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海水浴に行きましょう。編
第9話 海水浴に行きました。終☆
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「あー、カレン。聖女様を逃がしましたね!」
「あら、ごめんなさい。クリスくん」
「いやいや、いいんですよ。兄上が捕まえますから」
チョロいなー、王太子殿下。
近衛兵達は笑いを噛み殺した。
「そうだな」
アレクセイは溜め息をついた。
「痴話喧嘩ですか?」
クリステイルが尋ねた。
「あぁ。昨日のことでな……」
その後の行為も、怒りを倍増させることになったのだがーー。
「はははっ。仲が良すぎるのも喧嘩になるんですね」
弟の言葉に、アレクセイは頷いた。
「ああ」
噂で、『公開セックスしたらしい』、と聞いた近衛兵達は、仲が良すぎるどころではないだろう、と笑いをこらえるのに必死だ。
「アレクセイ、クリステイル。こんなところでどうしたのだ?」
二人の父親である国王アダマスが、近衛兵を統括するパボンと歩いてきた。
「カレンと一緒かー」
近衛兵達が一斉に跪いた。
「よい」
アダマスは近衛兵を立たせた。
「はい。御義父様、ごきげんよろしくて?」
「うん。すごくいい」
アダマスは花蓮にめろめろだ。
「セージはどうでしたか?」
クリステイルが苦笑いで尋ねる。
セージは昨日海水浴から帰って来ると、すぐにアジャハンに戻ると言い出した。
今日、アダマスとラズベリーで、あちらの宿舎に送るついでに、観光でもしてきたのだろう。パボンが袋をたくさん下げている。
ラズベリーがいないところを見ると、彼女だけ息子が心配で、どこかのホテルにでも泊まっているのかもしれない。
「すっかり拗ねておる。アレクセイ、本当におまえは大人気ないなぁ。セージの前で公開セックスとはー、何を考えているのだーー」
アダマスの呆れた声に近衛兵達が吹いた。
「父上ー、父上こそ、セージにお酒のこと言ったでしょう?」
「いやいや、あれはだなー。セージにアレクセイの弱点はないかと聞かれてな。弱点は知らないが、お酒だけは絶対に飲ませるな、と言ったんだ」
「まったく、よけいな事をいっちゃってーー」
「すまない、すまない」
アダマスは苦笑した。
「セージが持ち出すとはなー。美味かったか?私の大事なカルヴァドス……」
かなりがっかりした顔で、アダマスは尋ねた。
「美味しかったような気はします」
覚えていませんが。
「うん。おまえはもう絶対に飲むな。そうだ、クリステイル……」
アダマスはクリステイルの耳に口を寄せた。
「どうだった?ルートの反応は?見たんだろ?」
「ーー父上ー……」
クリステイルは力なく、項垂れた。
「兄上に聞こえてますよ」
アレクセイは剣身を軽く持ち上げていた。
「わかった!冗談だ!そりゃ、気にはなっている!おまえがそこまで入れ込んでるんだ!ちょっと、どんな具合かな~と」
アレクセイに足を踏まれ、アダマスは、絶叫した。パボンは頭を抱える。
「もう、殿下ったら……」
「父上ーー……」
お元気で何よりですね、とクリステイルは疲れた顔をした。
「クリスくん、大丈夫?」
「大丈夫ですよー。ねぇ、カレン、次はいつ会えます?」
「明日、ダンスの練習で来るけどー」
「お茶しましょう!」
季節は夏だが、人生は春だ。
クリステイルは春の女神様のような花蓮に、ドキドキしっぱなしであった。
「ここだ!こんな素晴らしい場所があるとは!」
琉生斗はダイアモンド公園内にある小高い丘にあがり、王都を一望できる場所にテントを張った。
ランタンに火をつけ、気分が盛り上がる。
「おっ、月が見えるねぇー。星はまだかいな~♪」
機嫌がなおった琉生斗は、スキレットを取り出し、火の準備をした。
ドボルザークの『家路』をハミングしながら、火を起こす。
兵馬も、東堂も、葛城にしろ町子だって、魔法で、ピット火がでるのになーー。
最近、兵馬は魔法の上達が目覚ましいようだ。先生がアレクセイでよくやってるよな、と琉生斗は感心するーー。絶対に教え方は下手くそだろう。
あまった豚の薄切り肉を塩コショウで炒めて、そこに卵を落とした。ゆっくりと弱火で焼く。
「あー、先にパン焼けばよかったなー」
琉生斗はスキレットを安全なところに置いて、パンをじかに火で炙ってみた。
「あっち!あっついなー!箸があったらなー。火を弱めるのも消えちゃうと嫌だしなー」
もう少し炙ろうと、琉生斗はパンを火の中にーー。
そのとき、風が吹いた。突風が火を連れさり、火はテントにぶつかる。
「あー!」
火がついたテントは、勢いよく燃えだした。
「えー!防火テントって書いてたのに!うわー!どうしよう!水!あー、危ないよな!もう!」
琉生斗は大声をあげた。
「アレクー!助けて!」
瞬間、アレクセイはあらわれ、テントを見て溜め息をつきながら、指を鳴らして火を結界に閉じ込めるように空気を遮断した。
すぐに火は消えた。
「あ、ありがとうー」
視線が泳ぐ。
「危険だな」
「いやー、風が吹いてさー」
「こんな美しい人がここで野宿とはー。危険でしかない」
アレクセイは琉生斗を抱き上げて、荷物ごと離宮に転移した。
「あっ!」
ソファの上に置かれるや、琉生斗は深いキスを受ける。強引に入ってきた舌に、ピクリと身が震えた。
首を振るが、がっちりと押さえ込まれていて、身動きができない。
「ルート……。ルートが足りないー」
アレクセイが、耳元で囁く。
「充分、だろ……」
真っ赤になったまま、琉生斗は目を閉じた。
耳を噛むアレクセイの息が、熱すぎてーー。
「やっぱりこうなるのか!」
翌日、ベッドの上で琉生斗は叫んだ。
「ルート……。もう一回…」
甘えるようにアレクセイに言われた琉生斗は、怒鳴ろうと思っていた牙を抜かれた。
「え、えっとー、あ、ああ、うん」
いいよー。
「けどさ、今日の夜は星がみたいな」
昨日もきっと綺麗だっただろうー。
ロマンチックに、ふたりで星を見ながら散歩したりーー、いいよなー。
「わかった。星が見えるところがいいんだな?」
「いや、わかってねえ。誰が星が見えるところで、したい、って言ってんだよー」
もう、泣くしかない。
「ルートだな」
はいはい、もうしばらくはそれでかまいませんよ。
琉生斗は諦めた。
「あら、ごめんなさい。クリスくん」
「いやいや、いいんですよ。兄上が捕まえますから」
チョロいなー、王太子殿下。
近衛兵達は笑いを噛み殺した。
「そうだな」
アレクセイは溜め息をついた。
「痴話喧嘩ですか?」
クリステイルが尋ねた。
「あぁ。昨日のことでな……」
その後の行為も、怒りを倍増させることになったのだがーー。
「はははっ。仲が良すぎるのも喧嘩になるんですね」
弟の言葉に、アレクセイは頷いた。
「ああ」
噂で、『公開セックスしたらしい』、と聞いた近衛兵達は、仲が良すぎるどころではないだろう、と笑いをこらえるのに必死だ。
「アレクセイ、クリステイル。こんなところでどうしたのだ?」
二人の父親である国王アダマスが、近衛兵を統括するパボンと歩いてきた。
「カレンと一緒かー」
近衛兵達が一斉に跪いた。
「よい」
アダマスは近衛兵を立たせた。
「はい。御義父様、ごきげんよろしくて?」
「うん。すごくいい」
アダマスは花蓮にめろめろだ。
「セージはどうでしたか?」
クリステイルが苦笑いで尋ねる。
セージは昨日海水浴から帰って来ると、すぐにアジャハンに戻ると言い出した。
今日、アダマスとラズベリーで、あちらの宿舎に送るついでに、観光でもしてきたのだろう。パボンが袋をたくさん下げている。
ラズベリーがいないところを見ると、彼女だけ息子が心配で、どこかのホテルにでも泊まっているのかもしれない。
「すっかり拗ねておる。アレクセイ、本当におまえは大人気ないなぁ。セージの前で公開セックスとはー、何を考えているのだーー」
アダマスの呆れた声に近衛兵達が吹いた。
「父上ー、父上こそ、セージにお酒のこと言ったでしょう?」
「いやいや、あれはだなー。セージにアレクセイの弱点はないかと聞かれてな。弱点は知らないが、お酒だけは絶対に飲ませるな、と言ったんだ」
「まったく、よけいな事をいっちゃってーー」
「すまない、すまない」
アダマスは苦笑した。
「セージが持ち出すとはなー。美味かったか?私の大事なカルヴァドス……」
かなりがっかりした顔で、アダマスは尋ねた。
「美味しかったような気はします」
覚えていませんが。
「うん。おまえはもう絶対に飲むな。そうだ、クリステイル……」
アダマスはクリステイルの耳に口を寄せた。
「どうだった?ルートの反応は?見たんだろ?」
「ーー父上ー……」
クリステイルは力なく、項垂れた。
「兄上に聞こえてますよ」
アレクセイは剣身を軽く持ち上げていた。
「わかった!冗談だ!そりゃ、気にはなっている!おまえがそこまで入れ込んでるんだ!ちょっと、どんな具合かな~と」
アレクセイに足を踏まれ、アダマスは、絶叫した。パボンは頭を抱える。
「もう、殿下ったら……」
「父上ーー……」
お元気で何よりですね、とクリステイルは疲れた顔をした。
「クリスくん、大丈夫?」
「大丈夫ですよー。ねぇ、カレン、次はいつ会えます?」
「明日、ダンスの練習で来るけどー」
「お茶しましょう!」
季節は夏だが、人生は春だ。
クリステイルは春の女神様のような花蓮に、ドキドキしっぱなしであった。
「ここだ!こんな素晴らしい場所があるとは!」
琉生斗はダイアモンド公園内にある小高い丘にあがり、王都を一望できる場所にテントを張った。
ランタンに火をつけ、気分が盛り上がる。
「おっ、月が見えるねぇー。星はまだかいな~♪」
機嫌がなおった琉生斗は、スキレットを取り出し、火の準備をした。
ドボルザークの『家路』をハミングしながら、火を起こす。
兵馬も、東堂も、葛城にしろ町子だって、魔法で、ピット火がでるのになーー。
最近、兵馬は魔法の上達が目覚ましいようだ。先生がアレクセイでよくやってるよな、と琉生斗は感心するーー。絶対に教え方は下手くそだろう。
あまった豚の薄切り肉を塩コショウで炒めて、そこに卵を落とした。ゆっくりと弱火で焼く。
「あー、先にパン焼けばよかったなー」
琉生斗はスキレットを安全なところに置いて、パンをじかに火で炙ってみた。
「あっち!あっついなー!箸があったらなー。火を弱めるのも消えちゃうと嫌だしなー」
もう少し炙ろうと、琉生斗はパンを火の中にーー。
そのとき、風が吹いた。突風が火を連れさり、火はテントにぶつかる。
「あー!」
火がついたテントは、勢いよく燃えだした。
「えー!防火テントって書いてたのに!うわー!どうしよう!水!あー、危ないよな!もう!」
琉生斗は大声をあげた。
「アレクー!助けて!」
瞬間、アレクセイはあらわれ、テントを見て溜め息をつきながら、指を鳴らして火を結界に閉じ込めるように空気を遮断した。
すぐに火は消えた。
「あ、ありがとうー」
視線が泳ぐ。
「危険だな」
「いやー、風が吹いてさー」
「こんな美しい人がここで野宿とはー。危険でしかない」
アレクセイは琉生斗を抱き上げて、荷物ごと離宮に転移した。
「あっ!」
ソファの上に置かれるや、琉生斗は深いキスを受ける。強引に入ってきた舌に、ピクリと身が震えた。
首を振るが、がっちりと押さえ込まれていて、身動きができない。
「ルート……。ルートが足りないー」
アレクセイが、耳元で囁く。
「充分、だろ……」
真っ赤になったまま、琉生斗は目を閉じた。
耳を噛むアレクセイの息が、熱すぎてーー。
「やっぱりこうなるのか!」
翌日、ベッドの上で琉生斗は叫んだ。
「ルート……。もう一回…」
甘えるようにアレクセイに言われた琉生斗は、怒鳴ろうと思っていた牙を抜かれた。
「え、えっとー、あ、ああ、うん」
いいよー。
「けどさ、今日の夜は星がみたいな」
昨日もきっと綺麗だっただろうー。
ロマンチックに、ふたりで星を見ながら散歩したりーー、いいよなー。
「わかった。星が見えるところがいいんだな?」
「いや、わかってねえ。誰が星が見えるところで、したい、って言ってんだよー」
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