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9 二人の共通点

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 二人の共通点か、考えても全然出てこないけど、何かあったかな?私はジェーンが話すのを待った。


「ありますとも、ふふ。まずはそうですね、誕生日が一緒です。」


 私は目も口も開けて驚いた。そうだったの!?


「え!?ええ!?三月十六日!?」


「はい、そうです。去年の三月十六日は、あなたと共にユーク中の不動産を駆け回り、それでも空き部屋が無くて、あなたが私のことを、この部屋に置いてくれました、あの日です。」


「あ……。」


 誰も祝ってくれないから、つい忘れがちだった自分の誕生日。そうか、去年はあの日が誕生日だったんだ……。ジェーンの履歴書に書いてあったはずなのに、どうして気がつかなかったんだろう。私はいいけど、彼のは覚えておくべきだった。


「気付かなかった、ごめんね。今年の誕生日は、一緒に祝いたい。」


「いえ、」とジェーンが私のこめかみにキスをしてくれた。「私だって、あの時あなたの誕生日を祝えなかった。その必要性を理解していなかったのです。私は心が凍っていたから。」


「うん、そうか、うん。今年は祝おう。」


「ええ、是非とも。それに共通点は他にもあります。赤ワインなら、カベルネのフルボディが好きです。」


 確かにそう言うこともあったと、私は笑った。ジェーンもふふっと声を漏らして、私のこめかみにキスを何度もしてくれた。


「話すリズムだって、同じです。それから将棋だってする。私と互角にやり合うとは、さすが騎士団もLOZも束ねていただけあります。料理のレパートリーが卵焼きと煮物、それも同じではありませんか。」


「ははっ、そうだね。そう言われると、共通点がたくさんあるように思える。」


「ええ、そうです。それに……過去の世界を実際に見たのも、この世界ではあなたと私だけとなりました。ともりの雪原の寒さを知っているのも、共通しております。」


「うん。」


 私もジェーンのこめかみにキスをした。涙がこぼれそうだった。


「それに……あなたも私も、互いの存在が好きです。これこそが最大の共通点です。これでも足りないのなら、共通点をもっと作ればいい。」


「それが一番の共通点だと私も思う。そうだね……うん。」


 私はジェーンのおでこにキスをした。すると彼が顔を上げて、私の顎を掴んでキスをしてくれた。体が熱くなりそうだった。


「もっと共通点を増やしたい。」私は言った。「だから……週末大学に通おうと思ってる。魔工学とシステム、それについて話が出来たら、ジェーンだって楽しいでしょ?」


「却下します。」


「え?」


 なんで?


 不思議に思っていると、ジェーンが少し、眉間にシワを寄せた。


「……大学で恋仲を見つける人間は多い。大学は勉学に励む場でもあり、同時に、羽目を外す場でもあります。因みにどちらの大学に行くつもりでしたか?」


「うーん、そうだね……週末だけだから、ちゃんとした学歴にはならない分、どこの大学でも授業を受け入れてくれるっぽくて。でも帝国大学院は別だけどね。それ以外だったら、受け入れてくれるみたい。だから、リンも行ってたユーク市大が一番近いし通いやすいかなって「却下します。」


 食い気味に言われた。じゃあ何で聞いたの。私は笑った。


「ふふ、そんなに笑わないでください。だって、あの大学はリンもスコピオも……あのタージュだって通っていたのです。彼らを見れば分かるでしょう?あの大学はいけません。恋愛の手練を生み出す大学に決まっています。でしたら、私が家庭教師をします。それでどうでしょうか?……あなたが望むのなら、勉強しながら、そう言うことだって。」


「えっ」


 どうしよう一気に私の鼻息が荒くなった。ジェーンはふふっと満足げに微笑んだ。確かにその勉強は楽しそうだ。


「じゃあ私が責めている間に、ジェーンが我慢しながら教えてくれるの?」


「……私が責められるのですか?私の予想とは、違いました。」


 彼の目が泳いだ。それがとても可愛かった。私はもっと、彼を動揺させたくなった。リンはきっと、まだ起きているだろう。しかし私は身体を浮かせて、彼の上に軽く乗っかった。彼の喉がゴクリとなった。あと……私の股の辺りに、硬いものが当たってる。


「ジェーン……早くない?」


「申し訳ございません。あなたとキスしてから、ずっとこうでした。」


 服越しの感覚だけど、それが欲しくなった。でも焦らしたくなった。私はジェーンにキスをした。どんどんと激しさを増して、舌が絡んで、何度もちゅ、ちゅ、と音を立てて、それから二人で口を大きく開けて、舌を思いっきり絡ませた。


 ジェーンが「んっ」と声を漏らした。私の体が熱くなった。苦しそうに目を瞑っているジェーンが、私を求めているのか、両手で私の後頭部を包んで、夢中になって舌を絡ませている。


 私はジェーンのパジャマのボタンを一つ外した。するとジェーンは私のことを唇で押して、身体を起こして、逆に私の上に覆いかぶさって、私のTシャツを脱がせてくれた。


 私だって、脱がせたい。キスをしながらジェーンのパジャマのボタンを取った。それを引っ張って彼の生の肩が見えた時にたまらなくなって、彼の首筋に噛み付いた。彼が「あっ」と声をあげた。


「が、我慢しないと、本当にリンに聞こえるよ。」


「……彼女は寝ています。きっと、もう寝ていますから、キルディアやめないで。私も獣のように、あなたを愛したい。」


「だ、誰が獣……!」


「もっと噛み付いてください。胸の、あれも。」


 ジェーンが身体を起こして、座った。どうしよう、腰が疼いてしまう。


 でも同時に、リンと親しくしていた時の彼の様子を思い出した。わざとであったとは言え、あんなに親しげにシステムのことを語らいでいて、しかも……頬にキスされていた。私はかなり、ムッとした。


「ねえジェーン、」


「はい?」


「私の指示に従ってくれる?」


「……え?」


 とても恥ずかしい姿勢を取らせたい。そうだ、あの時のようにしてみよう。


 私は早速彼をひっくり返して、彼の背中を押して、お尻を突き出す格好をさせた。


 彼が企業PRのやり取りを投稿してしまった時に、私が後ろから押さえ込んだことを思い出した。あの時だって、とても艶かしい気持ちになった。


 今はそれが遠慮なく出来る。ジェーンが「この格好は少し、やりすぎです!」と微々たる抵抗をしているが、私は彼の両手首を掴んで、彼の動きを阻止した。


 私は彼のパジャマを下ろした。いつ見ても、綺麗なお尻だった。しかもTバックなので紐が細い……。


 はずかしめを与えるはずが、いつの間にか自分の心に大ダメージを喰らっている。これはあまりにもセクシーすぎる光景だった。


「キルディア、何という格好を……!あまりそこは見ないでください、お願いです!」


「ちょっと声が大きいよ……!別に少しぐらいこうしてもいいでしょ?だって、我々は付き合ってるのに、リンからキスされたことを隠そうとしたもの……。」


「隠そうとは、しておりません……私はただ、あなたに余計な心配を与えたくなかった。結果的に、それが隠蔽工作だと思われたのなら、私は、甘んじて罰を受けるべきですが……。分かりました。どうぞ、私のお尻を、視姦してください。」


「うん……。」


 視姦ってすごい表現だな。でもせっかくなので見つめよう。少しだけ、彼のお尻がピクッと動いた。


「……なら私も、後であなたのお尻をじっくり眺めます。」


「それは嫌だ……。」


 このままではまずい。私が同じだけジェーンにされる恐れがある。それは避けたい。時間的にも、体力的にも、精神的にも、それは避けたい。


 ならばここで徹底的に攻め切って、彼を動けなくさせるのも手だ。私の方が体力がある。


 ならばと思い、私は思い切って彼のお尻を舐めた。


 すると彼がビクッとした。


「な、何を!?キルディア!?」


「静かに!聞こえるから!」


 私は小声で怒鳴り、分かってくれたのか彼は叫ぶのをやめて、じっとした。私はお尻を何度もスッと舐めて、そのたびにジェーンは腰を揺らした。どんどんと、舌を這わせる場所を、割れ目に近いところへと変更していく。


 じりじりと攻められている気がするのか、彼が言った。


「もう、止めてください!もうはちきれそうです!」


「どこがはちきれそうなの?」


「ですから……私の、その……勃起している箇所です。」


 じゃあ急いであげよう。私は彼のTバックをずらして、お尻の秘部を発見すると、それを舐めた。彼がビクッと動いて、力が抜けたのか上半身がグニャリとしてしまい、それ故に、もっとお尻を突き出す格好になってしまった。


「いや……キルディア、とても恥ずかしいです。ああ、そんなに舐めないで、はち切れる!」


「嫌だ。もっともっと、ジェーンが気持ちよさそうにしているの見たいよ。ここだって、美味しい。」


 私は舌をグリグリ円を描くように動かした。視界いっぱいにジェーンのお尻があるが、それが今はとても幸せだ。たくさん舐めて、彼のお尻を揉んだ。


 ずっと続けていると、彼が私の手首を掴んできた。彼の顔を見ると、薄明かりでもわかるくらいに真っ赤だった。


「も、もう……あなたに入れたい。」


「まだ舐めたい。」


「申し訳ない、我慢出来ません。」


「あ。」


 彼が勢いよく体を起こしたので、私はバランスを崩して転びそうになった。いつの間にか両足を掴まれて、私は仰向けの姿勢になって、上に乗っかってきたジェーンの背中を抱いた。彼の紅潮が首を辿って肩まで赤く染めている。


 痛みは感じなかったが、急に入ってきた圧でめちゃくちゃ女性っぽい声が出てしまった。しかしジェーンはそれで興奮したのか、「はぁ、はぁ!」と荒々しく息をしながら、私のことを激しく突いてきた。


 こんなに本能的な彼は初めてだ。とても興奮した。


 ジェーンが激しく何度も腰を突いて、私をきつく抱きしめてきた。私も意識を飛ばして、必死に声を堪えて、激しい動悸に、息を荒くした。彼の吐息が、耳にぶつかった。


「ぁ……ぐっ……!!」


 彼と目があった。体が熱さで、トロンとしている。私だって、とろけそうだ。全部絞り出すように、彼は「んっ……はぁ……」と呻きながら腰を揺らして、私のお腹の上に全てを注いだ。


 とても愛おしくなった。さらに好きになった。苦しかった。ジェーンは獣のように激しく、何度も私の顎や首、耳にキスをしてくれた。


 目が合うと、唇を重ねて、互いに歯まで舐め合った。すると、彼が柔らかいままの部分を私の下部へと擦り付けてきた。


 色んなものが垂れて、そこで混ざっていて、ぬるぬるしてる。


「ん……?」


「……また大きくなりそうです。……また、何度でも出したい。」


「え……だって、もう、本当に、おかしくなりそうだ。それに……とてもジェーンが好きだよ。このままだと、思考が全てジェーンに支配されてしまいそう。……今までだって、とても優しくて、一緒にいて、楽しかった。恋人になってから、どんどん歯止めが効かないくらいに、好きになってる……愛してる……もうおかしくなりそう……うあっ!」


「私だって、愛している、私だって、キルディアを狂おしいほどに、恋慕っている……!もっと好きになってください、もっと、私を……!あっ、あっ!……キルディア、やはり、もう一度したい、ゆっくりと行いますから。」


「あ、あっ……すごくトロトロ」


「ええ、二人ので、トロトロです……ふふ。」


 ジェーンがゆっくりと腰動かしている。何度も擦れるうちに、私はまた気分が高まり始めた。ジェーンも気持ちいいかな?


 彼は今、紅潮した頬で、私をじっと見つめて、眉を歪ませている。彼とまた繋がると、私は痺れるような快感に目を閉じた


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