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全員集合!レジスタンス編
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チェイスと、新光騎士団を乗せた船は、ゆっくりと帝都の方面に動いていった。船の上から、こちらに銃撃が何発か飛んでくると、ジェーンが私の腕を引いて、私は陸側に引っ込められた。
今この場では、レジスタンスの皆や、援軍に来てくれたエストリーの隊員、それからエストリーに扮したオーウェン達皆が、手を叩き合って喜んでいた。
色々あったが何とか出来たと胸を撫で下ろしたところで、フルフェイスメットをとったジェーンが微笑んで、私に手のひらを向けた。私もフルフェイスのヘルメットを取り、微笑んで、彼とハイタッチをした。この絆は、出来れば手放したくないと思った。ジェーンが辺りを見回しながら言った。
「はあ、やはり一筋縄では行きませんでしたね。ホログラム兵士ですか、帝国研究所で見た時は、試作段階だったはずですが、チェイス、実用化に向けて完成させてきましたね。」
「ああ、でもジェーンのそれ……何?」
私が彼の手元にあるハンドガン型の機械を指差すと、彼が教えてくれた。
「これは、妨害電波を周囲に撒き散らす、電磁パルスです。」
「そうそうそれ。それがあったから、あれがホログラムだと分かったし、消えてくれた。それが無かったら、あの急に湧き出た兵力差に、混乱するところだったよ。それもあるし、本当に私だけでは、やられていたと思う……きっとこれからこの先は、こう言う戦い方が増えていくのかもしれない。チェイスもきっと、今回のことを胸にしてくるだろうから。」
私の言葉に、オーウェンが頷いた。
「はい。しかしそうなれば、また全力で戦うのみです。我らにはギルバート様と、ジェーン様が居る。気になるのは、彼らをどうするかですが……。」
と、オーウェンが拘束して、この場に残っている新光騎士団の兵士達を見た。彼らはもう抵抗をやめて、じっと静かに、草の上に座っている。誰も私と目を合わせようとしなかったが、そのうちの一人が意を決した様子で、私を睨んだ。
「……どうせ、殺すんだろ?さっさと殺せよ。俺たちは何にも、重要な情報なんて持っていないんだ。ただの兵卒にしか過ぎない。そこの男は、チェイス様の補佐だったが。」
彼が睨んだ先には、じっと海を眺めている白ひげの男性が居た。後ろ手を拘束テープで封じられている。私は、今話してくれた兵士に視線を戻して、彼の背後に立ち、剣を振り上げた。「ひっ」と彼は、身体をビクつかせた。
私の剣先は、彼の手を拘束していたバンドに落とされた。彼は自由になった手をまじまじと見て、驚いているのか、黙った。私は彼の背中に話しかけた。
「ごめん、拘束して。戦闘中はどうしても皆、興奮するから、こうしてたけど……でも、もう自由に歩いていい。好きなところに行っていい。皆も、同じようにして、オーウェン。」
「かしこまりました、さあ、皆の分も外せ!」
オーウェンの指示で残りの兵士の拘束も、レジスタンスの皆によって、解かれ始めた。私に拘束を解かれた男は私の前に立ち、不思議そうな顔をして、私を見つめた。手のひらで拭った彼の顔が、汗でまだテカっている。
「……しかし、どうして?」
新光騎士団の兵達が私を見つめている。
「だって、もう戦い終わったから。でも……もしよければなんだけど、我々の仲間になって欲しい。私達は、あなたの力も必要だから。」
あまり勧誘は得意では無いけれど、今はそんなこと言ってられない。人数が必要なのだ。とは言ってもやはり嫌だ、と言われると思ったが、意外にも彼は、周りで立っている兵達を顔を合わせた。それから彼はエストリーの隊員を見て、私に聞いた。
「……前のヴィノクールの戦闘で、投降した兵士は、エストリーに入ったとか?」
それを聞いていたSTLYの兵士が、駆け足で近寄ってきた。彼が素早くヘルメットを取ると、その騎士は目を見開いた。
「デニス!?」
「やあ、久しぶりケビン。俺は今となっては立派なエストリーだ!……俺たちのところへ来いよ。それにこの女性は、ギルバート騎士団長だ。」
デニスと言う名のエストリーの隊員が私をモロに指差した。そんな指さして言うことも無いのにと、ちょっと面白かった。ケビンと言う名の騎士は、驚きの顔で私を見た。
ついでに言うと、その場にいた騎士達も、私のことをびっくりした表情で見ている。チェイスの補佐だと言っていた白ひげの男性も、あんぐりと口を開けて私を見ていた。なんか、恥ずかしい……。
「おお、では、ギルバート騎士団長がレジスタンスのリーダーだと言う噂は本当だったのか……。」
いや、違うんだけど、今となってはそれも無駄なのかもしれない。ケビンはモジャモジャの癖っ毛を書き上げて、言いづらそうに私に聞いた。
「その……城下に俺の家族が居るんだ。俺の母親と、まだ保育園に通っている娘だ。もし仮に、俺が連合側に投降したと知れば、陛下が俺の家族にどんな罰を与えるだろうか。」
それにはデニスと言う名のエストリー隊員が答えた。
「俺の家族もヴィノの後に、ユークアイランドに越してきたんだ。家に余裕ないとか言ってたけど、市長が新築のホテルを仮住まいとして貸してくれて何とかなってる。彼らの家族だって……逃げて来れますよね?」
デニスが不安そうに私の方を見てきた。私は何度も頷いた。
「うん。またどうにかすれば、ホームセンターの運送トラックの荷台に乗り込めば、ユークに移動出来ると思う。」
「ホームセンターかよ!」と誰かが言い、「これは一本取られた」と先ほどの補佐も反応し、周りから笑い声が漏れた。ケビンの顔が明るくなり、私に一歩近付いて聞いた。
「じゃ、じゃあ……俺の命、ギル騎士団長が好きに使ってください。どうせ戦に負けた騎士なんか、野に落ちて仕事探しに苦労するのが常だったんだ。どうか、お願いします。」
彼は胸に手を当てて、騎士団のポーズをしてくれた。それを見ていた周りの兵士達も、互いに顔を合わせて、少し考えてから決意すると、騎士団のポーズをしてくれた。私は微笑んだ。
「ああ、ありがとう……仲間になってくれて。」
「いやあ」ケビンは笑顔を見せてくれた。「俺はこれからデニス達とエストリーでやって行きたい。でも、」
「でも?」私は聞いた。
「……でも、」ケビンは言いづらそうに言った。「こんなこと、騎士の俺が言うのは変だが、逃げ切った仲間と戦うことがあっても、その時は全力で戦うしかないんだが……今の新光騎士団にはその、知ってる奴が多すぎる。本気で戦えるのか、殺せるのか、俺は、その、分からない。」
ケビンは俯いてしまった。他の兵士達も同調して俯いた。それに答えたのは、ジェーンだった。
「何処かの暴君とは違い、彼女は何も、戦いをした際に相手が死ぬことを望んでいませんよ。」
「え?」ケビンがジェーンを見た。
「もし徹底的に相手を殲滅する、と言うのが彼女の方針であるならば、私も一人残らず全滅させる方法を考えます。しかし彼女は違います。今回は、チェイスが海から逃げ切れたのは、退路を残しておいたからです。退路が無ければ、追い込まれた人間は、死を覚悟して抵抗します。そうなればこちらも、手加減することは難しいですからね。」
「では、あの時は、我々に退路を……?」
チェイスの補佐が驚いた顔のままジェーンに聞いた。
「はい、敢えて残しました。まあ海に騎士団の船があったのは予想外でした。と言うのも、実は我々の船も用意してあったのです。光の神殿の奥の崖下に停船していたので、船で帝都に帰った彼らには分からなかったと思いますが。兎に角、ギルバート様は人を傷付けたいとは思っておりません。私が保証しますよ。」
ジェーンにギルバート様と言われるのは心外だった。変な感じだ。私は、私のことをじっと見つめているデニスに向かって言った。
「ま、まあそう言うことなので、もし気が向いたら「俺は!これより……連合レジスタンスに入ります!昔と変わらないギルバート騎士団長もいるし、これ以外にどうせ生きていく方法が無い……はは。家族のことを考えるのなら、城下に戻って罰を食らうより、ユークに逃げておきたい。皆はどうする?」
ケビンが周りに聞いた。すると他の兵達も頷き始めた。私はそうならば、と気合を入れて皆に言った。
「分かった。じゃあ皆、怪我もあるからエストリーの隊員と、先にユークアイランドに移動してください。その後の事は、すぐに対処出来るように連携とります。あとは、ゲイル。」
エストリーのスーツに身を包んだゲイルが頷いて、彼らを手招いて歩き、ブレイブホースが停まっている、跡地の隅に向かって歩き始めた。するとケビンが何かに気付いた様子で、私の方を振り返って聞いた。
「あ!しかし、我々のことをユークの市長殿は受け入れて「あーそれは大丈夫、もう確認済みだから。」
私が食い気味に答えると、ケビンが笑みを零した。彼の背中をチェイスの補佐だった男性が抱いて、彼らはまた歩き始めた。ああ、取り敢えず皆が、連合を受け入れてくれて良かったと心から思った。
今この場では、レジスタンスの皆や、援軍に来てくれたエストリーの隊員、それからエストリーに扮したオーウェン達皆が、手を叩き合って喜んでいた。
色々あったが何とか出来たと胸を撫で下ろしたところで、フルフェイスメットをとったジェーンが微笑んで、私に手のひらを向けた。私もフルフェイスのヘルメットを取り、微笑んで、彼とハイタッチをした。この絆は、出来れば手放したくないと思った。ジェーンが辺りを見回しながら言った。
「はあ、やはり一筋縄では行きませんでしたね。ホログラム兵士ですか、帝国研究所で見た時は、試作段階だったはずですが、チェイス、実用化に向けて完成させてきましたね。」
「ああ、でもジェーンのそれ……何?」
私が彼の手元にあるハンドガン型の機械を指差すと、彼が教えてくれた。
「これは、妨害電波を周囲に撒き散らす、電磁パルスです。」
「そうそうそれ。それがあったから、あれがホログラムだと分かったし、消えてくれた。それが無かったら、あの急に湧き出た兵力差に、混乱するところだったよ。それもあるし、本当に私だけでは、やられていたと思う……きっとこれからこの先は、こう言う戦い方が増えていくのかもしれない。チェイスもきっと、今回のことを胸にしてくるだろうから。」
私の言葉に、オーウェンが頷いた。
「はい。しかしそうなれば、また全力で戦うのみです。我らにはギルバート様と、ジェーン様が居る。気になるのは、彼らをどうするかですが……。」
と、オーウェンが拘束して、この場に残っている新光騎士団の兵士達を見た。彼らはもう抵抗をやめて、じっと静かに、草の上に座っている。誰も私と目を合わせようとしなかったが、そのうちの一人が意を決した様子で、私を睨んだ。
「……どうせ、殺すんだろ?さっさと殺せよ。俺たちは何にも、重要な情報なんて持っていないんだ。ただの兵卒にしか過ぎない。そこの男は、チェイス様の補佐だったが。」
彼が睨んだ先には、じっと海を眺めている白ひげの男性が居た。後ろ手を拘束テープで封じられている。私は、今話してくれた兵士に視線を戻して、彼の背後に立ち、剣を振り上げた。「ひっ」と彼は、身体をビクつかせた。
私の剣先は、彼の手を拘束していたバンドに落とされた。彼は自由になった手をまじまじと見て、驚いているのか、黙った。私は彼の背中に話しかけた。
「ごめん、拘束して。戦闘中はどうしても皆、興奮するから、こうしてたけど……でも、もう自由に歩いていい。好きなところに行っていい。皆も、同じようにして、オーウェン。」
「かしこまりました、さあ、皆の分も外せ!」
オーウェンの指示で残りの兵士の拘束も、レジスタンスの皆によって、解かれ始めた。私に拘束を解かれた男は私の前に立ち、不思議そうな顔をして、私を見つめた。手のひらで拭った彼の顔が、汗でまだテカっている。
「……しかし、どうして?」
新光騎士団の兵達が私を見つめている。
「だって、もう戦い終わったから。でも……もしよければなんだけど、我々の仲間になって欲しい。私達は、あなたの力も必要だから。」
あまり勧誘は得意では無いけれど、今はそんなこと言ってられない。人数が必要なのだ。とは言ってもやはり嫌だ、と言われると思ったが、意外にも彼は、周りで立っている兵達を顔を合わせた。それから彼はエストリーの隊員を見て、私に聞いた。
「……前のヴィノクールの戦闘で、投降した兵士は、エストリーに入ったとか?」
それを聞いていたSTLYの兵士が、駆け足で近寄ってきた。彼が素早くヘルメットを取ると、その騎士は目を見開いた。
「デニス!?」
「やあ、久しぶりケビン。俺は今となっては立派なエストリーだ!……俺たちのところへ来いよ。それにこの女性は、ギルバート騎士団長だ。」
デニスと言う名のエストリーの隊員が私をモロに指差した。そんな指さして言うことも無いのにと、ちょっと面白かった。ケビンと言う名の騎士は、驚きの顔で私を見た。
ついでに言うと、その場にいた騎士達も、私のことをびっくりした表情で見ている。チェイスの補佐だと言っていた白ひげの男性も、あんぐりと口を開けて私を見ていた。なんか、恥ずかしい……。
「おお、では、ギルバート騎士団長がレジスタンスのリーダーだと言う噂は本当だったのか……。」
いや、違うんだけど、今となってはそれも無駄なのかもしれない。ケビンはモジャモジャの癖っ毛を書き上げて、言いづらそうに私に聞いた。
「その……城下に俺の家族が居るんだ。俺の母親と、まだ保育園に通っている娘だ。もし仮に、俺が連合側に投降したと知れば、陛下が俺の家族にどんな罰を与えるだろうか。」
それにはデニスと言う名のエストリー隊員が答えた。
「俺の家族もヴィノの後に、ユークアイランドに越してきたんだ。家に余裕ないとか言ってたけど、市長が新築のホテルを仮住まいとして貸してくれて何とかなってる。彼らの家族だって……逃げて来れますよね?」
デニスが不安そうに私の方を見てきた。私は何度も頷いた。
「うん。またどうにかすれば、ホームセンターの運送トラックの荷台に乗り込めば、ユークに移動出来ると思う。」
「ホームセンターかよ!」と誰かが言い、「これは一本取られた」と先ほどの補佐も反応し、周りから笑い声が漏れた。ケビンの顔が明るくなり、私に一歩近付いて聞いた。
「じゃ、じゃあ……俺の命、ギル騎士団長が好きに使ってください。どうせ戦に負けた騎士なんか、野に落ちて仕事探しに苦労するのが常だったんだ。どうか、お願いします。」
彼は胸に手を当てて、騎士団のポーズをしてくれた。それを見ていた周りの兵士達も、互いに顔を合わせて、少し考えてから決意すると、騎士団のポーズをしてくれた。私は微笑んだ。
「ああ、ありがとう……仲間になってくれて。」
「いやあ」ケビンは笑顔を見せてくれた。「俺はこれからデニス達とエストリーでやって行きたい。でも、」
「でも?」私は聞いた。
「……でも、」ケビンは言いづらそうに言った。「こんなこと、騎士の俺が言うのは変だが、逃げ切った仲間と戦うことがあっても、その時は全力で戦うしかないんだが……今の新光騎士団にはその、知ってる奴が多すぎる。本気で戦えるのか、殺せるのか、俺は、その、分からない。」
ケビンは俯いてしまった。他の兵士達も同調して俯いた。それに答えたのは、ジェーンだった。
「何処かの暴君とは違い、彼女は何も、戦いをした際に相手が死ぬことを望んでいませんよ。」
「え?」ケビンがジェーンを見た。
「もし徹底的に相手を殲滅する、と言うのが彼女の方針であるならば、私も一人残らず全滅させる方法を考えます。しかし彼女は違います。今回は、チェイスが海から逃げ切れたのは、退路を残しておいたからです。退路が無ければ、追い込まれた人間は、死を覚悟して抵抗します。そうなればこちらも、手加減することは難しいですからね。」
「では、あの時は、我々に退路を……?」
チェイスの補佐が驚いた顔のままジェーンに聞いた。
「はい、敢えて残しました。まあ海に騎士団の船があったのは予想外でした。と言うのも、実は我々の船も用意してあったのです。光の神殿の奥の崖下に停船していたので、船で帝都に帰った彼らには分からなかったと思いますが。兎に角、ギルバート様は人を傷付けたいとは思っておりません。私が保証しますよ。」
ジェーンにギルバート様と言われるのは心外だった。変な感じだ。私は、私のことをじっと見つめているデニスに向かって言った。
「ま、まあそう言うことなので、もし気が向いたら「俺は!これより……連合レジスタンスに入ります!昔と変わらないギルバート騎士団長もいるし、これ以外にどうせ生きていく方法が無い……はは。家族のことを考えるのなら、城下に戻って罰を食らうより、ユークに逃げておきたい。皆はどうする?」
ケビンが周りに聞いた。すると他の兵達も頷き始めた。私はそうならば、と気合を入れて皆に言った。
「分かった。じゃあ皆、怪我もあるからエストリーの隊員と、先にユークアイランドに移動してください。その後の事は、すぐに対処出来るように連携とります。あとは、ゲイル。」
エストリーのスーツに身を包んだゲイルが頷いて、彼らを手招いて歩き、ブレイブホースが停まっている、跡地の隅に向かって歩き始めた。するとケビンが何かに気付いた様子で、私の方を振り返って聞いた。
「あ!しかし、我々のことをユークの市長殿は受け入れて「あーそれは大丈夫、もう確認済みだから。」
私が食い気味に答えると、ケビンが笑みを零した。彼の背中をチェイスの補佐だった男性が抱いて、彼らはまた歩き始めた。ああ、取り敢えず皆が、連合を受け入れてくれて良かったと心から思った。
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