29 / 235
バッカイア・ラプソディー編 (長編)
第28話 兵馬対ご学友(ミント)
しおりを挟む
屋台の手伝いをしたいとヒューリに頼まれた兵馬は、屋台出店希望の店主達との打ち合わせに彼を呼んだ。
「ーーヒョウマ、すげぇーな」
終わった後にヒューリは感嘆の意を兵馬に示した。
「何が?」
「いや、あんなおっさん達と普通に話ができてー」
「マニュアルができてるからね。みんな、要領がわかってる人ばっかりだしー、じゃあ当日よろしくね」
「ああ。ヒョウマはまだ休学か?」
「うん。先にアジャハンの鉄道を進めたくてね」
「ーーおまえ、学ぶ事ないだろ?」
「いやいや、バッカイアの王立大学出という泊が欲しい」
「ーーヒョウマ、嫌われるなぁ」
「わかってるよ」
ヒューリと別れ、兵馬は幼児運動教室に走った。
「今日は僕だけでごめん!」
途端に幼児から同情の目が飛んでくる。
「大丈夫だよ、ヒョウマ」
「ボール、ころがせる?」
「ちょっと待って、僕どこまでなの!」
子供達がテキパキと細長い柱を並べてボールで倒していく。
「あっ、ボウリングだ」
「うん。聖女様が作ってくれたんだ」
なるほどなるほどー。
例えば自分でなおさなくても魔法で自動で戻るようにしたらーー、ある条件に対して戻るが発動するように設定可能か、町子に聞いてみよう。
兵馬は少し重たいボールを平らな板の上に転がした。
「あっ」
「すごいね、ヒョウマ……」
ボールは少し転がり、止まった。柱(ピン)まではまだ距離がある。
「ここまでとねー」
「よく生きていけるよねー」
子供達に感心され、兵馬は真っ赤になった。
「うるさいよ!」
「ねえねえ、ヒョウマ。最近何かあったの?」
六歳のアンナに尋ねられ、兵馬は首を傾げた。
「え?普通かな」
特には……。
「ヒョウマ、キレイになったわ。恋してるの?」
「はあ?僕男だよ。キレイとかないでしょ!」
「恋はしてるんだな」
七歳のダニルがにやにやした。
「違います。はい、ランニング行くよーー、何みんなーー」
兵馬の言葉に全員が可哀想な目でこちらを見てくる。
「ちょっと!僕だって、ゆっくりなら2キロぐらい走れるって!」
「ダメじゃん。エレナでも楽に走れる距離だぜ」
五歳のエレナより、下かーー。兵馬は落ち込む。
「もう!ついてきて!」
「ヒョウマがな」
「あーあ、トードォと競争したいな~」
「うるさ~い!」
わかりきっていた事だが、こちらの子供の体力はすごいー。兵馬はヘトヘトになりながら広場を走る。
「うー、無理ーー」
「ピョウマ、がんばれ」
エレナに心配される。
「ヒョウマ、トードォがいる!」
魔法騎士団の訓練場まで来ると、子供達は柵に手をかけ中を覗いた。
東堂はヤヘルと剣を交えていた。
「そんなんじゃ、指が飛ぶ!」
「うす!」
ヤヘルの重量ある剣を受けきれずに東堂は沈む。さらに蹴りまでくらって東堂は転がった。
だが、すぐに身を起こし攻撃態勢を整える。
「おまえのいいところはそこだな」
ヤヘルが剣を構え直す。
「殿下の蹴りの方が痛いっすよ!」
「加減したんだ、ばか」
「うす!」
「トードォ、カッコいい!」
「すごいねー!がんばってるね!」
子供達は釘付けになって東堂を応援する。
「はあー、人気者だなー」
東堂をプリントしたTシャツでも作ってみようか。子供受けにいいかもしれない。
「兵馬」
肩を叩かれる。
「ああ、姉さん。元気?」
「元気よ。ちょっと聞いて」
「うん?」
「ファウラ様がねー、キスしてくれたのー!きゃあ!」
美花が顔を赤らめてきゃあきゃあ言う。
「ふうん。よかったね」
「もう、落ち込んでる場合じゃないわ。がんばるわよ、あたし!」
「前向きでうらやましいよ」
「あっ、そうだ。子供達、連れてってくれる?もうすぐミント王女とご学友が、剣の稽古に来るから……、あっ、来ちゃった」
騎士服を着た王女と令嬢達が王宮の方から歩いてくる。
「ミハナ、先触れの意味がないな」
トルイストが溜め息をつく。
「はい!」
「すみません。すぐに行きますので……」
「えっー!」
「だめー?」
「はいはい、トードォは今度ね」
「よろしいですわ。子供達の好きなようにさせてあげて下さい」
ミントがトルイストに言う。
「いいそうだ」
トルイストが兵馬の方を向く。
「ありがとうございます」
兵馬は深く頭を下げた。ミント達が通り過ぎていきーー。
「ーーねえ、ヒョウマさん。噂に聞いたのですが」
バルパンテ公爵家の令嬢ユピナが話かけてきた。
「はい?」
頭を下げたまま兵馬は返事をした。
「ラルジュナ王太子と特別親しいらしいですわね」
兵馬は目を見開いた。
「ーー仕事の関係で親しくさせていただいております」
「仕事ですか?どんな?」
「はい。アレクセイ殿下から、金や宝石の取引、大型遊具の購入、バッカイア国の土地の購入に関わる権利書類のーー」
「もうよろしいわー」
ユピナがバカにしたような声を出した。
「ミント様の夫君となられる方に、これ以上つきまとわないようにお願いしますわ」
「ユピナ、いいから」
迷うようなミントの声だった。
「ミント様、こういう事ははっきり申しておかないと」
「ーー重々心得ておりますので」
兵馬は乾いた声で答えた。
美花が眉をしかめる。
「ミント様の決意を思えば、噂といえども見過ごせませんわ」
ナスターシャが言い放つ。
「まったくあちらも何を考えていらっしゃるのかしら」
「正妃の前になんてことかしらね。異常でしてよ」
兵馬は眉根を寄せた。
「ーーお互い様じゃないですか?ミント王女の噂だって、向こうは知ってますけど?」
兵馬の言葉に美花は慌てた。
「何言ってんのよ、あんた!」
「ヒョウマ!不敬になるぞ!」
「ーーどのような噂ですか?」
ミントが尋ねる。
「兄嫁が好きだって噂だよ」
令嬢達が目を剥き、息を呑んだ。
「ヒョウマ!やめなさい!出ていきなさい!」
トルイストが兵馬を制した。
「そっちに注意はしないんですか?」
兵馬に見据えられ、トルイストは目を丸くした。
「この国は、権力を持たない者は黙って俯いていろという在り方をお望みなのですね」
兵馬の言葉を聞いた令嬢達は、きっとした目で睨みつけた。
「なんて傲慢な!」
「思いあがらないで!」
「あなた!たかが、書記官でしょ!」
ヒステリックに叫ばれる中、兵馬は美花を見た。
「姉さん、子供達をお願い」
「ちょっと兵馬!」
兵馬は頭を軽く下げ、その場から去った。
ーーやっちゃったなーー、まあいいや。
「ーーヒョウマ、すげぇーな」
終わった後にヒューリは感嘆の意を兵馬に示した。
「何が?」
「いや、あんなおっさん達と普通に話ができてー」
「マニュアルができてるからね。みんな、要領がわかってる人ばっかりだしー、じゃあ当日よろしくね」
「ああ。ヒョウマはまだ休学か?」
「うん。先にアジャハンの鉄道を進めたくてね」
「ーーおまえ、学ぶ事ないだろ?」
「いやいや、バッカイアの王立大学出という泊が欲しい」
「ーーヒョウマ、嫌われるなぁ」
「わかってるよ」
ヒューリと別れ、兵馬は幼児運動教室に走った。
「今日は僕だけでごめん!」
途端に幼児から同情の目が飛んでくる。
「大丈夫だよ、ヒョウマ」
「ボール、ころがせる?」
「ちょっと待って、僕どこまでなの!」
子供達がテキパキと細長い柱を並べてボールで倒していく。
「あっ、ボウリングだ」
「うん。聖女様が作ってくれたんだ」
なるほどなるほどー。
例えば自分でなおさなくても魔法で自動で戻るようにしたらーー、ある条件に対して戻るが発動するように設定可能か、町子に聞いてみよう。
兵馬は少し重たいボールを平らな板の上に転がした。
「あっ」
「すごいね、ヒョウマ……」
ボールは少し転がり、止まった。柱(ピン)まではまだ距離がある。
「ここまでとねー」
「よく生きていけるよねー」
子供達に感心され、兵馬は真っ赤になった。
「うるさいよ!」
「ねえねえ、ヒョウマ。最近何かあったの?」
六歳のアンナに尋ねられ、兵馬は首を傾げた。
「え?普通かな」
特には……。
「ヒョウマ、キレイになったわ。恋してるの?」
「はあ?僕男だよ。キレイとかないでしょ!」
「恋はしてるんだな」
七歳のダニルがにやにやした。
「違います。はい、ランニング行くよーー、何みんなーー」
兵馬の言葉に全員が可哀想な目でこちらを見てくる。
「ちょっと!僕だって、ゆっくりなら2キロぐらい走れるって!」
「ダメじゃん。エレナでも楽に走れる距離だぜ」
五歳のエレナより、下かーー。兵馬は落ち込む。
「もう!ついてきて!」
「ヒョウマがな」
「あーあ、トードォと競争したいな~」
「うるさ~い!」
わかりきっていた事だが、こちらの子供の体力はすごいー。兵馬はヘトヘトになりながら広場を走る。
「うー、無理ーー」
「ピョウマ、がんばれ」
エレナに心配される。
「ヒョウマ、トードォがいる!」
魔法騎士団の訓練場まで来ると、子供達は柵に手をかけ中を覗いた。
東堂はヤヘルと剣を交えていた。
「そんなんじゃ、指が飛ぶ!」
「うす!」
ヤヘルの重量ある剣を受けきれずに東堂は沈む。さらに蹴りまでくらって東堂は転がった。
だが、すぐに身を起こし攻撃態勢を整える。
「おまえのいいところはそこだな」
ヤヘルが剣を構え直す。
「殿下の蹴りの方が痛いっすよ!」
「加減したんだ、ばか」
「うす!」
「トードォ、カッコいい!」
「すごいねー!がんばってるね!」
子供達は釘付けになって東堂を応援する。
「はあー、人気者だなー」
東堂をプリントしたTシャツでも作ってみようか。子供受けにいいかもしれない。
「兵馬」
肩を叩かれる。
「ああ、姉さん。元気?」
「元気よ。ちょっと聞いて」
「うん?」
「ファウラ様がねー、キスしてくれたのー!きゃあ!」
美花が顔を赤らめてきゃあきゃあ言う。
「ふうん。よかったね」
「もう、落ち込んでる場合じゃないわ。がんばるわよ、あたし!」
「前向きでうらやましいよ」
「あっ、そうだ。子供達、連れてってくれる?もうすぐミント王女とご学友が、剣の稽古に来るから……、あっ、来ちゃった」
騎士服を着た王女と令嬢達が王宮の方から歩いてくる。
「ミハナ、先触れの意味がないな」
トルイストが溜め息をつく。
「はい!」
「すみません。すぐに行きますので……」
「えっー!」
「だめー?」
「はいはい、トードォは今度ね」
「よろしいですわ。子供達の好きなようにさせてあげて下さい」
ミントがトルイストに言う。
「いいそうだ」
トルイストが兵馬の方を向く。
「ありがとうございます」
兵馬は深く頭を下げた。ミント達が通り過ぎていきーー。
「ーーねえ、ヒョウマさん。噂に聞いたのですが」
バルパンテ公爵家の令嬢ユピナが話かけてきた。
「はい?」
頭を下げたまま兵馬は返事をした。
「ラルジュナ王太子と特別親しいらしいですわね」
兵馬は目を見開いた。
「ーー仕事の関係で親しくさせていただいております」
「仕事ですか?どんな?」
「はい。アレクセイ殿下から、金や宝石の取引、大型遊具の購入、バッカイア国の土地の購入に関わる権利書類のーー」
「もうよろしいわー」
ユピナがバカにしたような声を出した。
「ミント様の夫君となられる方に、これ以上つきまとわないようにお願いしますわ」
「ユピナ、いいから」
迷うようなミントの声だった。
「ミント様、こういう事ははっきり申しておかないと」
「ーー重々心得ておりますので」
兵馬は乾いた声で答えた。
美花が眉をしかめる。
「ミント様の決意を思えば、噂といえども見過ごせませんわ」
ナスターシャが言い放つ。
「まったくあちらも何を考えていらっしゃるのかしら」
「正妃の前になんてことかしらね。異常でしてよ」
兵馬は眉根を寄せた。
「ーーお互い様じゃないですか?ミント王女の噂だって、向こうは知ってますけど?」
兵馬の言葉に美花は慌てた。
「何言ってんのよ、あんた!」
「ヒョウマ!不敬になるぞ!」
「ーーどのような噂ですか?」
ミントが尋ねる。
「兄嫁が好きだって噂だよ」
令嬢達が目を剥き、息を呑んだ。
「ヒョウマ!やめなさい!出ていきなさい!」
トルイストが兵馬を制した。
「そっちに注意はしないんですか?」
兵馬に見据えられ、トルイストは目を丸くした。
「この国は、権力を持たない者は黙って俯いていろという在り方をお望みなのですね」
兵馬の言葉を聞いた令嬢達は、きっとした目で睨みつけた。
「なんて傲慢な!」
「思いあがらないで!」
「あなた!たかが、書記官でしょ!」
ヒステリックに叫ばれる中、兵馬は美花を見た。
「姉さん、子供達をお願い」
「ちょっと兵馬!」
兵馬は頭を軽く下げ、その場から去った。
ーーやっちゃったなーー、まあいいや。
96
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説

婚約破棄された僕は過保護な王太子殿下とドS級冒険者に溺愛されながら召喚士としての新しい人生を歩みます
八神紫音
BL
「嫌ですわ、こんななよなよした男が夫になるなんて。お父様、わたくしこの男とは婚約破棄致しますわ」
ハプソン男爵家の養子である僕、ルカは、エトワール伯爵家のアンネリーゼお嬢様から婚約破棄を言い渡される。更に自分の屋敷に戻った僕に待っていたのは、ハプソン家からの追放だった。
でも、何もかもから捨てられてしまったと言う事は、自由になったと言うこと。僕、解放されたんだ!
一旦かつて育った孤児院に戻ってゆっくり考える事にするのだけれど、その孤児院で王太子殿下から僕の本当の出生を聞かされて、ドSなS級冒険者を護衛に付けて、僕は城下町を旅立った。
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。

繋がれた絆はどこまでも
mahiro
BL
生存率の低いベイリー家。
そんな家に生まれたライトは、次期当主はお前であるのだと父親である国王は言った。
ただし、それは公表せず表では双子の弟であるメイソンが次期当主であるのだと公表するのだという。
当主交代となるそのとき、正式にライトが当主であるのだと公表するのだとか。
それまでは国を離れ、当主となるべく教育を受けてくるようにと指示をされ、国を出ることになったライト。
次期当主が発表される数週間前、ライトはお忍びで国を訪れ、屋敷を訪れた。
そこは昔と大きく異なり、明るく温かな空気が流れていた。
その事に疑問を抱きつつも中へ中へと突き進めば、メイソンと従者であるイザヤが突然抱き合ったのだ。
それを見たライトは、ある決意をし……?

結婚式当日に「ちょっと待った」されたので、転生特典(執事)と旅に出たい
オオトリ
BL
とある教会で、今日一組の若い男女が結婚式を挙げようとしていた。
今、まさに新郎新婦が手を取り合おうとしたその時―――
「ちょっと待ったー!」
乱入者の声が響き渡った。
これは、とある事情で異世界転生した主人公が、結婚式当日に「ちょっと待った」されたので、
白米を求めて 俺TUEEEEせずに、執事TUEEEEな旅に出たい
そんなお話
※主人公は当初女性と婚約しています(タイトルの通り)
※主人公ではない部分で、男女の恋愛がお話に絡んでくることがあります
※BLは読むことも初心者の作者の初作品なので、タグ付けなど必要があれば教えてください
※完結しておりますが、今後番外編及び小話、続編をいずれ追加して参りたいと思っています
※小説家になろうさんでも同時公開中

実はαだった俺、逃げることにした。
るるらら
BL
俺はアルディウス。とある貴族の生まれだが今は冒険者として悠々自適に暮らす26歳!
実は俺には秘密があって、前世の記憶があるんだ。日本という島国で暮らす一般人(サラリーマン)だったよな。事故で死んでしまったけど、今は転生して自由気ままに生きている。
一人で生きるようになって数十年。過去の人間達とはすっかり縁も切れてこのまま独身を貫いて生きていくんだろうなと思っていた矢先、事件が起きたんだ!
前世持ち特級Sランク冒険者(α)とヤンデレストーカー化した幼馴染(α→Ω)の追いかけっ子ラブ?ストーリー。
!注意!
初のオメガバース作品。
ゆるゆる設定です。運命の番はおとぎ話のようなもので主人公が暮らす時代には存在しないとされています。
バースが突然変異した設定ですので、無理だと思われたらスッとページを閉じましょう。
!ごめんなさい!
幼馴染だった王子様の嘆き3 の前に
復活した俺に不穏な影1 を更新してしまいました!申し訳ありません。新たに更新しましたので確認してみてください!
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★

不遇聖女様(男)は、国を捨てて闇落ちする覚悟を決めました!
ミクリ21
BL
聖女様(男)は、理不尽な不遇を受けていました。
その不遇は、聖女になった7歳から始まり、現在の15歳まで続きました。
しかし、聖女ラウロはとうとう国を捨てるようです。
何故なら、この世界の成人年齢は15歳だから。
聖女ラウロは、これからは闇落ちをして自由に生きるのだ!!(闇落ちは自称)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる