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試行錯誤するA君編
147 私の静かな賭け
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ボードに箇条書きにし終えると、私は軽く要約をした。
「それでは、今まで話し合った内容をまとめます。各市町村への駐在兵についてはこの通り、全ての部隊から、それぞれ割合で配置する事が決定しました。そして次に、ユークアイランドの自警システムの強化を、我々ソーライ研究所とグレン研究所が協力して行います。」
「その通りでございます!ジェーン様!」
耳が劈かれる程の声で、スコピオが反応した。その瞬間私は、このプロジェクトについては、スローヴェンに丸投げしようと決めた。私は愛想笑いをして、続けた。
「つまり、それはLOZ本部がユークアイランドになるという事を意味しますが、それでよろしいですか?市長。」
ユーク市長は不気味なほど大袈裟に、私に向かって微笑んだ。
「良いわよ~色んなの覚悟してるから大丈夫!ねえジェーンちゃん、今度うち来る?」
「そして……」私はそれを流した。「これからの帝国、そして帝都との対応ですが、既に彼女がギルバートだと知られた以上、そしてレジスタンスと連合が繋がった以上、緊張状態が生じます。不必要な関わりは避けるべきです。」
私の言葉に皆が頷いた。タールが挙手をしながら言った。
「まあ、最近は帝都との貿易もかなり少なくなってきたし、自然と関わり合いもなくなるさ。そりゃこの状況が改善されれば、また帝都との貿易はしたいけど、今はちょっと難しいよな。まあ今はユークアイランドが帝都以上に、俺たちの農作物や鉱石を買ってくれるから、別に大丈夫だって村長は言ってた!はっはっは!」
隣のスコピオが耳を押さえて、彼に言った。
「耳元で、でっかい声出すなよ……まあ、それも大事だが、でも帝都とホームセンターのやり取りだけは、どうにか続けないといけないだろ?こっちに来た兵の家族さんを、いつまでも帝都に置いておくのは危険だ。」
「そうじゃな」カーネルが答えた。「帝都にも支店があるし、それは辞めないつもりだ。アクロスブルーが閉鎖しない限りはな。」
すると私の隣で立っているキルディアが、思案顔をしながら言った。その仕草、私に似ている。
「でももし、輸送出来なくなったらどうしよう。その時は別の方法で迎えに行くしかないけれど……。」
私は頷き、答えた。
「そうですね、まあ騎士団がトラックの存在に気付いて規制をする可能性もあります。ですが彼らの次のアクションは、我々が支配しているエリアのどこかを侵略する可能性が高い。その際には、大規模な戦闘が起こることも考えられます。それについて……、キルディア。」
「え?何?」
私は意味ありげに、彼女をじっと見つめた。皆も黙ってキルディアを見ている。これは私から聞くに値しない事だ。私は彼女が気付いてくれる事を望んだ。しかし彼女は思いつかないようで、梅干しを食べたような顔のまま、考え込んでいる。
彼女が考えている間、暇になった私は、無謀な賭けをしたくなった。
もし、私の考えていること……それは、これから戦闘が起こる際に、果たしてLOZとなった彼らに、本当に戦う意志があるのか、それを確認する事、その意味が彼女に伝わっていたのなら、私はこの人生、彼女と共にいる事を決める。
もし、彼女が理解せずに、突拍子も無い事を言ったのなら、我々の絆はその程度のものだったということにして、全てが終わった時に、私は過去の世界に帰る。
我が身の中で揺れているものを、賭けによって裁くとは如何なものか。だが、悪くは無い。急に無茶な振りを彼女に吹っかけたところで、彼女が私の考えを口に出す可能性など無いに等しい。
これは勝てない勝負だと決まっていたから、私はそれを利用して、ただ、運命に背中を押して欲しかったのだ。そしてその結果は、彼女の責任では無い。
私は、灰色の床をじっと見つめて、彼女の応答を待った。
「ああ、そうか」と、キルディアが皆の方を見た。来たか。私は覚悟を決め、彼女が私の意にそぐわない事を話すのを待った。「これから、大規模な戦闘が起こった時に、えっと、皆さんのお力を借りても良いですか?」
「勿論」と、二つ返事で、私以外の皆が答えた。私は一気に動揺して、胸を押さえて、つい自分の足で躓きそうになったが、床に落ちたペンを拾うフリをして、誤魔化した。会議室には誰からともなく、笑いがぽつぽつと産まれている。
「だって、」市長が笑った。「その為に、戦う為に、連合のエリアだけでも守る為に、我々は集まったのだもの。ねえ、あなた達だってそうでしょう?」
ユーク市長は隣で座っているライネット博士の背中をスパンと叩いた。それを見たシロープのマクレガーが、笑いながら頷いた。
「勿論ですって!なあみんな!俺たちは連合のどこが攻められたとしても、誰が巻き込まれたとしても戦いには参加する。LOZとして。ギルバート騎士団長が前線にいる限りだけど。」
あはは、と皆が笑った。動揺の取れない私は、胸を押さえながらホワイトボードに寄りかかろうとしたが、それには車輪が付いていて私を受け止める事なく移動してしまい、私はまた転びそうになったのを、床に落ちたペンを拾うフリをして誤魔化した。
「ありがとうございます、マクレガーさん、そして皆さんも。」
キルディアが頭を下げたので、私も慌てて頭を下げた。何をしているのか、こんなになってしまったのは、キルディアが私の予想と反して、私の考えを当てる発言をしたからだ。拍手が続く中、顔を上げるとキルディアと目が合った。私は手をパンと一回叩いて、締めの言葉を放った。
「さ、駐在兵や帝都の対応、皆様の意志を聞けたところで、今回はお開きにしましょう。あとはウォッフォンを使い、こまめに連絡を取りましょう。LOZ用に改造したポータルの使い方は、先ほど説明した通りです。何か分からない事があれば、私や、総務部のキハシにご連絡ください。」
「はい!ジェーン様!」
スコピオが満面の笑みでスタンディングオベーションを始めた。それを見た他の皆は笑ったが、私は先程の動揺が取れない。そして、会議が終了したが、皆は帰ろうとはせず、その後も色々と雑談を続け始めた。私はホワイトボードを綺麗にしていると、隣にキルディアがやってきた。
「なんかさ、」
「は、はい?」
「なんでジェーンそんなに動揺してるの?」
「い、いえ別に。それで?」
「……。」チラッと疑念の目を私に向けた後に、彼女が言った。「私は嬉しい、状況としてはかなり大変だけど、それでもこんなにたくさん、素晴らしい仲間が居る。それが心強いし、本当に嬉しい。ジェーンありがとう。」
「何がですか?」私は文字を消すことを続行した。
「……だってさ、ジェーンが協力してくれたから、ここまで頑張ってこれたんだもの。いつも一緒に居てくれて、ありがとう。あまりありがとうばっかり言ってると、伝わらないかな。でも、ありがとう。それだけ。」
イオリに会わないで、彼女と共にいることを選ぶのは、おかしいだろうか。カタリーナに無断で、勝手に婚姻関係を解消することはおかしいか?今の世に、カタリーナは生きていない。ならば私は寡だ。
だが私は技術的に、あの世界に帰ることが出来る。それがあるから、キルディアは私に帰ることを勧めているのだ。いくら何を言っても、私に帰れる能力がある限り、私は寡にはなれない。
ならば何故、どうしてキルディアは私に引導を渡してくれなかった?どうすればいい?どうすればこの頑丈強固な絆を、時代という運命に抗い、維持出来るのだ?彼女に罪はない、私が勝手に賭けなどしてしまったからだ。だがどうして、私は裁きの瞬間を回避出来てしまった?
もういっその事、全力で、彼女にのめり込んでみては、いかがだろうか。我々は友人だが、家族のようでもある。遠慮などせずに、のめり込んで、その先にあるものが何なのか、この身で試してもいいのかもしれない。少し恐怖もあるが、私の中で確実に、その点について覚悟が出来たようだ。
「……キルディア、帰ったら少し、話し合いませんか?」
「それでは、今まで話し合った内容をまとめます。各市町村への駐在兵についてはこの通り、全ての部隊から、それぞれ割合で配置する事が決定しました。そして次に、ユークアイランドの自警システムの強化を、我々ソーライ研究所とグレン研究所が協力して行います。」
「その通りでございます!ジェーン様!」
耳が劈かれる程の声で、スコピオが反応した。その瞬間私は、このプロジェクトについては、スローヴェンに丸投げしようと決めた。私は愛想笑いをして、続けた。
「つまり、それはLOZ本部がユークアイランドになるという事を意味しますが、それでよろしいですか?市長。」
ユーク市長は不気味なほど大袈裟に、私に向かって微笑んだ。
「良いわよ~色んなの覚悟してるから大丈夫!ねえジェーンちゃん、今度うち来る?」
「そして……」私はそれを流した。「これからの帝国、そして帝都との対応ですが、既に彼女がギルバートだと知られた以上、そしてレジスタンスと連合が繋がった以上、緊張状態が生じます。不必要な関わりは避けるべきです。」
私の言葉に皆が頷いた。タールが挙手をしながら言った。
「まあ、最近は帝都との貿易もかなり少なくなってきたし、自然と関わり合いもなくなるさ。そりゃこの状況が改善されれば、また帝都との貿易はしたいけど、今はちょっと難しいよな。まあ今はユークアイランドが帝都以上に、俺たちの農作物や鉱石を買ってくれるから、別に大丈夫だって村長は言ってた!はっはっは!」
隣のスコピオが耳を押さえて、彼に言った。
「耳元で、でっかい声出すなよ……まあ、それも大事だが、でも帝都とホームセンターのやり取りだけは、どうにか続けないといけないだろ?こっちに来た兵の家族さんを、いつまでも帝都に置いておくのは危険だ。」
「そうじゃな」カーネルが答えた。「帝都にも支店があるし、それは辞めないつもりだ。アクロスブルーが閉鎖しない限りはな。」
すると私の隣で立っているキルディアが、思案顔をしながら言った。その仕草、私に似ている。
「でももし、輸送出来なくなったらどうしよう。その時は別の方法で迎えに行くしかないけれど……。」
私は頷き、答えた。
「そうですね、まあ騎士団がトラックの存在に気付いて規制をする可能性もあります。ですが彼らの次のアクションは、我々が支配しているエリアのどこかを侵略する可能性が高い。その際には、大規模な戦闘が起こることも考えられます。それについて……、キルディア。」
「え?何?」
私は意味ありげに、彼女をじっと見つめた。皆も黙ってキルディアを見ている。これは私から聞くに値しない事だ。私は彼女が気付いてくれる事を望んだ。しかし彼女は思いつかないようで、梅干しを食べたような顔のまま、考え込んでいる。
彼女が考えている間、暇になった私は、無謀な賭けをしたくなった。
もし、私の考えていること……それは、これから戦闘が起こる際に、果たしてLOZとなった彼らに、本当に戦う意志があるのか、それを確認する事、その意味が彼女に伝わっていたのなら、私はこの人生、彼女と共にいる事を決める。
もし、彼女が理解せずに、突拍子も無い事を言ったのなら、我々の絆はその程度のものだったということにして、全てが終わった時に、私は過去の世界に帰る。
我が身の中で揺れているものを、賭けによって裁くとは如何なものか。だが、悪くは無い。急に無茶な振りを彼女に吹っかけたところで、彼女が私の考えを口に出す可能性など無いに等しい。
これは勝てない勝負だと決まっていたから、私はそれを利用して、ただ、運命に背中を押して欲しかったのだ。そしてその結果は、彼女の責任では無い。
私は、灰色の床をじっと見つめて、彼女の応答を待った。
「ああ、そうか」と、キルディアが皆の方を見た。来たか。私は覚悟を決め、彼女が私の意にそぐわない事を話すのを待った。「これから、大規模な戦闘が起こった時に、えっと、皆さんのお力を借りても良いですか?」
「勿論」と、二つ返事で、私以外の皆が答えた。私は一気に動揺して、胸を押さえて、つい自分の足で躓きそうになったが、床に落ちたペンを拾うフリをして、誤魔化した。会議室には誰からともなく、笑いがぽつぽつと産まれている。
「だって、」市長が笑った。「その為に、戦う為に、連合のエリアだけでも守る為に、我々は集まったのだもの。ねえ、あなた達だってそうでしょう?」
ユーク市長は隣で座っているライネット博士の背中をスパンと叩いた。それを見たシロープのマクレガーが、笑いながら頷いた。
「勿論ですって!なあみんな!俺たちは連合のどこが攻められたとしても、誰が巻き込まれたとしても戦いには参加する。LOZとして。ギルバート騎士団長が前線にいる限りだけど。」
あはは、と皆が笑った。動揺の取れない私は、胸を押さえながらホワイトボードに寄りかかろうとしたが、それには車輪が付いていて私を受け止める事なく移動してしまい、私はまた転びそうになったのを、床に落ちたペンを拾うフリをして誤魔化した。
「ありがとうございます、マクレガーさん、そして皆さんも。」
キルディアが頭を下げたので、私も慌てて頭を下げた。何をしているのか、こんなになってしまったのは、キルディアが私の予想と反して、私の考えを当てる発言をしたからだ。拍手が続く中、顔を上げるとキルディアと目が合った。私は手をパンと一回叩いて、締めの言葉を放った。
「さ、駐在兵や帝都の対応、皆様の意志を聞けたところで、今回はお開きにしましょう。あとはウォッフォンを使い、こまめに連絡を取りましょう。LOZ用に改造したポータルの使い方は、先ほど説明した通りです。何か分からない事があれば、私や、総務部のキハシにご連絡ください。」
「はい!ジェーン様!」
スコピオが満面の笑みでスタンディングオベーションを始めた。それを見た他の皆は笑ったが、私は先程の動揺が取れない。そして、会議が終了したが、皆は帰ろうとはせず、その後も色々と雑談を続け始めた。私はホワイトボードを綺麗にしていると、隣にキルディアがやってきた。
「なんかさ、」
「は、はい?」
「なんでジェーンそんなに動揺してるの?」
「い、いえ別に。それで?」
「……。」チラッと疑念の目を私に向けた後に、彼女が言った。「私は嬉しい、状況としてはかなり大変だけど、それでもこんなにたくさん、素晴らしい仲間が居る。それが心強いし、本当に嬉しい。ジェーンありがとう。」
「何がですか?」私は文字を消すことを続行した。
「……だってさ、ジェーンが協力してくれたから、ここまで頑張ってこれたんだもの。いつも一緒に居てくれて、ありがとう。あまりありがとうばっかり言ってると、伝わらないかな。でも、ありがとう。それだけ。」
イオリに会わないで、彼女と共にいることを選ぶのは、おかしいだろうか。カタリーナに無断で、勝手に婚姻関係を解消することはおかしいか?今の世に、カタリーナは生きていない。ならば私は寡だ。
だが私は技術的に、あの世界に帰ることが出来る。それがあるから、キルディアは私に帰ることを勧めているのだ。いくら何を言っても、私に帰れる能力がある限り、私は寡にはなれない。
ならば何故、どうしてキルディアは私に引導を渡してくれなかった?どうすればいい?どうすればこの頑丈強固な絆を、時代という運命に抗い、維持出来るのだ?彼女に罪はない、私が勝手に賭けなどしてしまったからだ。だがどうして、私は裁きの瞬間を回避出来てしまった?
もういっその事、全力で、彼女にのめり込んでみては、いかがだろうか。我々は友人だが、家族のようでもある。遠慮などせずに、のめり込んで、その先にあるものが何なのか、この身で試してもいいのかもしれない。少し恐怖もあるが、私の中で確実に、その点について覚悟が出来たようだ。
「……キルディア、帰ったら少し、話し合いませんか?」
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