227 / 447
バッカイア・ラプソディー(長編)
第17話 兵馬、大学に通う。
しおりを挟む
避けに避けてきたが、これからはそういう訳にはいくまいーー。
葛城兵馬はきっとした目で、週に三日はバッカイア王立大学の門をくぐっている。
この国はどこもかしこもニオイがきつい。ひとり歩けば甘い香りが、数人歩けばきつい甘い香りが、ひとだかりになると目眩を起こしそうなぐらい、ゲロ甘飴玉なニオイがきつい。
初日、兵馬はニオイにやられた。
帰宅するなり倒れてしまい、アレクセイに治癒をお願いした。今も頼んで作ってもらった無臭になるマスクがなければ、死んでいるかもしれない。
「うー、きつー」
それでもきつい、小声で愚痴る。
国民の皆様、もうちょっと香水を押さえてもいいはずだよ、と兵馬は思う。
指定された教室を探すが、広すぎてなかなか目当ての教室には行けない。
「あー、ヒョウマ殿!」
ラルジュナの近衛兵ジュドーが自分の名を読んだ。
「ジュドーさん」
「こちらです。今日は殿下が用事があるので、他の生徒と同じ教室で講義を受けてもらいます」
日に焼けた逞しい身体を赤色の軍服に包み、好青年のジュドーが教室を案内してくれた。
「ありがとうございます。毎回、それでいいんですがー」
「いちおう、言っておきますね」
兵馬は行動経済学の講義も受ける事にした。もっと人の心理を学び、経営に活かしたいと思ったからだ。
「ーー行動経済学の面白さは人間の心理や感情が市場や人々の幸福にどう影響するかを研究する事にあります。
例えば 500円商品を買うのは、それを消費する事に500円以上の価値を見い出した人だけが行う行為だというわけですがーーー」
授業を受けていると、高校生だったときの事を思い出し、くすぐったい気持ちになる。
他に得意な事がなかったから、勉強していただけなんだけどなーー。
それが役に立つならがんばらなければ、兵馬は勇んで課題に取り組んでいた。
「もう、久しぶりの学生生活だよ。すごく楽しいよ」
姉の美花や町子に大学の様子などを話すのだが、何とも反応が薄かった。
「ふーん。あんた勉強好きだもんね」
信じられないわ。
「わたしも学校は行きたくないな~」
合わないのよね。
そのうちに二人は別の話題をだして話し始めた。
「花蓮のね、婚約式のドレスがすっごくカワイイの」
「似合うから良いわよね~」
服の話で盛りあがられると、その場にはいられない。
「じゃあね、姉さん」
「うん、またね」
「おっ、兵馬!次の幼児運動教室には来れるのか?」
「ごめん!任せっきりで!聞きたい講義があって」
「了解!その次は俺が無理っぽいから、できたら出て欲しい!」
「わかった」
東堂も忙しそうに予定をこなしている。
みんな、自分の道をいってるんだな。
それは当然の事なのに、寂しいのはどうしてなんだろう。
考えたくないから立ち止まらないーー、兵馬は進む。よけいな事を考える時間なんかないのだーー。
ーー兵馬が勉学に打ち込む中、こちらはあいかわらずの聖女様。
秋も深まり旦那様の愛も益々深まる毎日ーー。
琉生斗はベッドの中で、アレクセイに抱きしめられていた。
「ーー会議、呼ばれてんだろ?」
陛下から。
「いいー」
琉生斗の首すじにキスをしていたアレクセイは、動きをとめて低く言う。その低音の響きに、琉生斗の腰は砕けそうだ。
耳元にアレクセイの息がかかる。琉生斗はゾクゾクくる感覚に身を震わせた。
「もう、おれティンさんとこ行って、神殿にも行かなきゃならないんだって」
一ヶ月に一回にはなったが、ティンのところで心臓にある魔蝕の検査をするのだ。今のところ異常はない。
「行かせたくない」
「はいはい。アレクもお仕事がんばってくれ」
キスしてなんとか引き剥がし、琉生斗はベッドから下りる。
内腿をつたっていく液を拭こうとしてティッシュケースに手を伸ばすと、アレクセイに抱き上げられた。
「だから!」
「風呂で洗おう」
琉生斗は溜め息をついた。
「アレク、また夜な?」
本音を言えば琉生斗だって、ずっとくっついていたいし、愛されていたい。
そうできないのが働く人の事情だーー。
じゃれてくる大型犬を払いながら、服を着る。アレクセイは着せようとしてくれるが、身体を触りだすので、急いでいるときは拒否している。
「先に出るぞー」
返事がない。
拗ねるなって、と琉生斗は再び溜め息をつく。愛されて喜ばしい限りなのだが、彼には加減というものがないのだろうか。
兵馬とはすれ違いが多い。多くて嫌になる。向こうが空いてても自分が急がしかったり、その逆も然り。
「大丈夫なのかなー」
気になってはいるのだがーー。
どうせ向こうは遊びだろうしーー。兵馬ももう少しいい男にすりゃいいのにー、と考えて琉生斗は落ち込む。
「もう、おれ、男をすすめちゃってるよー」
何考えてんだかーー。
「ベルさん、ちょっと聞いてよー」
「まあ、何ですの?」
「内緒だよ。兵馬の事なんだけどさー」
琉生斗は純愛を貫いている人生の先輩に話を聞いてもらった。
ベルガモットは綺麗な瞳を瞬いて、琉生斗を見た。
「ーー聖女様」
「ん?何?」
「それは、本当にひどいのはヒョウマさんですよね?」
「え?何で?」
どうしてそうなるんだ?
「ヒョウマさんは、あちらの気持ちも確認しないうちに、一夜限りと言ってしまったのでしょ?」
「いや、でも、ほらあっちは王太子じゃん。不可能だろ?」
「それでも、それについて二人で話し合わなければーー。一方的に、普通にしましょう、などとはいくらヒョウマさんが相手の立場を思うゆえに言った事でも、相手が納得していなければあまりにも情がないのでは?」
「あー、そうか……」
琉生斗は反省した。自分も一方的にしか見ていなかった。
向こうはどういう気持ちだったのか、兵馬の話だけではわからないよなーー。
「最終的に側室になる、って言ったらどうしようかなー」
「ヒョウマさんが何を選んでも、味方でいるのでしょう?」
「そりゃそうだけど……。あいつには幸せになって欲しいよ」
「聖女様、好きな人を想って泣くのも大切な事ですのよ」
「そう?」
「ええ。泣くとすっきりしますし、あの人のために泣く自分が、可愛かったりしますもの」
ベルガモットの微笑みに、琉生斗は赤くなる。なんだか幸せをお裾分けされた気持ちになる。
「ヒョウマさんにも自分を大切にしていただきたいですわ」
そうかーー、琉生斗は憮然とした気持ちでお茶を飲んだ。
葛城兵馬はきっとした目で、週に三日はバッカイア王立大学の門をくぐっている。
この国はどこもかしこもニオイがきつい。ひとり歩けば甘い香りが、数人歩けばきつい甘い香りが、ひとだかりになると目眩を起こしそうなぐらい、ゲロ甘飴玉なニオイがきつい。
初日、兵馬はニオイにやられた。
帰宅するなり倒れてしまい、アレクセイに治癒をお願いした。今も頼んで作ってもらった無臭になるマスクがなければ、死んでいるかもしれない。
「うー、きつー」
それでもきつい、小声で愚痴る。
国民の皆様、もうちょっと香水を押さえてもいいはずだよ、と兵馬は思う。
指定された教室を探すが、広すぎてなかなか目当ての教室には行けない。
「あー、ヒョウマ殿!」
ラルジュナの近衛兵ジュドーが自分の名を読んだ。
「ジュドーさん」
「こちらです。今日は殿下が用事があるので、他の生徒と同じ教室で講義を受けてもらいます」
日に焼けた逞しい身体を赤色の軍服に包み、好青年のジュドーが教室を案内してくれた。
「ありがとうございます。毎回、それでいいんですがー」
「いちおう、言っておきますね」
兵馬は行動経済学の講義も受ける事にした。もっと人の心理を学び、経営に活かしたいと思ったからだ。
「ーー行動経済学の面白さは人間の心理や感情が市場や人々の幸福にどう影響するかを研究する事にあります。
例えば 500円商品を買うのは、それを消費する事に500円以上の価値を見い出した人だけが行う行為だというわけですがーーー」
授業を受けていると、高校生だったときの事を思い出し、くすぐったい気持ちになる。
他に得意な事がなかったから、勉強していただけなんだけどなーー。
それが役に立つならがんばらなければ、兵馬は勇んで課題に取り組んでいた。
「もう、久しぶりの学生生活だよ。すごく楽しいよ」
姉の美花や町子に大学の様子などを話すのだが、何とも反応が薄かった。
「ふーん。あんた勉強好きだもんね」
信じられないわ。
「わたしも学校は行きたくないな~」
合わないのよね。
そのうちに二人は別の話題をだして話し始めた。
「花蓮のね、婚約式のドレスがすっごくカワイイの」
「似合うから良いわよね~」
服の話で盛りあがられると、その場にはいられない。
「じゃあね、姉さん」
「うん、またね」
「おっ、兵馬!次の幼児運動教室には来れるのか?」
「ごめん!任せっきりで!聞きたい講義があって」
「了解!その次は俺が無理っぽいから、できたら出て欲しい!」
「わかった」
東堂も忙しそうに予定をこなしている。
みんな、自分の道をいってるんだな。
それは当然の事なのに、寂しいのはどうしてなんだろう。
考えたくないから立ち止まらないーー、兵馬は進む。よけいな事を考える時間なんかないのだーー。
ーー兵馬が勉学に打ち込む中、こちらはあいかわらずの聖女様。
秋も深まり旦那様の愛も益々深まる毎日ーー。
琉生斗はベッドの中で、アレクセイに抱きしめられていた。
「ーー会議、呼ばれてんだろ?」
陛下から。
「いいー」
琉生斗の首すじにキスをしていたアレクセイは、動きをとめて低く言う。その低音の響きに、琉生斗の腰は砕けそうだ。
耳元にアレクセイの息がかかる。琉生斗はゾクゾクくる感覚に身を震わせた。
「もう、おれティンさんとこ行って、神殿にも行かなきゃならないんだって」
一ヶ月に一回にはなったが、ティンのところで心臓にある魔蝕の検査をするのだ。今のところ異常はない。
「行かせたくない」
「はいはい。アレクもお仕事がんばってくれ」
キスしてなんとか引き剥がし、琉生斗はベッドから下りる。
内腿をつたっていく液を拭こうとしてティッシュケースに手を伸ばすと、アレクセイに抱き上げられた。
「だから!」
「風呂で洗おう」
琉生斗は溜め息をついた。
「アレク、また夜な?」
本音を言えば琉生斗だって、ずっとくっついていたいし、愛されていたい。
そうできないのが働く人の事情だーー。
じゃれてくる大型犬を払いながら、服を着る。アレクセイは着せようとしてくれるが、身体を触りだすので、急いでいるときは拒否している。
「先に出るぞー」
返事がない。
拗ねるなって、と琉生斗は再び溜め息をつく。愛されて喜ばしい限りなのだが、彼には加減というものがないのだろうか。
兵馬とはすれ違いが多い。多くて嫌になる。向こうが空いてても自分が急がしかったり、その逆も然り。
「大丈夫なのかなー」
気になってはいるのだがーー。
どうせ向こうは遊びだろうしーー。兵馬ももう少しいい男にすりゃいいのにー、と考えて琉生斗は落ち込む。
「もう、おれ、男をすすめちゃってるよー」
何考えてんだかーー。
「ベルさん、ちょっと聞いてよー」
「まあ、何ですの?」
「内緒だよ。兵馬の事なんだけどさー」
琉生斗は純愛を貫いている人生の先輩に話を聞いてもらった。
ベルガモットは綺麗な瞳を瞬いて、琉生斗を見た。
「ーー聖女様」
「ん?何?」
「それは、本当にひどいのはヒョウマさんですよね?」
「え?何で?」
どうしてそうなるんだ?
「ヒョウマさんは、あちらの気持ちも確認しないうちに、一夜限りと言ってしまったのでしょ?」
「いや、でも、ほらあっちは王太子じゃん。不可能だろ?」
「それでも、それについて二人で話し合わなければーー。一方的に、普通にしましょう、などとはいくらヒョウマさんが相手の立場を思うゆえに言った事でも、相手が納得していなければあまりにも情がないのでは?」
「あー、そうか……」
琉生斗は反省した。自分も一方的にしか見ていなかった。
向こうはどういう気持ちだったのか、兵馬の話だけではわからないよなーー。
「最終的に側室になる、って言ったらどうしようかなー」
「ヒョウマさんが何を選んでも、味方でいるのでしょう?」
「そりゃそうだけど……。あいつには幸せになって欲しいよ」
「聖女様、好きな人を想って泣くのも大切な事ですのよ」
「そう?」
「ええ。泣くとすっきりしますし、あの人のために泣く自分が、可愛かったりしますもの」
ベルガモットの微笑みに、琉生斗は赤くなる。なんだか幸せをお裾分けされた気持ちになる。
「ヒョウマさんにも自分を大切にしていただきたいですわ」
そうかーー、琉生斗は憮然とした気持ちでお茶を飲んだ。
32
お気に入りに追加
259
あなたにおすすめの小説

獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!
古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます!
7/15よりレンタル切り替えとなります。
紙書籍版もよろしくお願いします!
妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。
成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた!
これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。
「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」
「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」
「んもおおおっ!」
どうなる、俺の一人暮らし!
いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど!
※読み直しナッシング書き溜め。
※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。

平民男子と騎士団長の行く末
きわ
BL
平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。
ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。
好きだという気持ちを隠したまま。
過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。
第十一回BL大賞参加作品です。
騎士様、お菓子でなんとか勘弁してください
東院さち
BL
ラズは城で仕える下級使用人の一人だ。竜を追い払った騎士団がもどってきた祝賀会のために少ない魔力を駆使して仕事をしていた。
突然襲ってきた魔力枯渇による具合の悪いところをその英雄の一人が助けてくれた。魔力を分け与えるためにキスされて、お礼にラズの作ったクッキーを欲しがる変わり者の団長と、やはりお菓子に目のない副団長の二人はラズのお菓子を目的に騎士団に勧誘する。
貴族を嫌うラズだったが、恩人二人にせっせとお菓子を作るはめになった。
お菓子が目的だったと思っていたけれど、それだけではないらしい。
やがて二人はラズにとってかけがえのない人になっていく。のかもしれない。
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

迷子の僕の異世界生活
クローナ
BL
高校を卒業と同時に長年暮らした養護施設を出て働き始めて半年。18歳の桜木冬夜は休日に買い物に出たはずなのに突然異世界へ迷い込んでしまった。
通りかかった子供に助けられついていった先は人手不足の宿屋で、衣食住を求め臨時で働く事になった。
その宿屋で出逢ったのは冒険者のクラウス。
冒険者を辞めて騎士に復帰すると言うクラウスに誘われ仕事を求め一緒に王都へ向かい今度は馴染み深い孤児院で働く事に。
神様からの啓示もなく、なぜ自分が迷い込んだのか理由もわからないまま周りの人に助けられながら異世界で幸せになるお話です。
2022,04,02 第二部を始めることに加え読みやすくなればと第一部に章を追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる