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57 これが私の部屋
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次に私達は奥の部屋に行った。サラの言った通りに、広々とした間接照明の温かみのある部屋の真ん中には、シンプルなガラスのデスクと、ノート型のPCがあった。
ここで執筆でもしてるのかな?と思うような部屋だった。
「本当に何もないね。」
私が言うと、サラがため息をついた。
「そうなの。つまらないでしょ?私なんかこんなに広い部屋あったらコレクションで埋めたくなるけど。彼も昔はブランド物にすごい興味があったのに、最近は全然そういうのも買わない。なんて言うんだっけ、あのダサい服屋の……ビンゴ?」
「コンボ?」
「そうそう!そればかり着てる!恥ずかしいからやめて欲しいんだけどね。あ、それってあんたが買ったんだっけ?アッハッハ!」
「お前なぁ……。」
レイヴの呆れ声も彼女には届いていないらしく、彼女は隣の部屋に行った。私たちも仕方なく付いて行くと、隣の部屋は窓に隣接した小部屋で、ポツンと小さな正方形の黒い机と、その上には水だけが入っている金魚鉢が置いてあった。
サラがそれを指差した。
「これが祭壇。謎でしょ?何か見えない物体でも飼ってんの?」
私はハッとした。多分だけど、この金魚鉢、それから窓のカーテンが透けた素材であること、それから天井についている空調からして、マリモの部屋だと思った。
と言うことは、イオリは私が帰ってくるのを待っていたんだ。本当に。
サラは不思議そうな顔をして、じっと金魚鉢を見ている。レイヴを見ると、彼も悟ったみたいで、小声で「マリモだな」と呟いた。
「ね?謎の部屋でしょ?霊的な何かがあるのかなって、あんたを呼んだんだけど、何か分かった?」
「あーいや、あー……」私は頭をポリポリかきながら答えた。どうしよう、いい嘘が思い付かない。もういいや、もうどうせすぐ消えるし「霊的なのじゃなくて、マリモだと思う。私がマリモ好きなの知ってるから、ここで飼おうとしてるんだと思う。」
「え?あんたのためなんだ、じゃあこれ……へえええ。」
サラは無言で金魚鉢を見つめた後に、いきなりそれを掴んで、窓を開けてバルコニーに出て行った。レイヴと一緒に彼女を追っかけると、丁度そのバルコニーから金魚鉢を投げる瞬間だった。
私はつい、叫んだ。
「サラ!下の人に当たったらどうするの!?」
「組織がもみ消すでしょ!」
あー……でももう投げてしまった。サラは高層階の風に揺れる帽子を手で押さえながら戻ってきて、窓を閉めた。平然とした様子で祭壇の小部屋からスタスタと出ていったので、私とレイヴも彼女の後を追った。
そしてまた驚くべきことに、彼女はイオリの寝室のクローゼットを開けて、ハンガーを纏めて掴んで、服をごそっと取り出していた。
「何してるの?」
「荷物整理。だって、この服があるから新しいのを買わないのよ。そういうの調べたら、愛着障害って言うんだって。古くなっても捨てられないとか、そう言うのは脳の異常。だから手助けしてあげてるの。あんたも手伝って?」
レイヴがサラに言った。
「なんか俺さー、人生で一番テンション下がってる気がすんだけど……お前、勝手に兄貴の私物捨てていいの?あの金魚鉢だって、勝手にあんなことしちゃって、あいつ残念がると思うよ?これだってまだ着れるし!」
レイヴはベッドにぶちまけられたイオリのシャツを掴んで、じっと観察している。するとサラが言った。
「じゃあそれあげる。そんなゴミみたいなの着られて一緒に歩かれても迷惑なだけだし。ちょっといい雰囲気になったからって迫られてさ、服がそれだとやっぱり拒否しちゃうよね。」
私は聞いた。
「え、拒否するの?イオリ、とても愛してるのに。」
「私のこと愛してるって?そうなんだー。知ってる。あっはっは!私も愛してるよーイオリー。どこにいるか知らないけど。」
知らないの?彼女。私はだんだん怒りを覚えた。
「イオリは今、パルムシティで治療を受けてる。任務中に銃弾に当たったんだよ?知らないの?」
「何それ知らなーい。ってかさ、ここだけの話していい?」
「うん。」「俺も聞くのそれー。」
サラはクローゼットを閉めて、ベッドに散らばるイオリの服の上に座ってから、私とレイヴに微笑んだ。
「この世で一番大事なのはお金。彼はそれを作り出す才能があるの。だから彼が好き。そんな彼が望むのなら、私の体なんかいくらでも提供してあげる。彼もそれで満足なんでしょ?まあこの組織に来てから彼があまり私を求めなくなったけど、逆に好都合。私はお金だけ欲しいの。まあ、彼のおかげで、この本当の気持ちに気づけたのは感謝してる。今まで愛が大事とか思ってたけど、この生活してみてよ!最高なんだから!あははっ!」
私のお腹が怒りで震えてる。静かに、サラに聞いた。
「それってイオリのこと本当に好きって言えるの?イオリはサラのことをいつも考えてて、とても大好きだよ。こうしてる今だって、イオリきっと一人で不安で、連絡待ってると思う。」
「……不安?彼はそれを取り除くプロでしょ?自分の不安を取り除けないで、心理の仕事なんか出来るの?」
「いくらプロだからって、誰かに頼りたくなる時ある!」
「じゃあ別の誰かを頼れば?私に頼られても迷惑なだけ!あんたさ、イオリのこと好きなんでしょ?癒してあげれば?そう言うことだって出来るのか知らないけど、してあげれば?わざわざレイヴのところに行って、彼への気持ちを押さえ込んでないで、好きなだけ一緒にいてあげればいいじゃない!まあどう頑張ってもあんたは一生、彼と結婚なんか出来ないけどね!どうせ消えるんだから、ふふっ、ああははっ!」
「お前!」怒鳴ったレイヴの血管がパンパンな腕を掴んで、彼がサラを殴ろうとするのを止めた。サラは立ち上がり、帽子の中から小さなピンクのハンドガンを取り出した。つい、そんなとこに銃を入れてたのかよと少し笑いそうになった。
ハンドガンがこっちを向いている。私はレイヴの前に立って、サラに言った。
「撃たないで。」
「大丈夫、私も撃ちたくない。彼が私を殴らないように威嚇をしてるだけ。でも近づいたら撃つからね。」
「……分かった。」
「ねえあんた、イオリと一緒にいたいでしょ?一緒に寝たいでしょ?私はそれが出来る。羨ましい?あんたが願っても手に入れないものを、私はすぐに手に入れられる。それを拒否だってしてる。はっきり言って、あんたがいてくれるおかげで、この関係も悪くないかもって思ってる。」
「私と比べられるから?」
「そう。だってあんた、イオリのこと好きなのバレバレだもん。さっきだって布団なんか健気に直しちゃって。そんなの、イオリは私がやってくれたんだって受け取るだけなのに。」
レイヴがサラに震える声で言った。
「お前がそう言う感じなの、兄貴に言うからな。どうせあいつ少しも気付いてないんだろ?恋は盲目とかで。」
「そうみたいね!あんたが言ったところで、私が違うあの人嘘ついたーって泣きつけば、イオリは考えを改める。彼は私のことそれほど愛してるの。いくら言ったって無駄。じゃあレイヴ、リアをイオリに返してあげて。」
「それは普通に断るだろ。お前がそんな感じなんだから。」
「最近刺激が足りないんだよね……あんた、」と私を見た。「許可してあげるから、私の前でイオリとしてみてよ。彼は私の命令で動くから、それであんたがどうなるか見てみたいから。恋の奴隷の犠牲者ってのを見てみたい。そしたら結構良い暇つぶしになりそうだし。」
それを想像してしまった。もう無理だ。私は馬鹿だ。サラが喜ぶの分かってるのに、私はポロポロ泣いた。コテンパンにやられた気がした。もうボロボロだった。
「お前!」レイヴが叫んだ。「よくそんなこと言えるな!この人でなし!もういい、行くぞ。リアはこっち戻んねーから、そうイオリに言っとけばーか!」
「どうぞご勝手に。」
サラは淑女のように手を振った。私はレイヴに腕を引かれて、歩き始めた。もう疲れた。いっそのこと今すぐにでも消えたい。
ここで執筆でもしてるのかな?と思うような部屋だった。
「本当に何もないね。」
私が言うと、サラがため息をついた。
「そうなの。つまらないでしょ?私なんかこんなに広い部屋あったらコレクションで埋めたくなるけど。彼も昔はブランド物にすごい興味があったのに、最近は全然そういうのも買わない。なんて言うんだっけ、あのダサい服屋の……ビンゴ?」
「コンボ?」
「そうそう!そればかり着てる!恥ずかしいからやめて欲しいんだけどね。あ、それってあんたが買ったんだっけ?アッハッハ!」
「お前なぁ……。」
レイヴの呆れ声も彼女には届いていないらしく、彼女は隣の部屋に行った。私たちも仕方なく付いて行くと、隣の部屋は窓に隣接した小部屋で、ポツンと小さな正方形の黒い机と、その上には水だけが入っている金魚鉢が置いてあった。
サラがそれを指差した。
「これが祭壇。謎でしょ?何か見えない物体でも飼ってんの?」
私はハッとした。多分だけど、この金魚鉢、それから窓のカーテンが透けた素材であること、それから天井についている空調からして、マリモの部屋だと思った。
と言うことは、イオリは私が帰ってくるのを待っていたんだ。本当に。
サラは不思議そうな顔をして、じっと金魚鉢を見ている。レイヴを見ると、彼も悟ったみたいで、小声で「マリモだな」と呟いた。
「ね?謎の部屋でしょ?霊的な何かがあるのかなって、あんたを呼んだんだけど、何か分かった?」
「あーいや、あー……」私は頭をポリポリかきながら答えた。どうしよう、いい嘘が思い付かない。もういいや、もうどうせすぐ消えるし「霊的なのじゃなくて、マリモだと思う。私がマリモ好きなの知ってるから、ここで飼おうとしてるんだと思う。」
「え?あんたのためなんだ、じゃあこれ……へえええ。」
サラは無言で金魚鉢を見つめた後に、いきなりそれを掴んで、窓を開けてバルコニーに出て行った。レイヴと一緒に彼女を追っかけると、丁度そのバルコニーから金魚鉢を投げる瞬間だった。
私はつい、叫んだ。
「サラ!下の人に当たったらどうするの!?」
「組織がもみ消すでしょ!」
あー……でももう投げてしまった。サラは高層階の風に揺れる帽子を手で押さえながら戻ってきて、窓を閉めた。平然とした様子で祭壇の小部屋からスタスタと出ていったので、私とレイヴも彼女の後を追った。
そしてまた驚くべきことに、彼女はイオリの寝室のクローゼットを開けて、ハンガーを纏めて掴んで、服をごそっと取り出していた。
「何してるの?」
「荷物整理。だって、この服があるから新しいのを買わないのよ。そういうの調べたら、愛着障害って言うんだって。古くなっても捨てられないとか、そう言うのは脳の異常。だから手助けしてあげてるの。あんたも手伝って?」
レイヴがサラに言った。
「なんか俺さー、人生で一番テンション下がってる気がすんだけど……お前、勝手に兄貴の私物捨てていいの?あの金魚鉢だって、勝手にあんなことしちゃって、あいつ残念がると思うよ?これだってまだ着れるし!」
レイヴはベッドにぶちまけられたイオリのシャツを掴んで、じっと観察している。するとサラが言った。
「じゃあそれあげる。そんなゴミみたいなの着られて一緒に歩かれても迷惑なだけだし。ちょっといい雰囲気になったからって迫られてさ、服がそれだとやっぱり拒否しちゃうよね。」
私は聞いた。
「え、拒否するの?イオリ、とても愛してるのに。」
「私のこと愛してるって?そうなんだー。知ってる。あっはっは!私も愛してるよーイオリー。どこにいるか知らないけど。」
知らないの?彼女。私はだんだん怒りを覚えた。
「イオリは今、パルムシティで治療を受けてる。任務中に銃弾に当たったんだよ?知らないの?」
「何それ知らなーい。ってかさ、ここだけの話していい?」
「うん。」「俺も聞くのそれー。」
サラはクローゼットを閉めて、ベッドに散らばるイオリの服の上に座ってから、私とレイヴに微笑んだ。
「この世で一番大事なのはお金。彼はそれを作り出す才能があるの。だから彼が好き。そんな彼が望むのなら、私の体なんかいくらでも提供してあげる。彼もそれで満足なんでしょ?まあこの組織に来てから彼があまり私を求めなくなったけど、逆に好都合。私はお金だけ欲しいの。まあ、彼のおかげで、この本当の気持ちに気づけたのは感謝してる。今まで愛が大事とか思ってたけど、この生活してみてよ!最高なんだから!あははっ!」
私のお腹が怒りで震えてる。静かに、サラに聞いた。
「それってイオリのこと本当に好きって言えるの?イオリはサラのことをいつも考えてて、とても大好きだよ。こうしてる今だって、イオリきっと一人で不安で、連絡待ってると思う。」
「……不安?彼はそれを取り除くプロでしょ?自分の不安を取り除けないで、心理の仕事なんか出来るの?」
「いくらプロだからって、誰かに頼りたくなる時ある!」
「じゃあ別の誰かを頼れば?私に頼られても迷惑なだけ!あんたさ、イオリのこと好きなんでしょ?癒してあげれば?そう言うことだって出来るのか知らないけど、してあげれば?わざわざレイヴのところに行って、彼への気持ちを押さえ込んでないで、好きなだけ一緒にいてあげればいいじゃない!まあどう頑張ってもあんたは一生、彼と結婚なんか出来ないけどね!どうせ消えるんだから、ふふっ、ああははっ!」
「お前!」怒鳴ったレイヴの血管がパンパンな腕を掴んで、彼がサラを殴ろうとするのを止めた。サラは立ち上がり、帽子の中から小さなピンクのハンドガンを取り出した。つい、そんなとこに銃を入れてたのかよと少し笑いそうになった。
ハンドガンがこっちを向いている。私はレイヴの前に立って、サラに言った。
「撃たないで。」
「大丈夫、私も撃ちたくない。彼が私を殴らないように威嚇をしてるだけ。でも近づいたら撃つからね。」
「……分かった。」
「ねえあんた、イオリと一緒にいたいでしょ?一緒に寝たいでしょ?私はそれが出来る。羨ましい?あんたが願っても手に入れないものを、私はすぐに手に入れられる。それを拒否だってしてる。はっきり言って、あんたがいてくれるおかげで、この関係も悪くないかもって思ってる。」
「私と比べられるから?」
「そう。だってあんた、イオリのこと好きなのバレバレだもん。さっきだって布団なんか健気に直しちゃって。そんなの、イオリは私がやってくれたんだって受け取るだけなのに。」
レイヴがサラに震える声で言った。
「お前がそう言う感じなの、兄貴に言うからな。どうせあいつ少しも気付いてないんだろ?恋は盲目とかで。」
「そうみたいね!あんたが言ったところで、私が違うあの人嘘ついたーって泣きつけば、イオリは考えを改める。彼は私のことそれほど愛してるの。いくら言ったって無駄。じゃあレイヴ、リアをイオリに返してあげて。」
「それは普通に断るだろ。お前がそんな感じなんだから。」
「最近刺激が足りないんだよね……あんた、」と私を見た。「許可してあげるから、私の前でイオリとしてみてよ。彼は私の命令で動くから、それであんたがどうなるか見てみたいから。恋の奴隷の犠牲者ってのを見てみたい。そしたら結構良い暇つぶしになりそうだし。」
それを想像してしまった。もう無理だ。私は馬鹿だ。サラが喜ぶの分かってるのに、私はポロポロ泣いた。コテンパンにやられた気がした。もうボロボロだった。
「お前!」レイヴが叫んだ。「よくそんなこと言えるな!この人でなし!もういい、行くぞ。リアはこっち戻んねーから、そうイオリに言っとけばーか!」
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