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恐怖を乗り越えろ!激流編
85 二人の作戦名
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しかも、眼鏡の奥の彼の目が、パチパチと忙しなく瞬きを繰り返していた。稀に流れる、この辺な空気、正体が全く掴めない。
「な、なんか、変な空気になっちゃったね。なんていうか、たまに我々って、こうなるよね。これが親友ってことなのかな、私は経験が薄いから分からなくて。ごめん。」
「いえ、」ごくりと彼の喉がなった。「私の方こそ、黙ってしまい申し訳ない。確かに、我々の間には、しばしばこの珍妙な雰囲気が発生しますね。私も、ここまで人と親しくなったのは初めてなので、よく、原因が掴めません。後ほど調べておきます。」
「うん、うん……。」
どうしよう、何を話そうか、頭に何も思いつかない。チラチラと彼と目があうが、その度に彼が逸らす。そうされると逆に、ちょっと困る。落ち着かない。あれを話そうか、それともこれ?色々考えて、何度か言葉を飲み込んでいると、彼がポツリと発言した。
「そ、それで、あなたは何をしていたのでしょうか?」
私の顔は一気に青ざめた。ちょっと内緒にしてた方がいい気がする。でも黙っていても、後で何故黙っていたと怒られるだろう。どうしよう、どうしよう。
「い、いや別に。はは……」
見れば、ジェーンの表情は、いつもの無彩色の顔に戻っていた。スコピオ博士だったら口笛でも拭いて、誤魔化すのかな。私も真似をして吹こうとするが、シューシューと息が漏れるだけだった。
「何でしょう、その奇妙な吐息は。何か隠していますね。いいのですよ?リンと部屋を交換しても。ああ、その方が女性同士、くつろげますか。」
私は首を全力で振った。
「いや、いやいやいや、それは何卒ご勘弁を。言いますよ、実は……はは、はは。あの、」
やばい。何も思いつかない。そうだ、インパクトのある発言をすればそっちに話題をそらせるはず。その時に何故か、脳裏にリンのニヤリとした顔を思いついた私は、咄嗟にこう言った。
「今度ね、私、合コンに行く。」
「……参加して、どうなさるおつもりですか?」
どうなさるって、一つしか、なさることないじゃないの。
「恋人を見つける……為に行く。ほら!……」
やばい。こんなことになるのなら、リンのように日頃から恋愛バラエティでも見ておけばよかった。合コンっていうシステムは理解しているけど、どのように男女がくっつくのかまでは、全然知らない。まずった。ジェーンは「ふむ」と鼻で言いながら眼鏡を取り、ポケットからハンカチを取り出して、レンズを拭きながら言った。
「却下です。」
「え?」
ジェーンが眼鏡をかけ、私をじっと見た。
「合コンに参加することを禁じます。怪我が癒えたとしても、この情勢です。これからは見知らぬ人を帝国の差し金だと思って、警戒して過ごした方が賢明かと。」
「じゃあ、タマラやシロープの人。そしたら仲間でしょ?」
「却下です。IDをいちいち見て確認するのですか?あなたのことです、怠るでしょう。」
「じゃあ、研究所の誰か……。」
「職場恋愛ですか。楽しそうな仕事ですね。」
何その皮肉めいた発言は……。もちろん研究所の誰かと合コンするなんて、嘘に決まってるけど。
しかしもう、十分に話をそらすことが出来ただろう。私は布団を頭まで被って、仰向けで寝た。すると、ぎしっとベッドが音を立てて揺れ、急にずっしりと脹脛に重しが乗っかった。布団をめくってみると、あろうことか、ジェーンが私のふくらはぎを枕にして、寝そべっていたのだった。
「ねえ、何してんの……?」
「我々は親友です。これくらい、誰もがしていることです。ねえ、キルディア。」
「は、はい?」
ねえ、とは彼らしくない発言だった。あと、ふくらはぎに乗っている彼の頭が意外と重い。その脳みそには、たっぷり色々なものが詰まっているんだから当然か、と謎理論で納得することにした。彼は聞いた。
「先程の話です。私は、クラースやリンと訓練をしました。あなたは何をしていましたか?それを私には話せませんか?どうして、合コンに行くなどという突発的な嘘をついてまで、隠そうとしますか。」
「ふう、嘘ついてごめんなさいね。別に言えるんですよ。言えるけど、なんて言ったらいいか。あ、そうだ。さっきね!スコピオ博士が来た。」
「……なるほど。」彼の声のトーンが下がった。「スコピオ博士から、ヴィノクールの現状を聞いてしまいましたね?」
「はい。」
「それで、あなたは何と答えたのです?」
「スコピオ博士だけじゃなくて、私のお見舞いにアマンダとそのご両親も一緒に来てくれたの。それで、アマンダやジェームスさんがとっても辛そうにしていて、ヴィノクールの現状を聞いて、ジェームスさんが住人たちを心配に思っていることも聞いて、それで……私は、ヴィノクールを取り戻す、決意をした。」
「はぁぁ……!」
と、ジェーンが大きなため息をつきながら体を起こし、眼鏡を取って、眉間を指で押さえ始めた。そんなに大袈裟に反応することだろうか。
「なるほど、それで?」
「で!そしたらジェームスさんも、やる気になってくれたので、具体的に作戦を練ることにしたの。水中都市の詳細が書いてある地図もくれて、あとは援軍を呼ぼうと連絡もした!それから」
「キルディア。」
ジェーンが真顔でこっちを見た。私は今までの勢いを失くしてしまった。
「……な、何?」
「私なしで、作戦を立てますか?」
「いや、そりゃ」私は慌てて上半身を起こした。「後でジェーンにも相談しようって思っていたよ、勿論。」
ジェーンは眼鏡をかけた。
「いえ、そうではありません。そういう具体的な話をするなら、私がどこに居たとしても、何をしていたとしても、私を呼んでください。」
「ご、ごめんなさい……。」
「いえ。本来なら、あなたは安静にしているべきです。かなりの重傷なのですから。しかしヴィノクールの現状を知ってしまったのですから、あなたは居ても立っても居られないでしょう。非常に悩ましい状況ですが、私がここでいくらあなたを止めたところで、あなたは勝手にいくらでも突き進むでしょうね。それくらいは予測済みではあります。して、援軍はもう手配をしたとのことですが?」
ジェーンが聞いてきたので、私は頷いた。
「うん、ある程度は。タマラの皆さんが、また協力してくれるってタールが言ってた。」
「そうですか、それは良かった。キルディア、約束をしましょう。」
と、ジェーンが急に立ち上がった。何をするのかと思っていると、彼は私のそばに来て、私の脇腹をぐいっと軽く押したのだ。私は押されるままに、身体をちょっとずらしてから、ベッドフレームにもたれ掛かると、私の隣に座ってきたジェーンも、私と同様にもたれ掛かった。少し彼の重さで、ぎっとフレームが軋んだ。
しかし何だろう、この距離感。めちゃくちゃ近い。私の体の右側が、彼とほぼ完全に密着している。そしてこの状態で、彼は私のお腹に置かれていた左手を軽く握ってきたのだ。いくら友とはいえ、ベッドでこのように至近距離で座り、何をしているのだろう?
「ち、近くない?それに約束って?」
「近いですね。たまには、こうしてもいいかと思いました。それに今から大切な話をします。」
「は、はい。」
「キルディア、あなたは無鉄砲です。」
ここで、このタイミングでディスる?全く彼の考えが読めない。
「え?そうかなぁ……確かにそうかもしれないけど。」
「はい、それが長所だと、私は思います。ですから、何かをしようと決めた際は、私に必ず相談してください。必ずです。それが戦いに関するものでも、それ以外の研究所の業務に関することでも。我々は友であり、職務上では上司と部下であり、非常事態においては、君主と軍師であります。」
彼の言葉に私は頷いた。
「はい、わかりました。」
「つまり、あなたの熱意に、私があなたを導きます。」
「は、はい。」
「この約束、いえ、作戦には名前があれば、頭の中で反芻しやすいでしょう。このことを理解しやすく一文で表すとしたら……そうですね、言語は変わりますが、Loading”Operate Zeal”です。」
「私が決める、そして」
「私が導きます。」
その作戦名を、頭の中で何回も繰り返した。不思議なことに、明瞭な作戦名があると、やる気が湧いた。私はすぐにその作戦名を気に入った。隣にピッタリとくっついて座るジェーンを見ると、彼と目が合った。私は頷いて、微笑んだ。
「それが約束ってこと?」
「はい、作戦名でもあり、約束でもあります。ですから今度からは、いつ如何なる場合も、私のことをお呼びください。」
「ふふ、分かりました。じゃあ今度からはジェーンに相談しながら物事を進めるね。じゃあさ、早速なんだけど、この地図を見て欲しい。ここなんだけど……」
私はウォッフォンで、ジェームスさんから頂いた水中都市内部の地図をジェーンに見せた。ジェーンは地図を見ながら、自分のウォッフォンでメモを出し、すぐに案をいくつか書き出した。その後もずっと二人でくっついて座りながら、どのように侵攻すべきか考え続けたが……殆どジェーンの案になった。
「な、なんか、変な空気になっちゃったね。なんていうか、たまに我々って、こうなるよね。これが親友ってことなのかな、私は経験が薄いから分からなくて。ごめん。」
「いえ、」ごくりと彼の喉がなった。「私の方こそ、黙ってしまい申し訳ない。確かに、我々の間には、しばしばこの珍妙な雰囲気が発生しますね。私も、ここまで人と親しくなったのは初めてなので、よく、原因が掴めません。後ほど調べておきます。」
「うん、うん……。」
どうしよう、何を話そうか、頭に何も思いつかない。チラチラと彼と目があうが、その度に彼が逸らす。そうされると逆に、ちょっと困る。落ち着かない。あれを話そうか、それともこれ?色々考えて、何度か言葉を飲み込んでいると、彼がポツリと発言した。
「そ、それで、あなたは何をしていたのでしょうか?」
私の顔は一気に青ざめた。ちょっと内緒にしてた方がいい気がする。でも黙っていても、後で何故黙っていたと怒られるだろう。どうしよう、どうしよう。
「い、いや別に。はは……」
見れば、ジェーンの表情は、いつもの無彩色の顔に戻っていた。スコピオ博士だったら口笛でも拭いて、誤魔化すのかな。私も真似をして吹こうとするが、シューシューと息が漏れるだけだった。
「何でしょう、その奇妙な吐息は。何か隠していますね。いいのですよ?リンと部屋を交換しても。ああ、その方が女性同士、くつろげますか。」
私は首を全力で振った。
「いや、いやいやいや、それは何卒ご勘弁を。言いますよ、実は……はは、はは。あの、」
やばい。何も思いつかない。そうだ、インパクトのある発言をすればそっちに話題をそらせるはず。その時に何故か、脳裏にリンのニヤリとした顔を思いついた私は、咄嗟にこう言った。
「今度ね、私、合コンに行く。」
「……参加して、どうなさるおつもりですか?」
どうなさるって、一つしか、なさることないじゃないの。
「恋人を見つける……為に行く。ほら!……」
やばい。こんなことになるのなら、リンのように日頃から恋愛バラエティでも見ておけばよかった。合コンっていうシステムは理解しているけど、どのように男女がくっつくのかまでは、全然知らない。まずった。ジェーンは「ふむ」と鼻で言いながら眼鏡を取り、ポケットからハンカチを取り出して、レンズを拭きながら言った。
「却下です。」
「え?」
ジェーンが眼鏡をかけ、私をじっと見た。
「合コンに参加することを禁じます。怪我が癒えたとしても、この情勢です。これからは見知らぬ人を帝国の差し金だと思って、警戒して過ごした方が賢明かと。」
「じゃあ、タマラやシロープの人。そしたら仲間でしょ?」
「却下です。IDをいちいち見て確認するのですか?あなたのことです、怠るでしょう。」
「じゃあ、研究所の誰か……。」
「職場恋愛ですか。楽しそうな仕事ですね。」
何その皮肉めいた発言は……。もちろん研究所の誰かと合コンするなんて、嘘に決まってるけど。
しかしもう、十分に話をそらすことが出来ただろう。私は布団を頭まで被って、仰向けで寝た。すると、ぎしっとベッドが音を立てて揺れ、急にずっしりと脹脛に重しが乗っかった。布団をめくってみると、あろうことか、ジェーンが私のふくらはぎを枕にして、寝そべっていたのだった。
「ねえ、何してんの……?」
「我々は親友です。これくらい、誰もがしていることです。ねえ、キルディア。」
「は、はい?」
ねえ、とは彼らしくない発言だった。あと、ふくらはぎに乗っている彼の頭が意外と重い。その脳みそには、たっぷり色々なものが詰まっているんだから当然か、と謎理論で納得することにした。彼は聞いた。
「先程の話です。私は、クラースやリンと訓練をしました。あなたは何をしていましたか?それを私には話せませんか?どうして、合コンに行くなどという突発的な嘘をついてまで、隠そうとしますか。」
「ふう、嘘ついてごめんなさいね。別に言えるんですよ。言えるけど、なんて言ったらいいか。あ、そうだ。さっきね!スコピオ博士が来た。」
「……なるほど。」彼の声のトーンが下がった。「スコピオ博士から、ヴィノクールの現状を聞いてしまいましたね?」
「はい。」
「それで、あなたは何と答えたのです?」
「スコピオ博士だけじゃなくて、私のお見舞いにアマンダとそのご両親も一緒に来てくれたの。それで、アマンダやジェームスさんがとっても辛そうにしていて、ヴィノクールの現状を聞いて、ジェームスさんが住人たちを心配に思っていることも聞いて、それで……私は、ヴィノクールを取り戻す、決意をした。」
「はぁぁ……!」
と、ジェーンが大きなため息をつきながら体を起こし、眼鏡を取って、眉間を指で押さえ始めた。そんなに大袈裟に反応することだろうか。
「なるほど、それで?」
「で!そしたらジェームスさんも、やる気になってくれたので、具体的に作戦を練ることにしたの。水中都市の詳細が書いてある地図もくれて、あとは援軍を呼ぼうと連絡もした!それから」
「キルディア。」
ジェーンが真顔でこっちを見た。私は今までの勢いを失くしてしまった。
「……な、何?」
「私なしで、作戦を立てますか?」
「いや、そりゃ」私は慌てて上半身を起こした。「後でジェーンにも相談しようって思っていたよ、勿論。」
ジェーンは眼鏡をかけた。
「いえ、そうではありません。そういう具体的な話をするなら、私がどこに居たとしても、何をしていたとしても、私を呼んでください。」
「ご、ごめんなさい……。」
「いえ。本来なら、あなたは安静にしているべきです。かなりの重傷なのですから。しかしヴィノクールの現状を知ってしまったのですから、あなたは居ても立っても居られないでしょう。非常に悩ましい状況ですが、私がここでいくらあなたを止めたところで、あなたは勝手にいくらでも突き進むでしょうね。それくらいは予測済みではあります。して、援軍はもう手配をしたとのことですが?」
ジェーンが聞いてきたので、私は頷いた。
「うん、ある程度は。タマラの皆さんが、また協力してくれるってタールが言ってた。」
「そうですか、それは良かった。キルディア、約束をしましょう。」
と、ジェーンが急に立ち上がった。何をするのかと思っていると、彼は私のそばに来て、私の脇腹をぐいっと軽く押したのだ。私は押されるままに、身体をちょっとずらしてから、ベッドフレームにもたれ掛かると、私の隣に座ってきたジェーンも、私と同様にもたれ掛かった。少し彼の重さで、ぎっとフレームが軋んだ。
しかし何だろう、この距離感。めちゃくちゃ近い。私の体の右側が、彼とほぼ完全に密着している。そしてこの状態で、彼は私のお腹に置かれていた左手を軽く握ってきたのだ。いくら友とはいえ、ベッドでこのように至近距離で座り、何をしているのだろう?
「ち、近くない?それに約束って?」
「近いですね。たまには、こうしてもいいかと思いました。それに今から大切な話をします。」
「は、はい。」
「キルディア、あなたは無鉄砲です。」
ここで、このタイミングでディスる?全く彼の考えが読めない。
「え?そうかなぁ……確かにそうかもしれないけど。」
「はい、それが長所だと、私は思います。ですから、何かをしようと決めた際は、私に必ず相談してください。必ずです。それが戦いに関するものでも、それ以外の研究所の業務に関することでも。我々は友であり、職務上では上司と部下であり、非常事態においては、君主と軍師であります。」
彼の言葉に私は頷いた。
「はい、わかりました。」
「つまり、あなたの熱意に、私があなたを導きます。」
「は、はい。」
「この約束、いえ、作戦には名前があれば、頭の中で反芻しやすいでしょう。このことを理解しやすく一文で表すとしたら……そうですね、言語は変わりますが、Loading”Operate Zeal”です。」
「私が決める、そして」
「私が導きます。」
その作戦名を、頭の中で何回も繰り返した。不思議なことに、明瞭な作戦名があると、やる気が湧いた。私はすぐにその作戦名を気に入った。隣にピッタリとくっついて座るジェーンを見ると、彼と目が合った。私は頷いて、微笑んだ。
「それが約束ってこと?」
「はい、作戦名でもあり、約束でもあります。ですから今度からは、いつ如何なる場合も、私のことをお呼びください。」
「ふふ、分かりました。じゃあ今度からはジェーンに相談しながら物事を進めるね。じゃあさ、早速なんだけど、この地図を見て欲しい。ここなんだけど……」
私はウォッフォンで、ジェームスさんから頂いた水中都市内部の地図をジェーンに見せた。ジェーンは地図を見ながら、自分のウォッフォンでメモを出し、すぐに案をいくつか書き出した。その後もずっと二人でくっついて座りながら、どのように侵攻すべきか考え続けたが……殆どジェーンの案になった。
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