234 / 253
交差する、最後の戦い編
234 民に照らされる帝都
しおりを挟む
中途半端に攻撃するなら、煙幕はやめて欲しかった……。入り口から、黒煙がどんどんと外に流れていってはいるが、まだ咳き込むほどに、私の周りは煙っている。
しかし、先程の放送は本当だったのだろうか。チェイス、私達に協力してくれた?確かに外は、真っ暗だった。ウォッフォンでライトを付けていないと、月明かりだけでは足りない。チェイスの言葉を聞いて、民兵達に、何か動きはあるだろうか?私は、入り口の影から顔を覗かせて、ウォッフォンのライトの集団、彼らの様子を覗いた。
すると、彼らは武器をおろしていて、何やら真剣に話し合っている様子だった。きっと放送の言葉を聞いて、どうするのか考えているのだろう。私は施設内から出て、石碑の傍に移動し、彼らを見守った。彼らは私を見ると、一瞬身構えたが、私に敵意がないことが分かると、また話し合いを続けた。
その時、メットからヴァルガの声が聞こえた。
『こちらヴァルガ隊。新光騎士団の城下民兵が、チェイス元帥に賛同して、投降してくれた。手当ても済んだので、今から彼らと共に、噴水広場に向かう。』
『そのようですね……これはこれは、チェイスに何と礼を申せばいいか。』
ジェーンの声が、少し嬉しそうだった。これは、明らかにいい展開だった。皆はやはり、皇帝と同じぐらいに、元帥であるチェイスのことも信じているのだ。
しかし、このままでは城内にいるチェイスが、ネビリスに狙われて危険だ。民の為、ジェーンとの未来の為、そして普通にチェイスの為、早く私も彼のことを助けに行きたいが……ここの皆は、まだ話し合っている。
しかし漸く、先程の皆のリーダー的存在のおじいさんが、こちらに二、三歩、向かって来てから、大声で私に聞いた。
「ギルバート様は……我々がLOZに加勢すると言ったら、賛成してくれるだろうか?先程、この子が、煙幕を投げてしまったのだが……。」
おじいさんは、自分の足にしがみつく小さい騎士の頭に、手を置いた。私は笑顔になった。
「ふふ、それくらい何も、気にしておりません。いい援護だった。今度は、LOZの為に、チェイス元帥の為に、煙幕を投げて欲しい。」
私の言葉を聞いた新光騎士団の民兵の表情がほころんだ。その場に拍手が湧き上がり、私も一応拍手をしておいた。おじいさんは、私の目の前までやってきて、喜びながら言った。
「それなら、我らもLOZに加勢します!この城下を、そして何卒、チェイス元帥をお救いください!彼こそが、我らの光なのです!どうか!」
「分かりました、そ、それはみんな?みんなが加勢してくれるの?」
私は皆に聞いた。すると、皆は互いに目を合わせながら、頷いてくれたのだ。これは……これは、とてもいい展開だった。私は微笑み、皆の間を通りながら、施設前に停めたブレイブホースの方へと向かった。
「ありがとうございます!皆さん、本当にありがとう!それでは、ルミネラ城に行きましょう!」
皆が、私の為に道を開けてくれている。ああ、こんな展開になるなんて、なんてチェイスにお礼を言うべきか、彼はやはり、大徳の人だったのだ。疑ったこともあったけど、信じて良かった。私はブレイブホースに乗り、避けて道を作ってくれた皆の間を駆け始めた。
そうだ、と状況報告をした。
「キルディア隊『大丈夫見てたよ!キリーの方も、新光騎士団の民兵がLOZになったんでしょ!?』
「そうそう」
リンの声に私は思いっきり微笑んだ。ブレイブホースの速度を上げて、脇道から商いの広場に出たところで、衝撃の光景が広がっており、我が目を疑った。
そこには、大勢の帝都の住人が、木や鉄板を紐で体に括り付けて、護身用の魔銃を手に持ち、噴水広場に向かって走っていたのだ。途中、騎士が住人達に取り押さえている光景もあった。
これは一体……!?私は、ブレイブホースを停めて、近くを走っていた、ちょっと小太りの、魚のTシャツを着たおじさんに聞いた。
「な、何をあなた達はしているのです?」
私に気付いたおじさんは、目を丸くして答えた。
「お、おお、ギルバート様!我らも非力ながら加勢しに来たのです!ヴィノクールや他の街の皆だって、本当は兵士じゃないのに、帝都の為に頑張ってくれているんだ!今までは正直、遠くの地域の話だから関係ないと思ってたけど、こうして実際に巻き込まれて、助けられたら、俺たちだってやらないといけないんだって思った!それに俺の中学の息子だって、新光騎士団の何処かで戦っている……でも、民兵は、LOZの方に来たのでしょう?」
「え、ええまあ。」
「だったら尚更だ。」おじさんは笑顔になった。「陛下に怯えて家にいるだけじゃダメなんだ。息子を失ったら俺の魚屋を一体誰が継ぐんだ!チェイス様を見習って、俺たちも頑張らないとって、近所の連中と話して、今こうなってます!はは!」
おじさんの周りに居た、おじさんと同年代ぐらいの男達が、おお!と、天に手を掲げた。私は嬉しくなった。
「そ、そうか……ありがとう。」
と、照れながら言って、私は彼に、自分のLOZのメットを渡して、「はっ!」とブレイブホースを走らせた。今の一瞬で、どれほど元気と勇気をもらったことか。
私は、帝都の民と共に、商いの広場を駆け抜けて、噴水広場に向かった。ウォッフォンで連絡をしようとしたら、丁度その時に、ジェーンから連絡が入った。
『キルディア隊の情報によると、一般の方々も次々と、我々の援護に駆けつけてくれています。護身用の魔銃でも、数がまとまれば脅威になります。さて、キルディア。大事なヘルメットを一般男性に預けましたね。おかげで我らの情報が一般の方々に伝わる事になりました。まあ、それは別に、もう構わないのですが、それで、視点カメラから逃れられたおつもりなら、あなたは詰めが甘かった事になります。』
「え!?なんで!?もう私に視点カメラ付いて無いでしょ!?」
『ふっ……ふはははは!ここまで、上手くいくとは思いませんでしたよ。ヴァルガはメットに付けましたが、あなたに付いているカメラは、ふふっ……私のプレゼントした、ロケットにつけられております。あなたのことだ、ネビリス戦を私に見せない為に、そうする可能性がありましたからね。』
「お察しの通りでございます……流石ですね。」
そうなのだ。ナチュラルに、視点カメラを誰かに渡せたらいいなと思っていたが、はあ、だから彼は急にチョーカーなんてものをプレゼントしてきたのか。どう足掻いても彼の監視から逃れる事が出来なかったのね。はあ……ならば。
「じゃあこのチョーカー置いていきますね。」
『……私のミスです。時期早々に種明かしをしてしまいました。認めますから、置いて行かないでください。』
まあ、彼はきっと今、とても喜んでいるに違いない。帝都の民兵がこちら側に来てくれたのだから。そして珍しく舞い上がっちゃったのだろう。私は仕方のない奴め、と微笑みながら答えた。
「分かった、置いて行かないよ。」
『さて、』切り替え早いな。『もう直ぐ陽動部隊が、噴水広場に到着します。クラース、噴水広場の状況はどうでしょうか?』
『こちらクラース。さっきまでは、前からも後ろからも敵が来るもんで、守るのに必死こいてたが、今は街方面から来る新光騎士団が居なくなったから、城との交戦に集中出来ている!きっとそう言う事だったのだな!城とは主に、射撃合戦になっているが、ゲイル隊とヴィノクール隊で何とかやりあっているぞ!あ、ヴァルガ達が来た。』
『そうですね、ヴァルガ率いる西門部隊が合流完了しました。キルディアも、もうすぐ着きそうですね。』
私は頷いた。
「うん、もう目の前に装甲車や、皆の姿が見えているよ。」
『了解しました。キルディアが到着次第、何とか城内へ戦線を押してください。それから、チェイスの捜索をし、彼を救出しましょう。』
「了解!」
私はブレイブホースの出力をあげた。遥か前方に見える噴水広場に向かっていると、脇道からブレイブホースに乗った、オーウェン隊が合流した。
「オーウェン!」
「ギルバート様!これは、行くしかありません!」
「うん行こう!みんな行こう!」
私が叫ぶと、走っていた帝都の民も、おお!と叫んで手を掲げた。私には皆がいてくれる。それが勇気の源だった。
停電している都市の中、商いの広場では煉瓦畳みの道路が、ブレイブホースのライトや、皆のウォッフォンで、塗り潰されたかのように眩く照らされていた。ユークの目抜き通りを思い出したが、それよりも綺麗だった。
今の私は、最強な気がした。早く、チェイスを助けたい!
しかし、先程の放送は本当だったのだろうか。チェイス、私達に協力してくれた?確かに外は、真っ暗だった。ウォッフォンでライトを付けていないと、月明かりだけでは足りない。チェイスの言葉を聞いて、民兵達に、何か動きはあるだろうか?私は、入り口の影から顔を覗かせて、ウォッフォンのライトの集団、彼らの様子を覗いた。
すると、彼らは武器をおろしていて、何やら真剣に話し合っている様子だった。きっと放送の言葉を聞いて、どうするのか考えているのだろう。私は施設内から出て、石碑の傍に移動し、彼らを見守った。彼らは私を見ると、一瞬身構えたが、私に敵意がないことが分かると、また話し合いを続けた。
その時、メットからヴァルガの声が聞こえた。
『こちらヴァルガ隊。新光騎士団の城下民兵が、チェイス元帥に賛同して、投降してくれた。手当ても済んだので、今から彼らと共に、噴水広場に向かう。』
『そのようですね……これはこれは、チェイスに何と礼を申せばいいか。』
ジェーンの声が、少し嬉しそうだった。これは、明らかにいい展開だった。皆はやはり、皇帝と同じぐらいに、元帥であるチェイスのことも信じているのだ。
しかし、このままでは城内にいるチェイスが、ネビリスに狙われて危険だ。民の為、ジェーンとの未来の為、そして普通にチェイスの為、早く私も彼のことを助けに行きたいが……ここの皆は、まだ話し合っている。
しかし漸く、先程の皆のリーダー的存在のおじいさんが、こちらに二、三歩、向かって来てから、大声で私に聞いた。
「ギルバート様は……我々がLOZに加勢すると言ったら、賛成してくれるだろうか?先程、この子が、煙幕を投げてしまったのだが……。」
おじいさんは、自分の足にしがみつく小さい騎士の頭に、手を置いた。私は笑顔になった。
「ふふ、それくらい何も、気にしておりません。いい援護だった。今度は、LOZの為に、チェイス元帥の為に、煙幕を投げて欲しい。」
私の言葉を聞いた新光騎士団の民兵の表情がほころんだ。その場に拍手が湧き上がり、私も一応拍手をしておいた。おじいさんは、私の目の前までやってきて、喜びながら言った。
「それなら、我らもLOZに加勢します!この城下を、そして何卒、チェイス元帥をお救いください!彼こそが、我らの光なのです!どうか!」
「分かりました、そ、それはみんな?みんなが加勢してくれるの?」
私は皆に聞いた。すると、皆は互いに目を合わせながら、頷いてくれたのだ。これは……これは、とてもいい展開だった。私は微笑み、皆の間を通りながら、施設前に停めたブレイブホースの方へと向かった。
「ありがとうございます!皆さん、本当にありがとう!それでは、ルミネラ城に行きましょう!」
皆が、私の為に道を開けてくれている。ああ、こんな展開になるなんて、なんてチェイスにお礼を言うべきか、彼はやはり、大徳の人だったのだ。疑ったこともあったけど、信じて良かった。私はブレイブホースに乗り、避けて道を作ってくれた皆の間を駆け始めた。
そうだ、と状況報告をした。
「キルディア隊『大丈夫見てたよ!キリーの方も、新光騎士団の民兵がLOZになったんでしょ!?』
「そうそう」
リンの声に私は思いっきり微笑んだ。ブレイブホースの速度を上げて、脇道から商いの広場に出たところで、衝撃の光景が広がっており、我が目を疑った。
そこには、大勢の帝都の住人が、木や鉄板を紐で体に括り付けて、護身用の魔銃を手に持ち、噴水広場に向かって走っていたのだ。途中、騎士が住人達に取り押さえている光景もあった。
これは一体……!?私は、ブレイブホースを停めて、近くを走っていた、ちょっと小太りの、魚のTシャツを着たおじさんに聞いた。
「な、何をあなた達はしているのです?」
私に気付いたおじさんは、目を丸くして答えた。
「お、おお、ギルバート様!我らも非力ながら加勢しに来たのです!ヴィノクールや他の街の皆だって、本当は兵士じゃないのに、帝都の為に頑張ってくれているんだ!今までは正直、遠くの地域の話だから関係ないと思ってたけど、こうして実際に巻き込まれて、助けられたら、俺たちだってやらないといけないんだって思った!それに俺の中学の息子だって、新光騎士団の何処かで戦っている……でも、民兵は、LOZの方に来たのでしょう?」
「え、ええまあ。」
「だったら尚更だ。」おじさんは笑顔になった。「陛下に怯えて家にいるだけじゃダメなんだ。息子を失ったら俺の魚屋を一体誰が継ぐんだ!チェイス様を見習って、俺たちも頑張らないとって、近所の連中と話して、今こうなってます!はは!」
おじさんの周りに居た、おじさんと同年代ぐらいの男達が、おお!と、天に手を掲げた。私は嬉しくなった。
「そ、そうか……ありがとう。」
と、照れながら言って、私は彼に、自分のLOZのメットを渡して、「はっ!」とブレイブホースを走らせた。今の一瞬で、どれほど元気と勇気をもらったことか。
私は、帝都の民と共に、商いの広場を駆け抜けて、噴水広場に向かった。ウォッフォンで連絡をしようとしたら、丁度その時に、ジェーンから連絡が入った。
『キルディア隊の情報によると、一般の方々も次々と、我々の援護に駆けつけてくれています。護身用の魔銃でも、数がまとまれば脅威になります。さて、キルディア。大事なヘルメットを一般男性に預けましたね。おかげで我らの情報が一般の方々に伝わる事になりました。まあ、それは別に、もう構わないのですが、それで、視点カメラから逃れられたおつもりなら、あなたは詰めが甘かった事になります。』
「え!?なんで!?もう私に視点カメラ付いて無いでしょ!?」
『ふっ……ふはははは!ここまで、上手くいくとは思いませんでしたよ。ヴァルガはメットに付けましたが、あなたに付いているカメラは、ふふっ……私のプレゼントした、ロケットにつけられております。あなたのことだ、ネビリス戦を私に見せない為に、そうする可能性がありましたからね。』
「お察しの通りでございます……流石ですね。」
そうなのだ。ナチュラルに、視点カメラを誰かに渡せたらいいなと思っていたが、はあ、だから彼は急にチョーカーなんてものをプレゼントしてきたのか。どう足掻いても彼の監視から逃れる事が出来なかったのね。はあ……ならば。
「じゃあこのチョーカー置いていきますね。」
『……私のミスです。時期早々に種明かしをしてしまいました。認めますから、置いて行かないでください。』
まあ、彼はきっと今、とても喜んでいるに違いない。帝都の民兵がこちら側に来てくれたのだから。そして珍しく舞い上がっちゃったのだろう。私は仕方のない奴め、と微笑みながら答えた。
「分かった、置いて行かないよ。」
『さて、』切り替え早いな。『もう直ぐ陽動部隊が、噴水広場に到着します。クラース、噴水広場の状況はどうでしょうか?』
『こちらクラース。さっきまでは、前からも後ろからも敵が来るもんで、守るのに必死こいてたが、今は街方面から来る新光騎士団が居なくなったから、城との交戦に集中出来ている!きっとそう言う事だったのだな!城とは主に、射撃合戦になっているが、ゲイル隊とヴィノクール隊で何とかやりあっているぞ!あ、ヴァルガ達が来た。』
『そうですね、ヴァルガ率いる西門部隊が合流完了しました。キルディアも、もうすぐ着きそうですね。』
私は頷いた。
「うん、もう目の前に装甲車や、皆の姿が見えているよ。」
『了解しました。キルディアが到着次第、何とか城内へ戦線を押してください。それから、チェイスの捜索をし、彼を救出しましょう。』
「了解!」
私はブレイブホースの出力をあげた。遥か前方に見える噴水広場に向かっていると、脇道からブレイブホースに乗った、オーウェン隊が合流した。
「オーウェン!」
「ギルバート様!これは、行くしかありません!」
「うん行こう!みんな行こう!」
私が叫ぶと、走っていた帝都の民も、おお!と叫んで手を掲げた。私には皆がいてくれる。それが勇気の源だった。
停電している都市の中、商いの広場では煉瓦畳みの道路が、ブレイブホースのライトや、皆のウォッフォンで、塗り潰されたかのように眩く照らされていた。ユークの目抜き通りを思い出したが、それよりも綺麗だった。
今の私は、最強な気がした。早く、チェイスを助けたい!
0
お気に入りに追加
61
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる