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本編
もふもふは正義
しおりを挟む蓮が開けてくれた先には天国が広がっていました。
「はわぁ~、猫がいっぱいる!」
そんな事を私が言っているうちに蓮もドアを閉め、お店の中に入って来た。
「「いらっしゃいませっ」」
「何名様でしょうか?」
「2人なんですけどいいですか?」
蓮と店員の男性が話しをし終え、蓮が戻って来たて私達はカウンター席に向かった。カウンター席か、ちゃぶ台か座れる所は自由だった。
「ランチのメニュー貰って来たよ。どれにする?」
そう言って蓮が開いて見せてくれたメニュー表には、想像していたものより多くのメニューと写真が載っていた。基本的に全ての物に猫がモチーフとして入っていた。
「私はパンケーキとカップチーノにする」
「僕はカレーセットとコーヒーにしようかな」
2人共メニューが決まり注文することにした。
「すいません。このパンケーキとカプチーノそれからカレーセット、コーヒーをお願いします」
「はい。パンケーキとカプチーノそれからカレーセット、コーヒー以上で宜しいでしょうか?」
「はい」
「それでは、少々お待ちください。待っている間猫たちと触れ合っていてもいいですしご自由にしていて下さい。猫たち用のおやつなど有料ですが様々なオプションがあります。気になった場合は私達店員にお声を掛けてください」
そう言って、店員は戻って行った。
そうして、ランチが来るまで私達は猫とふれあうことにした。
~~~~~5分後
「此処は天国か……」
キャットタワーや、藁で編まれたちぐらなどがあり猫たちはのんびりと過ごしていた。店内は和テイストで床は畳のため入る前に設置されている靴箱に靴をしまう事になっている。ちゃぶ台や、机があり、そこで料理を食べる事になる。座布団やクッション座椅子などが置かれていて好きな所に座れる。
お客さんは今のところ私達2人と男性が2人女性が4人いた。
私はもふもふの猫たちに囲まれて溶けて猫を撫でていた。ふわふわもふもふ最高。
疲れが吹き飛ぶ。表情筋が緩みすぎてやばいです。
蓮の所にもたくさんの猫が集まっていたが、表情はいつもと変わらず私は理解出来なかった。こんなに可愛い子たちが周りにいるのに、私なんて既に表情筋がゆるゆるなのに。
「蓮連れて来てくれて、ありがとう」
「どういたしまして。僕はその表情を見れただけでも連れて来たかいがあったよ」
そんなある意味いつも通りの蓮の発言に、なんて言葉を返せばいいのか分からず、取り敢えずもふもふ(猫)を愛でることにした。
蓮も、猫を撫でながらもレミを見てにこにこ微笑んでいた。
「お待たせしました」
それから少し時間が経過し店員が料理を運んで来た。料理のモチーフは全て猫で食べるのがとてももったいないとさえ、思ってしまった。
レミが頼んだカプチーノはラテアートされており立体の猫がカップのふちを握っている図でとても可愛く、パンケーキは猫の形をしており、顔が描かれていてアイスやジャム、フルーツが沢山盛られていた。
蓮の頼んだカレーは真ん中にライスが猫の形でよそっていてその周りをカレーのルーが囲んでいた。サラダは猫のシルエットが描いてある器に盛られていた。コーヒーはソーサーの所に猫の足跡がありカップにはその足跡の持ち主であろう黒猫が描いてあった。
蓮の前に可愛い猫がモチーフの料理が置かれていて彼がそんな、可愛い料理をこれから食べると思うとつい笑ってしまいそうになる。
「レミ、笑いたかったら笑えば?」
ギクッ
「何のこと?」
「顔に出てるよ」
「……そんなに出てた?」
「うん。僕がこんなに可愛い料理を食べるのそんなに変だった?
僕だってこういったの嫌いじゃないんだけど」
「いや、そういうわけじゃないけど。何となく。いつも蓮は私と同い年なのにどこか大人びてて、そんな蓮がこういった料理を食べる事が新鮮というか、可愛いなって思っちゃって」
自分で言っていて、顔が熱くなる。恥ずしくて、少し俯く。猫が足下に寄ってきていて可愛かった。癒される。
それにしても、蓮が静かだ。
蓮は私の頬に両手を添え私の顔を上に向かせ、蓮と私の目があった。
そして、蓮は恍惚とした顔で言った。
「はぁ、レミのそういう所が僕は好きだよ。すぐに顔を赤くして恥ずかしがる反応が可愛くて、俯かないで僕にレミの可愛い顔をみせてよ、ね?」
だから、それ反則だって!
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