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本編
彼との安全な会話の仕方の本はどこですか?
しおりを挟むさて、みなさんお忘れじゃないですか?今日は初めて蓮に呼ばれてたんです。ということは何か私に用事があったから読んだんです。私をからかうためだけに呼んだはずはないんです。
私の顔は間違っても赤くありません。赤くても、暑いからなんです。え?まだ、春だから暑くない?私は暑がりなんです!
まぁ、そんな事はさておき。私はただ今人生最大級の問題に直面しているんです!
「デザートそんなに悩んでるなら、僕と半分ずつ食べることともできるよ?」
ピクッ
「いいの?甘いの大丈夫?実際食べたら美味しくて私の分も食べちゃったなんて駄目たよ?」
「そんな事しないよ。甘いのは好きだから大丈夫だよ」
「二つまでは絞り込めたんだけどどっちにしようか悩んでいて」
そう言って私はメニューのデザートの欄を指差して蓮にみせた。
「うん、大丈夫だから頼んで大丈夫だよ」
「ありがとう!」
決してスイーツに目が眩んだ訳ではありません。ちゃんと、気を張り続けています。蓮は警戒対象です。
そんなことを考えているうちに蓮はベルを鳴らし先ほど私を案内してくれた男性がオーダーを取りに来てくださいました。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「ランチセットを二つ、アイスティーを一つ、イチゴタルトとオペラを一つずつお願いします」
「ランチセットを二つとイチゴタルトとオペラを一つずつ、でよろしいでしょうか?」
蓮が店員さんに注文を言ってくれた。店員さんはなんだか楽しそうだ。なんでだろう?
「和泉さん、楽しそうですね?」
「えぇ、貴方が此処に女性を連れて来たのは初めてですからね。とうとう本命の方ができたんですね。知り合いとしてとても喜ばしい限りです。貴方が此処に連れて来たのは花宮様だけでしょう。しかも、花宮様は男性ですしね。」
「確かに此処に連れて来たのは花宮だけですね」
「貴方が女性と楽しそうにしているのが新鮮なんですよ。
黒崎様どうか蓮様と仲良くして上げて差し上げて下さいね」
「レミにも紹介しておくね。こちらは和泉愁生さん。ここのオーナーなんだ」
「えっと、初めまして黒崎レミです。蓮とは、大学で同じ学科で知り合いました。こちらこそよろしくお願いします。」
えーと?え?何、この素敵な男性店員さんと蓮は知り合いで、この人はこの店のオーナーさんで、なんか神月との会話内容の一部が可笑しかったけど。あれ、なんか勘違いされてない?訂正した方がいいのかな?え、蓮友達たくさんいるのに此処に連れて来たのは花宮君だけなの?
「それでは、少々お待ちください」
そう言って和泉さんは戻って行ってしまった。
訂正はできなかった…
「あの、蓮は一体私をどうしたいの?私なんてごく一般的な女子大生だよ?」
「あのさ、僕に彼女がいないの不思議に思はない?」
蓮は疑問に、疑問で返してきた。あの、私の疑問は?
でもそうなのだ、「神月蓮には彼女がいない」これは大学でも有名な話で、彼は文武両道、容姿端麗非の打ち所がない完璧な男子だ。彼女がいない筈が無い、しかし本当に聞かないのだ、彼には彼女がいるとは。
誰もが不思議がって、実は隠しているだけで本当はいるんじゃないのかという説がある程だ。
しかし今、彼の口から出た言葉。つまり、本当に彼には彼女がいないようだ。
まぁ、嘘の可能性もあるけど。私に嘘をつく必要性が無い。そもそも、誰かと付き合いたいなら他に私よりかわいい子なんてたくさんいる。
「それはまぁ、大学内でも有名な話ですからね。私だって不思議だと思うけど」
「だよね。実は僕愛情が重たみたいで昔振られたことがあるんだよ」
そう、彼は笑って言った。
どうやら私はとんでも人に私の秘密を握られたみたいだ…
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