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本編
平和の終わり
しおりを挟む蓮よりも先に大学に着いた私は教室に一人席に着いていた。今日は恵美と雛は遅いらしく先に場所取りをすることにした。
「恵美と雛早く来ないかな…」
「黒崎さん今いい?」
「え?」
突然声をかけれ不思議に思い上を向くとそこには一人の女の子がいた。たしか山下薫さんだっけ。彼女の親がエリートでお金持ちだという事と彼女自信女子の大きな派閥をまとめている女子だ。あと、蓮のファンクラブにも入っていることで有名だ。基本的にこの大学の大半の女子生徒は蓮か花宮君のファンクラブに入っている。
そう言えば蓮と花宮君て仲良いけど蓮の家に来たことないな。プライベートではそんなに遊ばないのかな。
それにしてもなんだろ?話したことなんてまったくないんだけどな私は。
「えっと、どうしたの?」
「少し相談したいことがあるんだけどいいかしら?」
「…私と?」
「ええ、ただここだと話しにくいから今日の講義が終わった後時間あるかしら?」
…正直断りたいけど女子の世界で上位の子からの誘いを断るのは言語道断。
「わかりました。」
「本当?助かったわありがとう。」
行きたくないな…
「今日は何時から大丈夫なの?」
「二時ごろからなら。」
「じゃあ二時に大学近くのスタバに来てもらえるかしら?」
「二時ですね。わかりました。」
「それではまたあとで。」
そう言って彼女は自分の取り巻きが居る席に戻って行った。
緊張した。なんでこういう日に限って恵美も雛いない無いかな!ものすっごく恐かった。
早く二人とも来ないかな。それにしてもいったい何の用事なんだろう。
講義が終わりいつもの三人で帰る。
「それでレミは今日もまっすぐ旦那さんの家に帰宅ですか。仲がいいことで。」
「恵美さんそんなの当たり前でしょう。新婚ほやほやなんですから。」
「ちょっ、二人とも私たちまだ結婚してない!!」
「でも、プロポーズされてるんでしょ?」
「それはそうだけど…」
「むしろレミさんは神月さんのどこがダメなんですか?」
蓮のダメなところ…
「ないです。」
「さっさと嫁ぎなさい。」
「いや、だって私だよ?どう考えたって私にはもったいないでしょ。」
「あんたねぇ、向こうがレミがいいって言ってるんだかいいじゃない。」
「そうですよ本当に嫌になれば離婚すればいいんですから。」
「り、離婚て。だって蓮私のこと好きって言ってくれるけどまだ私のこと抱いてくれてないんだよ?」
ピシッ
「あれ、二人とも?」
「冗談だよねレミ?」
「冗談に決まってますよ恵美さん。そうですよねレミさん?」
「いや、本当だよ。」
…周囲の空気が固まる
「「ええー!!」」
「わっ、ふ、二人とも声が大きい!」
「え、だって付き合ってからそろそろ一年でしょ!しかもあなた達同棲し始めて何か月よ!!」
「そうですよいくらなんでも大学生ですよ⁉」
「だから、ふ、二人とも声が大きいって!なに大声で言ってるの!!」
そこから二人を落ち着けること数分。
「てっきり私は同棲初日に美味しくいただかれたのかと。」
「私も思っていました。」
「二人とも…」
「でもそれじゃあいつヤルつもりなのかしらね。」
「恵美…いい加減別の話にしない?」
「それもそうねレミがもう限界みたいだし。」
「そうですね。」
「あ、やばっ。時間だ。そろそろ行かなきゃ。」
「時間?なんの?」
「ちょっとね。」
「まあ急ぐならこれ以上引き止めたら悪いわから私たちは帰るか。じゃあねレミ」
「レミさんまた明日。」
「うん、また明日。」
私は一人山下さんに指定された場所へと向かう。私はキャラメルフラペチーノを頼みすでに来ていた山下さんのもとへ向かう。
時間よりも早めに来たけど待たせちゃったかな。あ、蓮に遅くなるかもって連絡すの忘れてた。怒られるな。
「お待たせしてしまってすみません。」
「あら、気にしなくていいのよ。私が早く来すぎただけなんだから。黒崎さんだって時間よりだいぶ早く来てくださったじゃない。」
「それで、私に相談ていったい何のことをですか?」
その瞬間彼女の空気が変わった。
「そうね、私も長く話している気はないしはっきり言いましょうか。神月様に付きまとうのをやめていただけますか?」
「…え」
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