76 / 94
第3章 飛躍編
第77話 傷付ける怖さ
しおりを挟む
二年Bクラスとの対抗戦も終わり、放課後。
おれはいつも通り仲間を連れてダンジョンに──
「ねえねえ、ほんとすごかったよね!」
ダンジョンに──
「さすがうちのクラスのトップ軍団だな!」
行けない!
「かーくん、どうしよっか」
「これは困ったな」
今日のBクラスの模擬戦があってから、おれたちはより注目を浴びるようになってしまった。
いつもの五人でダンジョン街に行こうとしたところ、Aクラスのみんなから囲まれてしまったのだ。
「ちょっとごめん、私たちも行きたいからさ!」
「これは、嬉しいような困ったような、だね……」
「はっはっは、オレは構わんぞ!」
豪月は囲まれても頭一つ二つ出ているからな。
「ぐっ、だが通れん」
……なるほど、それゆえに通れないのか。
「ふっ、調子に乗ってもらっては困るぜ天野翔! お前らをやるのは俺たち二年Cクラスだ!」
この声は廊下からだ。てゆうか誰?
「待て、一年Aクラスをとるのは俺たちだ!」
また違う人が来た。けど、まじで誰?
「そこを通してもらおうか」
また来たよ……って、麗さん!
「麗さん」
「麗さんっ!」
これには華歩と夢里も反応する。
麗さんが通ると、なぜか集まっていた周囲が空いていく。これがオーラか。
「翔、それにみんなも。今日は勝ったみたいだな」
「はい、麗さんのチームにも負けませんよ」
おれの発言に「「おおっ!?」」と周囲がどよめく。
「ふっ、それで良い。私も楽しみにしているからな。それと、私たちが戦うのは最終日、つまり今週の金曜日だそうだ」
今週の金曜日、か。
「!」
周りの「えっ!」という反応を全く気にせず、麗さんが顔を急に近付けてくる。
「それまでに“あの武器”を仕上げてこい。楽しみに待っているぞ」
おれの耳元でそれだけ囁くと、麗さんは踵を返して去って行く。
周りでは麗さんのファンやら、様子を見ていた生徒たちががわーぎゃー騒いでいるが、今のおれの耳にはそれほど響かない。
あの武器、【ミリアド】を使いこなす。
麗さんのチームに勝つにはそれしかないだろう。
★
「で、実際どうなの? その武器は」
あれからなんとか群衆を抜け出し、今はダンジョン探索へ行く前。
ダンジョン入口での今日の目的の確認だ。
「分からない。今はどう向き合って良いのかすら」
すーっと少しづつ慎重に【ミリアド】を剣の鞘から抜いていく。
抜いている間は鞘の効果もあり、特に問題は無い。だが──
「! ぐっ! と、とまれ!」
鞘から抜ききった瞬間に大きくおれの手の中から暴れる。
「言う事を、聞け! ……ふう」
本気で力を込めて無理やり剣を鞘に収める。
こんなもの、店内や施設内ではとても抜けない。それこそ暴れ出したら全てを切り刻んで破壊してしまうかもしれない。
「だが挑戦するのだろう? 兄弟」
「……ああ。迷惑をかけるかもしれないが、協力してくれないか」
「オレはもちろんだ」
「僕もだよ。……後は」
男三人はくるりと女子の方を向く。
「あの二人が協力してくれるかだけど」
二人は先程からほとんど喋っていない。
「「……」」
華歩と夢里だ。
「あ、あのー、お二人さん?」
「なに? 麗さんに近寄られて、鼻の下伸ばしちゃって」
「わたしは別にそんなんじゃないけどっ」
どちらも目を合わせてくれない。気難しい方々だ。
「なんてね。もちろん私も協力するよ」
「いつまでも怒っててもしょうがないもんね」
ここに来るまでに機嫌を直してくれたみたいだけど、それにしても怒ってたのか。
理由は分からないが、
「そうしてくれると助かる」
「それで、まずは第10層ってわけだね」
「そういうことだ」
ここは東京ダンジョン、第10層ボス部屋前。
この先にはかつて入学前に倒したボス級魔物【サイクロプス】がいる。
並の魔物では耐久力が低く、おれが何も掴めないまま【ミリアド】の性能だけで倒せてしまう可能性が高い。
【ミリアド】を使いこなす為の修行をするには、そこそこに耐久力があり、なおかつ周りは広い部屋の方が良い。とすると、おそらくここがベストだ。
いざとなれば、一人でも倒せるほどの力は全員持っているしな。
──グオオアアァァ!!
「久しぶりだな、【サイクロプス】」
「じゃあ、僕たちはここで見てるよ」
「ああ、そうしてくれ」
部屋に入り、みんなには後ろで見守ってもらう様な形でおれだけが前へ出る。
一対一で【ミリアド】を使う練習のためだ。
──グオオアア!
「行くぞ!」
おれは【ミリアド】を抜き、暴れ出す前に<スキル>を発動した。
剣に主導権を取らせないための先制攻撃といったところか。
<三剣刃>
「──! って待て、そっちはまずい!」
【ミリアド】は<スキル>を発動したまま剣先を後方に向けた。
向かっているのは後ろの四人の場所だ。
「翔!?」
「どうした!」
「制御が出来ない! みんな避けてくれ!」
「くっ!」
「きゃあ!」
四人は【ミリアド】の暴走した攻撃を咄嗟に躱して退避する。
が、これはまだ<三剣刃>の一撃目。あと二連撃が残ってる!
「──こんのっ!」
力の限りで方向を修正し、仲間に<スキル>が当たらないように調整する。
これで二撃目。
「うおわっ!」
それでも最終的に振り切られてしまう。
だが、剣を離しはしない。ここで今これを離してしまえばどうなるか分からない。
ドゴォッ!
三連撃目が壁に向かって発動し、おれが隙を見計らって【ミリアド】をなんとか鞘に収める。
「ハァ……ハァ……」
<スキル>が発動している間、怖くて仕方がなかった。
自分が傷付くならまだ良い。
でも、みんなを傷付けてしまうのが怖かった。
「【ミリアド】……」
本当におれは、こいつを使いこなせるのか?
おれはいつも通り仲間を連れてダンジョンに──
「ねえねえ、ほんとすごかったよね!」
ダンジョンに──
「さすがうちのクラスのトップ軍団だな!」
行けない!
「かーくん、どうしよっか」
「これは困ったな」
今日のBクラスの模擬戦があってから、おれたちはより注目を浴びるようになってしまった。
いつもの五人でダンジョン街に行こうとしたところ、Aクラスのみんなから囲まれてしまったのだ。
「ちょっとごめん、私たちも行きたいからさ!」
「これは、嬉しいような困ったような、だね……」
「はっはっは、オレは構わんぞ!」
豪月は囲まれても頭一つ二つ出ているからな。
「ぐっ、だが通れん」
……なるほど、それゆえに通れないのか。
「ふっ、調子に乗ってもらっては困るぜ天野翔! お前らをやるのは俺たち二年Cクラスだ!」
この声は廊下からだ。てゆうか誰?
「待て、一年Aクラスをとるのは俺たちだ!」
また違う人が来た。けど、まじで誰?
「そこを通してもらおうか」
また来たよ……って、麗さん!
「麗さん」
「麗さんっ!」
これには華歩と夢里も反応する。
麗さんが通ると、なぜか集まっていた周囲が空いていく。これがオーラか。
「翔、それにみんなも。今日は勝ったみたいだな」
「はい、麗さんのチームにも負けませんよ」
おれの発言に「「おおっ!?」」と周囲がどよめく。
「ふっ、それで良い。私も楽しみにしているからな。それと、私たちが戦うのは最終日、つまり今週の金曜日だそうだ」
今週の金曜日、か。
「!」
周りの「えっ!」という反応を全く気にせず、麗さんが顔を急に近付けてくる。
「それまでに“あの武器”を仕上げてこい。楽しみに待っているぞ」
おれの耳元でそれだけ囁くと、麗さんは踵を返して去って行く。
周りでは麗さんのファンやら、様子を見ていた生徒たちががわーぎゃー騒いでいるが、今のおれの耳にはそれほど響かない。
あの武器、【ミリアド】を使いこなす。
麗さんのチームに勝つにはそれしかないだろう。
★
「で、実際どうなの? その武器は」
あれからなんとか群衆を抜け出し、今はダンジョン探索へ行く前。
ダンジョン入口での今日の目的の確認だ。
「分からない。今はどう向き合って良いのかすら」
すーっと少しづつ慎重に【ミリアド】を剣の鞘から抜いていく。
抜いている間は鞘の効果もあり、特に問題は無い。だが──
「! ぐっ! と、とまれ!」
鞘から抜ききった瞬間に大きくおれの手の中から暴れる。
「言う事を、聞け! ……ふう」
本気で力を込めて無理やり剣を鞘に収める。
こんなもの、店内や施設内ではとても抜けない。それこそ暴れ出したら全てを切り刻んで破壊してしまうかもしれない。
「だが挑戦するのだろう? 兄弟」
「……ああ。迷惑をかけるかもしれないが、協力してくれないか」
「オレはもちろんだ」
「僕もだよ。……後は」
男三人はくるりと女子の方を向く。
「あの二人が協力してくれるかだけど」
二人は先程からほとんど喋っていない。
「「……」」
華歩と夢里だ。
「あ、あのー、お二人さん?」
「なに? 麗さんに近寄られて、鼻の下伸ばしちゃって」
「わたしは別にそんなんじゃないけどっ」
どちらも目を合わせてくれない。気難しい方々だ。
「なんてね。もちろん私も協力するよ」
「いつまでも怒っててもしょうがないもんね」
ここに来るまでに機嫌を直してくれたみたいだけど、それにしても怒ってたのか。
理由は分からないが、
「そうしてくれると助かる」
「それで、まずは第10層ってわけだね」
「そういうことだ」
ここは東京ダンジョン、第10層ボス部屋前。
この先にはかつて入学前に倒したボス級魔物【サイクロプス】がいる。
並の魔物では耐久力が低く、おれが何も掴めないまま【ミリアド】の性能だけで倒せてしまう可能性が高い。
【ミリアド】を使いこなす為の修行をするには、そこそこに耐久力があり、なおかつ周りは広い部屋の方が良い。とすると、おそらくここがベストだ。
いざとなれば、一人でも倒せるほどの力は全員持っているしな。
──グオオアアァァ!!
「久しぶりだな、【サイクロプス】」
「じゃあ、僕たちはここで見てるよ」
「ああ、そうしてくれ」
部屋に入り、みんなには後ろで見守ってもらう様な形でおれだけが前へ出る。
一対一で【ミリアド】を使う練習のためだ。
──グオオアア!
「行くぞ!」
おれは【ミリアド】を抜き、暴れ出す前に<スキル>を発動した。
剣に主導権を取らせないための先制攻撃といったところか。
<三剣刃>
「──! って待て、そっちはまずい!」
【ミリアド】は<スキル>を発動したまま剣先を後方に向けた。
向かっているのは後ろの四人の場所だ。
「翔!?」
「どうした!」
「制御が出来ない! みんな避けてくれ!」
「くっ!」
「きゃあ!」
四人は【ミリアド】の暴走した攻撃を咄嗟に躱して退避する。
が、これはまだ<三剣刃>の一撃目。あと二連撃が残ってる!
「──こんのっ!」
力の限りで方向を修正し、仲間に<スキル>が当たらないように調整する。
これで二撃目。
「うおわっ!」
それでも最終的に振り切られてしまう。
だが、剣を離しはしない。ここで今これを離してしまえばどうなるか分からない。
ドゴォッ!
三連撃目が壁に向かって発動し、おれが隙を見計らって【ミリアド】をなんとか鞘に収める。
「ハァ……ハァ……」
<スキル>が発動している間、怖くて仕方がなかった。
自分が傷付くならまだ良い。
でも、みんなを傷付けてしまうのが怖かった。
「【ミリアド】……」
本当におれは、こいつを使いこなせるのか?
0
お気に入りに追加
221
あなたにおすすめの小説
俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~
椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。
探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。
このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。
自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。
ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。
しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。
その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。
まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた!
そして、その美少女達とパーティを組むことにも!
パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく!
泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!
ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。
ダンジョン世界で俺は無双出来ない。いや、無双しない
鐘成
ファンタジー
世界中にランダムで出現するダンジョン
都心のど真ん中で発生したり空き家が変質してダンジョン化したりする。
今までにない鉱石や金属が存在していて、1番低いランクのダンジョンでさえ平均的なサラリーマンの給料以上
レベルを上げればより危険なダンジョンに挑める。
危険な高ランクダンジョンに挑めばそれ相応の見返りが約束されている。
そんな中両親がいない荒鐘真(あらかねしん)は自身初のレベルあげをする事を決意する。
妹の大学まで通えるお金、妹の夢の為に命懸けでダンジョンに挑むが……
現代ダンジョンで成り上がり!
カメ
ファンタジー
現代ダンジョンで成り上がる!
現代の世界に大きな地震が全世界同時に起こると共に、全世界にダンジョンが現れた。
舞台はその後の世界。ダンジョンの出現とともに、ステータスが見れる様になり、多くの能力、スキルを持つ人たちが現れる。その人達は冒険者と呼ばれる様になり、ダンジョンから得られる貴重な資源のおかげで稼ぎが多い冒険者は、多くの人から憧れる職業となった。
四ノ宮翔には、いいスキルもステータスもない。ましてや呪いをその身に受ける、呪われた子の称号を持つ存在だ。そんな彼がこの世界でどう生き、成り上がるのか、その冒険が今始まる。
辻ダンジョン掃除が趣味の底辺社畜、迷惑配信者が汚したダンジョンを掃除していたらうっかり美少女アイドルの配信に映り込み神バズりしてしまう
なっくる
ファンタジー
ダンジョン攻略配信が定着した日本、迷惑配信者が世間を騒がせていた。主人公タクミはダンジョン配信視聴とダンジョン掃除が趣味の社畜。
だが美少女アイドルダンジョン配信者の生配信に映り込んだことで、彼の運命は大きく変わる。実はレアだったお掃除スキルと人間性をダンジョン庁に評価され、美少女アイドルと共にダンジョンのイメージキャラクターに抜擢される。自身を慕ってくれる美少女JKとの楽しい毎日。そして超進化したお掃除スキルで迷惑配信者を懲らしめたことで、彼女と共にダンジョン界屈指の人気者になっていく。
バラ色人生を送るタクミだが……迷惑配信者の背後に潜む陰謀がタクミたちに襲い掛かるのだった。
※他サイトでも掲載しています
異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開
ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~
むらくも航
ファンタジー
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。
配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。
誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。
そんなホシは、ぼそっと一言。
「うちのペット達の方が手応えあるかな」
それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。
☆10/25からは、毎日18時に更新予定!
外れスキル「ハキ」が覚醒したら世界最強になった件 ~パーティを追放されたけど今は楽しくやってます~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
ファンタジー
「カイル、無能のお前を追放する!」
「なっ! ギゼル、考え直してくれ! リリサからも何か言ってくれ! 俺とお前は、同じ村で生まれ育って……。5歳の頃には結婚の約束だって……」
「……気持ち悪い男ね。いつまで昔のことを引きずっているつもりかしら? 『ハキ』スキルなんて、訳の分からない外れスキルを貰ってしまったあなたが悪いんじゃない」
カイルのスキルが覚醒するのは、これから少し後のことである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる