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バッカイア・ラプソディー編 (長編)
第28話 兵馬対ご学友(ミント)
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屋台の手伝いをしたいとヒューリに頼まれた兵馬は、屋台出店希望の店主達との打ち合わせに彼を呼んだ。
「ーーヒョウマ、すげぇーな」
終わった後にヒューリは感嘆の意を兵馬に示した。
「何が?」
「いや、あんなおっさん達と普通に話ができてー」
「マニュアルができてるからね。みんな、要領がわかってる人ばっかりだしー、じゃあ当日よろしくね」
「ああ。ヒョウマはまだ休学か?」
「うん。先にアジャハンの鉄道を進めたくてね」
「ーーおまえ、学ぶ事ないだろ?」
「いやいや、バッカイアの王立大学出という泊が欲しい」
「ーーヒョウマ、嫌われるなぁ」
「わかってるよ」
ヒューリと別れ、兵馬は幼児運動教室に走った。
「今日は僕だけでごめん!」
途端に幼児から同情の目が飛んでくる。
「大丈夫だよ、ヒョウマ」
「ボール、ころがせる?」
「ちょっと待って、僕どこまでなの!」
子供達がテキパキと細長い柱を並べてボールで倒していく。
「あっ、ボウリングだ」
「うん。聖女様が作ってくれたんだ」
なるほどなるほどー。
例えば自分でなおさなくても魔法で自動で戻るようにしたらーー、ある条件に対して戻るが発動するように設定可能か、町子に聞いてみよう。
兵馬は少し重たいボールを平らな板の上に転がした。
「あっ」
「すごいね、ヒョウマ……」
ボールは少し転がり、止まった。柱(ピン)まではまだ距離がある。
「ここまでとねー」
「よく生きていけるよねー」
子供達に感心され、兵馬は真っ赤になった。
「うるさいよ!」
「ねえねえ、ヒョウマ。最近何かあったの?」
六歳のアンナに尋ねられ、兵馬は首を傾げた。
「え?普通かな」
特には……。
「ヒョウマ、キレイになったわ。恋してるの?」
「はあ?僕男だよ。キレイとかないでしょ!」
「恋はしてるんだな」
七歳のダニルがにやにやした。
「違います。はい、ランニング行くよーー、何みんなーー」
兵馬の言葉に全員が可哀想な目でこちらを見てくる。
「ちょっと!僕だって、ゆっくりなら2キロぐらい走れるって!」
「ダメじゃん。エレナでも楽に走れる距離だぜ」
五歳のエレナより、下かーー。兵馬は落ち込む。
「もう!ついてきて!」
「ヒョウマがな」
「あーあ、トードォと競争したいな~」
「うるさ~い!」
わかりきっていた事だが、こちらの子供の体力はすごいー。兵馬はヘトヘトになりながら広場を走る。
「うー、無理ーー」
「ピョウマ、がんばれ」
エレナに心配される。
「ヒョウマ、トードォがいる!」
魔法騎士団の訓練場まで来ると、子供達は柵に手をかけ中を覗いた。
東堂はヤヘルと剣を交えていた。
「そんなんじゃ、指が飛ぶ!」
「うす!」
ヤヘルの重量ある剣を受けきれずに東堂は沈む。さらに蹴りまでくらって東堂は転がった。
だが、すぐに身を起こし攻撃態勢を整える。
「おまえのいいところはそこだな」
ヤヘルが剣を構え直す。
「殿下の蹴りの方が痛いっすよ!」
「加減したんだ、ばか」
「うす!」
「トードォ、カッコいい!」
「すごいねー!がんばってるね!」
子供達は釘付けになって東堂を応援する。
「はあー、人気者だなー」
東堂をプリントしたTシャツでも作ってみようか。子供受けにいいかもしれない。
「兵馬」
肩を叩かれる。
「ああ、姉さん。元気?」
「元気よ。ちょっと聞いて」
「うん?」
「ファウラ様がねー、キスしてくれたのー!きゃあ!」
美花が顔を赤らめてきゃあきゃあ言う。
「ふうん。よかったね」
「もう、落ち込んでる場合じゃないわ。がんばるわよ、あたし!」
「前向きでうらやましいよ」
「あっ、そうだ。子供達、連れてってくれる?もうすぐミント王女とご学友が、剣の稽古に来るから……、あっ、来ちゃった」
騎士服を着た王女と令嬢達が王宮の方から歩いてくる。
「ミハナ、先触れの意味がないな」
トルイストが溜め息をつく。
「はい!」
「すみません。すぐに行きますので……」
「えっー!」
「だめー?」
「はいはい、トードォは今度ね」
「よろしいですわ。子供達の好きなようにさせてあげて下さい」
ミントがトルイストに言う。
「いいそうだ」
トルイストが兵馬の方を向く。
「ありがとうございます」
兵馬は深く頭を下げた。ミント達が通り過ぎていきーー。
「ーーねえ、ヒョウマさん。噂に聞いたのですが」
バルパンテ公爵家の令嬢ユピナが話かけてきた。
「はい?」
頭を下げたまま兵馬は返事をした。
「ラルジュナ王太子と特別親しいらしいですわね」
兵馬は目を見開いた。
「ーー仕事の関係で親しくさせていただいております」
「仕事ですか?どんな?」
「はい。アレクセイ殿下から、金や宝石の取引、大型遊具の購入、バッカイア国の土地の購入に関わる権利書類のーー」
「もうよろしいわー」
ユピナがバカにしたような声を出した。
「ミント様の夫君となられる方に、これ以上つきまとわないようにお願いしますわ」
「ユピナ、いいから」
迷うようなミントの声だった。
「ミント様、こういう事ははっきり申しておかないと」
「ーー重々心得ておりますので」
兵馬は乾いた声で答えた。
美花が眉をしかめる。
「ミント様の決意を思えば、噂といえども見過ごせませんわ」
ナスターシャが言い放つ。
「まったくあちらも何を考えていらっしゃるのかしら」
「正妃の前になんてことかしらね。異常でしてよ」
兵馬は眉根を寄せた。
「ーーお互い様じゃないですか?ミント王女の噂だって、向こうは知ってますけど?」
兵馬の言葉に美花は慌てた。
「何言ってんのよ、あんた!」
「ヒョウマ!不敬になるぞ!」
「ーーどのような噂ですか?」
ミントが尋ねる。
「兄嫁が好きだって噂だよ」
令嬢達が目を剥き、息を呑んだ。
「ヒョウマ!やめなさい!出ていきなさい!」
トルイストが兵馬を制した。
「そっちに注意はしないんですか?」
兵馬に見据えられ、トルイストは目を丸くした。
「この国は、権力を持たない者は黙って俯いていろという在り方をお望みなのですね」
兵馬の言葉を聞いた令嬢達は、きっとした目で睨みつけた。
「なんて傲慢な!」
「思いあがらないで!」
「あなた!たかが、書記官でしょ!」
ヒステリックに叫ばれる中、兵馬は美花を見た。
「姉さん、子供達をお願い」
「ちょっと兵馬!」
兵馬は頭を軽く下げ、その場から去った。
ーーやっちゃったなーー、まあいいや。
「ーーヒョウマ、すげぇーな」
終わった後にヒューリは感嘆の意を兵馬に示した。
「何が?」
「いや、あんなおっさん達と普通に話ができてー」
「マニュアルができてるからね。みんな、要領がわかってる人ばっかりだしー、じゃあ当日よろしくね」
「ああ。ヒョウマはまだ休学か?」
「うん。先にアジャハンの鉄道を進めたくてね」
「ーーおまえ、学ぶ事ないだろ?」
「いやいや、バッカイアの王立大学出という泊が欲しい」
「ーーヒョウマ、嫌われるなぁ」
「わかってるよ」
ヒューリと別れ、兵馬は幼児運動教室に走った。
「今日は僕だけでごめん!」
途端に幼児から同情の目が飛んでくる。
「大丈夫だよ、ヒョウマ」
「ボール、ころがせる?」
「ちょっと待って、僕どこまでなの!」
子供達がテキパキと細長い柱を並べてボールで倒していく。
「あっ、ボウリングだ」
「うん。聖女様が作ってくれたんだ」
なるほどなるほどー。
例えば自分でなおさなくても魔法で自動で戻るようにしたらーー、ある条件に対して戻るが発動するように設定可能か、町子に聞いてみよう。
兵馬は少し重たいボールを平らな板の上に転がした。
「あっ」
「すごいね、ヒョウマ……」
ボールは少し転がり、止まった。柱(ピン)まではまだ距離がある。
「ここまでとねー」
「よく生きていけるよねー」
子供達に感心され、兵馬は真っ赤になった。
「うるさいよ!」
「ねえねえ、ヒョウマ。最近何かあったの?」
六歳のアンナに尋ねられ、兵馬は首を傾げた。
「え?普通かな」
特には……。
「ヒョウマ、キレイになったわ。恋してるの?」
「はあ?僕男だよ。キレイとかないでしょ!」
「恋はしてるんだな」
七歳のダニルがにやにやした。
「違います。はい、ランニング行くよーー、何みんなーー」
兵馬の言葉に全員が可哀想な目でこちらを見てくる。
「ちょっと!僕だって、ゆっくりなら2キロぐらい走れるって!」
「ダメじゃん。エレナでも楽に走れる距離だぜ」
五歳のエレナより、下かーー。兵馬は落ち込む。
「もう!ついてきて!」
「ヒョウマがな」
「あーあ、トードォと競争したいな~」
「うるさ~い!」
わかりきっていた事だが、こちらの子供の体力はすごいー。兵馬はヘトヘトになりながら広場を走る。
「うー、無理ーー」
「ピョウマ、がんばれ」
エレナに心配される。
「ヒョウマ、トードォがいる!」
魔法騎士団の訓練場まで来ると、子供達は柵に手をかけ中を覗いた。
東堂はヤヘルと剣を交えていた。
「そんなんじゃ、指が飛ぶ!」
「うす!」
ヤヘルの重量ある剣を受けきれずに東堂は沈む。さらに蹴りまでくらって東堂は転がった。
だが、すぐに身を起こし攻撃態勢を整える。
「おまえのいいところはそこだな」
ヤヘルが剣を構え直す。
「殿下の蹴りの方が痛いっすよ!」
「加減したんだ、ばか」
「うす!」
「トードォ、カッコいい!」
「すごいねー!がんばってるね!」
子供達は釘付けになって東堂を応援する。
「はあー、人気者だなー」
東堂をプリントしたTシャツでも作ってみようか。子供受けにいいかもしれない。
「兵馬」
肩を叩かれる。
「ああ、姉さん。元気?」
「元気よ。ちょっと聞いて」
「うん?」
「ファウラ様がねー、キスしてくれたのー!きゃあ!」
美花が顔を赤らめてきゃあきゃあ言う。
「ふうん。よかったね」
「もう、落ち込んでる場合じゃないわ。がんばるわよ、あたし!」
「前向きでうらやましいよ」
「あっ、そうだ。子供達、連れてってくれる?もうすぐミント王女とご学友が、剣の稽古に来るから……、あっ、来ちゃった」
騎士服を着た王女と令嬢達が王宮の方から歩いてくる。
「ミハナ、先触れの意味がないな」
トルイストが溜め息をつく。
「はい!」
「すみません。すぐに行きますので……」
「えっー!」
「だめー?」
「はいはい、トードォは今度ね」
「よろしいですわ。子供達の好きなようにさせてあげて下さい」
ミントがトルイストに言う。
「いいそうだ」
トルイストが兵馬の方を向く。
「ありがとうございます」
兵馬は深く頭を下げた。ミント達が通り過ぎていきーー。
「ーーねえ、ヒョウマさん。噂に聞いたのですが」
バルパンテ公爵家の令嬢ユピナが話かけてきた。
「はい?」
頭を下げたまま兵馬は返事をした。
「ラルジュナ王太子と特別親しいらしいですわね」
兵馬は目を見開いた。
「ーー仕事の関係で親しくさせていただいております」
「仕事ですか?どんな?」
「はい。アレクセイ殿下から、金や宝石の取引、大型遊具の購入、バッカイア国の土地の購入に関わる権利書類のーー」
「もうよろしいわー」
ユピナがバカにしたような声を出した。
「ミント様の夫君となられる方に、これ以上つきまとわないようにお願いしますわ」
「ユピナ、いいから」
迷うようなミントの声だった。
「ミント様、こういう事ははっきり申しておかないと」
「ーー重々心得ておりますので」
兵馬は乾いた声で答えた。
美花が眉をしかめる。
「ミント様の決意を思えば、噂といえども見過ごせませんわ」
ナスターシャが言い放つ。
「まったくあちらも何を考えていらっしゃるのかしら」
「正妃の前になんてことかしらね。異常でしてよ」
兵馬は眉根を寄せた。
「ーーお互い様じゃないですか?ミント王女の噂だって、向こうは知ってますけど?」
兵馬の言葉に美花は慌てた。
「何言ってんのよ、あんた!」
「ヒョウマ!不敬になるぞ!」
「ーーどのような噂ですか?」
ミントが尋ねる。
「兄嫁が好きだって噂だよ」
令嬢達が目を剥き、息を呑んだ。
「ヒョウマ!やめなさい!出ていきなさい!」
トルイストが兵馬を制した。
「そっちに注意はしないんですか?」
兵馬に見据えられ、トルイストは目を丸くした。
「この国は、権力を持たない者は黙って俯いていろという在り方をお望みなのですね」
兵馬の言葉を聞いた令嬢達は、きっとした目で睨みつけた。
「なんて傲慢な!」
「思いあがらないで!」
「あなた!たかが、書記官でしょ!」
ヒステリックに叫ばれる中、兵馬は美花を見た。
「姉さん、子供達をお願い」
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兵馬は頭を軽く下げ、その場から去った。
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