイの精液がある為、それが潤滑油になりスムーズに動かされる。
「いたっ!」
琉生斗は痛みに驚き、目を見張った。
「ちょ、ちょっと痛いよ!」
「すまない……」
そう言うが指は動かされたままだ。
アレクセイの息が荒くなっていく。琉生斗は身構えながらキュッと目をつむった。
ナカを指が優しくかき混ぜるように動き、琉生斗は顔を隠して横を向いた。
恥ずかしすぎるーー。
「ルート……、」
もう、挿れるんだー、ぎゃあだよー、めっちゃ痛いんじゃないかーー。
いつもの場所より少し中側に分岐した、通常は閉じられているそこに、アレクセイのモノが入ってきてーー。
「ーーっいたっ!まじ痛い!」
「ーーきついな……。はじめてのようだ……」
「はじめてだよ!このばかぁ!ぐりぐりすんなって!」
おれ痛い思いばっかりじゃねえか!
痛い、痛いと言っているのに、遠慮なく奥まで挿れてくる旦那を蹴り飛ばしたい気持ちだ。
琉生斗は睨みながら、気持ちよさそうにしているアレクセイに叫ぶ。
「この強姦魔!」
「ーーそれは言い過ぎだ」
何を言われてもまったく気にしない様子で、アレクセイが腰を動かす。
狭い場所を強引に広げられ、琉生斗は妙な圧迫感に呻くしかなかった。
「ーールート、イクぞ」
「イケるかぁ!」
女側は大変だ。
琉生斗は鼻がシュンとなった。
だが、二回、三回と繰り返すうちにーー。
「あぁ~!やめてぇ!気持ちいいぃ~!!」
すぐに良くなってしまい、琉生斗は息も絶え絶えに喘ぎ続けた。
「もうぅ!感じる!何これぇ~!」
突かれている部分が激しく痙攣する。はじめて快感を感じる部分が、恥ずかしいやら、気持ちいいやらーー。
やだなー、完全に女かよ、おれはーー。
すごく、すごく、恥ずかしいーー。
琉生斗はイカされた後、疲れ切って目を閉じた。
はあー、おれの人生って、何なんだろーー。いや、旦那様は好きよ。うんうん、やべーぐらい好きよ。
でもなー、おれの男の部分て、どこに残るの?もう、ちっちゃい棒が付いてるだけになったよなぁ。
「愛している。ルート……」
アレクセイが琉生斗の背中にキスをした。
ーーなんだよ、アレクのやつ。かなり嬉しそうじゃないか。やっぱりおまえは女のほうがいいんだなー。
ちくしょぉー!
おれだってなぁー、おれだって、おれだってーー、それでもおまえが好きだぁぁーー!!!
幼児運動教室に参加している親に修学旅行の事を知らせると、夜中のオネショが心配、などの理由から、八歳のプリシラ(卒業祝いも兼ねて)、七歳のダニル、リガ、六歳のアンナ、メリッサ、の五名になった。
「プリシラは歩兵部隊見習いになるのか……」
小さいうちから大変だな、と兵馬は伸びをした。
「はいー、どうぞー」
「あっ」
タイミングを見計らったように、兵馬の前にコーヒーが置かれた。
「ごめん、帰ってきてたの?」
「うんー、ちょっと前にねー」
頬にキスをされ、兵馬も返す。
これぐらいなら照れずにできるようになった。
ラルジュナのありがたいところは、書類を作成しているとき、考え事をしているときなど邪魔をしないところだ。
琉生斗などお構い無しにガンガントークがくるので、正直黙って欲しい、と言いたいときもある。
もっとも、兵馬もラルジュナが何か考えているときに邪魔をしようとは思わないがーー。
「んー?修学旅行ー?」
「うん。ルートがやってる幼児運動教室のメンバーでね、アジャハンに行くんだ」
「へえー、何でアジャハンなの?」
「ダニルって子が、アジャハンに行ったザルクに会いたいって言ったら、アス王太子が言いだしたんだよ」
「ふうんー、アスラーンがねー」
ラルジュナが少し考えるように目を動かす。その動きが、兵馬は気になった。
「ーージュナ。アス王太子が誰を狙ってるか、知ってる?」
「あー、前に言ってたからねー」
「そうなんだ。どこまで本気だと思う?」
「うーんー、あいつはねー、味方が多いからねー」
歯切れが悪いな、と兵馬は思ったが問い詰めはしなかった。
「まっ、東堂なら自分で何とかするかな」
キッチンに向かおうと兵馬は立ちあがる。
「あっ、サパーなら作ったよー」
「ありがとう。まさか、また激辛スープじゃないよね?」
「うんー。超激辛スープー☆」
作ろうー、兵馬は頭を抱えながらキッチンに入った。恋人同士の味覚違いってどうするんだろう、と思いながら……。
深夜ーー。
日が変わると、アレクセイが緊張した面持ちで琉生斗のナカに指を入れる。
「あんっ」
喘ぎ声をあげると、アレクセイの指の動きが早くなった。すぐに挿れたいのか、強引にそこを広げようとする。ナカには先ほどまで放っていたアレクセイの精液がある為、それが潤滑油になりスムーズに動かされる。
「いたっ!」
琉生斗は痛みに驚き、目を見張った。
「ちょ、ちょっと痛いよ!」
「すまない……」
そう言うが指は動かされたままだ。
アレクセイの息が荒くなっていく。琉生斗は身構えながらキュッと目をつむった。
ナカを指が優しくかき混ぜるように動き、琉生斗は顔を隠して横を向いた。
恥ずかしすぎるーー。
「ルート……、」
もう、挿れるんだー、ぎゃあだよー、めっちゃ痛いんじゃないかーー。
いつもの場所より少し中側に分岐した、通常は閉じられているそこに、アレクセイのモノが入ってきてーー。
「ーーっいたっ!まじ痛い!」
「ーーきついな……。はじめてのようだ……」
「はじめてだよ!このばかぁ!ぐりぐりすんなって!」
おれ痛い思いばっかりじゃねえか!
痛い、痛いと言っているのに、遠慮なく奥まで挿れてくる旦那を蹴り飛ばしたい気持ちだ。
琉生斗は睨みながら、気持ちよさそうにしているアレクセイに叫ぶ。
「この強姦魔!」
「ーーそれは言い過ぎだ」
何を言われてもまったく気にしない様子で、アレクセイが腰を動かす。
狭い場所を強引に広げられ、琉生斗は妙な圧迫感に呻くしかなかった。
「ーールート、イクぞ」
「イケるかぁ!」
女側は大変だ。
琉生斗は鼻がシュンとなった。
だが、二回、三回と繰り返すうちにーー。
「あぁ~!やめてぇ!気持ちいいぃ~!!」
すぐに良くなってしまい、琉生斗は息も絶え絶えに喘ぎ続けた。
「もうぅ!感じる!何これぇ~!」
突かれている部分が激しく痙攣する。はじめて快感を感じる部分が、恥ずかしいやら、気持ちいいやらーー。
やだなー、完全に女かよ、おれはーー。
すごく、すごく、恥ずかしいーー。
琉生斗はイカされた後、疲れ切って目を閉じた。
はあー、おれの人生って、何なんだろーー。いや、旦那様は好きよ。うんうん、やべーぐらい好きよ。
でもなー、おれの男の部分て、どこに残るの?もう、ちっちゃい棒が付いてるだけになったよなぁ。
「愛している。ルート……」
アレクセイが琉生斗の背中にキスをした。
ーーなんだよ、アレクのやつ。かなり嬉しそうじゃないか。やっぱりおまえは女のほうがいいんだなー。
ちくしょぉー!
おれだってなぁー、おれだって、おれだってーー、それでもおまえが好きだぁぁーー!!!
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