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日常編2
第50話 ルナ修道院
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「あー、やだやだ。あんたの護衛任務なんてー」
美花がレンガ造りの威厳に満ちた修道院を前に、めんどくさそうな顔をした。
「ミハナ。だめよ、聖女様の前でーー」
カルディが琉生斗の顔色を伺いながら、後輩を嗜めた。いい先輩だ。
「しょうがないでしょ?ルナ修道院では教皇以外は男子禁制なんだからーー」
前言撤回だ、しょうがない、って何だよ。
ん?男子禁制?
「え?じゃあ、おれ入れねえじゃん」
琉生斗はカルディを振り返る。
「聖女様は、アレクセイ殿下の妃殿下になられる方ですので、大丈夫です」
ちゃんとついてんよ、たいした事はありませんがねーー。どんどん外堀を埋めるように女性扱いされているのが、少し不満な聖女様だ。
「では、行きますよ、聖女様ー」
ミハエルに促され、琉生斗は肩を落とした。
ルナ修道院。神聖ロードリンゲン国の左に位置する、海国オランジーとの国境近くにある修道女の為の修道院である。
基本は未婚の女性だが、夫の暴力や不貞に苦しみ、逃げてきた女性を受け入れたりもしている。
しかし、まわりに何もない。いや、麦畑がある。山もある。地続きなのに、少し行けば国が違うなんて、元いた国では味わったことがない為、不思議な感覚だ。
「麦畑、だけかーー」
米も植えたらーー、ちょっと景観が変わるなー。麦の方が、この国の雰囲気にあっているが、琉生斗は稲作がやりたくて仕方がない。
アレクセイの庭の一角に作ってはみたが、果たして五十メートルのプールぐらいの大きさで、どれぐらい収穫できるのかー。
「お待ちしておりました」
修道女が頭を下げる。
「あっ、メサイヤさんと、モナルダさん。久しぶりー」
長い付き合いの知人に接するように、琉生斗は挨拶をした。メサイヤとモナルダは目を丸くして驚いている。
「わたしどもを覚えてらっしゃるのですか?」
メサイヤが目をパチクリとする。
「あぁ。後、いま見ないけど、ヘイリーさんとカデナさんがいたよな?」
琉生斗は記憶力がいいので、大抵の人は会話をすれば忘れない。
すごいーー、と他の修道女も目を輝かせている。
「こちらへどうぞ」
少しハスキーな声をした美女、モナルダが案内をしてくれた。
内部は、ソラリス大神殿と変わりはなく、教皇室がないぐらいである。兄妹神殿と言われるのも頷ける話だ。
「こちらがお部屋です」
シンプルな内装の部屋に通される。普段、豪華な装飾品や調度品、煌びやかなシャンデリアに囲まれて生活しているからか、とても落ち着けてくつろげる、と琉生斗は気に入った。
「ありがとう」
琉生斗はモナルダに頭を下げた。
「用意ができたら、一回の礼拝室においで下さい」
荷物を置いて息をつく。
そういえば、一人部屋だ。
離宮には琉生斗の部屋はない。アレクセイの執務室に琉生斗の机があるのだが、本を読むのも日誌を書くのもベッドの上でやってしまうので、あまり使わない。机は本棚と化している。
プライベートを守る私室というものが、なぜか離宮にはなかった。部屋は余っているのにーー、琉生斗は首を傾げた。
「護衛の方はお隣です」
「はぁい」
隣から美花ののんきな返事が聞こえた。琉生斗は、ふんっ、と鼻息を漏らした。
礼拝室で三十人ほどの修道女を紹介される。ただし、実際のところ琉生斗は男なので、距離を取った自己紹介だったのだがーー。
三日間の間、世話をしてくれるのは、モナルダとフリエッタという琉生斗より歳上の修道女だった。
「聖女様、一日はお祈りからはじまりますが、今日は終わりましたので、お掃除をしていただきます。教会内の高窓を拭いて下さい」
生真面目なフリエッタが指導をしてくれる。琉生斗は用意された長い脚立を見て悟った。
普段、できないんだろうなーー。
神官達は掃除に聖魔法は使わず、気持ちを込めて手でするのだ。それはいい考えだと琉生斗も思っているのだが、
高いとこばっか言われるんだけど、おれ、その為に来たの?
と思わなくもない。
「聖女様。お待ちかねの滝行ですー」
ミハエルが年甲斐もなく、うきうきしている。
「マジかよ……」
待ってましたー!って行くわけねえだろ。本当にやるのかよーー。
琉生斗は逃げ道を探したが、修道女達の期待と羨望のを込もった瞳を見て、逃げられない事を悟った。
悟りの一日だな。
「痛い!痛いって!」
イメージしていた滝より高さがある。元の国にある那智の滝よりは低いが、水の勢いはこちらの方が強いのではないだろうか。
竹によく似た植物の森の中に、大滝はあった。
瀑声を立て、豪快に水飛沫があがる。
滝を見ながらのんびり川で遊びてぇーー。
白衣が水を吸って重たいし、気い抜いたら流されるぞ。
水の強さに挫けそうになりながら、琉生斗は滝行を続けた。何も考えられないのに、煩悩なんか消えるかー、と思いながら。
「魚いたか?」
休憩を取りに、滝から出る。
川で遊んでいる美花とカルディを恨めしく見ながら、琉生斗は尋ねた。
美花もカルディも、全身黒のラッシュガードに、白黒の囚人服のようなTシャツとステテコを着ている。
「淑女水着かー。おまえ、向こうじゃ、上はビキニのやつ着てたのになー」
高校一年の夏、みんなで海に行った。東堂とめっちゃ泳いだなー、と琉生斗は懐かしさに目を細める。
「ねー、今じゃ絶対に着れないわ」
そうなるんだ。騎士だね、おまえ。
「まあ、似合ってもなかったけどな」
うるさい!と美花は睨んだ。
「魚はまだ見ていません」
探していますが、と真面目な顔でカルディは報告した。
「ありがとうー」
「ーー聖女様、あまり疲れてはおられませんね」
カルディが不思議そうな顔をした。
「え?」
そういえばそうだなー。
「おれ、川とか海とか好きだし、水と相性いいのかもな」
白衣を着たまま、魚を探す。
「そういえば、あんたあのとき、東堂の近くにいた?」
美花がふと気が付いて尋ねる。
「あのとき?」
水関係といえば、あの日かーー。
「いや、いたはずなんだけどすぐに意識がなくなったんだ」
そう、まったく覚えていない。
「へぇー、いいじゃない。あたし達結構苦しかったわよ」
琉生斗は動きをとめた。
「みんな?」
「うん。みんな言ってたわよ。兵馬なんか大量に飲んじゃって、死んだと思ったって」
「ーーふうん」
そうか、と琉生斗はまた魚を探した。
「どうです?聖女様、煩悩を忘れ滝に打たれるー。集中力が増せば、魔蝕の浄化もはかどりますよ」
ミハエルと夕食中、琉生斗は堅いパンをミルクでふやかしながら食べていた。琉生斗はミルクと堅パンだが、ミハエルの膳は、ビールにふかふかなパン、コーンスープにとろっとした目玉焼きがのった厚切りベーコンとサラダ。
「じいちゃん何でなんだ?」
琉生斗は厚切りのベーコンから目が離せない。
「聖女様、豪華な食事ばかりしていては、すぐに病気になりますよ。何事もほどほどです。あなたには長生きしていただかないとーー」
うまいこと言いくるめられてるが、何か違う、と琉生斗は思った。
「おれだって、肉食わねぇ日ぐらいあるわい」
つらい、食事しか楽しみがねえのにーー。琉生斗は堅パンを詰め込み、ぐしゃぐしゃと噛んだ。
「おれがとった川魚はどこいったんだよ」
「修道女達に下賜しました」
そんなたいそうなもんじゃねえだろーー。
「じいちゃん、おれってもしかしてエラいのか?」
琉生斗はミルクを飲んだ。うちの花子のミルクより美味い。
「もちろんです。あなたは、アレクセイ殿下の妻である前に、世界を救う聖女様ですよ」
「世界だけ救っとけって?」
「いえいえ、息抜きはもちろん必要です」
琉生斗はわざとらしく、溜め息をついた。
「聖女様、夕食の後はバーンの散歩です」
「そんな事までーー」
「ここでは聖女様は一番の下っ端ですよー。犬の散歩は下っ端の仕事です」
「犬を飼うって、そういう気持ちで飼うもんじゃねえだろ」
みんなで大事にしてやるもんだろーー。
とは言ったものの、目の前のごつい厳ついすぐ噛みつきそうな黒い犬を見て、琉生斗は考えを改めた。
美花がレンガ造りの威厳に満ちた修道院を前に、めんどくさそうな顔をした。
「ミハナ。だめよ、聖女様の前でーー」
カルディが琉生斗の顔色を伺いながら、後輩を嗜めた。いい先輩だ。
「しょうがないでしょ?ルナ修道院では教皇以外は男子禁制なんだからーー」
前言撤回だ、しょうがない、って何だよ。
ん?男子禁制?
「え?じゃあ、おれ入れねえじゃん」
琉生斗はカルディを振り返る。
「聖女様は、アレクセイ殿下の妃殿下になられる方ですので、大丈夫です」
ちゃんとついてんよ、たいした事はありませんがねーー。どんどん外堀を埋めるように女性扱いされているのが、少し不満な聖女様だ。
「では、行きますよ、聖女様ー」
ミハエルに促され、琉生斗は肩を落とした。
ルナ修道院。神聖ロードリンゲン国の左に位置する、海国オランジーとの国境近くにある修道女の為の修道院である。
基本は未婚の女性だが、夫の暴力や不貞に苦しみ、逃げてきた女性を受け入れたりもしている。
しかし、まわりに何もない。いや、麦畑がある。山もある。地続きなのに、少し行けば国が違うなんて、元いた国では味わったことがない為、不思議な感覚だ。
「麦畑、だけかーー」
米も植えたらーー、ちょっと景観が変わるなー。麦の方が、この国の雰囲気にあっているが、琉生斗は稲作がやりたくて仕方がない。
アレクセイの庭の一角に作ってはみたが、果たして五十メートルのプールぐらいの大きさで、どれぐらい収穫できるのかー。
「お待ちしておりました」
修道女が頭を下げる。
「あっ、メサイヤさんと、モナルダさん。久しぶりー」
長い付き合いの知人に接するように、琉生斗は挨拶をした。メサイヤとモナルダは目を丸くして驚いている。
「わたしどもを覚えてらっしゃるのですか?」
メサイヤが目をパチクリとする。
「あぁ。後、いま見ないけど、ヘイリーさんとカデナさんがいたよな?」
琉生斗は記憶力がいいので、大抵の人は会話をすれば忘れない。
すごいーー、と他の修道女も目を輝かせている。
「こちらへどうぞ」
少しハスキーな声をした美女、モナルダが案内をしてくれた。
内部は、ソラリス大神殿と変わりはなく、教皇室がないぐらいである。兄妹神殿と言われるのも頷ける話だ。
「こちらがお部屋です」
シンプルな内装の部屋に通される。普段、豪華な装飾品や調度品、煌びやかなシャンデリアに囲まれて生活しているからか、とても落ち着けてくつろげる、と琉生斗は気に入った。
「ありがとう」
琉生斗はモナルダに頭を下げた。
「用意ができたら、一回の礼拝室においで下さい」
荷物を置いて息をつく。
そういえば、一人部屋だ。
離宮には琉生斗の部屋はない。アレクセイの執務室に琉生斗の机があるのだが、本を読むのも日誌を書くのもベッドの上でやってしまうので、あまり使わない。机は本棚と化している。
プライベートを守る私室というものが、なぜか離宮にはなかった。部屋は余っているのにーー、琉生斗は首を傾げた。
「護衛の方はお隣です」
「はぁい」
隣から美花ののんきな返事が聞こえた。琉生斗は、ふんっ、と鼻息を漏らした。
礼拝室で三十人ほどの修道女を紹介される。ただし、実際のところ琉生斗は男なので、距離を取った自己紹介だったのだがーー。
三日間の間、世話をしてくれるのは、モナルダとフリエッタという琉生斗より歳上の修道女だった。
「聖女様、一日はお祈りからはじまりますが、今日は終わりましたので、お掃除をしていただきます。教会内の高窓を拭いて下さい」
生真面目なフリエッタが指導をしてくれる。琉生斗は用意された長い脚立を見て悟った。
普段、できないんだろうなーー。
神官達は掃除に聖魔法は使わず、気持ちを込めて手でするのだ。それはいい考えだと琉生斗も思っているのだが、
高いとこばっか言われるんだけど、おれ、その為に来たの?
と思わなくもない。
「聖女様。お待ちかねの滝行ですー」
ミハエルが年甲斐もなく、うきうきしている。
「マジかよ……」
待ってましたー!って行くわけねえだろ。本当にやるのかよーー。
琉生斗は逃げ道を探したが、修道女達の期待と羨望のを込もった瞳を見て、逃げられない事を悟った。
悟りの一日だな。
「痛い!痛いって!」
イメージしていた滝より高さがある。元の国にある那智の滝よりは低いが、水の勢いはこちらの方が強いのではないだろうか。
竹によく似た植物の森の中に、大滝はあった。
瀑声を立て、豪快に水飛沫があがる。
滝を見ながらのんびり川で遊びてぇーー。
白衣が水を吸って重たいし、気い抜いたら流されるぞ。
水の強さに挫けそうになりながら、琉生斗は滝行を続けた。何も考えられないのに、煩悩なんか消えるかー、と思いながら。
「魚いたか?」
休憩を取りに、滝から出る。
川で遊んでいる美花とカルディを恨めしく見ながら、琉生斗は尋ねた。
美花もカルディも、全身黒のラッシュガードに、白黒の囚人服のようなTシャツとステテコを着ている。
「淑女水着かー。おまえ、向こうじゃ、上はビキニのやつ着てたのになー」
高校一年の夏、みんなで海に行った。東堂とめっちゃ泳いだなー、と琉生斗は懐かしさに目を細める。
「ねー、今じゃ絶対に着れないわ」
そうなるんだ。騎士だね、おまえ。
「まあ、似合ってもなかったけどな」
うるさい!と美花は睨んだ。
「魚はまだ見ていません」
探していますが、と真面目な顔でカルディは報告した。
「ありがとうー」
「ーー聖女様、あまり疲れてはおられませんね」
カルディが不思議そうな顔をした。
「え?」
そういえばそうだなー。
「おれ、川とか海とか好きだし、水と相性いいのかもな」
白衣を着たまま、魚を探す。
「そういえば、あんたあのとき、東堂の近くにいた?」
美花がふと気が付いて尋ねる。
「あのとき?」
水関係といえば、あの日かーー。
「いや、いたはずなんだけどすぐに意識がなくなったんだ」
そう、まったく覚えていない。
「へぇー、いいじゃない。あたし達結構苦しかったわよ」
琉生斗は動きをとめた。
「みんな?」
「うん。みんな言ってたわよ。兵馬なんか大量に飲んじゃって、死んだと思ったって」
「ーーふうん」
そうか、と琉生斗はまた魚を探した。
「どうです?聖女様、煩悩を忘れ滝に打たれるー。集中力が増せば、魔蝕の浄化もはかどりますよ」
ミハエルと夕食中、琉生斗は堅いパンをミルクでふやかしながら食べていた。琉生斗はミルクと堅パンだが、ミハエルの膳は、ビールにふかふかなパン、コーンスープにとろっとした目玉焼きがのった厚切りベーコンとサラダ。
「じいちゃん何でなんだ?」
琉生斗は厚切りのベーコンから目が離せない。
「聖女様、豪華な食事ばかりしていては、すぐに病気になりますよ。何事もほどほどです。あなたには長生きしていただかないとーー」
うまいこと言いくるめられてるが、何か違う、と琉生斗は思った。
「おれだって、肉食わねぇ日ぐらいあるわい」
つらい、食事しか楽しみがねえのにーー。琉生斗は堅パンを詰め込み、ぐしゃぐしゃと噛んだ。
「おれがとった川魚はどこいったんだよ」
「修道女達に下賜しました」
そんなたいそうなもんじゃねえだろーー。
「じいちゃん、おれってもしかしてエラいのか?」
琉生斗はミルクを飲んだ。うちの花子のミルクより美味い。
「もちろんです。あなたは、アレクセイ殿下の妻である前に、世界を救う聖女様ですよ」
「世界だけ救っとけって?」
「いえいえ、息抜きはもちろん必要です」
琉生斗はわざとらしく、溜め息をついた。
「聖女様、夕食の後はバーンの散歩です」
「そんな事までーー」
「ここでは聖女様は一番の下っ端ですよー。犬の散歩は下っ端の仕事です」
「犬を飼うって、そういう気持ちで飼うもんじゃねえだろ」
みんなで大事にしてやるもんだろーー。
とは言ったものの、目の前のごつい厳ついすぐ噛みつきそうな黒い犬を見て、琉生斗は考えを改めた。
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