ロクイチ聖女 6分の1の確率で聖女になりました。(第一部、第二部、第三部)

濃子

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アジャハン国の王太子とラッキースケベについて。編

第81話 ラルジュナと兵馬 ☆

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 ーー!

 自室に転移してすぐに気づいた。

 屋敷に灯りがついている。

 ラルジュナがいるーー。

 兵馬は青ざめながら自分のタンスに手を伸ばす。




「ヒョウマー?どうしたのー?」
 ドアが開き、ラルジュナが声をかけてきた。



「じゅ、じゅなぁぁぁぁぁ~~~!?」


 
 兵馬は驚きのあまり悲鳴のような声をあげた。

「?バスタオルー?」
 目をパチクリしながら恋人が首を傾げる。

「着替え、忘れたのー?」


「ごめん!ちょっと部屋から出てもらえる!!」
 兵馬の必死な表情に、ラルジュナが疑惑の目を向けた。
「えー?何でー?」

「なんでもぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「ーーはいはいー。コーヒー飲むー?」
 息を吐き、ラルジュナがドアを閉めようとする。
「飲みます!」
「淹れとくねー」

 ドアが閉まると同時に兵馬はタンスから服を引っ張り出した。バスタオルを投げるとスケスケのナイトローブに手をかける。


 ガチャッ。

「砂糖多めだったーーーー」

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁーーー!!!」

 兵馬は悲鳴をあげるしかなかった。

 ラルジュナが沈黙している。振り向く勇気がない。
 
 たちの悪いメイドの冗談に引っかかった、って明るく言おう!

 口を開こうとした兵馬の肩に、ラルジュナの手が乗せられた。
「あ!あのね!め、め、め、メイドさんのね!」
 
 なんだか見られてないか?

 兵馬は汗がとまらない。

 パンツなんか、白のレースの飾り付き紐パンだよ。ご丁寧に真ん中が割れてるーー。

 バカでしかないーー。

「ジョークに、ね、ひっかかってねーー」

 無言の中、後ろから抱きしめられる。

「えっとー、ば、バカみたいでしょーー」
 眼鏡が外された。
 身体が浮いたと同時に、ベッドに倒される。

 強引に膝を立てられ、兵馬は真っ赤になった。

「ジュナぁ?」

 真ん中が切れているのだ、現在ーー。

 丸見えじゃないかぁぁぁぁぁ!

 足を閉じようとしたが、押さえ込まれてびくとも動かない。飾りが陰部で揺れるのが、恥ずかしくて兵馬は目を閉じた。

「お願い……、見ないでよ……」

 懇願に返事はなかった。

 突如、噛みつくようなキスがはじまり、兵馬は心臓が跳ねあがるような衝撃を受ける。

「ーーっう!」

「ーーーーこれは、ヤバいな……」

 そうだよ、やばいんだよーー。

「すっごい、クるーー」

 目を見開いた兵馬の視界に、理性が切れたようなラルジュナが飛び込んできた。

「ヤバい、カワイイー」

 ど、どこがー?

「あっ、やっ、あんっ!」
 ほぐしも適当にラルジュナのモノが入ってきた。

 突き入れ、強引に奥を動かされる。

「ま、待ってぇーー!あっーー!あっ~~~!」
 身体に強い快感が走り、兵馬は逃げようと身をよじる。だが、まったく身体が動かせない。彼の動きに合わせて自然に腰が動くだけだ。

「ーーヒョウマのナカってすごく柔らかくて、食い付いてくるみたいーー」
 耳元で囁かれ、兵馬はイキかけた。

 そんなの知らないよーー!

 モノをしごくような激しいピストンに、兵馬のナカが快感を期待する。ラルジュナの汗が飛び、兵馬の身体をビチャビチャにしていく。

「ーーっやぁぁぁ~!だめぇぇぇぇ~~~!!!」

 感じる部分を強く突かれ、兵馬はのけぞった。腰の下にクッションを置かれ、さらに深くモノを埋め込まれる。

「ま、まってぇー!」
「ーーむちゃ言わないー」

「ひっ、あっ、あっ~~~~!」
 脳天に響く快感に、身体がびくびくと痙攣した。

「イッちゃった?ボクもだよーー」
 言葉に顔が赤くなる。

「ーーご、ごめん……」
 なぜか謝ってしまった。

 すぐにモノを動かされ、結合した部分からはぴちょぴちょぴちょと音が鳴る。生温い液にモノがよく滑るのか、早さがあがっていく。

「だめぇ~~~いまだめぇぇぇ~~~!」
 気絶しそうなほどの快感がナカに与えられる。

「イイー。最高ーー♡」

「あふっ!あんッ!うっ!うっ!あ~、ジュナぁぁぁ~~~~!!」

「ーーーーなんて声だすのー」

 兵馬の声にラルジュナが吐精した。

「ーータイミング、ズレた」

 イッてるはずなのに、また動かされる。汗でぐしょぐしょの身体が熱くて、兵馬は必死に空気をさがす。

 彼の目と自分の目が合った。

 目の色が、雄だ。野生の獣の雄のようだーー。

「ーーヒョウマ、寝かさないよ……」

 兵馬はその声の響きに、気を失った。

 

 











 

「あれ?ルート来ねえな?」

 兵馬はわからん、って言ってたけどーー。

「まあ、時間だし行くか!」

「やったあ!」
「楽しみだね!」

 次の日、予定通りに東堂と子供達はアスラーンの転移魔法により、プルウィア領の温水プールに移動した。

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